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デジタルアーカイブズ事業 大本山方広寺での調査

 

blog__MG_1707.jpg2月22日(水)~24日(金)の三日間、静岡県浜松市にある大本山方広寺へデジタルアーカイブ宝物調査に行って参りました。
現在NHKで放送中の、大河ドラマ「おんな城主直虎」の撮影舞台となった場所でもあります。

調査の内容は、掛け軸の形態、品質、法量、作成された年代を調べ、全体の写真撮影、落款印など、細部にわたる撮影を行なった後、最後に軸先や箱の破損箇所を修復するという流れで作業を行ないます。

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初めて調査のお手伝いをさせていただき、主に法量と宝物の運搬などの軽作業を行ないました。保存の状態によってはかなり傷んだ物もあり、丁重に扱わなければすぐ破れてしまうような軸物もありました。
同行している花園大学歴史博物館の研究員の方々から、「作品をじっくり観察してみると、当時の有様や描き手の思い、様々な時代背景が見えてくる」という説明を受けながら書や絵を考察してみると、感情を込められて描かれた部分やそうでない部分などにも素人目線ながら気付くことができました。
今回は2泊3日の調査でしたが、まだまだ時間がかかるということで、今後の調査にも期待して取り組んでいきたいところです。

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デジタルアーカイブス調査 円福僧堂

 

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禅文化研究所のデジタルアーカイブス事業で、このところ、京都府八幡市の円福僧堂に調査に伺っています。こちらは、日本最古の木造達磨古尊像があることで知られていますが、書画に関しては悉皆調査があったことはないようで、現師家の政道徳門老師にお願いを申し上げたところ、ご快諾いただけたため、今回で2回目の調査に入っているところです。

老師は書画に興味をお持ちのようで、中でも愚堂禅師の書がお好みとのこと。それで以前に弊所が製作をさせていただいた『愚堂東寔遺墨選』は一番よく見ている図録だとおっしゃるほどです。

 

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この円福寺は白隠禅師の高弟の一人である 斯経慧梁禅師が創建開山であるので、白隠下の書画墨蹟が多く、白隠禅師の書画も逸品がみられます。

下は、白隠禅師筆の妙心寺開山関山慧玄禅師の頂相画賛の一部。濃い髭と耳毛が描かれていて、非常にユニークでしょう。

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まだしばらくかかりそうですが、調査完了の暁には、是非、円福寺所蔵品特別展を開催させていただこうと思っていますので、どうぞお楽しみに。

ところで、この日、調査に訪ねたとき、山門前の大きな銀杏の木に雲水さん達が梯子を掛けてよじ登り、なにやら作業をしているのです。見ると大量の大根を枝に掛けて干しているのです。

 

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私の出身僧堂でもこの時期に大根鉢があり、檀家さんや信者さんから大根をいただきに托鉢をしましたが、それをこうやって木に掛けて干すのは初めてみました。クリスマスツリーならぬ「大根ツリー」です。
珍しい光景なので今年はテレビ局も取材に来るとか。調査を終わって帰り際には、大根も干されて雲水さん達はすこしのんびりとたき火の様子。怪我もなく無事に終わってよかったですね。お疲れ様でした。

 

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夏の方広寺(浜松市)へ

 

20160802-1.jpg先般、臨済宗方広寺派の本山である浜松の方広寺へ、禅文化研究所デジタルアーカイブス事業の悉皆調査に出向いてきました。

方広寺様へは今回で2回目の調査となります。1回目は2月上旬に1泊2日で、今回は2泊3日。さらに今回は、花園大学歴史博物館のスタッフのほかに、弊所の事業に興味をもっていただいた他所の学芸員の方や大学院生も含め、総勢10名での調査となりました。

京都方面からは東名高速豊田ジャンクションから、新しく開通した新東名を通っていくことによって、だいぶ時間短縮となり、便利になりましたよ。方広寺の方に聞くと、やはりその効果で名古屋方面からの参詣者が増えたとの事でした。

方広寺は明治14年に山林大火に遭い、大部分の伽藍を焼失してしまわれました。しかしながら、開山円明大師の御墓所と七尊菩薩堂、開山本像、そして半僧坊真殿が焼け残ったとのこと。その後の復興にあの山岡鉄舟居士が盡力されたようで、鉄舟居士の墨蹟なども何点もあります。上の写真にある本堂正面の扁額の文字も鉄舟居士によるものです。

※ちなみに、今回も調査に同行してくれている花園大学歴史博物館の学芸員・志水一行氏には、本年度の第5回サンガセミナー「掛け軸の扱い方講座」の講師を勤めていただきます。日頃の掛け軸の扱い方に間違いがなかったかチェックするのにいい機会では?

そしてまた、方広寺といえば山内に五百羅漢石像が安置されています。夏の蝉時雨のなか、佇む羅漢さん達をご紹介します。

20160802-3.jpg20160802-5.jpg20160802-2.jpg方広寺では、坐禅や写経の体験などを日帰りや一泊でさせていただけるプランも用意されています。8月21日には夏期講座も開かれるようです。羅漢さんたちに会いにお出かけになって、少し体験もしてみるというのは如何でしょう。

 

【禅文化研究所から夏期休業のおしらせ】
誠に勝手ながら、下記の期間を夏期休業とさせていただきます。
ご不便をお掛け致しますが、ご了承くださいますようお願い申し上げます。

【休業期間】2016年8月11日(木) ~ 2016年8月16日(火)

※書籍のご注文は、8月9日(火)の午前中までにいただきましたら、9日中に発送させていただきます。それ以降のご注文につきましては、17日(水)以降、順に発送させていただきます。

 

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麟祥院展 展観品返却

 

IMAG3442_1.jpg梅雨の合間の晴天で、富士の頭が雲から突き出ておりました。

昨日、東京麟祥院まで出張して参りました。タイトルの通り、この春に花園大学歴史博物館で展観していた「湯島麟祥院 -春日局と峨山慈棹-展」に借用させていただいていた、ご所蔵品の返却です。

 

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学芸員1名は、返却の日本通運の美術品輸送専用トラックに同乗して前日より東京入り。ほかに博物館館長と禅文化研究所職員である私が当日に出向き、麟祥院様の書院で開封。一点一点、かり出した時と同じ状態であるかをチェックしていきます。

無事にすべて問題の無いことをご住職に報告し、収蔵庫へも運び入れました。

思えば、昨年3月に2回、8月と9月に1回の計4回のべ13日にわたり、悉皆調査をさせていただいた、この湯島麟祥院。
どこの場合でもそうですが、貴重な絵画墨蹟を手に取り、直に向き合っての調査は、本当に有益な体験です。麟祥院様にも、ご許可いただいたことに感謝申し上げる次第です。

IMAG3444_1.jpg禅文化研究所では、こういったデジタルアーカイブズ事業を、今後も続けて参ります。

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2016春 湯島麟祥院  ―春日局と峨山慈棹―展

皆さまおはようございます。
本日は、花園大学歴史博物館と禅文化研究所での共催、4月2日より開催致します「2016春 湯島麟祥院 ―春日局と峨山慈棹(がさん・じとう)―展」のご案内です。

何度かご紹介させていただいておりますが、禅文化研究所では、花園大学の調査チームと共に、寺院の宝物調査をさせていただいております。
さらにその後、このように結果報告といたしまして、花園大学歴史博物館にて展覧会ならびに展示にちなんだ講演会を開催し図録を作成、さらにデジタルアーカイブス事業も展開しております。
*禅文化研究所デジタルアーカイブス事業


160323.jpg今回は東京は湯島の麟祥院。春日局の菩提寺です。
ちょうど昨年の今頃から4回、13日間にわたり調査に入らせていただきました。

私どもとしましても、ご寺院の貴重な宝物に出会える瞬間は大変喜ばしい事で、お仕事ながら楽しませていただいております。
麟祥院さんには様々な種類の椿の垣根があり、それも私にとりましては、休憩時間の楽しみでした。

160323-2.jpg今回出展されますそのほとんどが未紹介作品。東京大空襲の災禍をくぐりぬけた宝物たちです。調査をしていても、歓声があがる事しばしば。是非皆様にもご覧に入れたい作品ばかりです。

期間中のお運びをお待ち申し上げております。宜しくお願い致します。

展覧会情報についてはこちら
講演会情報についてはこちら



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山口常栄寺・洞春寺へ

宝物調査、デジタルアーカイブス事業の打ち合わせで、山口市にある常栄寺(臨済宗東福寺派)にお伺いしました。
新幹線の京都から2時間余り、新山口で降りて、県庁所在地のある駅へ向かうにしては、情緒のありすぎる2両編成のディーゼル列車に揺られ山口駅へ。新幹線など、すべてICカードでタッチして改札を通過してきたのに、結果、山口駅では自動改札はなく、現金で240円をお支払い。ゆったりと時間が流れている気さえしました。

20141117-joei_1.jpg常栄寺は、毛利元就が開基である名刹。立派な伽藍もあり、僧堂もそなえる專門道場ですが、残念なことに今は休単中で雲水はおられません。しかし雪舟の庭として知られる庭園(国の史跡名勝)が方丈裏にあり、拝観者が後をたたず訪れています。

もともとは広島県の安芸にあったのですが、大内盛見の菩提寺である国清寺など複数のお寺と合寺された経緯も有り、以下に記す洞春寺に移され、のちに元就の息子である隆元の夫人の菩提寺である妙寿寺があった現在の地に移されたという遍歴をもつとのこと。

20141117-joei_2.jpg数年前にこの常栄寺に晋山された今井宏泉老師とお話をし、宝物の悉皆調査の依頼を受けました。弊所のデジタルアーカイブス事業にもご協力を頂けるということで、いずれ、デジタルアーカイブス「禅の至宝」に登録させていただくことになりそうです。

その後、タクシーで数分の洞春寺へ。

ここのご住職も先だって晋山式を終えられたばかりの新命和尚ですが、以前より面識があり親しくさせていただいることもあり、また常栄寺と関係のある古いお寺でもありますので、宝物管理に関するお話をさせていただこうかと思い参りました。そういえば以前訪ねた時のことをこのブログで書いておりました

さて、知る人ぞ知るですが、この洞春寺には、「マル住職」と名付けられた紀州犬がおります。そして、この張り紙!

20141117_tohsyun_1.jpg私が玄関に近づいていくと、吠えられはしませんでしたが。そろりと近づいてきて、ブルブルッと身体を震わせて「なにもんじゃい」と言わんばかり。ただ、幸いなことに坊主頭には噛みつくことはないそうです。

それに、昼間は危険性がないと判断し吠えなくても、朝夕、陽が低いときには吠えるとか。なかなかの番犬です。

そしてもう一つ、洞春寺には珍しい物が。玄関の真上にステンドグラスがあるのです。

20141117_tohsyun_2.jpg常栄寺は通常拝観(拝観料必要)されております。また洞春寺には重要文化財の山門と観音堂もあり、自由に拝観できます。どうぞお近くにお越しの際には、お立ち寄りいただきますよう。ただし有髪の方は「マル住職」にご注意あれ。

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「心頭滅却自涼火」 甲斐恵林寺展はじまる

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こちらのブログで集荷の様子を書きましたが、「心頭滅却自涼火―甲斐の名刹恵林寺の至宝」展、花園大学歴史博物館にて展観が始まっております。

一度は御来館になった方はご存じでしょうが、小さな博物館。2つの展示場に所狭しと恵林寺の至宝がならんでいます。

恵林寺と言えば、武田信玄、武田信玄と言えば、お不動尊。下の写真の左端は、お不動尊の板木。中央はそれを刷って着色したものです。

ほかにも鎧不動など、ちょっと珍しいお不動尊も展観されています。

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もちろん、快川国師をはじめとする禅僧の貴重な書画もあります。

ちょうど今年、没後300年を迎える柳沢吉保公とも縁のある恵林寺ですので、柳沢一族の書画も残されています。

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本展覧会は入場料は無料です。ゆっくりと心ゆくまでご覧下さい。

会期中に行なわれる2回の講演会にあわせてお越しになると、講演会後のギャラリトークも聞いて頂けます。

ちなみに、柳沢吉保公の没後三百年を記念したこんな展覧会が埼玉県でもあるようですよ。

没後300年記念「柳沢吉保とその時代―柳沢文庫伝来の品々を中心に―」
川越市立美術館
会期:10月18日(土)~12月1日(月)

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「滅却心頭火自涼 -甲斐の名刹 恵林寺の至宝-」 集荷の様子

20140912-1.jpg禅文化研究所のホームページの方で既にお知らせしていますが、この秋の特別展として、「滅却心頭火自涼 -甲斐の名刹◆恵林寺の至宝-」を、花園大学歴史博物館で開催します。

来月からの会期ではありますが、今月末には恵林寺様の新命住職晋山式がありますので、少し早めではありますが、恵林寺へ出展作品の集荷に出向いて参りました。

運送するのは、日本通運の美術品専用輸送車と専門スタッフです。大切な宝物をお預かりするため万全を期しています。

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恵林寺の境内には、「信玄公宝物館」があり、恵林寺蔵の多くの宝物を寄託保存されていますが、今回の集荷にあわせて、事前に恵林寺に一時返却をしていただき、すべての集荷作業は恵林寺の書院にて行なわさせていただきました。

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まずは、一本一本、軸物を吊して、状態を確認し、折れや虫食いの場所などを集荷調書に記載していきます。このチェックには古いものほど時間がかかります。

20140912-4.jpg集荷のための調査を終えたものを、日通の美術スタッフが順次、丁寧に梱包していきます。軸物の箱がきちんと入ってしまうように、とても大きな軸の場合には、それに合わせた段ボール箱をその場で作ってしまうところは、さすが専門スタッフの熟練の技術です。

20140912-5.jpg朝からかかって丸一日を費やして、約70作品の梱包が完了しました。すべて完了すると、こういう形になります。これを翌朝、トラックに積み込んで一路京都へ、という段取りですすみました。

20140912-6.jpg恵林寺の文化財がまとまって寺外にて公開されるのは、今回が初のことだと聞いております。是非、「滅却心頭火自涼 -甲斐の名刹 恵林寺の至宝-」へおいでください。

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禅の至宝 デジタルアーカイブス

 

140908-1.jpg禅文化研究所が今年創立50周年を迎えていることを記念して、この春に特別展、「不立文字展 -禅の書画と典籍・六〇〇年-」という禅文化研究所所蔵品展を、花園大学歴史博物館で開催しました。
この会期中にはとうてい間に合いませんでしたが、来たる10月10日に催す、禅文化研究所創立50周年記念式典に向けて、『禅の至宝 -禅文化研究所所蔵品図録』を編集制作しており、先日、ようやく印刷会社に出稿ができた次第です。あとは出来上がりを待つのみ。来月には、内容のご紹介などしたいと思います。

さて、この図録を制作することになったのは、もともと、禅文化研究所が現在行なっている「禅の至宝 デジタルアーカイブス」事業にあります。臨済宗黄檗宗の寺院で所蔵される書画・墨跡・什物を、デジタル情報としてデータベース化していくものです。
昨年秋に、岐阜県八百津の大仙寺様の所蔵品展「大仙寺展」を開催したのも、この事業による成果でありました。花園大学歴史博物館とともに2回にわたる悉皆調査を行ない、デジタルカメラで撮影したものと、書誌情報を登録していき、その中からピックアップしたものを展覧会に展観したわけです。

140908-2.jpgそして、大仙寺様所蔵の全点のデータの整理がようやく整い、先頃、大仙寺様を訪ねて、ご使用のパソコンに弊所が開発した宝物管理システム「禅の至宝」(正式には未リリース)をセットアップし、データベースを登録させていただきましたところです。

くわえて、このデータをオンライン版の「禅の至宝」にも登録し、またその中からご許可いただける物をwebサイトにて公開していくことをご了解いただけないかと、大仙寺のご住職にもちかけたところ、ご快諾をいただきました。現在進行中の甲斐の恵林寺様のデータベースもあらかじめこのご許可をいただいていますし、もちろん、禅文化研究所の所蔵品に関しても公開する予定でおります。こうして、少しずつでも公開できる宝物が増えていくことになり、ひいては、禅文化にご興味のある方々に、インターネット上でバーチャル美術館として観ていただけるようになることを、これからの目標においているところです。どうぞお楽しみに。

 

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