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かしきりもみじ!?

 

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今年のサンガセミナーの第4回目も終了し、次の第5回は11月22日の「5-1 お寺で写真講座 - 紅葉を綺麗に撮ろう -」と、「5-2 水墨画講座 -来年の干支「亥」を描いてみましょう-」です。

その際の会場は京都市北区等持院町にある相国寺派真如寺様。お隣の等持院は天龍寺派の由緒寺院でご存知の方も多かろうと思いますが、じつはこちらの真如寺は相国寺派の山外塔頭という隠れた名刹なのです。というよりも、五山十刹の十刹に数えられた名刹なのです。

さて、この秋(2018年11月10日~12月9日)に、真如寺さんでは「かしきりもみじ」なる企画を実施されるようです。「かしきりもみじ」ってなに!?って思いますよね。
ホームページによると、

国内外から多くの観光客が集まる京都、特に紅葉などの人気シーズンには多くの人が名所に足を運びます。
京都という地の風情を感じながら、自分たちだけの空間で存分に紅葉を満喫してみませんか。

とのこと。つまり、紅葉の美しい境内の庭を、少人数だけで予約して楽しめるということのようです。ほんとにこのところの京都は観光客でいっぱい。外国人もたくさんみえて、ゆっくり京都の秋を楽しみたい方にはちょっと残念なことになってしまっています。

予約をしておけば、1組 6,000円(最大15名まで)で1時間かけてゆっくり楽しめるというわけです。

詳しくは真如寺のホームページをご覧あれ。

ちなみにサンガセミナーはちょうどその期間に開催するため、22日は予約不可になっています。

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サンガセミナー2018 4回目「仏教美術鑑賞入門」と「軸を鍛える一人整体法」終了

 

blog2018-10-26-09.45.jpg先週金曜日、2018/10/26には、本年度のサンガセミナー第4回目の2講座を、京都市上京区の法輪寺(だるま寺)にて開講しました。

午前中は、花園大学歴史博物館館長の福島恒徳先生による「4-1 仏教美術鑑賞入門 -仏像・仏画・禅画を読み解く-」。今年度から初めて開講した講座ですが、24名の受講者となりました。
図像論と様式学というと小難しいですが、写真を見せながら仏像の形を説明いただきました。これだけでも詳しくやれば時間がいくらあっても足りなさそうなのですが……。
おもしろおかしく話が脱線するもので、時間がどんどん過ぎていきます。

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そして、禅画の話もつけていただいたので、さらに内容が広範囲になってしまいましたが、意外と知らないことだらけ。私はその標的にされてしまい、受講生の皆さんの店ざらしになってしまいました。

ある禅寺の方丈襖絵には狩野永徳による、鶴と梅が描かれているけれども、それはなぜかわかりますかと……。

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皆さんはいかがですか? 先生の論なのだそうですが、なるほどと納得のいくご説明をいただきました。

 

午後は、去年から開講している「4-2 軸を鍛える一人整体法」です。禅文化研究所から刊行している『プチうつ禅セラピー』や今年の新刊の『イヤイヤ鍛える健康法』の執筆者でもある樺島勝徳先生(京都嵐山・薬師寺住職)による実践講座。皆さん、動きやすい服装を準備して貰い、実際に身体を動かして確かめて貰います。こちらも19名の参加者でした。

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簡単な動きなのですが、それによって体幹を整える筋肉が鍛えられる運動とか、自分でしかわからない片寄っている身体をまっすぐにしていくには、きちんと必要な筋肉を鍛えなければならない。整体に行っても、すぐに元に戻ってしまうのが我々の身体なのだから、自分で鍛えて調えていくのがいいのだという教え。

大きな動きをしているわけではないのに、身体の内側から暖かくなっていきました。

 

blog_2018-10-26-13.40.jpg受講いただいた皆さん、お疲れ様でした。

内容の濃い講座だったという声も聞かれて、とてもありがたいことでした。

 

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圓福寺萬人講

 

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10月20日八幡市にある圓福寺の萬人講に行ってまいりました。
普段は修行道場であるため拝観はありませんが、毎年、4月20日と10月20日に開催されている万人講に限り参拝できます。
駐車場がない為、最寄の駅から臨時直通バスにゆられて15分ほど…。
この日は日本最古の木造達磨大師坐像(重要文化財)も拝見できます。
まずは、達摩大師にお参りのあと、警策を使って肩がこらないおまじない、そして身代わり観音の摩耶夫人にご挨拶。皆が触るのでツルツルテカテカ霊験あらたかなご夫人です。

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さらに、本堂に進み願い事を書いて法話を聴きます。アリとキリギリスではなく、日本版アリとコオロギのお話。所々に笑いを含め、大変わかりやすい法話が終わりますと、一人一人の願い事と名前を読み上げられ、願い事別に色分けされた達摩さんの中に入れてもらいます。
最後に精進料理をいただきます。もちろん雲水さん達が托鉢で集められた名物大根のお漬物もいただきました。これで「開運」「厄除け」「中風除け」が完了です。
皆さま来年4月の萬人講ご参加されませんか?

 

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「平家物語〜語りと波紋音〜」京都公演のお知らせ

 

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入道死去」  Photo by bozzo

 

禅文化研究所では、「DVD禅僧が語る」シリーズを出しておりますが、その中の主に関東方面の老師方のDVD作品に、インタビュワーとして出演いただいている、舞台俳優の金子あいさん。

彼女が「平家物語」に取り組まれているのはFacebook等で存じ上げていたのですが……。⇒ 金子あいの「平家物語」ブログ

おもに関東を中心に活動されていたので、なかなか観る機会がなかったのですが、各地での公演もはじめられており、このたび、京都公演が決まったとご案内を頂戴しましたので、ここでご紹介したいと思います。
公演内容より……



今年は平清盛生誕900年の記念の年。平家の絶頂期を描く「禿髪」、平家討伐の密議に加わった一人西光が清盛に対して面罵する「西光被斬」、福原遷都後清盛に起こる不吉な怪異「物怪沙汰」、全国に平家討伐の火の手が上がる中ついにあつち死する「入道死去」。死ぬ瞬間まで「熱い男」清盛の半生を永田砂知子の波紋音とともに金子あいが演じます!

 〈京都公演〉
【日時】2018年11月21日(水)
14:00開演/19:00開演 (開場は開演30分前)
【会場】大江能楽堂
京都市中京区押小路通柳馬場東入橘町646
【交通】地下鉄東西線「市役所前駅」下車 西へ徒歩4分。地下鉄烏丸線「烏丸御池駅」下車 東へ徒歩5分 。京阪電車「三条駅」下車 徒歩15分
【料金】全席自由・税込一般3,500円/ペアチケット6,000円/大学生以下無料(大学院生も含む。学生証の提示必要) ※未就学児入場不可※ペアチケットは男女問わず2名1組の料金※当日券は開演1時間前より販売
【チケット取扱】
◉アートユニットアイプラス(←チケットのお問合せはこちらへ。10〜18時) 
 TEL 090-6707-1253 auaplus@gmail.com
◉Livepocket  https://t.livepocket.jp/e/q5heike
※コンビニ又はクレジットカードで支払い、スマホ画面提示で入場するシステムです。
【主催・京都公演に関するお問合せ】
 TEL 090-9056-5585 (荒川)
 平清盛生誕900年記念公演
 「平家物語〜語りと波紋音」実行委員会
【後援】京都府 京都市 
【平家物語公式Facebookページ】はこちら


私ももちろん興味がありますので観させていただくことにしています。皆さんもどうぞ。

下記のリーフレット画像をクリックすると大きく表示されます。

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フルーツ&ベジタブルズ

 

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既に展覧会タイトルにやられた感がありますが、京都市の泉屋博古館で、2018/11/3~2018/12/9にわたって特別展「フルーツ&ベジタブルズ」展が開催されます。もちろん担当の学芸員さんは女性でした。

こちらの展覧会は、中国・朝鮮・日本の絵画で、野菜や果実の描かれた中世から近代の作品を集めた、とてもユニークな展覧会のようです。季刊『禅文化』196号(2005/4 発行)の表紙でも採り上げた、伊藤若冲の「果蔬涅槃図」(重要文化財)をはじめ、狩野探幽の「草花写生図巻」、呉春の「蔬菜図巻」といった彩色の巻子も展示されます。

また、禅文化研究所所蔵の雪村筆「蕪図」も出陳します。

会期は京都が紅葉で賑わう季節。東山を散策の際には、脚を運ばれては如何でしょうか。

※ 上下のリーフレット写真はクリックすると大きく表示されます。

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「明治の禅僧 釈宗演」展 記念講演会

 

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2018年秋企画展「100年遠諱記念 明治の禅僧 釈宗演」開催を記念し、去る2018年10月16日(火)午後2時より、花園大学教堂にて横田南嶺老師(円覚寺派管長・花園大学総長)による講演会を実施いたしました。

講演タイトルは「釈宗演老師を思う」。宗演老師の生い立ちから遷化まで61年間にわたる激動のご生涯を、日記や書翰などの資料を用いつつお話いただく90分の講演。横田老師は「私も宗演老師に直接お目にかかった世代ではありません」とおっしゃるのですが、宗演老師と老師をとりまく人々のお気持ちを代弁されるかの解説に、ご参集くださった130名の皆さまも聴き入っておられました。

なかでも、セイロン出立の際、師である今北洪川老師が『羅云忍辱経』を写して宗演老師に贈られたというエピソードには胸が詰まりました。『羅云忍辱経』とは、シャカが実子であるラゴラに忍辱(忍耐)の心を伝えるべく説いたものだそうです。異国の地へ愛弟子を送り出す師の深い愛情が伝わってきます(実物は現在展示中ですので是非!)。

この他さまざまな逸話をご紹介いただきましたが“とっておきだな”と感じたのは、老師に最後までお仕えになった釈大眉老師が「先師にこの言葉あり」と選ばれた、宗演老師の口癖「もったいない」です。とかく革新的な部分がクローズアップされがちな宗演老師ですが、これについて横田老師は「枯淡なる禅僧の姿に、釈宗演老師の真骨頂を見る思いです」としめくくられ、盛大な拍手をもって講演会は終了となりました。
なお、老師のご講演をYoutubeにアップしてありますので、ご覧下さい。

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最後に、今回の展覧会について花園大学歴史博物館研究員の志水一行先生に見どころを伺ったところ、「故郷若狭に遺る遺墨を、多数展観している点が本展覧会の大きな特徴。若狭方面からもたくさんの方にご来館いただいています」とのこと。また「釈宗演老師が学長を務められた、臨済宗大学(現花園大学)にまつわる貴重な資料の数々もぜひご覧いただければと思います」。

この機会に皆さまどうぞお運びくださいませ。

※次回の記念講演会は2018年11月8日(木)午後1:00~2:30、「宗演老師と海外巡錫」と題して西村 惠信先生(花園大学名誉教授・禅文化研究所前所長)にご講演いただきます。

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季刊『禅文化』250号「釈宗演老師壱百年遠諱」特集 発刊に際して

 

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10月25日発刊の『禅文化』250号では、本年100年遠諱が厳修される明治の傑僧・釈宗演老師を特集しております。宗演老師といえば、セイロン留学やシカゴ万国宗教会議への登壇をはじめ世界を巡錫し、欧米に初めて「ZEN」を紹介した功績で広く知られますが、一方、円覚寺派管長、臨済宗大学(現花園大学)学長として、日本臨済禅の後進育成にも心血を注がれました。

本特集では61年のご生涯を辿りつつ、論攷、詩偈や墨蹟書画、書翰など数多く遺る著作にも触れ、その遺徳とお人柄を偲びます。

平成最後の秋に老師の遠諱を迎えることになりました。明治維新を経た、あの激動期に比べれば表面上はるかに穏やかなのかもしれません。しかし、国際情勢を踏まえ価値感は問い直され、伝統と革新についてもさまざま議論がなされている現在の日本です。奇しくも時代の転換期であるいま、ぜひ皆さまにお手に取っていただきたい一冊であるとも考えています。なにとぞ宜しくお願い申し上げます。

詳細はこちらから

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サンガセミナー2018 2-1「地獄絵図(熊野観心十界図)お絵解き講座」終了

 

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去る2018/10/13(土)に本年度のサンガセミナー2-1「地獄絵図(熊野観心十界図)お絵解き講座」を開講いたしました。本来は7/7の七夕の日に行なう予定だったのですが、荒天のために延期となっていたものです。会場は、京都東山の高台寺・教化ホール。

30名を超える受講者にご参加頂き、講師の西山克先生(関西学院大学教授/日本中世史)のお話を興味深く拝聴しました。(熊野観心十界図)

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ちょうど一年前に龍谷ミュージアムであった、「地獄絵ワンダーランド」展のときに拝聴した、西山先生のご講演が興味深く、「2時間の話をさせてもらえたら、極楽行きを望むあなたたちを地獄に行きたくしてあげましょう」というお話だったので、サンガセミナーでは2時間の講演をお願いしました。

先生のおっしゃる熊野系の観心十界図には、十界、つまり「四聖」である声聞界・縁覚界・菩薩界・仏界と、「六悪道」である地獄界・餓鬼界・畜生界・修羅界・人界・天界がすべて描かれていて、「観心十界」、つまり「心に十界を観る」ための絵であるということからはじまりました。つまり地獄も極楽も心の中にあることを観るための絵なのだそうです。

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そして、十界図上部に描かれる生前の世界からはじまり、死に到り、閻魔大王に判決を下され、奪衣婆に死に装束を奪われて三途の川を渡る……、そして到った地獄には色々な地獄が待っているということで、絵の細部を点検しながら、それぞれの意味を詳しくお話し頂きました。

そして、クライマックスには、この大きな絵の中にいる主人公のお話が。

詳しく書くとネタバレになりますので差し控えますが、各所にとても興味深い話があることを学ぶことができました。そして何より仏教の地獄には救済があることも教えられたのです。

僧侶が半数以上いましたので、先生も少し話しにくそうな様子もありましたが、個人的にはとても勉強になり、来年の地蔵盆には地獄絵を見ながら子供達に少しいい話がしてあげられそうな気持ちになりました。
また機会があれば、開講させて頂ければと思います。

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研究所の花 2018/10

 

あんなに暑かった夏が過ぎ、台風や大雨で日本各地が大きな被害を受け、10月になっても30度を超えるところがあったりと、未だに落ち着かない気象状況ではありますが、でも花たちの様子は秋になっています。

最近、自坊の花壇の整備を怠っていて、花があまりないという状況ですが、畑や梅林の野花を摘んだりしながら、なんとか花を飾ることにしています。

 

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水引草は白も赤もありますが、毎年、ビュンビュンと元気に生えてきます。

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こちらは、季節外れに咲いているヤマブキとアイビー、エノコロ草を。ここまでは先週の花です。

そして秋と言えばコスモス。

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無文老師にもお供え。

blog_2018-10-09-08.58.jpgじつはこのコスモス、近所に住む老夫婦の檀家さんが、家の前に毎年いっぱい咲かされているのです。
主に奥さんが花好きで、家の前だけでなく、少し離れたところにある畑にもコスモスをいっぱい育てられていました。

が、この8月上旬に、残念ながら他界されてしまいました。5月頃から入院されてしまわれたのですが、その直後から、家の前も、そして少し離れたところの畑も草がボウボウに生えてしまい、今までの見る影もありません。ご主人の憔悴ぶりが見えるようでした。
忌明けをすぎ、少し落ち着かれてきたのか、家の前の整理をされるようになったのですが、家の前のコスモスはできたら残しておいて、少しわけて欲しいと頼みました。そしていただいてきたのがこのコスモスなのです。昨日みたら、畑の方はすっかり草刈りされていました。

そして、私がコスモスをいただいた日の昼ごろ、そのご主人が白いコスモスを少し持って、境内にあるお墓に供えに来ていたと家人からの目撃談。いつもお墓を掃除したり花を供えていたのは亡くなった奥さんだったので、あのご主人がお墓参りをして、それもコスモスを供えていたと聞いて、心が熱くなりました。

コスモスは、想い出の花だったんですね。

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仏教伝道協会「仏教伝道文化賞」授賞式

 

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7月30日の本ブログでもご報告しましたが、禅文化研究所の前所長の西村惠信先生が、公益財団法人仏教伝道協会の毎年表彰されている「仏教伝道文化賞」本賞を受賞され、去る平成30年10月4日に、東京の三田にある仏教伝道協会において授賞式がありました。

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沼田奨励賞には、みうらじゅん氏が選定され、介添人で主賓のいとうせいこう氏とともに来られていました。

あちこちのホテルの部屋においてある『仏教聖典』を刊行されている仏教伝道協会ですので、冒頭に、献灯献華がありつづいて『仏教聖典』より一節が奉読されました。「すべては縁によって生まれ縁によって滅びる」というものでした。

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正式に受賞者お二方の発表があり、壇上にて、仏教伝道協会の木村清孝会長からそれぞれに賞の授与があり、つづいて一言ずつご挨拶をという流れでした。

blog_MG_1806.jpg先生は冒頭の『仏教聖典』の一節を採り上げられ、今この壇上に立っている私は、本当に縁があってのものだということを述べられました。田舎の農家の10人兄弟の末っ子に生まれ、お寺に養子にこないかと云われたときにはまだ2歳。4つ上の兄が「ぼくはいやや」と云い、自分は金太郎飴に手を出したがために寺に貰われることになり僧籍に入った。そうでなければそもそもここにいるはずのない私であると。大学で指導を受けた久松真一先生、道場で接化を受け花園大学の職を進められた柴山全慶老師。産んでくれた顔も覚えていない母、育ててくれた養母、そして60年近く文句も言わないで連れ添ってくれた妻など、言い尽くせないほど多くの人の縁をいただいて今の私がある。まさか自分がこんな栄誉ある賞をいただくとは思っていなかったが、縁のおかげであると心から感謝するとのご挨拶でした。

blog_MG_1812.jpgつづいてみうらじゅん氏もご挨拶され、小学4年の時から仏像が好きになり、誕生日には密教の法具を買って貰っていたとのこと。そして今や、仏教アンバサダーのようになってしまったということを話され、「マイブーム」で流行語大賞をいただいて以来の賞なので、とてもうれしいと述べられました。

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先生への祝辞として大本山方広寺の安永祖堂管長猊下が祝辞を、みうらじゅん氏への祝辞はいとうせいこう氏が述べられました。

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その後の祝宴では、大本山円覚寺派の横田南嶺管長猊下が乾杯の音頭をとられ、約100人の参列者がお祝いをいたしたのでした。

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ジャポニスム2018 ZEN WEEK(禅文化週間)in パリ

 

blog_S__224772125.jpgパリ市を中心に実施されているジャポニスム2018。日本とフランス両国の協力により、日本の文化をフランスで紹介するイベントが長期に亘り行なわれています。

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日本文化会館

禅文化研究所が企画する「禅文化週間」(2018年10月2日~6日)がありました。会場となっているエッフェル塔のすぐ近くにある日本文化会館では、臨済禅の教えを紹介するビデオ上映や、禅の修行や儀式、禅の文化などの写真パネルを展示しました。

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映像や写真を熱心に、繰り返し観ておられるような方もあり、どの企画も大盛況のようで、フランス人の禅への関心の高さが窺えます。

また10月4日からは、坐禅会や、禅語をなぞって筆で書く写禅語といった体験型イベントも始まりました。現地に飛んでいるスタッフからの情報では、体験にも積極的に参加される方がおおく、写禅語は1回15名定員のところ、児童20名以上の申し込みがあったらしく、急遽、別会場で対応したりしたとのこと。

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坐禅会もすべて予約で定員に達したようです。

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最終日の10月7日には、横田南嶺円覚寺派管長による記念講演が、エスパス・カルダンにて行なわれました。

パリっ子には、日本の臨済禅がどんな風に捉えられたでしょうか。

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東山魁夷展(京都国立近代美術館)

 

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先日、台風来襲前だからきっと人も少ないはず!と思い、京都国立近代美術館の「東山魁夷展」に出かけてまいりました。
今回は虫眼鏡鑑賞の方もおいでにならず、比較的大きなキャンバスに描かれているせいもあり、絵に近づかず遠目での鑑賞の方が多いようでした。
最初に絵の前に立った時、居住まいを正して正面から、まず深呼吸を…。
そんな行動が自然にできてしまう始まりでした。

青・緑・白・橙などとても豊かな色彩で、こんな色がどこから、どうやってと思う素晴らしい絵ばかり。
北欧、ドイツ、京都、そして有名な奈良唐招提寺御影堂障壁画、京都の絵などは、あっここ知ってる! ここは何処? という、連想ゲームをしているような気持ちで観ておりました。
会期は平成30年10月8日(月・祝)までですが、機会のある方はぜひ足を運んでみてくださいませ。

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釈宗演の逸話 その3

 

blog_伊藤06_BKL7517.jpg釈宗演自画賛 達磨図(個人像)

 

釈宗演禅師の展覧会に向けて、展示作品の釈文をする際に禅師の著作などをあつめた『釈宗演全集』全十巻(昭和5年・平凡社)を紐解いていたら、第十巻の最後の方に禅師の逸話がまとめてあるのを知りました。弊所の『禅門逸話選』には載っていない逸話をご紹介します。

※原文は旧仮名遣い旧字体ですが、読みやすいように改めました。

飯田の魔の池

明治四十一年四月禅師が信州飯田の直指会に臨まれた時のことである。同地の禅刹百丈山大雄寺に程遠からぬ所に、女夫池(めうといけ)という古池があるが、年々歳々其の古池へ投身する者が多いので、徳志家がなんとかして不祥事のないようにと、種々方策を施した。或る者は其の池畔に法華供養塔を建てようと献策するし、或る者は多くの鯉を放養し、そして営利的に鯉釣りを始め、以て人の出入りを多からしめて投身者を防ごうとしたけれども、魔の池ともいうべきか、やはり投身者が絶えなかった。すると宗演禅師は、此の事を知ってか、知らずにか、大雄寺の沙弥と居士等を連れて、此の古池へ来て一竿の風月を楽しまれたが、其の巧みな釣り方には、営業主をして驚かしめた。禅師は帰られるときに、其の釣り獲た鯉は総て古池へ放たれた、営業主はもとより他の者も、それが禅師だということは、更に知らなかったが、誰れ言うともなく、其の人が宗演禅師であったことが分かり、特に有志者が懇情して、六字の名号の執筆を願い、池畔に建碑した。すると爾来絶えて不祥事が起こらなかったので、今なお同地の人は、一般に其の高徳を称えている。

また字を書きに来た

江州乾徳寺の住職台嶺和尚の主唱斡旋で、湖東禅道会が組織され、年に一回ずつ宗演禅師の來錫を乞うことになった。ところが同会の維持が困難なので、台嶺和尚が事情を打ち明けると、禅師は即座に、
「よろしい、では墨蹟を五十枚書きましょう」
と、労苦も厭わずに揮毫されて、それを湖東禅道会の為に寄附された。そして來錫ごとに、
「また字を書きに来ました」
といつも五十枚ずつ揮毫された。禅師が台嶺和尚の詩に和韻されたのに、左の七絶がある。

  暫伍山猿野鶴群 荷衣松食講禅文
  箇中消息君知否 去就自由一片雲

怪物の出現

横浜の故綱島小太郎氏は、深き仏道の信仰者で、従って宗演禅師の帰依者の一人であった。小太郎氏の末期の遺言にも、
「家事に就いて事起こる時は、老師のご指示を仰げ」
との意味が認められてあった程だから、其の帰依の深かったことが分かる。禅師が嘗て此の綱島家の三階の大広間で大達磨を、揮毫されたが、其の大達磨は眼玉は千両だと、其の当時評判された。綱島家では主人小太郎氏の永眠初七日の夜、供養の為、薄暗い客間へ、此の大達磨の幅を掛けて置いた。すると参拝者たる客人達が、此の大樽間の幅の前を通って、霊前へ往かねばならなかったが、どうしたことか眼光炯々として人を射るが如き大入道の怪物が動き出したので、人々は、
「あら化け物が」
と驚きの叫びを発して、一同顔色を変えた。そして女子供は勝手元の方へ逃げ出す騒ぎであった。ところが其の化け物は、禅師筆の大達磨で、其の眼玉が怖ろしかった為で、後で大笑いをした。

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半分、青い。

 

blog_MG_8614.jpgNHKの朝の連ドラ「半分、青い。」が終わりましたね(実はこれを書いているのは最終週のクライマックスをむかえるあたりで最終話を観ていませんが)。
どの連ドラも観てきたわけではないのですが、なんとなく今回はビデオに撮って夜観ることにしていました。登場人物のりつ君ファンや、すずめファンも多いでしょう。マー君が……という方もおられるかもしれませんね。
私はどちらかというと、タイトルにひかれてという感じです。

半分青い。ドラマ全体を通してのテーマなんでしょうね。誰もが成功したり失敗したりを繰り返しの人生。自分の生涯と当てはめながら観ていた方も少なくないのではないでしょうか。

禅語に出てきそうだなと思ったので、データベースで「半青」を検索してみたところ、出てきました、出てきました。

『虚堂録』なんかにも出てきます「半青半黄」をはじめ、「半青半白」「半青半赤」という風に……。いずれも半分は青く、半分は黄色だったり、白かったり、赤かったり、いろんな色の対照として使われていますね。「半青半黄」は『禅学大辞典』(大修館)にもでていまして、「十分に熟しないこと。未熟」とあります。出典は『碧巌録』をひいてあります。『無文全集』第三巻(碧巌録Ⅲ)から引用してみましょう。

第七十二則「百丈問雲巌―百丈、雲巌に問う―」
本則は、

挙す。百丈、又た雲巌に問う、咽喉脣吻を併却して、作麼生か道わん〔蝦䗫窟裏より出で来たる。什麼とか道わん〕。巌云く、和尚有りや也た未だしや〔皮に粘じ骨に著く。拖泥帯水。前に村に搆らず、後に店に迭らず〕。丈云く、我が児孫を喪せん〔灼然として此の答え得て半前落後なる有り〕。

というものですが、そのあとの評唱に、

雲巌、百丈に在って、二十年侍者と作る。後、道吾と同じく薬山に至る。山問うて云く、子、百丈の会下に在って、箇の什麼の事をか為す。巌云く、生死を透脱す。山云く、還って透脱するや也た未だしや。巌云く、渠れに生死無し。山云く、二十年百丈に在って、習気も未だ除かず。巌、辞し去って南泉に見ゆ。後、復た薬山に帰って、方に契悟す。看よ他の古人、二十年参究するに、猶お自ら半青半黄、皮に粘じ骨に著きて、穎脱すること能わず。是は則ち也た是。只だ是れ前に村に搆らず、後に店に迭らず。

とあり、ここに「半青半黄」の言葉が見えますね。無文老師の提唱によると、

「二十年百丈に在って、習気も未だ除かず――何だ、百丈のところに二十年もおってからに、まだ悟り臭いものが取れんのじゃナ。そんなザマで何になるか」
と叱られた。雲巌、また迷いに迷って、南泉和尚のところに出掛け、その後に再び薬山に戻って来て、今度は本当の悟りを開いたということである。なかなか、苦労をしておられるのである。大器晩成である。百丈のところに二十年もおっても、半青半黄、柿の熟さんのと同じだ。皮からも離れられなければ、骨からも離れられず、頭から離れられず、カラーッとした境界にはなれなかったのである。まんざら修行ができていなかったとは言わんが、前に村に搆らず、後に店に迭らず、中途半端な修行であったと言うべきであろう。

まさしく、20年も百丈禅師のところにいるのに、おまえは未熟であると喝破されていますね。禅僧たるもの、しっかり修行して、青いも黄色いも、そんな色などどうでもいいほどの熟した境界にならねばいけないのでしょうが、私のような凡夫には「半分青い」が丁度いいのでしょう。

by admin  at 09:00  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)