トップページ » 2011年9月

高麗美術館




110929.jpg

京都市北区にあります高麗美術館では、「刺繍ポジャギとチョガッポ展」が開催中です。
昔から韓国のパッチワーク、ポジャギの布などが大好き。今回も窓からさしこむ光をやわらかに、美しく届けてくれる布たちを堪能し、昔の韓国の女性達が、一針一針にどのような思いを込めたのか、心を沿わせながら拝見しました。
現代作家の先生方の作品も2階に並び、古きもの、それを受け継いで作られた現代のもの、共に楽しめました。私も生活の中に取り入れたいと思います。
11月6日まで。是非おでかけ下さい。

by admin  at 07:30  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)

全国明暗尺八献奏大会




komuso.jpg

時代劇などで深い傘を被って尺八を葺きながら歩く虚無僧の姿を見たことがあると思います。
実はこの虚無僧は、中国で興った禅宗の一派、普化宗(ふけしゅう)の僧侶で、剃髪をせずに尺八を吹いて諸国を行脚していた半僧半俗の人なのです。

普化宗は、鎌倉時代の禅僧、心地覚心禅師(しんちかくしん・1207~1298・法灯国師)が建長元年に中国(宋)に渡って、中国の唐代の僧である鎮州普化(ちんしゅうふけ・生没年不詳)を開祖とする一派の法系をついでいた張参に竹管吹簫を習い、その弟子たちを紀伊由良の興国寺を建てて住まわせたことから始まります。

明治4年に、江戸幕府と関係が深かったため、明治政府によりこの普化宗は廃止されましたが、明治21年、大本山東福寺の塔頭である明暗寺に明暗協会が設立されて、虚無僧が復活しました。

今は、明暗導主会と称される明暗尺八根本道場が、下記の日程で「全国明暗尺八献奏大会」を催されます。また同時に、東日本大震災被災者 明暗道人物故者追善法要も合修されます。

  ◇日時:平成23年10月23日(日) 午前10時~午後4時
  ◇場所:東福寺塔頭 明暗寺(京都市東山区本町15丁目)
  ◇入場無料(一般のご来聴歓迎)

また、その前日には、明暗寺を出発点として、伏見稲荷周辺、建仁寺周辺、龍安寺・妙心寺周辺、天龍寺周辺の市内4ヶ所で、虚無僧行化(托鉢行)があるようで、虚無僧が尺八を吹きながら托鉢する珍しい姿を見ることができるようです。

お問い合わせは、明暗導主会(075-323-2188 林晋水さん)まで。

by admin  at 07:30  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)

大津サービスエリア




ootsu.jpg

京都人が京都から高速に乗ると、ほぼ絶対と言っても良いほど降りる事の無い“大津サービスエリア”。
降りてみればこの眺望!琵琶湖が見渡せます。どちらかへおでかけの際は是非にと思ってご紹介させていただきました。

by admin  at 07:30  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)

お寺でヨガ




110927.jpg

-技を訪う-にてご紹介させていただきましたヨガ講師・伊藤加奈子先生のレッスンの御案内です。
毎年春と秋、建仁寺塔頭・両足院にて開催されているヨガフェスタでクラスを担当されます。
10月9日(日)の、16:50~18:20【カナコ(スタジオヨギー)アヌサラインスパイアドヨガ】です。>詳細はこちら

私も、普段のレッスンとは違う場所(しかも禅寺!)、違うメンバーでの学びを今からとても楽しみにしています。お近くにお住まいの方も、連休にご旅行で京都に来られる方も、この機会に是非、素晴らしい先生のレッスンを体験なさってみてください。

by admin  at 07:30  | Permalink  | Comments (2)  | Trackbacks (0)

伊賀 土樂窯訪問




110923-1.jpg

以前こちらでもご紹介しましたが、先日、友人たちと土樂窯を訪ね、福森雅武先生とお話させていただき、道歩さんに仕事場などを案内してもらいました。

いろりの間にお邪魔すると、私の目を釘付けにするものばかりなのですが、特に先生がいつも生けられる花には、心うち震えます。

「100年は経っているんじゃない?」と仰る、素晴らしい風合いの山ぶどうのつるの籠に、曼珠沙華や猫じゃらし、その他名前は知らずともよく見るススキのような草、そして何やら蔓が生けられています……。「これ、なんだっただろう…」と思ってしばし見入っていると、「さつまいもの蔓だよ」と。

私の頭の中に、母方の里、出雲にて幼い頃にさつまいも掘りをした記憶がぶわっと蘇り、感動が……。
皆さん、芋の蔓を生けようと思われますか?「だって芋の蔓だもん。野菜だよ」と思いませんか?他にも、そのあたりに生えている草花を見る時に、「それって雑草でしょ」と、花屋さんに並ぶ草花と境目を作って見てはいませんか?
私は大いに作っていると思います。もう嫌だというくらいに、境界線、自分のものさしだらけです。その境目やものさしを無くしたいと、茶道や禅やヨガなど、色々かじってはいるのですが、これがなかなか手強いものです。

「ふと、美しいな、綺麗だな、と思えば生ければいい。ただそれだけです」。

土樂さんへ伺うと、いつでも、生命の輝きと、迎えて下さる福森家の人々の温かさに触れられ、さまざまな事を学ばせてもらえます。いつもいつも頭で考え、結局よくわからなくなりがんじがらめにあっている自分が、解き放たれる心持ちがします。

大学で、教育哲学・生涯教育などを専攻していた事もあり、ふと、先生に「今の小学校や子どもたちの教育に関して、アドバイスはありますか?」とお尋ねしましたら、「農業をやるのが一番良いんじゃない?サイクルというもの、生命の循環というものを知る事になるからね」と。

教育に関しての本を読んだり勉強したりもしますが、どんなに多くの言葉で語られたものよりも、先生の一言に全ての答えがあるような気がしました。

伊賀 土樂窯訪問の続きを読む

by admin  at 07:30  | Permalink  | Comments (2)  | Trackbacks (0)

秋分 ―二十四節季―




20110911-biwako.jpg

写真は、先日、秋の琵琶湖のしずかな夕暮れです。さざ波が立っている琵琶湖の向こう、比良の山に夕陽が沈んでいく様子を、しばし我を忘れてみておりました。

さて、明日は二十四節気の第16番目、秋分の日。台風12号につづいて、15号にも水害の爪痕を残された地域も少なくありませんが、皆さんは如何お過ごしになるでしょうか。
秋分の日は9月23日とお思いでしょうが、1979年までは9月24日だったり22日だったりしたのです。実は来年(2012)からは定気法の計算の結果により、9月22日の年が出現します。春分の日もおなじく固定されていません。
実はこういった、年によってかわる祝日は世界的にも珍しいようですよ。四季の豊かな日本さながらといったところでしょうか。

さて、今は秋のお彼岸ですね。もうお墓参りは済まされましたか? この3連休でお参りしようと考えておられるかもしれません。
しかし、ご存じの通り、東北の被災地では墓が流されてしまったお家も少なくありません。お参りするお墓がないのはそれはそれは寂しいことでしょう。心の拠り所として、毎年お彼岸にはお参りされていたであろうご先祖様のお墓まで流されて、途方に暮れていらっしゃる方もまだまだ少なくないと思います。
「♪私のお墓の前で泣かないでください……」という歌「千の風になって」は有名になりましたが、お墓のあった場所に佇んで涙を流している人の気持ちは、察するに余りあります。

幸いにして有難くも我が家のお墓は今は整ったままで、檀家さんたちがお花を供え、線香を手向け、手を合わされています。しかし明日は我が身かもしれません。

我々小さな人間は、とてつもない力をもった自然に畏怖の心を抱きつつ、それでも真摯に、今日、今を大切に生きていきたいと思います。

by admin  at 07:30  | Permalink  | Comments (2)  | Trackbacks (0)

東西霊性交流




110921.jpg

禅僧と修道士とが双方の修行生活を体験することにより、互いの宗教を理解することを目的とする東西霊性交流(事務局:禅文化研究所)に参加する修道士たちが、9月17日に来日した。
今回で12回目を迎えるこの交流は、臨済宗・曹洞宗の各専門道場で禅堂生活を体験し、10月4日に花園大学で行なわれる報告会を経て帰国する。

来日したのは、ベルギー、イタリア、米国の各修道院から派遣された5名の修道士、修道女たち。旅の疲れも見せずにこやかな表情で到着した彼らは、早速最初の訪問地である岡山曹源寺へと向かった。

短期間ではあるが、文化や習慣の違い、そして全く異なる修行形態の中で、彼らが体験を通して禅仏教をどう理解してゆくかを見守りたい。


(写真)来日した一行。右端は通訳のT・カーシュナー氏

by admin  at 07:30  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)

神仏います近江(滋賀県立近代美術館)




2011_09_19_01.jpg

先般、ご案内したとおり、展覧会「神仏います近江」が、滋賀県の3つの美術館で合同開催されていますが(大津市歴史博物館は10/8~)、その中の一つ、滋賀県立近代美術館に行ってきました。

ここでの展観は「祈りの国、近江の仏像-古代から中世へ-」ということで、仏像ばかりが展示されています。
開催2日目ということなので、混んでいるかもと思ったのですが、午後3時ごろという時間も関係してか、比較的すいていて、滋賀に残る古い仏像にゆっくりと対面することができました。
主に平安時代~室町時代に作られた木像が多かったのですが、そもそも平安時代には鋳造された神仏像はほとんどないとのことです。
なかでも私は、湖南市の善水寺(天台宗)蔵の「木像帝釈天立像」(重要文化財)が目にとまりました。ぷっくりとしたふくよかな輪郭で平安時代の一木彫像です。

やはり出品の多くは天台宗寺院のものでしたが、2点だけ臨済宗妙心寺派の正福寺(湖南市)のから出陳されていました。本尊十一面観音立像と金剛力士像ですが、いずれも平安時代の作。つまり禅宗が中国より伝わる前のものです。このようなことから、十一世紀ごろ、現在正福寺のあるこの地に本格的な伽藍を備えた大寺院が存在していたことを裏付けているようで、これからの研究が待たれるようです。

今回のような企画展は、まず二度とお目にかかれないであろうと思い、大部な図録『神仏います近江』(\2400)を購入してきました。じっくり見せてもらうとしましょう。



2011_09_19_02.jpg

by admin  at 07:30  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)

ダライラマ法王の来日




110916.jpg

チベット仏教僧_ブータンの僧院にて

10月、11月にかけて、私が心から楽しみにしているダライラマ法王の来日。
10年前に京都での講演を聴いた時の事がいまだに鮮明に思い出されます。
お出ましになられた途端、広い会場は全ての人を包み込むような大きく温かな雰囲気に満たされました。そして、人と接する事が苦手だと話す大学生の子を抱き締められた時は、会場中の全員が抱き締められている気持ちになった瞬間でした。

あれから10年を経て、色々な人生経験を新たに積んだ今、法王のお話は自身にどのように響くのか……。高野山と大阪での講演、どちらにもでかけて参ります。

まだ大阪講演の席は残数があるようです。ご関心おありの方は是非どうぞ。

by admin  at 07:30  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)

The Jim Thompson House -タイ・バンコク-




110915-1.jpg

ベトナムに行く前に少し立ち寄りましたタイにて、私が大好きなタイのシルクメーカー、ジム・トンプソンの過ごした家に行ってきました。現在は美術館のようになって公開されています。

タイの高床式の伝統的な家に、南国の緑、花々咲き乱れる庭。そして東洋の美術をこよなく愛し、造詣深かった彼の家の至る所に、タイの古い書画骨董はもちろんの事、中国や日本の陶器などもセンスよく置かれています。何スタイル…とも呼べないのですが、彼のセンスにより統一された筋の通った美しさがあり、観るもの感じるもの全てに興奮していた私です。
このような人だからこそ、タイシルクの素晴らしさを世界にひろめるに至った事もよくわかるのでした。
室内は撮影禁止の為、皆様にご紹介できないのが残念です。
バンコクに立ち寄られる際には、是非オススメしたい素晴らしい地のご紹介でした。

110915-2.jpg 110915-3.jpg
by admin  at 07:30  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)

江里佐代子の伝言 -中信美術館-




110914-1.jpg

京都市上京区にあります中信美術館にて、截金(きりかね)の人間国宝・亡き江里佐代子先生の作品展が開催中です。


【人間国宝 江里佐代子の伝言 -康慧とともに創った荘厳の世界-】
-10月16日まで-


以前、研究所のバス旅行にて、江里康慧先生の工房をお訪ねした際に、同じ工房内で截金の職人さん達の作業風景も拝見させていただきました。
そのお仕事たるや、見ている我々さえも息ができなくなるほどに繊細で、尊いものであった事を今も鮮やかに思い出す事ができます。

元は仏像に荘厳を施す截金の技法を、オブジェや茶道具など、さまざまな工芸品に施し、一つの独立した芸術作品として世に広く紹介され、常に新しい試みをされていた佐代子先生の来し方を垣間見る事のできる展観。
先生の自筆の御言葉が随処に飾られていますが、截金とは、仏に出逢った時の歓喜を表現したもの……というような御言葉が、私の心には一番響きました。


しかも無料!です。
是非この期間に京都にいらっしゃる事がありましたら、お運び下さい。

110914-2.jpg
by admin  at 07:30  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)

大本山大徳寺(京都紫野) 曝涼のご案内




20110913.jpg

このところ、展覧会の情報ばかりで申し訳ないですが……。

毎年恒例の、大本山大徳寺(京都紫野)の曝涼のお知らせです。
大徳寺所蔵の宝物の数々が、虫干しを兼ねて展観されますので、この機会に大徳寺をお訪ねになっては如何でしょうか。

 平成23年10月9日(日)
 午前9時~午後3時半
 但し、雨天中止。

※この曝涼は、毎年10月の第二日曜に開催されています。

by admin  at 07:30  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)

遂翁展のご案内




suiouten_pnf.jpg

この秋、禅文化研究所では、花園大学歴史博物館との共催にて、2011年秋季企画展「遂翁元盧 禅画と墨蹟」を開催いたします。
本展覧会では、丈山文庫・永明寺(いずれも静岡県)の所蔵する、白隠慧鶴の高弟・遂翁元盧(1717~89)の禅画、墨蹟を展観します。遂翁の作品のみで構成された展覧会は本展が初となります。
詳しくは、パンフレット(PDF)を御覧ください。
なお、会期中2度の展示替えがあります。ほとんどの展示品が入れ替わりますので、繰り返しのご来場をお待ちしています。

◇遂翁元盧 -禅画と墨蹟-   丈山文庫・永明寺所蔵作品◇
  会場:花園大学歴史博物館
  入館料:無料
  会期:平成23年10月3日~12月20日
  開館時間:10:00~16:00(土曜日は14:00まで)
  休館日:日曜/全学休講日
  お問い合わせ:花園大学歴史博物館・花園大学企画広報室
         電話:075-811-5181(代)


また、会期中の11月10日(木)13:00~16:10、花園大学教堂にて、記念講演会(禅文化研究所主催)を開催します。こちらも入場無料で申込不要ですが、先着150名に限ります。
予定しております講演は下記の通りです。

 ■「白隠と遂翁」 芳澤勝弘 教授(花園大学国際禅学研究所教授)
 ■「白隠の禅」  玄々庵老大師(瑞泉僧堂師家)

併せてご来場をお待ちしております。
記念講演会についてのお問い合わせは禅文化研究所(電話:075-811-5189)まで。

by admin  at 07:30  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)

等持院 寺宝展の御案内




110909-1.jpg

足利尊氏の墓所としても知られる、京都市北区にあります天龍寺派のお寺、等持院(とうじいん)にて、寺宝展が開催されます。美しいお庭とあわせて是非眼福のひとときをお過ごし下さい。

期間:平成23年10月7日(金)~11日(火)
時間:9時~17時

特別参拝料:600円(寺宝展以外の日は500円)
お抹茶:500円(等持院特製銘菓“芙蓉の月”付き)
お番茶:300円(等持院特製銘菓“芙蓉の月”付き)

110909-2.jpg 110909-3.jpg
by admin  at 07:30  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)

白露 ―二十四節季―




20110908-1.jpg

今日は、二十四節気の十五番目「白露」です。
『暦便覧』によると、「陰気ようやく重なりて露こごりて白色となれば也」とあります。ようやく暑気がさって涼しくなり、朝露ができて白くにごるころということでしょう。
田圃の上を飛び回っていたツバメたちも南の国に帰っていきます。
ススキの穂も出て虫が鳴き始め、秋を感じさせる頃合いです。
夏と違って風流になってくるためか、研究所のデータベースで調べてみると、夏の二十四節気と比べると「白露」を含む出典が大変多くなります。特に唐詩に沢山出てきました。
例えば王昌齡の七言絶句「重別李評事(重ねて李評事に別る)」という詩があります。

 莫道秋江離別難  道(い)う莫れ 秋江 離別難しと
 舟船明日是長安  舟船(しゅうせん)明日(みょうにち)是れ長安
 呉姫緩舞留君酔  呉姫(ごき)緩舞(かんぶ)して君を留(とど)めて酔わしむ
 随意青楓白露寒  随意なり青楓白露(せいふうはくろ)の寒(かん)

   秋の水辺での別れがつらいなどと言ってはいけない。
   君の船は明日になれば長安にとどいている。
   呉の美妓が舞って君をひきとめて別離の酒に酔わせよう。
   青き楓の葉についた白露の寒気など、勝手にさせておけばよい。

勝手にさせておけばよいといいつつも、そこに哀愁をそそる秋の気配を感じ、別れの辛さが余計に際立っているように思えますね。
秋は心に清い風が吹くような気がします。どうか、涼やかによき日々をお過ごしください。

by admin  at 07:30  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)

神仏います近江




201109_shinbutsu.jpg

牛歩で大雨により、近畿各地に大きな被害をもたらした台風12号もやっと通りすぎ、急に秋晴れの気持ちのいい青空が広がりました。
しかしながら、今年は水害の年かと思うほど、また多くの方が犠牲になられました。この青空ほど心は晴れません。ご冥福をお祈りします。

さて、駅のポスターを見て、これは是非観に行かねばと思っている展覧会があります。
それが、滋賀県の3つの美術館・博物館が連携して行なう特別展「神仏います近江」です。

近江の地は古い地で、私の自坊の近くでも大規模な縄文時代の祭場が発掘されたりしていますし、神話も遺っていたり、古き朝鮮との交流を思わせるような地名が遺っていたりします。
日本仏教の総本山ともいえる比叡山のお膝下であるためか、多くの仏教美術がのこり、神道美術の宝庫ともいえるでしょう。

その中から選りすぐられた300点が、ミホミュージアム(信楽)、滋賀県立近代美術館(瀬田)、大津歴史博物館(大津)で開催されます。すでにミホミュージアムの展覧は始まっています。

詳しくはWEBサイトを御覧頂ければ結構ですが、是非、この機会に、古き近江の宗教文化に触れてみてはいかがでしょう。

by admin  at 07:30  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)

サーフィンと禅 ガイアシンフォニー第四番




110906.jpg

いつ頃からか、私は“サーフィン”というものに興味を抱いています。海で波に乗るあのサーフィンです。

サーフィンの事を考えながらヨガのお稽古に行ったある日の事、ヨガの先生がレッスン前に「さまざまなものに抗う事無く、沿って生きてゆく生き方」についてお話されていた際に、サーフィンの話になりました。
波を征服しようと思っても波に乗れるものではなく、波に沿う、一体となる事が大切という意味から、ヨガとサーフィンどちらもをされている方は多いのだとか。

また、サーフィンをする知人が、「波に乗れた時の感覚は、坐禅をして気持ちよくなった時の感覚と同じなのではないかと思って、禅の本を読んでみた事がある」と……。

そして先日、ガイアシンフォニー第四番のDVDを観ました。出演者がどういう方達かを知らぬままに観たのですが、伝説のサーファー、ジェリー・ロペスが登場し、これまた非常に興味深い事を多々お話されていました。

「まさに波に乗っている時は、仏教や禅でいうところの“空”というものに近いのかもしれません」。
「サーフィンは、一種の深い宗教体験です」。
「サーフィンによって、本当の自分、自分自身の中にある静寂に触れ、その事が、絶対的な安心へと自分を導いてくれるのです」。
「波に沿う事ができるようになると、その後は調和(ハーモニー)を学びます。そこから学んだ調和を家庭生活にまで落とし込んで来るのです」。

また、彼はヨガもされていて、「ヨガには、人類の叡智が詰まっています」とも仰っていました。本当に私もそう思います。


さて、何故かイメージ的に“サーファー”というと、遊び人、ちゃらちゃらとしている…などと、勝手な想像を抱きがちですが、知人が言うのには、身心共になかなかに過酷である為、格好だけで始めた人はすぐにやめてゆくのだとか。

ヨガに茶道、華道など、色んなものに手を出しすぎな感ある私ですが、スポーツで、似通った到達点を目指すように思えるサーフィン。私の好奇心をくすぐってやみません。
新しい事を始めるのに年齢など関係無い!今年の夏は過ぎ去ろうとしていますが、来年には必ずやデビューをと思っています。

*研究所のお仕事で御縁のあるお坊さんの中で、サーフィンをやっている方にまだ私は出逢ってはいませんが、これからちょっとアンテナを張っておこうと思っています。その方に、サーフィンと禅(宗教)の共通点など、お聞きしたいものです。お聞きしましたら、どなたも興味無き事かもしれませんが、また皆様にご報告させていただきたいと思います。

by admin  at 07:30  | Permalink  | Comments (2)  | Trackbacks (0)

タイのお寺でルーシーダットン




110905-1.jpg

先日も少し触れましたが、今年の夏休みにベトナムへと旅行してきました。
タイ航空での旅行でしたので、往路にバンコクで一泊して、少しだけタイを楽しんで来ました。
早朝バンコク着の便でしたので、荷物をホテルへ預け、さっそくワット・ポーという寺院にて朝8時から無料で行われているルーシーダットンを体験に行ってきました。

タイ式ヨガ、仙人体操などと言われ、もとはインドから仏教と共に伝わったとされるルーシーダットン。ヨガの稽古をしている事もあり、違いなどを知りたい為、一度体験してみたかったのです。

タイ人の先生がタイ語と英語を交えて行うレッスン。ゆ~ったりとした流れで、おおらかなタイらしく、気持ちが落ち着きます。最初は簡単なストレッチのようなものだな……と高を括っていたのですが、途中から滝のように流れる汗、ゆったりだからこそ身体にかかる負荷。インナーマッスルを鍛えるのにはなかなか良い効果を得られそうで、私が通うヨガの稽古ほどはきつくなく、バテ気味な夏には、心にも身体にもこのゆったり感が良いのかもしれない……といたく気に入りました。
また日本でレッスンに行ってみたいと思います。

*写真はお寺内にあるルーシーダットンのポーズをとる石像です。




110905-2.jpg

by admin  at 07:30  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)

9月ですね。。




110901.jpg

早いものでもう9月。
私事ですが、お休みをいただいて、昨日までベトナムへ旅行していました。禅宗寺院にも訪れましたので、またおいおい皆様に、非常に興味深いベトナムの禅宗寺院事情をご紹介していきたいと思っております。

何日間か研究所に来ない間に変わった事と言えば、窓の外から、秋の虫の声が聞こえる事。暑さは厳しいものの、すっかり秋めいてきましたね。同時に夏の疲れも出てくる頃でしょうか。どうか皆様ご自愛下さいませ。


さて、8月中は大変ご迷惑をおかけ致しました。本日より、研究所は通常通りお仕事をさせていただいております。どうぞ宜しくお願い致します。

by admin  at 09:51  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)