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春彼岸に施餓鬼

 

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今年の春のお彼岸も終わりましたね。皆さんもご先祖様のお墓にお参りに行かれましたか?

寒の戻りで、少し肌寒いお彼岸後半でした。

自坊では春の彼岸にもお施餓鬼をお勤めしています。永代供養としての祠堂金をお納めいただいた方にご案内するのですが、自坊のあるうちの集落では近所の淨土真宗の門徒さん方も祠堂金を収められることが多いので、お参りには他門の方もおいでになります。
聞くところによると、淨土真宗では回向で法名を読み上げられるわけではないのですが、うちは祠堂帳に書き込んだ法名はすべて読み上げるのでありがたいそうです。それだけでも30分ほどはかかるのですが、そう言われるとやめるわけにもいきません。

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一時間半ほどの施餓鬼法要のあとは、本山から定期巡教に見えている布教師様による法話を拝聴しました。今年のテーマは「おかげさまの心 たよらないのが仏さま-無依道人-」。此岸にいる我々も、仏様のおられる彼岸に常日頃から渡れるように、心掛けて生きましょうというお話でした。

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写真展

 

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個人的なことで恐縮ですが、NHK文化講座でカメラ講座を受講しております。講師は、禅文化研究所のサンガセミナーでも開講してもらっています、柴田明蘭先生でして、このたび、その講座の受講者で初のグループ展を開催することになりました。
会の名前を先生の名前から一字いただいて「写蘭会」と命名。今回の写真展に先生から与えられたテーマは「ストレート」です。先生の他11人の受講生の写真を展観します。私は3点を提出します。みんなで25点ほどの力作写真をご覧頂けます。

なかなか撮った写真を人に観ていただく機会というのがないので緊張もしますし、展示写真の選定に悩みました。

素人とは言え、それぞれの個性も出ていて面白いと思います。
もし、ついでの機会がありましたら下記の日程で開催しておりますのでお立ち寄り頂ければ幸いです。入場無料です。

写蘭会グループ展 vol.1
会期:2019.4.20(土)~4.26(金)
平日・土曜9:00~18:00/日曜10:00~17:00
(但し、最終日は16:00まで)
会場:ラボ京都4階ギャラリー(烏丸仏光寺西入)
  京都府京都市下京区釘隠町248-1 TEL075-353-4188

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三島龍澤寺へ

 

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少しくブログ更新できずにおりました。花粉症がきついのかと思っていたら、高熱が出て珍しく3日間も寝込んでしまいました。
その熱が出る前に出向いたのが、三島市にある龍澤僧堂。このブログでも何度も書いておりますね。

今回は、昨年春から弟子が龍澤僧堂に掛搭して修行中なので、ご挨拶に伺うのが一つ。それからこの機会に檀家さんを引き連れて六月に団参をさせていただこうと思っているので、そのお願いも兼ねて松華室後藤榮山老師にご挨拶に伺ったのでした。

かすんでいたので、拝むことは無理かなと思っていた霊峰富士もうっすら見えて、暖かい静岡県。駿河湾もきれいに見えました。

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龍澤寺は現在、雲水6名とのこと。自分も在錫していたので、境内を含む山をこの人数で掃除するだけでも大変です。
到着したときには方丈で法事をしている様子。どうやら弟子が維那をしているようで声も聞こえて安心しました。
全国には約40ヶ寺の専門僧堂がありますが、少子高齢化の世の中で雲水も少なく、多くの僧堂は人少で苦労されている様子です。

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後藤榮山老師はたしかもう90歳かというお歳なのに、明快で矍鑠とされお元気そうでした。毎日若い雲水と生活されているとボンヤリなどしておられないのでしょうね。この老師に弟子をお預けしてよかったと改めて思い、もう梅の花も終わってしまっている龍澤寺をあとにしたのでした。

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誠拙周樗展のお知らせ

 

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以前、誠拙周樗禅師の200年遠諱がこの4月にあり、それにむけて遺墨集を作成中であるとこのブログ禅で書きました

そしてまた、その遠諱のある頃、来たる4月2日より6月15日に、花園大学歴史博物館にて、2019春季企画展「大用国師200年遠諱記念 誠拙周樗-鎌倉禅中興の祖-」展を、大本山円覚寺、花園大学歴史博物館、禅文化研究所の主催で開催いたします。

当時、衰退していた鎌倉禅を使命をうけて再興された誠拙周樗禅師。円覚僧堂の開単にはじまり、鎌倉ばかりではなく、八王子の廣園僧堂(南禅寺派)、京都の相国僧堂(相国寺派)と天龍僧堂(天龍寺派)の僧堂開単もされた、今風にいうと凄腕の禅僧です。

残された遺墨は数多く、私達が実際に調査したものだけでも180点。所蔵を確認できているものは440点以上にのぼります。これはほとんどが寺院ですので、一般の方でご所蔵のものもかなり多くあろうかと思います。

ともかくも、調査した180点の中から、鎌倉を中心とした関東、京都、愛媛から、厳選した80点を出陳いただき、前期後期の2回にわけて展観します。

是非、この展覧会にもお運びいただければ幸いです。

会期中に下記の通り、2度の公開講演会も実施します。それにあわせてご来場もお待ちしております。

■2019年4月23日(火) 13:00~14:30 
   「誠拙周樗禅師の鎌倉における禅の中興」舘 隆志 氏(花園大学国際禅学研究所研究員)
■2019年5月13日(月) 13:00~14:30
   「大用国師を慕いて」横田 南嶺 老師(臨済宗円覚寺派管長・花園大学総長)
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大徳寺龍光院 国宝曜変天目と破草鞋

 

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来たる2019/3/21~5/19に、滋賀県のMiho Museumにて、京都紫野の大本山大徳寺塔頭龍光院の宝物を一挙に公開される、「大徳寺龍光院 国宝曜変天目と破草鞋」展が開催されます。

龍光院は、黒田長政が、その父黒田官兵衛の菩提を弔うために、江月宗玩を開山にして開創されたお寺です。江月宗玩は、堺の豪商であり茶人としても知られる津田宗及の息子ですので、茶道との繋がりも強く、龍光院は当時の文化人が集うお寺でした。

そして、大坂夏の陣をくぐりぬけて、津田宗及の所有していた逸品が龍光院に寄進されており、現在まで歴代の住職が粛々と守り続けてこられた宝物が遺されています。

実は、私が研究所に入ってそう長くない頃、龍光院さまより依頼を受けて、こういった宝物の写真撮影にプロのカメラマンとともに龍光院に通い詰めた10日間ほどがありました。当時は私も青二才で、これらがどれほど重要なものなのかもあまり解っておらず、それでも蔵で大事にされている書画などを丁寧に運び出しては撮影補助をするということをしていた記憶があります。あのとき、もっとじっくり見ておけばよかったのにと今さらながら思う次第。
研究所では今はデジタルアーカイブス事業として宝物調査を行なっていますが、当時はフィルムでの撮影でした。今、その時のポジフィルムを大切に保管しています。

この機会に展覧会を訪ねて、今一度、あの宝物に対面してこようと思っているところです。皆さんも如何でしょうか。こんな機会は初めてですよ。

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大般若祈祷会

 

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今日は3月11日。いうまでもなく、東日本大震災のあった日。テレビやラジオを聞いていると、先日から、関連した番組やニュースを流していますね。福島の原発の処理も含め、まだまだ収束には到っていないことをひしひしと感じるところです。

禅寺ではお正月に行なっておられるのが修正会というご祈祷。そして善月つまり、正月3月9月に行なわれる祈祷会として善月祈祷会ということも法要としてあり、いずれも大般若経の転読を行なうのですが、自坊の教区では、慣例的に正月の祈祷会を3月に行なっています。
おそらく、1月には雪が多かったこともあり、今のように自動車もあるわけではなかったので、温かくなる三月に行なうことに当時の住職達が相談して変えたようです。
というわけで、一昨日は自坊の大般若祈祷会でした。近隣の和尚方が集まってこられ、大きな声で大般若経六百巻の転読を勤め、天下安全、五穀豊穣をお祈りするのです。
しかし特に今年のように温かいと、また1月にやるように改めるのもいいかもしれないと集まった和尚さんたちの声も出ていました。

さて、もちろん八年前にも自坊はもちろんのこと、各地のお寺でお正月からこういったご祈祷をしていましたが、それでもあんな大震災がおきてしまいました。これは仕方のないこと。どれほど祈っても自然の力には敵いません。悲しいことですが、それでも私達人間には、祈るということしかできないのですね。

ところで、今年から、自坊の大般若経六百巻の函が新しくなりました。長年の使用で痛んでしまっていたので、昨年、檀家さんが寄進を申し出ていただき、きれいな桐の函になり、この度、初お目見えなのでした。

b_MG_4530.jpg今年は大きな災害や戦争がありませんように。五穀豊穣、世界の人たちに恵まれますように。

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研究所の花 2019/3

 

花粉きついですね。

私を含め杉花粉アレルギーの方には、辛い日々が始まってしまいました。今年は1月末くらいから、「あ、きたな」と感じており、市販薬を飲み始めましたが、先般の方広寺晋山式の日から完全にヒットしまして、ちょっと外に出ただけで、目は痒くて鼻水は出て、内部が痛いといった状況。ひどいときは頭痛もしますし、顔の肌までヒリヒリします。
花粉症でない方にとってみたらわからない話でしょうが、なんか、ずっと風邪を引いているような感じで辛いんです。

しかしながら、これも春になったということ。冬枯れの庭にも少しずつ花が顔を見せています。もちろん梅も満開ですが、今朝は久しぶりにお花係のブログ記事とさせてもらいます。

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紫のクリスマスローズと橙色の小さな草花とユキヤナギを組み合わせて玄関に生けさせてもらいました。この橙色の草花、朝にしか花を開かないんですが、なんていう名前でしたか失念してしまいました。

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応接室にも同じだいだいの草花とともに、ヒメリュウキンカ、そしてふきのとうの伸びたもの。とても春らしい感じです。その横にある無文老師の遺影には、

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ネコヤナギとクリスマスローズ、そしてカズラ。詳しい名前は知りません。

廊下にも花瓶を置いています。こちらもカズラとヒメリュウキンカです。

b_BKL9176.jpg春らしい花は元気が出てきますね。

 

 

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安永祖堂老師の方広寺晋山式

 

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去る平成31年3月2日(土)、浜松市の大本山方広寺にて、第十一代管長となられた薔薇軒安永祖堂老師の晋山式があり、禅文化研究所からとして参列して参りました。幸いにしてお天気にも言うことなし、かえって暑いくらいの好天でした。

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この大きな本堂に、各派管長はじめ、僧堂師家、所縁の尊宿や派内寺院住職、また檀信徒の方などあわせて、総勢500名は越えるであろう方々に見守られる中、晋山の儀を務められました。

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管長猊下は、高く張りのある声で晋山法語などを唱えられ、老師は天龍寺の亡き平田精耕老師の法嗣であるので嗣法の香は平田老師に向けて焚かれました。そういったことから、白槌師には現天龍寺派管長の佐々木容堂老師が就かれていました。

無事円成ののち、市内のホテルに移動して祝宴が執り行われました。

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ご本人のご挨拶のあと、臨黄合議所理事長本山である建仁寺派管長の小堀泰巌老師の祝辞、続いて、乾杯の発声では、安永老師が花園大学で教鞭を執られることになった縁を語られた禅文化研究所前所長の西村惠信師でした。

この方広寺には禅文化研究所のデジタルアーカイブズ事業で調査に入らしていただいたので、近年、何度も足を運ばせて貰ったこともあり内局の重役方始め、顔見知りの方も多く、また各地から集まられた尊宿の方々も旧知の方も多く、親交を深めさせていただきました。

そして、そのデジタルアーカイブスの成果発表として、今年の秋には花園大学歴史博物館で「方広寺展」を開催しようと計画していることを、方広寺派宗務総長様にもご内諾をいただきました。また追ってご案内させていただきます。

それから、今回の晋山式を記念して発刊されたのが『坦翁禅話』(禅文化研究所刊)です。これまで季刊『禅文化』・大徳寺発行『紫野』・『京都新聞』などに連載された禅エッセイを集成。挿絵は老師のご友人である松尾正澄師によるものです。
ご購入をお待ちしております。

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「禅文化研究所紀要」34号発刊のお知らせ

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禅文化研究所の「紀要」34号を発刊いたしました。32号よりホームページ上にて公開し、どなたさまにも自由にご覧いただけるようになっております。

1988年より始まった景徳伝灯録研究会は、その会読成果としてこれまで3巻(巻第7・8・9、10・11・12、13・14・15)を刊行しておりますが、今回の紀要には巻第17雲居道膺章・曹山本寂章の訓註を収録いたしました。続刊のお問い合わせもいただいておりましたので、ぜひお読みいただければと思います。

くわしくはこちらをご覧くださいませ。

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