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金剛家 能面・能装束展観 於:金剛能楽堂




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度々お邪魔しております金剛能楽堂にて、明日明後日(7/30、7/31)と「金剛家 能面・能装束展観」がございます。
虫干を兼ねて毎年この時期に行われています。私も楽しみにお邪魔しています。
能装束の意匠、とても素晴らしく、日本人の心に染み入るものがあります。面に関してもまたしかり。お時間ある方は是非一度訪れてみて下さい。

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般若心経(山田無文著)のオーディオブックCD

禅文化研究所の初代所長でもある、昭和を代表する禅僧、山田無文老師。
弊所では『無文全集』をはじめ、老師の名著を何冊も刊行していますが、その中の一つに『般若心経』があります。
本書は、般若心経262文字に集約されている大乗仏教の真髄をわかりやすい言葉で解き明かしておられますが、これを、プロのナレーターが朗読したものがオーディオブックとして、このたび(2011/7/22)、パン・ローリング(株)より発売されました。
『[オーディオブック] 般若心経』(定価2000円〈税別〉)
CD4枚に、約260分の朗読が収録されております。また、先般刊行した、『臨済宗檀信徒経典CD』に収められている「般若心経」の読経も、このオーディオブックにも収められました。

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弊所でもお取り扱いをさせていただきます。ご注文はこちらから。お待ち申し上げております。

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八丈岩 -滋賀県湖南市-




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滋賀県の“石”に興味があります。磨崖仏や巨石信仰、朝鮮からの渡来人が伝えたといわれる様々な石の文化など、京都から少し足を伸ばせば古代のロマンと豊かな自然が広がり、お隣とは思えない、遠くへ旅に来たような感覚を抱きます。

今回は、湖南市にある八丈岩をご紹介。
下から眺めると、山の緑の中に大きな岩が突き出ているのが見えます。
近くには三雲城跡も。車を降りて登ってゆくと、湖南市を一望できます。そしてそこに鎮座する巨石に圧倒されました。

崖っぷちに微妙な角度で留まる岩。転がっていきそうなのに転がらない。不思議です。
白蛇の神様が祀ってあり、山岳信仰の地なのか、大きな岩にはロープがついていて、登ってゆけるようになっていました。
世界各国にこのような巨石信仰の文化は見られますね。これからも滋賀の石を訪ねてゆきたいと思っています。またご紹介します。

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御手洗祭―あしつけ神事  -下鴨神社-




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毎日どこかでその季節の行事が行われているのでは?という京都ですが、その行事には宮中やいにしえの貴族達の行事などが深く関わっています。今回もその1つ、夏の土用の丑の日の前後に行われる、下鴨神社でのあしつけ神事にお邪魔してきました。

罪けがれを祓い、病を得ぬよう願い、冷たくて足の感覚が無くなるくらいの御手洗池を歩きました。最近少し涼しい日が続いたせいもあってか、水の冷たさに泣き出す子供もいるくらいで……。
冷え性の私は普段足をあたためているのに、こんな冷たい水に入るとは。既に何の感覚も無いな……と思いながらも、いやこれは有り難い事…と御手洗池から出て、御神水をいただき歩き出すと、足先から身体にかけてがぽかぽかと活性化されてあたたかい事!
足から毒を出し、穢れを祓い、新たに生まれ変わったような心地まで抱くのでした。
身心共になんとも清々しい心地。

それにしましても、老若男女があしつけに集う姿は、一種異様に感じる程でしたが、昔むかしから、人が願う事、人の悩み苦しみは、変わってはいないのだな…と思う、素晴らしい京都の風習なのでした。

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七三の会 -金剛能楽堂-




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去る7月18日(月)海の日。
狂言の茂山七五三社中・茂山千三郎社中の発表会、「七三の会」に、知人が出演するとのことでお邪魔しました。

皆さんの日頃の精進の成果を拝見する楽しみ、そして何よりも、後見についていらっしゃる師匠の、弟子を見守る姿に、プロの講演とはまた違った面白み、感動がありました。
師匠と弟子とは、やはりやはり、良いものだなぁ……と心底思いました。

午前十時~午後五時頃までで出入り自由(しかも無料)でしたので、私は全部で11曲拝見しました。いつもはお能の合間に観る事の多い狂言を、こんなにも多くの演目を続けて観るのは初めてでした。すると、様々の衣装に目と心を奪われる事しばしば。肩衣と言われる装束の文様の面白い事。豆腐が描かれていたり、五徳!が描かれていたり、達磨だったり瓢だったり…。桂塩鯛さんも出演されていましたが、さすが、肩衣には笹持ち鯛の立派な文様でした。

大いに笑い、暑さもどこへやら!の楽しいひとときを過ごさせてもらいました。
何にせよ、写真や映像で観るのではなく、ライブで観る、感じるのはやはり良いものでした。

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大暑 ―二十四節季―




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暑中お見舞い申し上げます。

さて、この言葉を使えるのは、小暑から大暑の間(立秋の前日)までの暑中の間です。各地では花火大会も開かれていることでしょう。

二十四節気の第12番目の「大暑」は、今年は明日7月23日です。
中国の『俗語大辞典』に「大暑小暑、灌死老鼠」という俗語が載っています。
意味は「大暑や小暑の時節は雨水が多い」ということで、年寄りのネズミがおぼれ死ぬほどだというのでしょう。柳青という現代作家の長編小説『銅墻鉄壁』という書籍の中での用例も引かれていますから、現代中国語でもよく使われるのかも知れません。

先頃、7月にして大型な台風6号が日本列島を脅かし、四国南岸や紀伊をトレースするように牛歩で過ぎていきました。そのお蔭で、記録的な大雨に見舞われ水害を受けた地域も多いようです。まさしく、「大暑小暑、灌死老鼠」、それどころか犠牲になられた人までおられます。ご冥福をお祈りします。
今年はとくに、天変地異の怖さを目の当たりにしている日本列島ですが、本当に自然の脅威には抗えません。台風が近づいてきても、どうか、大きな被害を与えずに過ぎてくれと祈るばかりです。我々人間の力は、たったそんなものなのです。
ただ、幸いにも福島や東北には近づかずに太平洋へ離れてくれました。やはり龍神様がおられて、東北の方達を守ってくれたのだと言っている人にあったと、同僚から聞きました。
本来の日本人は農耕民族で、天を仰ぎ風を見て農業を営み、神仏にすがり、八百万の神と、現在過去未来の三千仏に畏敬の念を抱く、こういう民だったと思います。ところが、いつのまにか「Nuclear:原子力(核)」という手に負えない恐ろしいものを手にしてしまった。
今からでもまだ間に合うと思います。これ以上取り返しのつかないことにならないうちに、それをもとに返すよう、全力を尽くしていくべきだと思います。

さて、農家はこの時期、田の草刈りをし、害虫駆除もしなければならず、この猛暑の中を大変なことでしょう。どうか熱中症に気をつけていただきたいと思います。農家でなくても、全国で節電を心がけなければならない中、皆さんも健康に留意して生活してくださいね。
どうか、早く平和な日々が戻ってきますように。

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師につくという事




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私事ですが、先日のお茶のお稽古にて、師匠より「立派にお点前してくれるようになって本当に嬉しいわ。けれどももうすこ~しだけ、間を意識するのと、点前の速度をゆっくりやってみなさい」と言われました。

十年以上お稽古を続けて来て、薄茶濃茶の点前を身体が覚え込んで来ると、どうしても“自分”が出てきます。私はどちらかというとせかせかとしており、ものごとをさっさと片付けがち。おそらく私の点前は、席中で見ている客側からすると少し気ぜわしいのだと思うのです。
そんなことを、自分で気づけるべきですが、なかなかに自分の事を俯瞰して観るというのは難しい事で、やはり師匠についてこの先もずっと稽古を続けるというのは大切な事なのだな……と改めて思ったのでした。

私の先生は80歳を超えていますが、未だに90歳を超える宗匠から学んでおられます。この話を周りにするとびっくりされます。もう私の師匠も十二分に茶の湯のさまざまをマスターされていますが、それでも、お点前の事、お茶の考え方等、新しい発見、新しく宗匠より教わった事などは、私達にもまた教えて下さいます。
続けてこそ。終わりなき、道のお稽古です。

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石川周子写真集『龍山之思出』




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7/8日のブログにあった、弊所スタッフが訪ねた龍澤寺専門道場。そして、後藤榮山老師に語っていただいたのは、三人の老師方のお話でした。

わずかながらも龍澤僧堂に在籍した小衲には感慨深いのですが、そんな折、偶然にも偶然、ある一冊の写真集が7月12日に上梓され、縁があって手元に届きました。

それがこの、石川周子写真集『龍山之思出』(幹書房発行 ¥5,250)です。
龍澤寺の創世記かつ黄金期の様子を、ご実家が沼津市にあって龍澤寺の信者さんであったという、かの石川周子氏が若き頃に龍澤寺に通ったり泊まったりして、僧堂生活に密着し撮りためておられたものを集めた写真集なのです。

他の僧堂のことはあまり知りませんが、龍澤僧堂は近隣の人たちと密着していて、信者さんや檀家さん達が典座に出入りしては、手伝いをしてくれていたり、子供達が遊びに来て雲水と親しくなったりするというようなことがありました。
そういうオープンな様子が、そして、厳しい禅の生活の中にかいま見られる大らかで暖かい様子が、この写真集に溢れていると思いました。
それは、この写真集の中に収められている、山本玄峰老師、中川宋淵老師、そして当時雲水であった鈴木宗忠老師を始めとする古参の方々の表情に明らかです。
ノスタルジックと言えばそれまでですが、写真だけでなく、中川宋淵老師のうたも鏤められていて、見応えのあるいい写真集です。

裏表紙のこのすばらしい写真も、龍澤寺の近くの田園風景です。今はだいぶ変わってしまいました……。


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東日本大震災 -被災地へ「祈り」を-




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臨済宗妙心寺派、神宮寺住職・高橋卓志師からの御案内です。
神宮寺さんの毎年行われている「いのちの伝承」というイベントの中で、被災地への祈りを行われるそうです。一般の方、僧侶(宗派問わず)の方、多くの方にご参加いただきたいとの事。下記に御案内させていただきます。


************************************

被災地への祈りのひとときを持とうと思います。
神宮寺にご縁のある仏教者の皆さま東日本大震災にかかわりを持たれている皆さま。
被災され、亡くなられた方々を追悼し、祈りをささげたいと思っている皆さま。


8月3日夕刻(18:00)神宮寺にお集まりください


3月11日。大きく長い揺れの後、海は盛り上がり、津波となって東日本の沿岸部を襲いました。そして、27,000人(行方不明の方々も含めて)以上の方が、亡くなりました。
豊饒なる海が、突如、苦海に変わったのです。
この災禍に対して、私たちは「何かしなければ」と思いました。すぐ、現地に飛び、支援活動をした人がいます。あちこちに設置された募金箱にコインを入れた人がいます。肉親や友人の安否を、つながりにくい携帯電話で尋ね続けた人がいます。毎日テレビに映る被災地の映像に向かい、手を合わせていた人がいます。原発事故を憂い、電飾を消してほしいとパチンコ屋さんにかけあった人がいます。がれきの中を歩きながら亡き人々の供養をしたお坊さんがいます……。
それぞれが、それぞれの方法で、被災地を想い、被災地への祈りをささげたのです。
お盆を迎えるにあたり、改めて、この地から被災地に向けて、祈りを届けたいと願います。松本からは500㎞以上隔たった被災地です。でも、被災地を、被災された方々を強く想い、全身全霊をふりしぼって祈ることで、この距離は間違いなく埋まります。そして、そのことで、被災地に「力」は生まれます。
どなたでも参加できます。一緒に祈りましょう。

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山村御流 いけばな展 -高島屋大阪店-




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本年も友人より便りが届きました。山村御流のいけばな展です。

私にさまざまの事を思い起こさせる、“野にあるやうに”の花。
ひそと生けられている花がこちらに思わせる事の多い事に驚かされます。
自分の心と向き合い、静かに対話させてくれるからこそ、花を生ける“道”を歩むよろこびもひとしお。


そんな山村御流のいけばな展、皆さんはどうご覧になられるのでしょう。


平成23年7月20日~25日
高島屋大阪店7階グランドホール(入場無料)

*余談ですが、山村御流といえばお家元は大和の尼門跡寺院、円照寺。ちょうどこの間ご紹介しました『東福門院和子の涙』(宮尾登美子著/講談社文庫)には、もちろん登場人物の中に梅宮さまが。楽しみに読み進めています。

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動物天国

このところの自坊での困りごと。
天井裏、といっても庫裡の1階と2階の間の部分を、朝方になるとドタバタゴソゴソと歩き回り、夜中の間に台所に忍び込んでは、テーブルの上にあるお菓子や食料を食べ散らかす輩がいるのです。
どうやら台所への進入路は、古い庫裡の屋根裏部屋かららしいと思い、そこから台所に来られないようにと障子戸を閉めきっておきました。
なんと、今度はその古い障子戸の古い障子紙をも突き破り、まんまと侵入される始末。えーいとばかり、古い障子を新しい障子に張り替えました。
にしても屋根裏徘徊による、こちらの睡眠不足は、猛暑と相まって甚だしい。

そう、この侵入者はイタチなのです。まさしく「イタチごっこ」状態です。
昼間には、庫裡から竹藪に走り込んでいく細長い、その体を目撃したりもします。

平素は単独行動をするというイタチですが、今は4月頃に生まれたであろう子供を連れた母親が、餌の確保に忙しいのでしょう。でもまぁ、そろそろ子育ての時期も終わり、暑くなってきたので家の中にはいないで、涼しい水辺に移動するようですから、そのうち静かになってくれるでしょうか。

そんなおり、窓の外に動く黒い生き物を発見。猫かと思いきや……。ごらんの通りの立派な痩せたタヌキと目が合いました。

毎年と同じくツバメの雛が巣立ち、亀が境内で産卵し、イタチが蠢き、タヌキが腹鼓……。
なんともまぁ、賑やかな田舎の貧寺のお話でした。




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かんさい いす なう -大山崎山荘美術館-




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アサヒビール大山崎山荘美術館にて開催中の、-かんさいいすなう-にお邪魔しました。

実家では大ファンの木工作家さんの椅子を使っており、座り心地の良い椅子というものにはそれなりに私自身もこだわりがあります。それゆえ、今回の展示も楽しみにしていました。
違う作家さんの、これだけ多くの様々な椅子に腰掛けてみられる機会というのは、滅多と無い事と思います。また、夏休み期間にも開催されていますので、お子さんと是非おでかけになって、手のこんだ、心のこもったホンモノに触れられる機会を持たれると良いのでは……と思いました。

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水無瀬神宮 月釜




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大阪府三島郡、水無瀬神宮での月釜にお邪魔して参りました。
亭主は、以前弊所でも大変お世話になりました、堀内宗心宗匠

この日、私が何よりも深く感じ入りましたのは、節度あり、常に精進ある日々の暮らしや心の在り方、積み重ねてきた鍛錬修練…といったものは、隠そうにも隠しきれない輝かしい光、雰囲気となってその人が身に纏い、また、その人の周りにいる者への熏習(くんじゅう)計り知れないのだな…という事でした。

宗心宗匠が亭主のこの日の水無瀬神宮は、茶室内のみならず、外にもその御心、御人柄が満ち満ちているようで、暑い暑い一日でしたが、なんとも爽やかで穏やかな素晴らしいひとときを味わえたのでした。

男であるのか女であるのか、お歳を召されているのか赤ちゃんなのか、宗匠を拝見していると、もう色々な境界が取り払われているようで、何の角も無く、まぁるくていらっしゃるのです。
長い間坐禅、参禅修行をされ、茶の湯の道への精進を今のような地位になってなお怠る事の無いお方だからこそなのでしょう。
一言も発されずとも、本当に大きな素晴らしい道を指し示して下さるのです。自分も一生、凡夫ながらも少しずつでも精進してゆきたいと気を引き締められる思いなのでした。


茶会とは、もちろん茶室内の亭主の心入れやもてなしを学ぶ場でもありますし、一服いただいて浮世の様々を忘れるひとときでもあるのでしょうが、この日に感じた精神をこそ、学ぶ時間なのであるな…と、改めて自分の人生と共に茶の湯の道がある事を有り難く思ったのでした。

日々の生活そのものというのは、隠しきれないものとなってその人から滲み出ます。
日々ご一緒に精進致しましょう!

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Flowers and Plants in Tibet -№21-




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久方ぶりに、禅文化研究所客員研究員・李建華さんのご子息、叡(えい)さん による、チベットの草花の写真です。

私はいつ頃から自分がチベットに興味を持ったのかはもう昔の事すぎて忘れてしまいましたが、ある方がプレゼントしてくださったチベット写真集にあった荒涼たる大地、あり得ないような深い青空、チベット人の澄んだ瞳、僧侶の衣の色が心をひきつけてやみませんでした。
まだ訪れる機会に恵まれませんが、いつか必ず訪れようと心に決めています。


追伸:お父さんの李建華さんによるチベット紀行もご覧下さい。

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龍澤僧堂 後藤榮山老師を訪ねて




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季刊『禅文化』-吾が師を語る-の取材で、静岡県三島市にある白隠禅師・東嶺禅師ゆかりの寺、龍澤僧堂の後藤榮山老師をお訪ねしました。

梅雨の合間の青空広がる真夏日。窓という窓が開け放たれ、自在に風の通る部屋の中はとても涼しく、目に緑眩しく、また、掃除のゆき届いた僧堂というところは、お邪魔するだけで心に積もった塵を払ってくれるような気がするものです。


境内を見渡し、深呼吸をし、「あぁ、何て気持ちの良い……」とつい言葉が出てしまいます。


今回、後藤榮山老師には、山本玄峰老師中川宋淵老師・鈴木宗忠老師と、3人のお師匠さんについてを語っていただきました。
老師が部屋にお見えになられる時、姿は見えずとも、その足音に私は感動しました。
また、80歳を超えられている後藤老師が、今は亡きお師匠さん方についてを語られる時、姿は見えずとも今尚、老師の内にお師匠さん方が生きていらっしゃるのがありありと見受けられました。
師匠亡き後も、生前と変わらず、心より敬い、お慕い申し上げているお姿そのものに、こちらも胸熱くなるものがあります。語っていらっしゃるお姿を皆様にご覧にいれたいくらいです。
有り難い事に、毎回この連載のおかげで、様々な老師方をお訪ねできるわけですが、さまざまな個性の老師がいらっしゃり、またそのお師匠さんの個性もさまざまであるわけですが、どの御方からお話を伺っていても、必ず毎回腹の底から、「あぁ、師匠と弟子って、良いものだなぁ」と思うわけです。
その時、私は、私の茶の湯やヨガの師匠、大学ゼミ教授の事を思い、人生において師に恵まれる有り難さをいつも噛みしめています。

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小暑 ―二十四節気―




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小暑は、文字通りちょっと暑くなってきたころを示すわけですが、新暦旧暦が違うことに加えて、もう既に暑さのピークといった今日この頃です。
熱い風が吹いて、蓮が咲きはじめる頃でもあります。

暑さ対策をしたいところではありますが、全国的に節電を促されている状況ですし、エアコンをフル稼働といったことはできませんね。ただ、とくにご高齢の方々には無理しないでエアコンをかけ、涼しい部屋で過ごしていただきたいと思います。
どうしても昔気質の方々は、このくらいの暑さ、じっとして団扇でも煽っていれば大丈夫と我慢をなさる傾向にあるかと思います。でも尋常な暑さではないですから、無理をなさいませぬよう。




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小暑になると暑中ですから、暑中見舞いが交わされ、お中元が飛び交う時節といったところでしょうか。
そういえば、私が子供の頃、当時は宅配便はなかったですが、郵便局のおじさんがお昼頃に自坊へ郵便配達に来られると、土間のある風通しのいい玄関の下段にどっかと腰をおろし汗を拭いて、鞄からお弁当を出して食べていかれていた記憶が、ぼんやりと浮かんできます。今はなき古き良き時代です。
それに比べ今どきの宅配便の人は暑いのに走って配達されていて、それどころではない様子です。酷暑の中を宅配の方々は本当にお疲れさまです。

さて、今夜は七夕でもありますね。今年は満天の星空が輝いて、東北の人たちを励ます光となればいいなと思います。

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Windows PC 節電策




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夏至を迎えたころから早くも猛暑日がやってきました。
禅文化研究所のあるここ京都でも30度を超える日々が続いています。
このような暑い日にはエアコンが欠かせないのですが、東日本大震災の影響により今夏は全国的に節電が求められています。

そこでマイクロソフトでは、未曾有の災害によって引き起こされた電力不足に対処すべく、パソコンの節電に向けて有効な設定をまとめて適用できる「Windows PC 自動節電プログラム」を無償で提供していますのでご紹介します。

Windows PC 節電策
上記のサイトより「Windows PC 自動節電プログラム」を導入することで、約30%のPC消費電力削減効果が期待できるそうです。

しかし、プログラムのダウンロード方法が分からない・・・あるいはプログラムを導入して問題は無いのだろうか・・・などと感じられる場合もあるかと思います。

そのような場合は、プログラムを導入することなく、パソコンのモニタの明るさを落とすだけでも、かなりの節電効果があるそうです。

モニタの明るさを落とす方法は、パソコンのタイプで異なります。

デスクトップPCなど、PC本体とモニタが別々になっているタイプの場合は、モニタ前面にあるボタンで明るさを調整できます。

また、ノートPCなど、PC本体とモニタが一体になっているタイプの場合は、キーボードの[fn]キーを押しながら[F**]キー(太陽のような印のあるキー)を押すことで明るさを調整できます。




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この方法でしたら、無理なく簡単に節電できますので、よろしければ一度お試しください。

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蓮の花




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立本寺の蓮の花が今年も開花しました。
日の光をうけて輝く花びらに、朝から照りつける厳しい日差しを忘れたひとときでした。

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『東福門院和子の涙』宮尾登美子




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京都や奈良の寺社にてよく目にする“東福門院”という御名。
寄進者として目にするわけですが、その人については、徳川二代将軍の娘という事くらいしか知り得ぬ私でした。

大河ドラマが始まり、「そういえば、お江の方は二代将軍に嫁ぐのかぁ。待てよ。東福門院の母君はお江の方か!」と、ふと目にしたこの本、『東福門院和子の涙』(宮尾登美子著/講談社文庫)を手にとりました。
今年の大河ドラマはあらゆる意味で“やりすぎ”な感も否めません(あくまでも個人的な感想です)ので、様々な本からお江の方を知るのも良いと思います。

さらに彼女の末子である東福門院和子の生涯。かなり興味深いものがあります。
寄進者としての彼女しか知らず、「さすがは徳川将軍家から嫁いだだけの事はある。ものすごい財力だ」などとついイヤラシイ見方をしていましたが、武家から公家に嫁いだ彼女の苦労や強さなど、様々な面を知る事ができる一冊です。
まだ私も読んでいる途中ですが、皆様にもオススメします。

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残り半年




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水無月の 夏越の祓する人は

    千歳の命 延というなり


新年明けましてから、半年が過ぎました。
昨日6月30日は、恒例の茅の輪くぐりへとでかけ、水無月をいただきました。
この区切り、毎年経験していますが、今年は本当に感慨深いものですね。

暑さにだれてしまいそうな身体と心を祓い浄め、また新たに残る半月を息災に、足元をみつめ、自分らしく日々暮らしたいものです。

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