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一年をふり返って




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2009.12.20 群発地震の続く伊豆韮山にて富士山を望む

今年もまもなく終わります。
皆さんにとって、今年はどんな一年だったでしょうか。
また来年はどんな年になるでしょうか。どんな年にしたいでしょうか。

漢字検定協会の恒例の今年の漢字は「新」だったようです。世間を騒がせたせいか、今年はひっそりと発表された感がしましたが……。

さて、今年は大本山妙心寺の開山無相大師の650年遠諱でした。そのテーマは「請う、其の本を務めよ」(こう、そのもとをつとめよ)でした。「新」とは正反対、原点回帰の精神ともいえるでしょう。

350年前にこの無相大師の300年遠諱で妙心寺住持として導師を勤められたのが、愚堂東寔(ぐどうとうしょく)禅師で、遠諱の翌年の秋に遷化されました。
したがって、来年秋には愚堂禅師の350年遠諱の正当ということになります。
禅師の遠諱事務局から依頼をうけた弊所は、その記念事業として、語録『宝鑑録』の訓注と、『愚堂禅師年譜』の訓注、『愚堂国師墨跡集』(仮題)の制作を行なっています。このブログでも何度か、そういった記事を書かせていただきました。

また、来年には、『宗門葛藤集』や『元亨釈書』の訓注版も発売予定です。大部の書籍ですが、禅文化研究所らしい書籍が出せそうです。他にも一般向けの書籍をはじめ、禅の文化財等のデジタルアーカイブ事業の展開や、禅文化研究所のWEBサイトの刷新なども計画しています。

さて、弊所も本日で今年の仕事納め。個人的には、明日から自坊の掃除に忙殺されることでしょう。
皆さんもどうかいい年末、そしていい新年をお迎えください。
また来年お会いしましょう。

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ボルゲーゼ美術館展 -京都国立近代美術館-




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12月27日まで開催の、ボルゲーゼ美術館展へと足を運びました。
この“ボルゲーゼ”というのが、地名なのか名前なのかお恥ずかしながら何も知らぬままにでかけました。
この“ボルゲーゼ”というのは、枢機卿やローマ教皇をも輩出したイタリア名門貴族だそうです。
今回は、カラヴァッジョやベルニーニのパトロンであった枢機卿シピオーネ・ボルゲーゼ(1576年-1633年)が集めたコレクションのうち、ルネサンスからバロックへの変遷を観る事ができる展観となっていました。
それにしましても、やはり西洋絵画は、キリスト教・聖書がある程度わかっていないとその絵を理解することは難しい事を痛感しました。

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国分寺 -徳島市-




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徳島市内にある、四国八十八箇所第15番の国分寺を訪れました。
こちらは、天平時代に聖武天皇の勅命により建立された-金光明四天王護国之寺-です。
境内は「阿波国分寺跡」として県の史跡に指定されています。
建立時は法相宗の寺院として、発掘調査などにより、七堂伽藍を有する大寺院であった事がわかっているそうです。
また、弘仁年間(810~824年)に空海(弘法大師)が巡錫した際に真言宗に改宗したとされます。本堂横に大師堂があり、お遍路さん達が熱心に経を唱えていました。
現在は、江戸時代、蜂須賀家の命により復興したこともあって、曹洞宗の寺院となっています。

それにしましてもこちらの本堂、薬師如来が本尊なのですが、正面からというより、建物の横から拝ませていただいているような感じで不思議な感覚でした。

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『禅語カレンダー』と『禅の寺』




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今年も残すところあとわずかとなりましたが、皆様来年のカレンダーのご準備はもうなさいましたか???
禅文化研究所のオンラインショップでは、禅語のカレンダーをいくつか取り扱っております。是非ご覧になってみてください。

臨済宗黄檗宗の本山を詳しくご紹介(総カラー)しました『禅の寺』ですが、年内のご注文に限りまして、5部以上のご注文は一割引となっております。
こちらも併せてどうぞ宜しくお願い致します。

さて、弊所は、12月26日(土)~1月5日(火)まで年末年始の休業とさせていただきます(ブログもお休みさせていただきます)。
書籍は25日の午前中までにご注文いただきますと、年内にお届け致します。それ以降のご注文につきましては、1月6日以降の発送となります。
ご迷惑をおかけいたしますが、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

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日本語IMEについて -Google日本語入力出現-




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我々日本人が普通にパソコンを使う上で、切っても切り離せないのが日本語IME(アイエムイー)。簡単にいうと、日本語を入力するためのソフトである。
そもそも日本語のWindowsパソコンには純正の日本語IMEが付属している。それがMS-IME(エムエス-アイエムイー)というものだ。
ワープロソフトの「一太郎」を使っている方は、およそ、ATOK(エイトック)という日本語IMEを使っておられることだろう。これは「一太郎」を制作販売しているジャストシステムの作った日本語IMEである。
そして今や、Windowsの日本語IMEといえば、MS-IMEとATOKが主流となってしまった。

実は私を含め、禅文化研究所の職員の中には、これ以外の日本語IMEを使っているものが少なくない。それは、VJE-Delta(ヴィジェーイーデルタ)という日本語IMEなのである。パソコン歴の長い方はご存じの方も多かろう。
VJEは、バックスという会社が制作販売していた日本語IMEなのであるが、数年前に本製品の開発とサポートを終了してしまったので、今はもう販売されていないしアップデートもないという代物だ。

では、なぜ、まだこんなものを使っているのかというと、20年以上にわたって使ってきた辞書の蓄積があるのが一つと、他の日本語IMEではできない唯一の機能があるからなのである。

MS-IMEにしてもATOKにしても、それぞれキーボードのキーの機能の割り当てが違う。そもそも、日本語キーボードには、[変換][無変換]のキーがあるのにもかかわらず、ATOK等ではスペースキーで漢字変換するのが、とても違和感があるのだが。
しかし、オプション機能を使えば、例えばMS-IMEなのにVJE風のキー割り当てに変えたり、ATOKなのにVJE風のキー割り当てに変えたりすることもできる。

ところが、どちらのIMEもVJE風にはなるが、私がこだわっているキー割り当てができないのだ。
VJEを使ったことがない人にはわからないことなので説明しにくいのだが、直前に変換確定した文字列を、例えば、改行を打った後に[無変換]キーを押すだけでもう一度自動入力できるのだ。これは慣れると、いたって便利な機能なのに、VJE以外のIMEでは採用されていない。
これが、他のIMEに移れない理由の大きな理由だ。

そんな中、つい先頃、主に検索サイトとして有名なGoogleから、日本語IME「Google日本語入力」が無償配布されはじめた。

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青の風景/魁夷が心に描いたもの -東山魁夷せとうち美術館-




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瀬戸大橋を渡ってすぐの、東山魁夷せとうち美術館へ行ってきました。
来年の1月24日まで、「青の風景/魁夷が心に描いたもの」「雅(みやび)/日本の風景」が開催中です。
静か~な青の絵をたくさん観ていると、東山先生の心を覗くような、はたまた自分の心の深淵を覗くような、不思議な感覚を持つのでした。
海は美しく、おうどんは美味しい!もちろん八十八箇所のお参りも。
美術館以外にも魅力一杯の香川なのでした。

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心を癒す音色




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少し前に、ヴァイオリニスト・葉加瀬太郎さんのコンサートを見に行きました。
普段、美しいもの美しいものと、せっせと寺巡りや美術館巡りを繰り返す私ですが、幼い頃から楽器などを習っていたわりに、さほど音楽の世界に興味がありませんでした。
コンサートもお誘いを受けるままにでかけたのですが、生の美しい音色とは、ここまで人をひきつけるものなのか……と久々に心より楽しみ、癒されました。

葉加瀬太郎さんのお人柄の素晴らしさもさることながら、その他のベースやチェロ、ギター、パーカッション、ピアノなどを担当されるメンバーの方達も、見るからに皆個性的で素敵な方々でした。そして、そんな個性が一体となって作り出す音色は、人々の心を打つのも当然で、感動の一夜でした。


……さて後日、色々な事が重なり、小々イライラしていると、テレビから優しい音色が。葉加瀬太郎さんのヴァイオリンでした。すーっと心が穏やかに、優しい気持ちになれるのが自分でも不思議なくらいでした。本当に美しいものとは、どのような分野のものでも、心の栄養になるのですね。

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後宇多天皇の御髪塔




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先日紹介した嘉陽門院墓から北約100メートルの所にあるのが後宇多天皇御髪塔である。ここも宮内庁の管理。周辺の通路は大変狭隘で参拝には不便。塀と覆屋によって保護されており、外から内部を伺うことは出来ないが、文献によると大応国師の普光塔もあるとのこと。

後宇多天皇の遺骨は北嵯峨の蓮華峰寺陵に葬られ、今でもそこが本陵であるが、遺髪が竜翔寺の大応塔の傍らに納められた。竜翔寺は応仁の乱ころに荒廃して大徳寺内に移されたが、大応塔はこの地に残り、明治中頃まで竜翔寺輪住の僧によって毎年七月の諷経が続けられたという。

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ラクシュミーナラーヤン寺院(デリー) -インド-




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久しぶりのインド日記です。
今回は首都デリーにあります、ラクシュミーナラーヤン寺院です。
こちらは、インドの財閥、ビルラー家が建てたヒンドゥー教の寺院です。
さすがインドを代表する財閥が建てただけあって、絢爛豪華でした。
残念ながら中は写真不可でしたので、外からのショットを…。

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妙心寺 -禅の至宝と九州・琉球- 【予告】




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去る11月23日をもって、名古屋市博物館で開かれていた、「開山無相大師650年遠諱記念 妙心寺―禅の心と美―」特別展が終了した。会期中55000人の来場者があったという。
これで、妙心寺開山無相大師の650年遠諱記念事業として、東京国立博物館(1月20日~3月1日)、京都国立博物館(3月24日~5月10日)、そして名古屋市博物館(10月10日~11月23日)での展覧が終わり、残すところは、九州国立博物館にて開催される、「妙心寺 -禅の至宝と九州・琉球-」(平成22年1月1日~2月28日)だけとなった。

この展覧会は、東京・京都・名古屋の巡回展ではなく、独自に調査蒐集し九州や沖縄の妙心寺派寺院に伝わる名宝を展覧するということなので、楽しみである。
お近くの方は是非、観に行かれてはいかがだろう。

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名残の紅葉 -京都御苑-




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京都御苑を散歩しました。
早くから色づいていた紅葉はもうすっかり散っていましたが、まだまだ我々の目を楽しませてくれる木々がありました。
降り注ぐ太陽の光で、キラキラしています。
少し気持ちがイライラしていて落ち着きたい時などには、御苑や鴨川にでかけます。
自然に身を置くと、いつの間にか心穏やかになり、癒されています。

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-如日出時、不合於暗、智慧日出、不与煩悩暗倶- えしん先生の禅語教室 その12




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-如日出時、不合於暗、智慧日出、不与煩悩暗倶-
日の出ずる時、暗に合せざる如く、智慧の日出ずれば、煩悩の闇と倶ならず

南岳懐讓の法を嗣いだ馬祖道一(ばそ どういつ/709~788)禅師の言葉です。朝、東の空から太陽が上がると、昨夜から地上を覆っていた闇が一掃されて、世界はいっぺんに明るくなります。その時、夜来の暗はどこかへ消えてしまっています。

暗い部屋を明るくしようとするとき、部屋から闇を追い出してから、明かりをつける必要のないようなものですね。明かりをつけるだけで、一瞬に闇はなくなるのですから。

私は毎朝、愛犬を連れて田んぼ道を散歩するのを、この頃の楽しみにしています。殊によく晴れた日など、真紅のでっかい太陽が、東の山の端から顔を出したかと思うと、見る見るうちに全体を露現していき、あっという間に山際を離れていくのは盛観ですね。あの、ほんの五分ばかりの、暗から明への転換のひととき、これほど素晴らしいものはないと思えるほどです。

秘書の岡村さんから聞いた話ですが、鈴木大拙博士はよく、顔を洗っておられるとき、東の空から昇る朝日を見ると、「美穂子さん、見てごらん、いま如来さまがお出ましじゃ」と言って拝まれたそうです。私も歳のせいか、日の出にめぐり会うと、歩みを止めて東の方に向かい、この世界に光と熱を与えてくださる太陽に、「有り難うございます」と心から感謝の合掌をさせて貰っています。

太陽の昇ったあと、まだ西の方に暗が残っていて、たとえしばらくの間でも、明るさと暗さが同居する、ということはないわけです。ですから馬祖和尚の語も、「日が出ると、もはや暗と出会うことはない」と言われているのです。暗か明かのどちらかで、二つが両立することはない、ということです。

馬祖和尚はそういう例を挙げておいて、迷いと悟りの関係を説かれたのです。ちょうど朝日の明るさと夜の暗さが両立しないように、悟りの智慧が開けると同時に、迷いの闇は消えて無くなってしまう、というのです。

われわれも時々、まだ半分しか悟っていませんなどと言いますが、そんなのは悟りと言えないようですね。悟るなら悟るで、もはや一片の迷いの雲もなしとならなければならないのです。

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お釈迦様お悟りの日 -成道会-




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本日12月8日には、仏成道会が各寺院で行なわれる。
お釈迦様が菩提樹の下で7日間の坐禅の後、12月8日の暁の明星をご覧になって、お悟りを得て仏になられた、仏教徒にとってはとても重要な日である。

上の写真は、自坊にある「出山釈迦像」の軸である。坐禅をされる前にお釈迦様は、雪山(ヒマラヤ)で6年にもわたる苦行をされたが、苦行だけでは悟りは得られないと判断し山から出てこられた。その時の様子を描かれたのが、この像である。目は光り輝き、髪は乱れて、痩せ果てた苦行の様子が見て取れる。
雪山から出てこられたお釈迦様は、尼連禅河で沐浴をされ、スジャータという女性に乳がゆを供養された。そして心身を回復された後、菩提樹の下で坐禅をされ、ついにお悟りを得られた。
そのお悟りの言葉が、「奇なるかな、奇なるかな。一切衆生、悉く皆な如来の智慧徳相を具有す」である。生まれた時から仏と同じ智慧と慈悲を誰もが持っているのに、それを自覚しないから迷っているのだ。また別には、「一仏成道して法界を観見すれば、草木国土、悉皆成仏」というお言葉でもあったという。山も川も草も木も、何もかも光明に輝く仏だと言われたのだ。

禅道場では、このお釈迦様の故事にのっとり、その恩徳に報い、追体験をするために、12月1日から8日の朝まで、臘八大摂心(ろうはつおおぜっしん)が行なわれ、昼夜をわかたず横になって眠ることなく坐禅する。
そして、12月8日、この像を本堂正面に掲げて、成道会の法要を行なうのである。

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IEのお気に入りを並び順も含めて保存・復元するソフト




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インターネットを楽しむ上で大活躍する「お気に入り」の機能。気に入ったページを「お気に入り」に登録、再度見たい時には「お気に入り」から選べるのでとても便利です。よく見る「お気に入り」をリストの上側へ移動し、使い勝手の良い並び順に変更されている方も多いかと思います。

そして、新しいパソコンを購入した際には、大切な「お気に入り」データも移行したいものです。

「お気に入り」データの移行方法については、一般的に Internet Explorer のインポート・エクスポート機能を利用するのですが、この方法では「お気に入り」の並び順が復元されずに、無茶苦茶な並び順になってしまいます。

そこで、今回ご紹介する『IEお気に入り保存・復元』というフリーソフトを使用すれば、大切な「お気に入り」データを並び順まで含めて移行することができます。

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大徳僧堂の錦




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先日、大徳寺を訪れた際の写真です。
僧堂の紅葉がそれは見事で美しく、しばしみとれました。
そう、まさに先日、12月1日からは臘八大摂心* が始まっていますね。

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銀杏の絨毯




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自坊の隣には神社があり、その神社の境内に植えられた銀杏の木が、毎年、この時期になると黄金色に色づいて美しい。
ただ、その落ち葉の大半は、自坊の参道に落ちてくるので、掃除が大変ではあるのだけれど。
普通の落葉樹の葉のようにからからに乾かず、じっとりと水を含んだ葉は、掃き集めるのも大変だし、集めた葉っぱを運ぶのも大変ではある。
だが、銀杏の木は水を多く含んでいるので、寺や神社の境内には、火事の時に水を噴くというような意味合いも兼ねてか、よく植えられるのだ。

ご存じのことと思うが、銀杏の木には雌雄があるらしく、雌雄が揃っていないとあの美味しいギンナンの実はできないらしい。
ギンナンの実は、木から落ちると強烈な匂いを発する。御堂筋に行くと、街路樹の銀杏に雌雄揃っているらしく、道路にギンナンの実が落ちて、それを車が踏み潰して散乱し、その強烈な匂いに圧倒される。雌雄の違いは、葉っぱの形によるという説もあるらしいが、科学的根拠はないようで、どうもはっきりしないらしい。これも不思議なことだと思う。

それにしてもギンナンは、なんであんな臭い匂いがするのだろうと思って調べてみた。
すると、落ちたあとに野生動物達に食べられてしまって、銀杏の子孫を残せなくならないように、動物が口にしたくないような匂いを発しているという説が有力らしい。ものすごい自然の摂理だ。
ギンナンは銀杏から落ちる実だけに、「胃腸」つながりだというふざけたことを書いているWEBも見えたが……。

あまりにも綺麗に銀杏の葉が落ちているので、愛犬を登場させてみた。まるで、銀杏の絨毯の上にいるようだった。

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松島 瑞巌寺




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日本三景の一つ松島にある瑞巌寺は、奥州随一の禅寺で伊達家の菩提寺として知られる。
天長5年(828)、慈覚大師円仁によって開創され、当時は延福寺と呼ばれていた。現在の建物は、慶長14年(1609)、伊達政宗公が桃山様式の粋をつくし、5年の歳月をかけて完成させたものである。
訪れた日はあいにくの空模様であったが、本堂へと続く参道の両脇には杉木立が並び、静寂な雰囲気を醸し出している。
国宝の本堂は現在平成の大修理中で、残念ながら中の拝観はできない。

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丈六寺 -徳島市-




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曹洞宗の古刹、丈六寺(じょうろくじ)を訪れました。
創建は古く奈良時代と伝わるそうですが、室町時代に阿波国守護細川成之(しげゆき)が中興し、伽藍を整備したとの事。江戸時代には藩主の蜂須賀家の庇護を受けていました。

数々の寺宝が伝わる事と、拭っても拭っても消えなかったという血天井が有名で、徳島を訪れた旅人もこちらを訪れるらしいのですが、11月の初めに訪れたところ、友人と私のみでひっそりとしていました。
苔むした数々の墓、古い伽藍、戦国武将達の思い、静かな中に様々な空気を感じる古刹でした。

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