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西村惠信所長といく -禅と文化の旅-

吾唯知足

恒例の、【禅文化研究所 日帰りバスツアー】のお知らせです。

紅葉で混み合う京都を避け、今回は滋賀(甲賀・信楽)を訪れます。
京都と同じく歴史深い近江の里で、美しい自然と美術に触れ、禅の寺にて
西村惠信先生のお話を拝聴し、共に学びましょう。
詳細は下記のとおり。

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お墓 -ブータン-

真言(マニ)が書かれたマニ壁

ブータンにはお墓が無い。
少なくなったが、少し前まではチベット仏教に見られる鳥葬なども地方によっては行なわれていたようだ。
現在では、荼毘に付され骨まで灰にし、川に流すらしい。輪廻転生が当たり前であり、また生まれ変わるのだから、先祖の霊や死者の霊を祀るという事はしない。

灰の一部は、上の写真に見られるように、土と混ぜて小さな三角錐型に固められ(焼いてあるのかも?)
山奥の道端の崖の窪みに置かれていたり、マニ車やマニ壁のそばにそっと置かれていたりする。
「ツァツァ」と呼ばれているようだ。功徳を積むためにこれを作って置いたりもするらしい。

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北村美術館 -漸寒(ややさむ)-

ひっそり佇む北村美術館

-漸寒-
秋の半ばから末にかけての寒さを、次第に、とか徐々に、という意味の「漸(やや)」を使って「漸寒(ややさむ)」といいます。秋の季語でもあります。
禅宗の書物にも、10月頃の事をいうのに、-漸寒-という言葉が使われている事があります。
そんな素敵な言葉を題した展観が、北村美術館で開催中です。

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平成18年秋~冬の新刊

禅文化研究所編集部より、現在編集中の、この秋から初冬にかけての新刊3冊をご紹介します。
 『訓読 五灯会元』全3巻  訓読・能仁晃道……―中国禅宗祖師の列伝―。初の全文訓読、詳しい人名索引付。
 『臨済録をめぐる断章 ―自己確立の方法―』 西村惠信著……語録の王『臨済録』を一般人のために平易に説く。
 『道元禅師 正法眼蔵行持に学ぶ』 石井修道著……『正法眼蔵行持』を全訳、詳細な解説。
 
まずは・・・
『訓読 五灯会元』全3巻  訓読・能仁晃道
 『五灯会元』は、『景徳伝灯録』以下、『嘉泰普灯録』に及ぶ五つの禅宗灯史(五灯)の重複を整理し、集成して一書としたもの。過去七仏に始まり、南宋に至るまでの諸祖の伝灯の次第と機縁の語句を収める。簡にして要を得た編纂の巧みさと、五家七宗に分類された構成の整斉さは、古来より高く評価されている。本書は灯史の決定版として広く流布し、禅を語る者は多く本書に拠ったという。我々も、本書の中からあまたの著名な公案を見出すことができるであろう。
 今回、初めて全文に訓読を施し、さらに全ての漢字に振り仮名を付して通読に便ならしめた。さらに、巻末には、号・諱・地名から引ける人名索引を付した。
B5判上製函入・平均700頁・分売不可・予価 52500円(税込)

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茶会 於:樂美術館

樂美術館

定期的に樂美術館にて催される茶会に訪れた。
当代が後見をつとめられ、いろいろとお話を聴かせていただけて、楽しく勉強できる茶会だ。
お軸は、表千家中興の祖である如心斎(七代)によるもの。
「茶の湯とは・・・」。この本歌はおそらく、一休禅師の歌かと思う。

  心とは如何なるもの言うやらん
          墨繪にかきし松風の音(一休禅師)

これを、茶の湯とは・・・としていたわけだ。

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大徳寺、電線を地中に。

所用で、大徳寺を訪れた。
何やら門のところに看板がかかっているので読んでみると、景観保護の為、電線を地中に埋める工事をはじめたとのこと。
素晴らしい試みだと思う。

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お彼岸 -彼岸花-

故郷の曼珠沙華

お彼岸ですね。
この時期になると田んぼのあぜ道などに彼岸花-曼珠沙華-が咲きます。
幼い頃、きれいな花だと思い家に持ち帰ると、「火事になるから飾るのは駄目!」と言われたものです。 球根に毒があり、あぶないからそのように言うようになったのか、あの花の燃えるような色にそう言うようになったのか・・・。
曼珠沙華というからには、信仰と強い結びつきのある花で、あえて田んぼのあぜ道などに植えられたとする説など、いろいろないわれがあるようです。

なんにせよ、彼岸花が咲く時期にお墓へ参るからか、この花を見ると御先祖さまに思いを馳せるのです。
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パンリ・ザンパ寺院 -ブータン-

パンリ・ザンパ寺院

17Cに、ンガワン・ナムゲルがブータンに来て初めて居を構えた場所。 ンガワン・ナムゲルは、チベット人ラマ僧で、1639年にはチベットとの戦いにも勝ち、政治・宗教上でのブータン初の指導者とも言える重要な人物。 中には彼の像があるが、ある日その像が話したのだとか・・・。

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岡山 倉敷 美観地区・民芸館・大原美術館

倉敷 美観地区

倉敷の美観地区は、平日ということもあって観光客が少なかった。 まずは倉敷民芸館を尋ねた。 ここを訪れるのは初めてだが、かなり見応えのある所蔵品の数々だった。日本だけでなく世界中の民芸品が集められている。現在は籠をテーマにした展示をされていた。 建物も江戸時代からのものらしく、中庭も印象深い。

倉敷民芸館 中庭

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ガラスは液体!?

ガラスと水

「ガラスは液体だ」
ある人が、こう主張しているのを聞いて、はじめは「またお得意の詭弁が始まった」程度に聞いていた。
しかし調べてみると、満更嘘でもないらしい。むしろ化学の世界では常識に属することのようだ。

我々の感覚においては、ガラスはどう見ても固体にしか見えない。しかし化学的に見た場合、ガラスは固体に特有の結晶構造をしておらず、液体のまま過冷却された「ガラス状態」という状態にあるとのことである。
たしかに、ガラスを熱すると次第に柔らかくなり、流動化する。中学校で習った、いわゆる融点というものがない。また、常温でもごくわずかではあるが、流動性を示すらしい。つまり、ガラスとは非常に粘性の高い液体、例えば硬い水飴のようなものとイメージすれば良いのだろうか。

ガラスは硬くて脆く、その破片はとげとげしい。繊細で傷つきやすい心をガラスの心と喩えたりもする。それに対して液体の代表格である水は、古来その適応性や柔軟性が賞讃されてきた。老子は「上善は水のごとし。水は善く万物を利して争わず、衆人の悪(にく)む所に処(お)る」と述べ、白楽天も「水は方円の器に任ず」と吟ずる。
この全くの正反対にみえる二つの物質が、実は同じ「態」に属するのである。
人も、目に見える性質の背後に、いかなる本質が隠されているのか分からない。表面的な性質だけで物事を判断してはならないと、改めて思った次第である。
(T.F Wrote)

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秋晴れの鴨川

サイクリングに良い季節です

夏の太陽とは違う、秋晴れの日の光。
空気が澄んでいて、鴨川が最も美しい季節です。
って、年中美しいんですけれどね・・・。
この川を見るたびに、「京都に住んでいて良かった」と、 一人幸せをかみしめるのです。

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チャンガンカ・ラカン -ブータン-

美しい外壁_チャンガンカ・ラカン

ティンプー市街地の丘の上に建つ見晴らしの良い寺。日本でいう-氏神さま-のような存在だそうだ。
子供の成長に御利益があるらしく、子供連れの参拝者が多い。
御本尊は十一面観音で、15世紀に建てられた古刹との事。宗教的な建造物は皆、赤と白の壁で統一されるらしい。外壁に見られる赤い塗装はケマ(Kemar)と呼ばれる。

チャンガンカ・ラカンから見えるティンプーの街

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岡山 吉備津神社・国分寺跡

岡山市の西に吉備津神社という神社がある。
桃太郎伝説のモデルとなった神話が残る神社である。
通り雨の上がるのを待って、木立の中の階段を上がり、本殿に至る。
残念ながら、現在、本殿の檜皮葺き替え工事のまっ最中で、「吉備津造り」といわれる壮大な全体像を見ることができなかったが、かなり大きな本殿であるのがわかる。
本殿右側には、奥の三社神社の方へ続く長い長い回廊があった。


吉備津神社の長い回廊


ところで、あの栄西禅師は、この吉備津神社の子として生まれたのである。

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メモリアル・チョルテン -ブータン-

参拝する人がたえないメモリアル・チョルテン

首都ティンプーの街の中央にある。 チョルテンとは、“仏塔”を意味するチベット語で、ブータンのいたる所に建っている。 このメモリアル・チョルテンは、1972年に亡くなった三代目国王ジグミ・ドルジ・ワンチュックが生前に発願したものを、国王の没後、四代目の現国王が意志を引き継ぎ建立した(ガイドブックなどには国家事業として・・・とある)。
チョルテンの中には、忿怒形の歓喜仏による立体曼荼羅が繰り広げられている(内部の写真撮影は不可)。以前訪れたネパールでもよく目にした歓喜仏であるが、ここブータンでチベット仏教を広めたグル・リンポチェが、人々に悟りというものをわかりやすく説くために、ボン教の教えと融合させて作ったものだそうだ(ガイド談)。また、各寺院や寺院での祭に、ボン教の名残を垣間見る事ができるようだ。 どこの国に仏教が伝わっても、やはり土着の宗教や信仰というものは無視できないものだなと感じた。日本では家に仏壇と神棚がある。以前訪れたミャンマーでは、もちろん国の宗教は仏教だが、今でも山の精霊に漆塗りの美しい高杯などで供え物をすると言っていたし、皆精霊の存在を信じていると言っていた。

大きなマニ車の周りにはご老人達が・・・

メモリアル・チョルテン内のマニ車(中に経文が納められ、これを回すとお経を唱えたのと同じ御利益がある)の周りに座っているご老人達を前にガイドが説明してくれた。私は強い衝撃を受けた。

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岡山 備前焼

布袋香合_備前焼小西陶古作

少々わかりにくいかもしれないが、ごらんあれ、この布袋さんの足の親指。まるで生きているようでしょう?

岡山県の伊部(いんべ)駅の近くの備前焼きの里にならぶ窯元の店を歩くうち、ある一軒の店に入ると、少し耳の遠いおばあさんが店番をされていた。
ふと見ると、店の机の上に読みかけの『床の間の禅語』が置いてあるではないか。
おばあさんに、「この本は私の勤務先が出版している本なんですよ」と言うと、「いろいろとあるけど、この本が一番いいので、いつも側において読んでいる」と嬉しいお言葉。ご子息が禅の本を何冊か持っていらして、その中でもこの本が一番良いとおっしゃっているとも伺った。有難いことである。
そういうご縁に根っから弱い私は、この店がとても気に入った。
それだけではない。この店の随処には山野の花がきれいに活けてあった。
そこにあったこの布袋さんの香合を買い求めたのである。
陶芸家は、小西陶古という女性作家である。
土は備前のものだけを用い(最近ではなかなか土が採れないらしく、他の土地の土を混ぜて焼くものがあるそうだ)、窯は松割木だけで焼くという方法に拘っておられるようだけあって、色合いが非常に美しい。
(E.N. Wrote)

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近江のかくれ里-百済寺-

本堂へと続く石段

白洲正子さんの『かくれ里』や、五木寛之氏の『百寺巡礼』などにも出てくる、近江の百済寺(ひゃくさいじ)を訪れた。
白洲さんゆかりの地を訪れたかったのと、以前MIHOミュージアムで見た如意輪観音を本堂にて拝みたかったからだ。 百済寺は、推古天皇の時代に、聖徳太子の御願により百済人のために創建されたそうだ。 滋賀にはこのように聖徳太子にまつわるお寺や土地が数あるようだ。興味深い。

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GNPよりもGNH -ブータン-

写真を御願いすると、手を合わせてポーズをとってくれたおばあさん

“Gross National Happiness is more important than Gross National Product.”

これは、1976年12月、スリランカのコロンボにおける第五回非同盟諸国会議に出席後の記者会見席上での、当時21歳(国王就任4年目)の現国王の言葉である(平山修一『現代ブータンを知るための60章』より)。

国王のこの発言に表わされるように、ブータンという国は、国民総生産よりも、国民総幸福量の向上を目指している。
旅の一週間の間でさえ、それを感じる場面は多々あった。

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岡山 後楽園

岡山後楽園 岡山城が見える

日本三名園のひとつ岡山後楽園は、閑谷学校を造った池田光政の長男、岡山藩主の池田綱政公が造らせた庭園である。

庭園には水が流れて涼しい

広大な敷地に広がる庭園には、大きな池が在り、水がながれ、岡山市内とは思えない景色だった。 暑い夏の日ではあったが、気持ちが大らかになった。

岡山城は烏城とも呼ばれる

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ゴーヤ料理

いただき物のゴーヤ

最近、ゴーヤ料理にハマッている。きっかけは檀家さんからのおすそ分けである。 いつもトマトや胡瓜などの夏野菜は頂くのだが、ゴーヤは初めて。お盆の行事が終わり夏バテ気味の体には、ゴーヤのビタミンが効果的だろうと、頂いた日に早速調理してみた。

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ブータンの地酒

ペットボトルに入れてもらい持ち帰った貴重なピンクアラ


ブータンには、各農家で作られる、アラと呼ばれる蒸留酒がある。
米や蕎麦、麦など、それぞれの家庭によって違うもので作る為、味も違う。
私も滞在中、アーチェリーの試合後のお弁当タイム(選手達は、試合後にお弁当と、各家庭自慢のアラなどを持ってくるらしい)に混ぜてもらい、ハチミツ入りのものや、無色透明ですっきりした、まさに日本の焼酎のような味の物をいただいた。
これは是非、研究所にお土産として持って帰りたい!と思ったわけだ。

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岡山 閑谷学校

讃岐うどんを食べた高松を後にして、岡山へ渡った。
岡山では、まず閑谷学校へ。約300年以上前、備前藩主池田光政が庶民教育を目的に開いたという学校で、その講堂は、今は国宝に指定されている。
掃除がゆきとどいており、とても気持ちのいい場所だ。ここで学んだ人たちは、後に出世した人も多いのだが、素晴らしい土地を選んで学校を作り、それも庶民に学ばせようとした光政侯の遺徳が忍ばれる。


閑谷学校の門

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日中禅僧交流

出発前

8月29日、第5回日中禅僧交換交流のため、臨済宗・曹洞宗から6名の雲水たちが中国へと旅立った。一行は10日間にわたり厦門にある南普陀寺で中国僧と共に修行生活を行う。

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