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研究所の花 2019/5

 

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新緑の5月ももう今日で終わりですね。今年は雪が少ないね、などと言っていたのがついこの前のようなのに、ほんとに月日の経つのは早いものです。

昨日は禅文化研究所の決算理事会でした。全国各地より理事方にご参集いただき、昨年度の事業報告と決算書類を提出して吟味頂き、承認を得ることができました。

さて、久しぶりですが、弊所のお花係が生けている研究所の花をお知らせします。

冒頭は玄関の掛け花入れに生けた、八重のドクダミ。普通のドクダミは沢山咲いているのですが、その付近で八重を一つだけ見つけたので摘んできました。

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こちらは菖蒲と柏葉紫陽花。白い菖蒲は自坊のものですが、柏葉紫陽花はまだ咲き始め。ここに生けたのは、先日、研究所にこられたKさんがお手持ち頂いたものです。Kさんはデジタルアーカイブ調査の時にお手伝いいただいている研究者です。お花を持ってきていただけるというのは嬉しいですね。

 

b_BKL9588_1.jpgつづいて、応接室には、紫の菖蒲とこちらは自坊の柏葉紫陽花。少しだけ咲き始めた小さいのを切り取ってきました。紫色の丸い葉っぱはスモークツリーです。

柏葉紫陽花は水揚げがしにくいので、なかなか生けにくいですが、なんとか大丈夫そうです。

最後に廊下には珍しく薔薇などを。今年は薔薇の花が沢山咲いていますので、とげを処分して持ってきました。
禅文化研究所の所内の廊下はグレーでどんよりした雰囲気(笑)なのですが、この薔薇のピンクのおかげで、今は少し華々しく明るく見えます。

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禅文化研究所はただ今、編集部員を求人中。なかなか決まらないのですが、弊所の業務に興味を持って応募して下さっている方が数人おられて、近々決まるのではないかと思っています。

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ホタルの季節

 

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先週末から今週のはじめまで、初夏と言うより、もう夏ではないかというような暑い日が続きました。衣替えは6月などと言っておられず、週末に法事にお参りした時には完全に夏用の法衣を纏って出かけた私です。

さて、今年もホタルの舞う季節がやってきました。一昨年までは6月に入ってからだったのですが、去年あたりから急に5月の中旬からホタルをみるようになりました。

今年も先週末に飛んでいるのに気づいて、今年こそはと思い一眼レフに三脚を付けて出ました。大袈裟に言っていますが、実際には自坊の裏の小川に沢山飛んでいるのです。一つの川から集落の中の幾つもの筋に分かれている小川なのですが、不思議にある一筋のみに大量発生し、他の川には見かけないのです。

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撮影データ:f7.1/ISO-500/13秒/105mm

SNSで友人知人に写真を送ったところ「田舎はいいね」とか「環境良すぎ!」とかのコメントをいただきますが、本当にありがたいことです。下水道が整ったおかげで、河川に汚水が流れなくなり、10年近く前から、またホタルを身近に見かけるようになったわけです。

カメラを三脚につけてスローシャッターを押すと、カメラのパイロットランプが光るのですが、面白いことにこの光をめがけて求愛してくるホタルもいたりします。

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撮影データ:f7.1/ISO-500/13秒/105mm

ひょっとしたら、皆さんのおうちの近くの小川にも蛍が飛んでいる穴場があるかもしれませんよ。

ちなみに、ホタルの数え方、一匹、二匹、ではないのですが知っていました? 光っているお尻を数えるから、一尻、二尻というわけでもなく、なんと一頭、二頭と数えるんだそうです。動物ならわかりますが昆虫なのに面白いですね。そう思って調べてみたところ、学術上、昆虫類は全般的に一頭二頭と数えることが定着しているんだそうです。

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令和元年度 サンガセミナー京都講座 募集開始しています

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 ご案内がおくれ一部の方にはお待たせいたしておりましたが、今年度も実践講座「サンガセミナー」京都講座を開催します。GWが長かったものですから、なかなか企画を決めるのに時間がかかってしまいました。

 が、今年も興味深く受けて頂ける講座、そして会場の設定ができましたのでご案内申し上げます。また、弊所の商品をお求めになったことがあるお客様や、臨済宗黄檗宗のご寺院には、後日、郵送でもご案内をお送りいたします。

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※クリックすると大きく表示します

 さて、昨年は高台寺で行なった「地獄絵絵解き講座」を、今年は「冥界への入り口」とも言われる六道珍皇寺にて開催。ご所蔵の「熊野観心図」も特別に公開いただきます。仏像や仏画に興味のある方は、さらにそのまま午後の「仏教美術鑑賞入門」もどうぞご受講下さい。
 また、今年は新たな講座も企画、ヨガとピラティスにも挑戦していただきます。こちらは南禅会館の大広間にて日曜日に開催! 「禅の建築講座」では、建仁寺と法観寺(八坂の塔)を訪ね禅宗建築と和様建築の違いを実見していただきます。昨年は黄檗山萬福寺でしたので普茶料理付にいたしましたところ、大変好評をいただきましたので、今年も昼食付。建仁寺御用達の上幸さんの精進料理を建仁寺内でお召し上がり頂きます。

 毎年人気の「精進料理講座」と「日々の花講座」は秋に東林院にて。紅葉まっさかりの11月末には、相国寺にて「お寺で写真講座」と、来年の干支「子(ね)」を描く「水墨画講座」を開催します。
 寺院の公益性もますます求められるなか、檀信徒だけでなく、地域社会の中において寺院を活性化していくためにも、仏法のもとに集う仏教徒の集まりである僧伽(サンガ)を大切にしたいと考えます。皆さまのご参加、お待ち申し上げております。

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 ←参加申し込みや詳しい情報はバナーをクリック!

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禅に学ぶ

昨年4月に臨済宗方広寺派管長に就任された安永祖堂老師。管長職と共に専門道場での雲水(修行僧)の接化に務められ、多忙な毎日を送られています。

その安永老師による一般人向けの禅セミナーが6月より浜松市内で開講されます。
現代社会において、数々の困難を、いかに真の自分として生きるか。各回テーマを設けて人生のヒントとなる禅の教えをわかりやすく説く内容となっています。

受講ご希望の方はこちらまで。

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ー国指定重要文化財「絹本著色仏涅槃図」公開―

 

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本日は、3日間だけの貴重な特別公開のご案内です。お釈迦様入滅時の情景を描いた「涅槃図」。その中でも重要な作例である、妙興寺(愛知県一宮市)所蔵の「仏涅槃図」(国指定重要文化財)が、今週末特別に公開されます。

妙興寺の涅槃図は縦が3メートルを超える大幅で、鎌倉時代の涅槃図としては全国的に見ても最大級のもの。宝床上に横たわるお釈迦様の周囲には、菩薩・仏弟子・天部・俗形男女など63体の人物、象・獅子をはじめ動物51種約50体が描かれています。

この図はもともと、京都の泉涌寺にありました。どうしてそんなことがわかるのでしょうか。

企画された一宮市博物館によると、本図には「泉涌寺」と読めそうな墨書があり、さらに裏面には「泉涌寺常住」「涅槃像」と書された紙や、応仁の乱頃、泉涌寺が火災に遭い紛失していたものを文明10年(1478)長谷川道慶入道が買い求めて同寺に寄付し直した記録、大永2年(1522)の修理記録のほか、奉加者を書いた紙も貼られているそうです。妙興寺には寛永8年(1631)に寄進されました。 なんと数奇な運命! 作品の来し方、携わった方がたなど背景にも思いを馳せてご覧いただくと、また違った味わいがあるのではないでしょうか。

5月25日(土)には、愛知教育大学の鷹巣純教授による「絵解き」も実施されます。ぜひお出かけくださいませ。


【期間】
2019年5月24日(金)~26日(日) 9:30~17:00(入館16:30)
【場所】
愛知県一宮市 一宮市博物館
【観覧料(常設展を含む)】
一般200円(160円)/高校・大学生100円(80円)/小・中学生50円(40円)
※( )内は団体料金。
※市内小・中学生は無料。
※市内在住の満65歳以上で、住所・年齢の確認できる公的機関発行の証明書等を提示された方は無料。
※身体障害者等の手帳をお持ちの方(付添人1人を含む)は無料。

【公開中の催し】
絵解き(愛知教育大学:鷹巣純教授)
【日時】
5月25日(土)14:00~15:00
【場所】
一宮市博物館特別展示室
【人数】
先着30名(要観覧料)

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沙沙貴神社 なんじゃもんじゃの木

 

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滋賀県近江八幡市安土常楽寺町に、沙沙貴神社という神社が鎮守の森の中にあります。JR琵琶湖線安土駅から歩いても15分ほど。ここは、佐々木源氏発祥の地ということで、全国の佐々木さんのルーツともいえるでしょう。少彦名神(すくなひこなのかみ)を主祭神とする神々をお祀りされています。

さて、この神社には今頃、なんじゃもんじゃの木が満開を迎えます。皆さんはなんじゃもんじゃの木ってご存知でしょうか。冒頭の写真がその木なんですが……。

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近づいてみると、こんな花なのです。小さな花びらが固まっているようで、遠くから見ると霜柱のようにも見えます。

正式には、一葉たご(ヒトツバタゴ)という木で、モクセイ科ヒトツバタゴ属の木です。見頃は1週間~10日なので、あっというまに散ってしまうのです。

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この小さな花びらは1つの花びらが4つに裂けているのだとか。なぜ「なんじゃもんじゃ」などという名前で呼ばれるようになったのかは諸説あるらしいので、ここでは言及しませんが、朝の光に照らされてきれいでした。

あまり全国に分布することのない樹木らしいので、見たことのない方も多いのかも知れませんね。

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記念講演会「大用国師を慕いて」横田南嶺老師

 

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現在、花園大学歴史博物館で開催中の2019春季企画展 「大用国師200年遠諱記念 誠拙周樗 -鎌倉禅中興の祖-」を記念して、ちょうど後期展示の始まった去る2019年5月13日午後1時より、横田南嶺老師(臨済宗円覚寺派管長・花園大学総長)の講演会を開催いたしました。

誠拙周樗といえば、円覚寺中興の祖であり天龍寺や相国寺の僧堂をも開単された傑僧であられますが、同じく本年遠諱を迎えられた釈宗演老師のように一般に知られた方かといえば、そうではありません。横田老師も「関西で大々的に名前が出るのはこの展覧会が初めてではないか」とお考えになられたそうで、今回は禅師のことを初めて知る方のご聴講を前提に、ご生涯や思想などさまざまお話しいただきました。

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誠拙禅師は古月禅材の法系にあられますが、老師によると「古月下の特徴として、書の良さが挙げられる」のだそうです。作品をスクリーンに映しつつのご説明でしたので、会場の皆さまも目で納得しながらお話を楽しまれていたご様子でした。
とくにその嗣法の師である月船禅慧のことも採り上げられ、誠拙禅師の詩文の格調の高さは大いに月船の影響を得たであろうことや、月船禅師の詩偈集である『武渓集』に誠拙禅師が自ら綿密な書入れを施された本が、今も円覚寺に遺っており、それをもとにこのたび禅文化研究所から『武渓集訳註』を刊行されたこともご紹介いただきました。

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誠拙周樗自画賛 蘭竹図(円覚僧堂蔵)

最後に、蘭と竹を描いた一対の書が「特に禅師の禅風をよく表わしているように思う」と横田老師はおっしゃいます。白隠禅との対比で語られることが多い古月禅ですが、書画においても特徴が現われるのでしょうか、或る美術の専門家は、その空間(余白)の美しさを絶賛されたそうです。

また横田老師は、「作品を見比べることによっても近世の禅の出処がわかるのではないか」とも話されていました。白隠の書画をご覧になったことのある方はたくさんいらっしゃることと思いますが、ぜひこの機会に誠拙禅師の作品にも触れて、大用国師・誠拙周樗禅師の禅風を感じでいただければ。該当の作品も現在展示中です。

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油日岳・三国山など

 

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五月晴れの昨日日曜日、滋賀県と三重県の県境にある油日山に、山仲間とかるーい気持ちで登山に向かいました。来週、また鈴鹿のイブネに登山する計画があるので、その前に足慣らしぐらいの気持ちででかけたのです。

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ところで油日といえば油日神社。前にこのブログでも記事があったと思います。その近くを通り過ぎて三重県に入ってすぐ、奧余野公園があります。ちょうど奧余野公園ではツツジ祭ということで、沢山の方が来場されていましたが、私達はそちらには見向きもせず、駐車場に車を停めて桧林の遊歩道を歩きながら登山口へ。途中に山ツツジも多く楽しめます。

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登山口からしばらくは、渓流のせせらぎを眺めつつ、左岸右岸をいったりきたりしながらゆったりと進んでいきます。が、渓流と離れ始めてからは、意外にも急登坂。クスノキも多くその落葉と乾燥した地面に足を滑らしてしまいそうで、なかなか大変。標高もそれほどないし、当初、軽登山というより、ハイキング程度のつもりでしたが、どうもそうはいかない様子です。とはいえ50分程度かけて油日岳(標高693m)に到着。標高だけみても大したことないんですが、そう思われる方、一度登ってみて下さい。

油日山登山_190513_0054.jpg油日の岳明神さまにお参りし小休止して、周遊するように、加茂岳、忍者岳と、尾根伝いにピークを縫っていきます。風景はあまり拝めないものの、その間は大した距離でもなく狭い登山道を歩いて行きます。不思議なことに、今日はまだ誰一人ほかの登山者に逢いません。キツツキの音なども静かな山に聞こえていました。そういやリスも1匹みかけました。

そろそろお昼頃。どこかで食事を取るタイミングで、三国岳が近づいてきました。ところがなんと、ここからが、ホントに急登。ロッククライミングに近いような崖が目の前に立ちはだかります。

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この写真ではロープが見えますが、ここを登りきったあとはロープもない状態に。わたしはここでカメラのレンズフードを谷底に落としてしまいました。思いもしなかった崖登りに若干悲鳴をあげながら、なんとか三国岳に到着。

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滋賀県側の絶景が見渡せました。こちらで30分ほどかけてランチタイム。ここで初めて、おなじくランチタイムを過ごされている登山者と出会いました。山頂付近には、こんな花がところどころにこんな花が咲いていましたが、名前はなんというのか知りません。※追記 この花はコイワカガミだと教えていただきました。

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小さな花ですが、けなげに咲いていました。山の上にはこういう地味だけどかわいらしい花が多いですね。お昼を食べ終えて帰路に向かいます。ちょうど周遊するような形で廻っているのですが、三国岳から倉部山に向けて降りていくところも、またまた急坂。ロープや立木を頼りに、最新の注意を払いながら降りていきました。

倉部山をすぎ、ぞろぞろ峠というなんとも面白い名前の峠坂を下ると、あとはまさしくハイキングのような登山道。花粉飛散も終わっているので、花粉症の私も桧林の中でこんな写真を撮る余裕さえあります。

油日山登山_190513_0015.jpg駐車場起点の行程全体で5時間40分。行程距離8.7km。高低差は481mですが、スマホのアプリによると、消費カロリーは2675kcalと出ています。これはなかなかのものでしょう。

事前にある程度情報をみてはいたのですが、こんなだとは思いも掛けなかった登山でしたが、お天気にも恵まれ、気持ちよく登ることができました。まだまだ滋賀県の周りには山がいっぱい。あちこち登ってみたいと思った一日でした。来週もがんばれそうです。

 

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急に初夏 そして、今年度サンガセミナー企画中

 

b_2019-05-10-06.59.33.jpg5月ですからもう初夏とはいえ、今日は真夏日になってしまうほどの気温の上昇が見込まれるとのニュース。今年の春は寒い寒いと言っていたのに、急に変わりますね。

朝、出勤途中に自転車に乗っていると、この前まで、サワサワと草のようになびいていた麦が、すでにこんな立派な穂をつけています。藤の花の見頃を迎えていると、Facebookで友人達がきれいな写真をあげてくれています。

いつもは自坊のサクランボの木が、沢山の実を付けている時期なのですが、なんと今年はほぼ皆無。こんな年もあるのですね。小さな子供達が楽しみにしているのに、今年は残念。

さて、すでに数人の方からまだかまだかとお問い合わせをいただいてしまっていますが、今年度もサンガセミナーを開催します。現在、一所懸命に講師や日程の調整中です。

現時点で決定しているのは、下記の通り。

7月19日(金)  六道珍皇寺
「地獄絵絵解き講座」 西山 克先生
「仏画・禅画を学ぶ講座」 福島恒徳先生

9月に日程未定ながら、南禅寺にて
「ピラティス講座」  溝渕万里子先生
「シヴァナンダヨガ講座」 柴本はるな先生

ほかに、日程調整中で、

10月に日程未定ながら、

「日々の花講座」  雨宮ゆか先生
「精進料理講座」  西川玄房師
「来年の干支を描く水墨画講座」 平川功先生
「寺院建築講座」(昼食つき)  佐々木日嘉里先生
「意外と楽しい禅の語録」講座  小川隆先生

以上を計画しています。決定しましたら改めて、禅文化研究所のWEBや、ダイレクトメール、本ブログなどでご案内いたしますので、今しばらくお待ち下さい。

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平成から令和へのGW その1

 

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5月1日0時、元号は「平成」から「令和」へ変わりました。皆さん、10日間のゴールデンウイーク、如何お過ごしだったでしょうか。
とはいっても、自坊の周りの農家はずっと田植えに勤しんでおられたり、私の知人友人でも、サービス業や、介護業の方で休みなど関係なく働いておられた方も沢山おられましたが、私自身はこんなに仕事から解放されてしまった10日間も長らくなかったように思います。

私はGW前半に北京へ足を伸ばしてきました。以前、このブログでも出てきたかと思いますが、北京には李建華さんという、禅文化研究所の中国での仕事をサポートしてきてくださった方がおられ、飛行機と宿だけを押さえて、あとは気ままに向かったのでした。

往路、北京で行なわれていた「一帯一路」のサミットのせいか、関西空港の搭乗口についてから突如3時間遅れとのアナウンス。以前、研究所の中国旅行で帰りの便が急遽キャンセルになってしまったことが頭をよぎりましたが、なんとか3時間遅れで到着。出足をくじかれてしまいましたが、その日のうちに無事に北京のホテルに到着。李建華さんとの連絡もつきました。

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翌朝は李さんの会社の張さんに車を運転して貰い、李さんとともに募田峪長城へ。こちらの長城は初めて訪ねます。李さんたちも15年以上前にきた以来だということで、その観光地化開発の進み方に驚きが隠せない様子でした。

日本には中国からの観光客が沢山みえておりますが、中国にいってもやはり中国人が多く、日本人を含め海外の人はあまり見かけません。またこういった観光地も多くの人で賑わっています。

シャトルバスにのってロープウェイの乗り口につき、待つこと30分。ロープウェイからも壮大な長城の一部が見えてきました。少し登り長城の入り口から左右どちらかに歩くことになります。人が少なそうだと右を選択しましたが、あいにく、当日は霧に覆われており、あまり遠くまで見渡せません。

b_MG_5306.jpgしかしながら、霧のせいでかえって幻想的な風景を観ることができ、また階段やスロープ状になっている長城を上り下りすることで、かなりの運動量となりました。笑

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あまり人が写り込まないように撮っているのでわからないかもしれませんが、実はかなりの人がいるのですよ。

にこやかに手を振る李建華さんにもご登場頂きましょう。

b_MG_5379.jpg李さんは弊所刊行の『聖域巡礼』の著者でもあり、その中の多くの写真も撮影されているので、カメラの腕はなかなかのもの。それでも最近は大きなカメラを持ち歩くのはあまりされないようで、今回もひたすらスマホでの撮影をされていました。

私のように一眼レフをぶら下げて歩いているのはほかにもあまり見られませんでした。

こうして、とりあえずは長城でゆったりとした時間をすごさせていただいたのでした。

(つづく)

 

 

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平成から令和へのGW その2

 

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募田峪長城を後にして、天壇公園に向けて車を走らせたのですが、これまた一帯一路の影響で大渋滞に巻き込まれ、天壇公園に到着したときには、内部拝観の時間は終わっており、外側の公園部分を散策することしかできませんでした。それでも美しい祈年殿をこうして観ることができましたし、また以前来たときにはあまり気がついてなかったのですが、多くの柏槇の古木があるのを観られました。

下の写真はその一本。樹齢300年だったかと思います。さらに古いものもありましたが、これぞ、「庭前の柏樹子」です。中国ではそこいらにある樹なんですね。

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翌日は李さんたちとは別行動。久しぶりに天安門から故宮博物館を拝観することにしました。

朝の8時頃に天安門前に来たのですが、それでもこの人出。

b_MG_5555.jpgセキュリティチェックもあり、チケットも本来はオンラインで申し込んでおくべきだったのですが、気まま旅なもので、出たとこ勝負。中国ではオンラインサービスがかなり普及していて、この日、のちにWeChatPayの必要性に大いに気づかされることになるのです。

ともかくも現金を払って天安門から故宮博物館の中に入りましたが、中も多くの人、人、人。

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こちらは太和殿です。映画「ラストエンペラー」の印象的なシーンと坂本龍一の音楽が蘇ってきます。

b_MG_5628.jpg私自身、故宮博物館の中に入ったのは30年以上前でしたから、その時とはまた違った感覚で観ることができましたが、それにしても人が多すぎて、人に酔ってしまった感じが否めません。

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約2時間、紫禁城内を拝観してようやく北側の神武門から故宮の外へ。目の前に景山公園が見えますが、よく見ると、そちらも多くの人が。中国でも5/1のメーデー前後は連休になるとのことなので、地方からの観光客も多いのでしょうね。

ところで、この後、疲れもあってタクシーを利用して一旦ホテルに戻るのですが、そこで、WeChatPayなどのキャッシュレスにしていなかったツケに見舞われます。

タクシーを降りるとき、タクシー代として17元ほどの支払いだったので、10元と5元と2元を用意したら、おつりを渡すから100元札が欲しいといわれ同時に釣り銭を手渡されました。そこで、財布から100元を出して渡すと、もっときれいな札がないかというので、財布の中から別の100元を出し、先にわたした100元と交換したのです。あとで考えると、この時に先に渡した100元札を偽札とすり替えられていたようなのです。

このあとに行ったレストランで、この100元札は使えないといわれ、不思議に思ってホテルでチェックして貰ったら、これは偽札だと……。100元札は関西空港で両替したときに手にしたものだけだったので、偽札のはずはなく、しばらく考えたところ、上記のタクシーでのタイミングしかあり得ないのでした。
たしかに、よくよく見比べると透かしがあまかったり、ほかにも少しおかしな点がありました。

中国はキャッシュレスが非常に進んでいる理由の一端がわかった気がします。日本で偽札が出たら大ニュース。ですが、私はこの札を教訓にしようと持ち帰ったのでした。

その夜、中国時間で23時、衛星放送でNHKを観ていると「令和」へのカウントダウン。まるで大晦日のようでした。

久しぶりの中国。そんなこんなで、アタフタして帰路に就き、日本に着いたときには「令和」の時代となっていたのでした。ちょっと浦島太郎の気分です。

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