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お国は違えど十人十色 カジュラホその2 -インド-

おしゃべりするインド人

カジュラホの寺院群は、大きく西群、東群、南群に分かれます。
ホテルにチェックインした後、ぶらぶらと歩いて、まずは東群・南群の寺院を目指す事にしてみました。
ホテルの敷地を出た瞬間から、日本語を巧に操る少年達がついてきて、話しかけてきます。
「ガイドはいりません、何も買いません」をモットーに、そしてうだるような暑さの中を歩いているので、面倒で半ば無視していると、
「最近の日本人は冷たい。日本のおばさん達はいっぱい話してくれるのに」。
「しゃべり方からして関西人でしょ」。
「ただ日本語が勉強したいから話したいだけなのに、なぜ無視をする?はぁ…(大きなため息)あなたたちは全然しゃべらずに、私ばかり喋っているのでつまらないよ」と、延々話は勝手に続きます…。

「だってお金いらないと言って後からガイド料請求したり、騙すインド人も多いからね」。と、はっきり伝えると、「インド人だって十人十色!!!なぜそんなこと言うの!」とお叱りを受けました…。確かにそうですね。
にしても、既に日本語を勉強する必要など無いではありませんか! 「すごいことわざ知ってるね!」と言うと、うれしげに「ことわざ勉強しています」。

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妙心寺展 開催中! -東京国立博物館-

妙心寺展

既に、このブログでも紹介した(2008/12/25)が、現在、東京国立博物館で、「妙心寺展」が開かれている。
今年、大本山妙心寺の開山無相大師の650年遠諱の年に因んでの特別展観である。
大本山妙心寺の宝物はもちろんのこと、妙心寺派の各寺院に収蔵、あるいはもともと収蔵されていた宝物なども展示されているのだが、その中に、「老梅図襖 旧天祥院障壁画」も展示されている。

この「老梅図襖」は現在、アメリカのメトロポリタン美術館が所蔵しているもので、今回の展覧会に特別に里帰り展示されているようだ。
このブログをずっと読んでいただいている方は、「おっ」と思われるかもしれない。
実は、この「老梅図襖」のことを、「狩野山雪・老梅図襖絵の複製  妙心寺・天祥院」に書いたことがあるからだ。

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ノリタケデザイン100年の歴史 -京都文化博物館-

oldnoritake.jpg

日本の多くの家庭で昔から愛用されてきた“ノリタケ ボーンチャイナ”。
西洋の高級食器メーカーの物よりも手が届きやすく、普段使いしやすい事からも各家庭においてもとても馴染み深いものだと思います。
この、日本を代表する食器メーカーの100年の歴史をこの展観で楽しむ事ができました(京都文化博物館・3/15まで)。

白く輝くような磁器の製造がまだまだ困難だった頃の苦悩と努力の積み重ねや、戦後の困難な時期を乗り越えて今がある事……。
美しくできあがった製品しか目にしない我々には知り得なかった様々な歴史、様々な作品を目にする事ができ、今あるこの会社の製品は、長い歴史と人々の熱意、思いが込められてこそ存在し、だからこそ、“物にも心は宿る”と、改めて感じる事のできた素晴らしい展観でした。

さて、この展観にあわせて?なのか、京都のあるホテルのロビーラウンジでは、オールドノリタケの復刻版のティーセットでお茶がいただけたり、百貨店の美術画廊では、オールドノリタケの展示即売会が催されていたりと、目に心に楽しいイベントがたくさんです。
私も大の紅茶好きですが、海外の磁器ばかりに夢中にならず、「日本のメーカーに元気になってもらわねば!」との思いもありますし、ホテルで見たオールドノリタケの復刻版も良いなぁ…探してみよう!と思った次第です。

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擔雪II法務管理 ある条件を指定して世帯帳を抽出する方法

擔雪Ⅱ法務管理 世帯帳抽出
画像をクリック、大きくしてご覧下さい

宗教法人管理システム「擔雪II法務管理」では、入力された世帯帳の情報から条件を指定して抽出し、その結果に対して印刷などの処理を行なうことができます。
例えば、檀家のみの世帯リストを作成したり、ある地区の世帯に対して宛名ラベルを印刷したりできます。
それでは3種類の例を使用し、ある条件を指定して世帯帳を抽出する手順をご紹介します。


1.法務管理メニューの「名簿・台帳」タブにある「世帯帳」をクリックし、世帯帳一覧を開きます。

2.画面上側にある「★一括設定」をクリックします。

3.画面右側にある「最初からやりなおし」をクリックし、世帯帳一覧に設定されている★マークを消します。

4.抽出する条件を指定します。下記(例1)(例2)(例3)いずれかの操作を行ない、その後「実行」をクリックします。

5.画面上側にある「★絞込」をクリックすると★マークの付いた世帯が表示されます。また「全表示」をクリックすると★マークに関係なく全ての世帯が表示されます。

6.必要に応じて印刷の処理を行ないます。その際「印刷オプション」の「絞込」で「一覧表フォームの★マーク」を選択することで、抽出した結果に対して印刷を行なうことができます。

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山本玄峰老師のこと

般若窟・山本玄峰老師
昭和に名だたる名禅僧の一人に、般若窟・山本玄峰老師がおられる。 私が在錫した静岡県三島市の龍澤寺の住職として、私が生まれる前年に遷化された老師は、大本山妙心寺の管長も勤められ、さらには太平洋戦争の終結時、あの「耐え難きを耐え、忍び難きを忍び……」の文言を進言され、象徴天皇制の発案をされたり、当時の鈴木貫太郎首相の相談役でもあったという傑僧である。 私が参じた宗忠老師からは二代前の先師ということになる。

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貴重な遺産 -掛軸の太巻-

太巻

今月はお正月ということで、年頭にあたり、大切な掛軸などを出されたところもあったのではないでしょうか。その中には、「出してみたはいいけれど、本紙部分にこれまでなかった横皺や波打ち、または折れがでてきた」ということがあったかも知れません。

人は健康を維持するために色々と工夫をしています。それと同じように、古物にも少しでも健康でいてもらうために、何かできることはないでしょうか。

例えば、今回の掛軸などの軸物の場合でしたら、細く巻かれていた方が格好が良いのですが、細く巻くとどうしても本紙に負荷がかかってしまいます。上記の症状は、このことに起因することが多いようです。ですから、それらを軽減させるためには、保存時に太く巻いておくことが必要かと思われます。特に、この方法は本紙部分が硬くなったものや厚塗りの日本画などに効果があるようです。

太く巻くには、太巻(正式名称があるのでしょうか?)という専用の道具を用います。この道具は、桐で誂えるのが一般的なようです。確かに昔ながらの桐材は保存の面においても優秀で、やはりこれに勝るものはないでしょう。ただし、最近の桐材は品質に問題のあるものも存在するとのことですので、気をつけなければならないようです。また、誂えるとなると、数にもよりますが、とても高額になりますので、やらなければならないと分かってはいても、なかなか手を出しにくいことも確かです。

しかし、これらの古物は、かけがえのない貴重な遺産です。お寺をはじめ、保有されている方は、現在から未来にかけて、それらの古物の持つ色々な情報というものを、必要とする方々に対して提供できることが必要かと思われます。

大切な遺産を少しでも損傷などから守るために、各所蔵者自身が考えていくことが大切だと思われますが、いかがでしょうか。

※ ここでの紹介は、あくまでも筆者の個人的な考えです。実際に適用される際には、専門家等にご相談なさるか、それぞれの環境や条件にあわせて熟考した後、自己責任でお願いします。

東京国立博物館 『妙心寺展』 好評開催中!坐禅会、法話などのイベントもあります!
妙心寺展

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自坊の雪景色

自坊の雪景色

この冬は暖冬だから、スタッドレスに替えなくてもいいんじゃないかと、カーディーラーに言われ、真に受けたうちの閑栖和尚は、結果、後悔するはめになった。
今は一月中旬。年末から数えて、すでに5度は積雪したのではないだろうか。

茅葺き屋根の雪

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青岸渡寺でみつけた硯

「那智黒」と言えば、まず思いつくのは、「那智黒飴」かもしれない。もちろん、もともとは那智でとれる上質の黒石を擬して作った飴玉なのであるが、この那智黒石は上等の囲碁石として有名である。
そしてもう一つ、事前に詳しく知っていたわけではないのだが、この那智黒石の硯も天下無二のものらしい。

青岸渡寺の山門に向けて登る途中、参道にある一軒の硯店に立ち寄った。「山口光峯堂」という。表の看板には「皇室献上」の文字が。また「癒しの墨摺りを是非体験してください」というような文言も。

この参道には何軒もの硯販売店があるのだが、店主らしき人が他のお客さんに話している言葉遣いが優しくて、「硯は絶対に試し摺りしてから買いましょうね」と言われる言葉に、店の中に引き込まれた。
店の中には、沢山の硯が大小とりまぜて並んでいる。
同じようなサイズの硯でも何千円も違いがあるなぁと思っていたら、先ほどの店主(二代目 山口光峯さん)が説明してくださった。

「安い方は、天然石ではあるけれども、大きな石から切り出した物を硯にしたものです。そして高い方は、まれにしか採れない"玉石"」から作ったものです」と。玉石の方(「曼荼羅の径」という硯)の中で、自分に足りそうな比較的小さいものを手にとってみたところ、ずしりと重く、またただ丸いだけで飾りはないがその表面の美しさに心が動いた。そして、是非試し刷りをと仰るので、摺ってみたところ……。
目から鱗が落ちるとはこのことだろうか。今までの硯は何だったんだろうと思うほど滑らかなのだ。墨を摺る時、なんとなくザラザラ感があって、これで墨が摺れているんだという感覚を持っていたが、それは全くの誤りだったわけである。とても滑らかに、ぬるぬる摺っていくという感覚だった。

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映画 "禅 zen"を見て

映画 

このブログでも既に二度、12/812/24でとり上げていた、映画「禅 zen」を封切り直後に見に行った。

京都でも1つの映画館でしか公開しておらず、それも1日3回。だが、それほど混むこともないだろうと、お昼すぎの時間帯の放映分へ1時間前に行ってみたのだが、なんとチケットは既に売りきれ。
休日にわざわざこの映画を見ようと出かけてきたのに、このまま帰るのも……と思い、夕方6時半からのチケットを買い求め、時間つぶしをして、再度夕方に映画館へ。

10分前になっても、比較的席は空いたままだと思っていたら、直前になって、一気に満席になってしまった。自分も含めてだが、暗い中でも剃髪した頭がちらほら見える。やはり僧侶、特に曹洞宗のお坊さんが多いのであろうな、などと思っていた。

さて、映画の内容についてであるが、まだ公開されたばかりだし、これから御覧になろうとしている方も大勢おられるだろうから、ひとまずここでは感想は差し控えておこうと思う。
キャスト面でいえば、天童山の老典座役の笹野高史の演技がよかったと思う。すばらしい禅僧の姿だ。

タイトルが「禅 zen」であるから、一般的には曹洞禅と臨済禅の違いはご存じない方々も、これを見て、いわゆる禅の宗旨とはこのようなものだと感じたりされるのであろう。
しかし、この映画の曹洞禅と、我々臨済宗とは、同じようで違う。そのあたりのことも後で少し書きたいとは思っている。

東京国立博物館 『妙心寺展』本日より!
妙心寺展

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吉祥 福・禄・寿を中心に -裏千家茶道資料館-

裏千家茶道資料館

松の内の間に…と先日訪れてきました。
新春を寿ぐにふさわしい、おめでたいお道具がずらりと展示されてい、拝見するだけで華やかなお正月気分を味わえます。
特に私が印象に残ったのは、裏千家六代・六閑斎御手造りの福禄寿の香合。樂家の窯で焼かれたものでした。このような香合をお造りになる茶人とはどのようなお家元だったであろう…と想像もふくらみます。
呈茶席もあり、辻村史朗氏、利茶土(リチャード)さんや細川護熙氏といった作家さんのお茶碗でいただけます。周りの方のお茶碗にまで興味津々、楽しませていただきました。

平成21年2月15日(日)まで。

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ブータン 『日立 世界ふしぎ発見!』にて

ブータン

09年1月10日のTBS『日立 世界ふしぎ発見!』は、ブータンでした。
ブータンに魅了された者の一人として懐かしく、民営化はうまく進むだろうかと少し心配しつつ、新国王の凛々しさに魅了され、一時間弱でこの国の素晴らしさをどう伝えるのだろうと思いながら観ていました。
結果……懐かしいブータンの風景にも(ハンサムな国王様にも)見入りましたが、何よりも、一番に印象的だったのは、ミステリーハンター(ふしぎ発見!ではリポーターをこう呼びます)の諸岡なほ子さんの心の底から笑っている、こちらまで幸せな気分にさせてもらえるような“笑顔”でした。この笑顔だけで、かの国がどのような所か、そこに住む人々がどのような人々かを大いに伝えていた感があります。
私も、普段写真であまり笑いませんが、ブータンで撮った写真は、意識せず撮ったはずが、満面の笑みなのです。
小学校以来のこの番組のファンで、毎回興味深い内容で、ほぼ欠かさず観ている私ですが、なんだか今までで一番素晴らしい表情をしていたミステリーハンターなのでした。

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自然溢れる穏やかな世界遺産の村 カジュラホ その1 -インド-

牛の沐浴

今回のインド旅の第1目的ともいえるカジュラホ。
デリーから南東におよそ600キロ離れたこの村(デリーからの直行便あり)には、10世紀から12世紀にかけて創建されたヒンドゥー教・ジャイナ教の寺院群があり、1986年には世界遺産にも登録されています。
自然溢れる村に、いつまで観ていても飽きないような精緻な彫刻を施された寺院があちこちに点在し、村人達の普段の生活も垣間見られます。
観光客もさほど多くなく、徒歩でまわるのもよし、自転車を借りて走るもよし。
かなりリラックス気分、自分のペースでまわる事のできるおすすめ観光地です。
本日から何回かに分けて、このカジュラホの寺院群、村の様子などをご紹介していきたいと思います。
上の写真は大好きな画家、秋野不矩さんの絵に出てきそうな場面。インド人曰く、泥は“自然の石鹸”だそうな。牛を寄生虫から守るのでしょうか? 小さな泥の沼があれば、必ずと言っていいほど牛が沐浴していました。

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西国観音霊場 第1番 青岸渡寺に詣る

西国三十三所観音霊場第一番 青岸渡寺

西国三十三所観音霊場の第一番、「那智さん」こと青岸渡寺にお詣りしてきた。
以前から、何ヶ所かの観音霊場にはお参りしてきたが、同じ近畿圏とはいえ、あまりにも那智さんは遠い。車をとばしても、一泊でないと行けない距離なのである。しかし第一番をいつまでも外しておくわけにもいかない。
夏は海水浴客で混み合う和歌山方面なので避けたいのだが、幸いにも、このお正月、電気工事の関係で研究所は例年より1日長めの休みをいただいたので、ここぞとばかりに出かけることにした次第。

青岸渡寺本堂

紀伊半島最南端に近い紀伊勝浦町にある「青岸渡寺」には、如意輪観音が祀られているが、通常は開帳されていないので、直接おがむことができない。今年は三十三所の観音霊場が順番にご開帳されるということになっているが、ここは3月頃とのこと。残念ではあるが仕方なし。
それでもすぐ近くには133mもの落差をもつ名瀑那智の滝があり、お詣りできてよかったという気持ちもふくらんでくる。

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擔雪II法務管理 市町村合併後の新住所に一括変換する方法

擔雪II法務管理

宗教法人管理システム「擔雪II法務管理」では、最新の郵便番号辞書と新旧住所変換ツールを使用して、市町村合併による住所変更を簡単に一括変換することができます。
それでは、市町村合併後の新住所に一括変換する手順をご紹介します。

1.住所表記を一括変換するプログラム「新旧住所変換ツール」は「法務管理ツール」に含まれています。下記URLを開き「法務管理ツール ver1.** ダウンロード」をクリックしてファイルのダウンロード及び「法務管理ツール」のセットアップを行ないます。

 擔雪II ツール類ダウンロード
 

2.「新旧住所変換ツール」の住所情報を最新の状態にアップデートします。下記URLを開き「新旧住所変換ツール ver1.** ダウンロード」をクリックしてファイルのダウンロード及び最新の「新旧住所変換ツール」のセットアップを行ないます。

 擔雪II 郵便番号辞書ダウンロード
 

3.[スタート]→[すべてのプログラム]→[擔雪Ⅱ]→[ツール]にある「法務管理 新旧住所変換ツール」をクリックします。

4.検査対象データの選択を行ないます。世帯帳の住所を変換する場合は「世帯帳 - 第一住所」、住所録の住所を変換する場合は「住所録 - 第一住所」を選択し、「実行」をクリックします。

5.変換に成功した住所情報が一覧表示されますので内容を確認し、問題なければ「変換後の住所を保存」をクリックします。"変換された住所を元データに保存します。よろしいですか?"と表示されるので「OK」をクリックします。


以上の手順で完了です。
新住所への変更を一件一件手作業で行なうのはとても大変です。新旧住所変換ツールを使用して手早く簡単に処理されると良いかと思います。

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戦国の気風

中国の戦国時代、燕の太子丹は、自分を冷遇した秦王の政(後の始皇帝)に復讐しようと協力者を探した。田光先生という人物の評判を聞いた太子は彼を丁重に迎えて協力を懇願した。田光は言った「私はすでに年老いてご要望には添いかねます。しかし、私の親しくしております荊軻という者がお役に立つかと存じます」。太子は言った。「それではお引き合わせの程、よろしくお願い申し上げます」。
 田光の帰り際、太子は言った。「先生、この事はくれぐれも他言無用に願います」。田光は微笑して言った。「承知つかまつりました」。
かくて田光は事を荊軻に託すると、みずから首を刎ねて命を断った。

『史記』の「刺客列伝」中の有名な一場面である。田光は秘密を漏らさないという約束の証しを立て、かつ荊軻を鼓舞するために自ら命を絶った。その荊軻も田光からの推薦を受諾した時点で死を覚悟していたはずである。荊軻は刺客として秦王政のもとに赴くが、目的を果たされず死ぬ。その後も荊軻の友の高漸離という人物が始皇暗殺をはかって殺される。

この話を読んで圧倒的に迫ってくるものは、彼らにおける人間どうしの結びつきの異様なまでの強さである。国も時代も異なる我々には想像もつかないすさまじいメンタリティーである。戦国時代という乱世がそうさせたのであろうか。同じ「刺客列伝」には、次のような当時のことわざが記されている。

士は己を知る者のために死し、女は己を説(よろこ)ぶ者のために容(かたちづく)る

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若州一滴文庫

一滴文庫

作家の故水上勉氏が故郷に設立した若州一滴文庫は、小浜湾から少し山間部に入ったのどかな田園が広がる地にある。1985年に開館し、一時期閉館に追い込まれていたが、現在はNPO法人化され、水上氏の蔵書や水上作品に使用された挿画の原画などが常設されている。
庄屋を思わせる長屋門を入って正面にある本館には、蔵書のうち2万冊が開架されており、車椅子を利用できるスロープを使い各展示室を移動できるようになっている。

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「丑歳」の願い

丑

昔、中国の禅僧たちは真実の自分を求めて修行することを、「一頭の水迚ッ牛(すいこぎゅう)を飼う」と言ったのです。
自分のなかに具わっている尊い仏性(ぶっしょう)を「牛」としてよく飼い慣らし、立派な人間になろうとしたのです。
これを「牧牛」とか「養牛」とかいうわけですが、誰でも「自分」という牛は、我欲が強くてなかなか仏さまのようにならないのは困ったものです。
しかしこれをうまくセルフ・コントロールできれば、この迷いだらけの自分でも、けっこう人に愛される仏さんのような「白牛」(びゃくご・熟した人間)になれるのですね。

皆さん、今年こそひとつ骨折って自分の牛飼いに励んでみようではありませんか。

禅文化研究所所長 西村惠信


『十牛図-もうひとつの読み方-』西村惠信著
『十牛図-禅の悟りにいたる十のプロセス』山田無文著
『How To Practice ZAZEN』(十牛図の英訳あり)

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2009年 元旦

2009年 元旦

あけましておめでとうございます。
本年も、禅文化研究所をどうぞ宜しくお願い申し上げます。

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