白隠禅師法語全集 第7冊 八重葎 巻之三

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○策進幼稚物語=江戸の居士の求めに応じて書いた、少年時代から24歳までの自伝。もとは初関を透過した120数名の名簿があったが、何らかの理由で削除された。○高山勇吉物語=飛騨高山の少年勇吉に、高山神社の神がのりうつって説教をするという物語。勇吉は時には白隠になりかわって説法もする。奇談めいた内容のため、当時から批判する者もあったが、近年発見の新資料によって実話であったことが証明される。
訳注 芳澤勝弘 四六判 420頁 1999.11 発行
ISBN978-4-88182-134-3 C0015

 白隠が本書を著わした意図は「悟後の修行」にある。印可証明書という香餌を垂れて、修行の成果を認めるものの、更に無限の「悟後の修行」を持続し、永遠に「上求菩提、下化衆生」を実践していくことを、白隠は期待するのである。『高山勇吉物語』は、一旦の悟りに安住して増上慢になるのを誡め、悟後の修行を勧める物語に他ならないであろう。
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2,750  (税込)
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平凡社 刊
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