研究所の花 2017/7

7月に入るや急に蒸し暑くなり、夜も寝苦しくなりました。個人的に、全くもって夏は苦手です。
僧堂にいるときも、寒い寒い冬の方が夏よりずっとよかった覚えがあります。冬が恋しいこの頃。とバカなことも言ってられませんね。

blog_AC_2088.jpgあっという間に7月となり、関東など7月盆を迎えるところの和尚様たちは、そろそろ慌ただしい思いをされているのではないでしょうか。そういうときこそ脚下照顧だと、無文老師はおっしゃるかもしれません。無文老師には半夏生をお供えしました。

自坊で自ら勝手にビオトープと名付けていつも水を取り入れている雑草湿地に、何年か前に植えた半夏生。去年はまったくダメで全く姿を見せず、もうなくなってしまったかと思っていたのですが、今年は姿を見せてくれました。去年は水があまり入らなかったのですが、今年はちょっと工夫をして水が流れるようになったからでしょうか。

blog_AC_2086.jpgそして応接室の達磨大師真前には、ヒメヒオウギズイセンとユリを。自坊のユリもそろそろおしまいです。

玄関先や廊下などには、まだまだ勢いよく咲いている紫陽花を生けました。

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そういえば、サンガセミナー9月開催の「日々の花」講座は、早々に定員20名に達してしまいました。毎年人気の講座です。花がある生活は楽しいですね。

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逸話(14)白隠門下 その9-大休慧昉

白隠門下で、のちに東福寺派の宝福寺(岡山県井山)に住した大休慧昉禅師(1715~1774)の逸話を2話ご紹介します。


大休慧昉墨蹟.jpg「大休和尚―南泉一株花の公案―」

ある時、大休和尚は、〈南泉一株花〉という公案を究明していた。ちょうど白隠禅師が、金剛寺の雲山和尚を訪問されることになり、大休も随侍した。その途中、大休は、公案に対する見解を示した。その見解を聞いた禅師は、
「そのような悪見解、犬も食わぬぞ」
と、大休を叱りつけ、杖で叩きすえた。
金剛寺に着いた禅師がうしろを振り返ると、大休の姿がなかった。禅師は、
「遅れよったな」
と思い、そのまま金剛寺に入り、雲山と夜どおし話をした。
その頃、大休は、金剛寺門前の農家に入って坐禅をし、一念の妄想もない坐禅三昧に入っていた。どれほどの時間が過ぎただろうか、ふと目を開くと、もう夜の月は沈み、カラスが鳴き、東の空がしらみはじめていた。その景色を見た途端、大休はカラリと〈南泉一株花〉の公案を悟った。大休は走って白隠禅師に相見し、その見解を示した。禅師も、大いに称嘆されたという。

 


 

「快岩・大休―雨の中の托鉢―」

快岩と大休が、松蔭寺に掛搭することになった時、白隠禅師は二人に対し、
「この寺は貧しく、そなたらを養うことができぬ。明日、村へ出て托鉢をせよ」
と命じられ、二人も承知した。
翌朝は、激しい風雨だった。二人は旦過寮まで来て、雨が止むのを待っていた。そこへ、白隠禅師が竹箆をひっさげてやって来られ、
「おまえら、ここで何をしておる」
と、ものすごい剣幕で尋ねられた。快岩が、
「風雨が激しいので、托鉢に出ようかどうか、迷っていたところです」
と答えると、禅師は、
「この意気地なしめが! 風雨を恐れてどうするのだ! 東海道にはいくらでも人が往来しておるではないか。おまえら、はよう托鉢に出ねば、わしが、ぶったたくぞ」
と、二人を叱りつけた。二人は、禅師の剣幕に恐れおののき、旦過寮を出て行った。山門まで来ると、二人は顔を見合わせ、
「なんと厳しい和尚よ」
と言いながらも、笠をかぶり、雨合羽を着け、雨をついて托鉢に出かけて行った。
昼、柏原に着いたころ、雨はようやく上がり、米や麦、七、八斗ばかりを托鉢することができた。
夜になって松蔭寺に帰り着いた二人を見た白隠禅師は、
「そなたら若い者は、こうでなくてはならぬ」
と喜ばれ、二人のために「藕糸孔中の弁」を示された。

※快岩=快巌古徹(生没年不詳/山梨県長光寺/白隠法嗣)

『白隠門下逸話選』(能仁晃道編著)より

※写真は「一葉舟中載大唐」(大休慧昉書/禅文化研究所蔵) 禅文化研究所デジタルアーカイブズ「禅の至宝」より

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円福僧堂デジタルアーカイブズ調査

 

blog_2017-06-28-14.26.49.jpgもうすでに何回目になるのかさえもわからなくなりつつありますが、去る水曜日に、八幡市の円福僧堂の宝物調査に出向いてまいリました。

カラ梅雨とはいえ、この日は朝から雨模様。なぜか我々が調査に出るときは雨が多いのです。メンバーの誰かが雨男だという説もありますが。

今回は、円福寺の世代の頂相を中心に軸物の調査をさせていただきましたが、さすがに絵師も有名な人が多く、美しい絵画をたくさん見せていただきました。また慈雲尊者や南天棒老師の書も迫力でした。

 

blog_2017-06-28-14.26.jpgところで、我々の調査チームも弊所と花園大学歴史博物館のスタッフ以外にもお手伝いいただき、さらに国際色豊かにもなってきました。京博に勤務しているアメリカ人女性のR女史。この方は20年くらい前からの知己で、禅文化研究所の宋代禅語録勉強会にも参加されていた方です。日本在住ですが、東洋美術を研究されています。今回、このR女史のご紹介で、京博でボランティアとして協力されているTさんという中国人女性も参加。アメリカのコロンビア大学大学院生で、おまけに研究対象は一山一寧を中心とした絵画と書だそうです。

blog_2017-06-28-14.27.jpgお昼には雲水さんが作って下さった精進料理をいただきます。赤膳にご飯と一汁二菜、僧堂の古漬け付き。今回のご飯は油揚げご飯でした。今夏の典座さんはなかなか料理がお上手で、いつもとても美味しいのです。その時節にあった美味しい食事も、私たちの調査の際の楽しみのひとつでもあります。

頂相や大きな軸物、屏風に扁額、工芸品。まだまだ調査が残っているものがたくさんあります。先は見えているようで、なかなかです。

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沙羅の花を愛でる会(東林院)

 

blog_AC_1910.jpg毎年、サンガセミナーの精進料理教室でお世話になっている、京都・妙心寺の塔頭のひとつ、東林院では現在、「沙羅の花を愛でる会」を開催されています。そそと咲く花と青苔に浮かぶ落花の風情を感じることができる拝観です。

blog_AC_1914.jpg6/15~6/30(金)の午前9:30~午後4:00。会費はお抹茶とお菓子がいただけて1600円。精進料理を頂くこともでき、そちらは5950円です。残すところあと3日。

blog_AC_1926.jpg毎年、6月の後半に行なわれている特別拝観です。和尚さんの法話も聞けますよ。
今年間に合わなさそうな方、来年はいかがでしょうか。

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白隠禅師シンポジウム 名古屋会場 おわりました

 

blog_MG_3286.jpg去る6月22日木曜日、白隠禅師250年遠諱記念の白隠禅師シンポジウム【名古屋会場】が開催されました。

会場は名古屋市熱田区にある熱田文化小劇場。前日は大荒れの天気で、新幹線が止まるなど大混乱でしたが、当日は幸いにして好天に恵まれ、来場者は200人を数えました。

blog_MG_3337.jpg白隠研究第一人者である芳澤勝弘先生による講演「美濃の白隠」と題して講演、そして岐阜県・正眼寺専門道場師家の山川宗玄老師に「毒語心経」の提唱をしていただきました。会場で配られた用紙に、来場者に質問事項を書いてもらい、最後にお二人の質疑応答の時間がありました。

blog_MG_3281.jpg会場ロビーでは、弊所の出展販売もさせていただき、たくさん、お買い求め頂きました。

のこるは来年お正月の九州博多でのシンポジウムだけとなりました。詳細は未定ですが、詳しくはまた、こちらのサイトにてお知らせいたします。

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