今週の花 2017/5-2

昨日は、弊所の役員会(決算理事会)でした。会場は研究所ではなかったのですが、事前に九州から理事長が見えるので、弱っていた花を入れ替えました。例によって「お花係」の仕事です。

紫の菖蒲に続いて、最近は白い菖蒲が元気に花を咲かせ始めました。まだ開いてない方は、どうやら紫の斑入りになりそうな気がします。楽しみにしておきましょう。

blog_AC_1888.jpg無文老師には、赤い芍薬を。またいい香りをたゆらせてくれることでしょう。

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玄関口にはまもなく満開になりそうな柏葉紫陽花。毎年どんどん大きくなっていく樹形を整えるが大変ですが、大好きな紫陽花の一つ。

花ももっと大きなものもありますが、花瓶に生けるのは、これくらいの方がよさそうです。

blog_AC_1885.jpgさて、5月も今日で終わり。まもなく梅雨がやってきます。
猛烈に暑い日があったり、そうでない日もあったりで体調を崩しがちです。
最近、筋膜リリースというものを知って、仕事の合間に実行し、肩こりしないように務めています。

今年度のサンガセミナーでは、6月に「軸を鍛える一人整体法」の講座もあります。修得して日々健康に過ごしたいですね。

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再版『語録のことば』を再びおすすめ

 

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以前、この場で熱く語ってから、3年近くの月日が流れました。

絶版状態となっていた『語録のことば』(小川隆著)が再版となりましたのでお知らせいたします。

以下、「禅文化研究所」の職員がブログに記してよい内容か迷いはありますが、書くことで、またどなたかと禅の新たな縁が繋がるかもしれないと考え、思い切って投稿いたします。


正直、禅の本って難しいですよね(!)。


せっかく興味が出たのに、手に取った途端あきらめてしまった方も、もしかしていらっしゃるのではないでしょうか。訓読された書籍(工具書)もたくさんありますが、その助けを借りるにも、そもそも基本用語がわからなかったりとハードルは高く、私に限って言えば「わからないことがわからない」「何から読んで良いのかわからない」状態。最初は途方に暮れました。

心細かった当時の自分を、静かに励ましてくれた一冊が、この『語録のことば』です。初心者がつまづきがちなポイントで漢字・用語の意味について解説が入るのがありがたく(絶妙なタイミングなのです)、確実に語録が身近になりました。

もしいま、何から始めたらよいかわからないという方がいらっしゃいましたら、ぜひ本書をおすすめいたします。

詳細は、こちらをどうぞ。

それからもう一つ。本書の著者である小川隆先生が、私のような初学者にもわかるように、弊所のサンガセミナー2017の第1回目(6月19日)で、「意外と楽しい禅の語録講座」を開講して下さいます。まだ申し込み可能ですので、ご興味のある方は是非どうぞ。

 

 

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逸話(12)白隠門下 その7-快岩古徹と大休慧昉

「東の白隠、西の古月」と並び称された古月のもとで共に修行し、後に縁あって白隠のもとで大悟した二人の禅僧の逸話をご紹介します。


聴松堂_087b_8A4A5267.jpg甲斐(山梨県)の快岩古徹和尚は、古月禅師に参じて仏法の一大事を悟った。その時、後に岡山の井山宝福寺の住持となる大休慧昉と同参であった。二人は語りあった。
「我ら二人、既に仏法の大事を成しとげた。ここにおっても得るものはない。また、たとえ天下を一めぐりしても、我ら二人に勝る者は、誰もおるまい。こうなれば、熊野の山中に身を隠し、聖胎長養して、一生を終わるに過ぎたる道はない」
こう計画を決めた二人は、古月のもとを立ち去った。
大阪に着いた二人は、淀川を上り、久世郡淀の養源寺に投宿した。その時、旦過寮の壁に、〈清浄行者、涅槃に入らず〉の偈頌が掛けてあるのを見た。その頌に云く、

閑蟻(かんぎ)争い拽(ひ)く蜻蜓(せいてい)の翼  (閑蟻争拽蜻蜓翼)
新燕並び休(いこ)う楊柳の枝  (新燕並休楊柳枝)
蚕婦(さんぷ)、籃(かご)を携えて菜色多く  (蚕婦携籃多菜色)
村童、笋(たかんな)を偸(ぬす)んで疎籬(そり)を過ぐ  (村童偸笋過疎籬)

この頌を読み終わった二人は、何の意味かわからず、なすすべがなかった。まるで外国人がたわごとを言っているようで、まったくその意味を悟ることができなかった。そこで二人は、
「これは誰の作か」
と、寺僧に尋ねた。寺僧は、
「関東から来た雲水が言うには、駿河の白隠和尚の頌ということだ」
と教えた。これを聞いた二人は、
「白隠とはいかなる人であろうか。我らは既に大事を成しとげた。しかし、この老漢の頌を理解することができぬ。必ずこの老漢には、他の者とは違う、別の筋道があるはずだ。もしも、この老漢にまみえなければ、あとになって、必ず後悔することになろう。白隠にまみえてから熊野に入っても、決して遅くはあるまい」
と、駿河に拄杖(しゅじょう)を向けた。
松蔭寺に着いた二人は、ただちに白隠禅師に相見し、入室を求めた。禅師がそれを許すと、快岩は、まず大休を入室させた。しかし大休は、禅師とわずかに言葉を交わしただけで、すぐに出て来た。それを見た快岩は、
「そなた、まだ入室しておらぬな」
と聞いた。すると大休は、
「止めておけ。あの老漢は我らがどうかできる相手ではない。そなたも、引き下がれ」
と快岩を止めたが、快岩はその忠告を聞かずに入室し、自己の見解を示した。禅師は、快岩の言うことを容れたかと思うと否定し、否定したかと思うと容れ、数回の問答が交わされた。快岩は、最後には理もつき、言葉もなくなり、白隠禅師に自慢の鼻をへし折られ、恥をかかされて走り出てきた。そして大休に言った、
「我れ及ばず」と。
かくして、二人は松蔭寺に掛搭を申し込み、
「我ら二人、いやしくも大事了畢しなければ、誓ってここを去らず」
と、かたく約束を結んだ。
快岩は、後にこの時の様子をこう語っている。
「大休とわしとでは、その利鈍ははるかに異なっておる。大休は、白隠禅師とわずかに鋒を交じえただけで、すぐに自分の負けを知った。しかしわしは、弓折れ矢つき、そこで始めて禅師に生け捕りにされていたことを知ったのだからな」
その夜、白隠禅師と旧友である駿河金剛寺の雲山祖泰和尚が、松蔭寺を訪ねて来た。雲山和尚も古月下の尊宿である。白隠禅師と茶を飲みながら話しをしていたが、禅師が、
「ここに日向から来た新到が二人おる」
と言って、快岩と大休の二人を席に呼び出した。そして禅師は、
「そなたらは、初めてここに来て、まだここの法門の高さがわかるまい。わしが、雲山和尚と仏法について話すから、しばらくそばにおって、わしらの話しを聞いておれ」
と命じ、雲山和尚と共に仏法の綱要を語り出した。古今の公案を検討しながら、話は夜明けまで続いてようやく終わった。快岩と大休の二人は、まだ一度も聞いたことのない仏法の話を聞くことができ、その感激で、思わず雨のような涙を流した。席を退いた二人は、
「仏法にあのようなことがあろうとは、思いもしなかった」
と、語りあったという。

 

『白隠門下逸話選』(能仁晃道編著)より

※写真は「一葉舟中載大唐」(大休慧昉書/禅文化研究所蔵) 禅文化研究所デジタルアーカイブズ「禅の至宝」より

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今週の花 2017/5

京都では5月なのに真夏日!  つい最近まで冬だったのに、あっという間に春が終わり、もう初夏。旧暦で言うと5月はまさに夏なのですが、新暦でも5月は夏と言ってもおかしくないですね。

さて、研究所の今週の花をご紹介します。毎週月曜の朝に花を持ってくるのですが、小学校時代の「お花係」を思い出したりして、自ら「お花係の日」と定めております。母が持たせてくれた花は、なんだか紫陽花が多かったように思います。皆さんもそんな思い出がありませんか?

まずは玄関先に紫菖蒲の花を。このところ自坊のビオトープ(勝手に名付けているだけの湿地ですが)に咲き乱れています。黄菖蒲の方が多いのですが、やはり紫が気品があっていいですね。いつもはこんな蕾のものを伐って通勤してくると、研究所につくころには花が開いてたりするのですが、今日の花はまだ眠いようです。

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こちらはミヤコワスレ。紫のミヤコワスレもいいですが、これはほんのりピンク色。じつはこの花、先週からずっと頑張ってくれているのです。一番手前の花はそろそろ終わりですが、ほんとに長持ちしてくれます。

細くてスッとしているので、玄関の掛け花入れにぴったり。

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さて、こちらは応接室。紫露草と芍薬です。芍薬も先週持ってきた蕾が、開き始めています。これがまたとてもいい香りを放ってくれるのです。思わずこちらの顔までほころびます。

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無文老師のご遺影には紫陽花をお供えしました。

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そして、少し残ったものを、自分のデスク近くに飾ることにしました。小さな薔薇と芍薬。

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このところ、弊所スタッフは、日程を定めて代わる代わる健康診断(半日ドック)に出向いているところです。
私ごとですが、昨年の検診で身体の異常を発見されました。早期だったのでおかげさまで快復をしました。改めて、定期検診の重要さを思った次第です。皆さんもお元気でも、年に一度は検診をうけて身体のチェックをお願いします。毎日元気に勤めていきたいですからね。

 

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デジタルアーカイブス調査「円福寺」

 

0522_1.jpg前回初めて経験した悉皆調査の数日後、円福寺(京都府八幡市)での調査にも同行させていただきました。自分なりの所感を記します。



0522_2.jpg作業場の「伏虎窟御殿」は、円福寺14世・見性宗般老師に帰依された、有栖川宮威仁親王からの下賜という瀟洒な建物です。今回調査の対象となる寺宝は写真の約30点。さて、まずはこの数についてどのような印象を持たれますか?多い、それとも少ない?



0522_3.jpg結論は、少なくないと思います。「撮影」「調書作成」「梱包」――書いてしまえば一言ですが、どの作業も繊細なため、やはり時間がかかりますね。実際は、後半かなりペースアップしても文書類は次回に持ち越しとなりました(掛け物とは異なる設備が必要という理由もあります)。中には触れるのを躊躇してしまうほど、傷みが見られるものもありました。それらの状態も細かく記録。緻密な仕事です。


0522_4.jpg時間を要するという件について更に誤解を恐れず書きますが、なにしろ作品の素性がわからない状態です。もちろん署名と落款があり、箱書、極札、書き付けなども存在するのですが、良い意味でこれらを疑ってもみる。専門家の眼によって情報が付加されていくうち、先ほどまで整理番号のみで認識していた書画が、どんどん個性を持った存在に思えてくるのは不思議な感覚でした。また、個人的なことでは崩し字の読み方(類推方法)が大変勉強になりましたし、さまざまな知識についても、いまの自分の足りなさを嘆くのではなくコツコツ蓄えを増やし良い仕事に繋げたい、と前向きな気持ちに。現場の活気から、良い気をいただけたようです。



0522_5.jpgそもそもこの調査のきっかけは、アーカイブス事業を立ち上げた際、弊所から老師にご相談したところ、ご縁をいただいたものだそう。老師のお話しぶりは穏やかですが、これらの寺宝を後世に伝えていくのだという、強い責任感が伝わってきました。お寺に携わった先人の想いに、作品を通じ今でも触れることができる。素晴らしいことだと思います。これらは物としての価値を持つだけでなく、心の遺産なのだなと。調査はまだまだ続くようですが、次世代に繋がる作業の現場に立ち会え、心に残る一日でした。ありがとうございました。

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