降誕会と花折始

お彼岸も終わり、もうすぐ4月です。4月と言えば8日、降誕会(ごうたんえ)、お釈迦さまのお誕生日です。花御堂(はなみどう)を作り、小さな指で天と地を指す赤子のお釈迦さまをお迎えして盆の中に立て、甘茶をそそぐ、なんともほほえましい法要です。

降誕会の花祭りについては、別のスタッフが書くかもしれませんから、わたしは、皆さんがあまり聞き慣れない「花折始(はなおりはじめ)」について少し紹介します。

この行事も4月8日に行なわれます。特に兵庫県の一部で盛んなようです。わたしの山寺は、その兵庫県の一部にあります。わたしの地方では、初花折(はつはなおり)と呼んでいます。これは、他家に嫁いだお嫁さんの実家に、新しい仏さんが出られた時、お嫁さんが実家に帰り、その仏さんの墓参りをするという行事です。路傍に咲く花を手折(たお)って、墓前に供えるから花折なのでしょう。

この「仏さん」というのは、亡くなられた人のことですが、わたしたちは、死者などと即物的には呼びません。成仏なさったから、皆さん「仏さん」なのです。

昔は、現在のように、お嫁さんが自由に実家に帰ることなどは許されていませんでしたので、この初花折の日だけは、しゅうとさんや、しゅうとめさんに気がねせずに実家に帰れたのでしょう。この行事も降誕会に由来するものでしょうから、お釈迦さまも、いきなはからいをされたものです。

寺院によっては、降誕会の法要に合わせて新仏供養を行なわれているところもあるようです。

blog_170331.jpg現代のお嫁さんたちは、気楽に実家に帰っておられるようですので、来たる4月8日は、実家の墓前で手を合わせて、ご先祖さまの冥福と、我が身の近況報告をなさってはいかがですか。心が洗われると思いますよ。

ところで、実はわたしの地方では、降誕会も花折始も、月遅れの5月8日に行なわれます。陰暦の4月は初夏なのですが、この地方では、4月に花なんか咲いていませんし、5月でさえ、花御堂の屋根を葺(ふ)く花を集めるのは一苦労です(最近は田圃にレンゲがありません)。でも、4月に行なわれる地域もあるでしょうから、早めに紹介しました。

どこかで、「彼岸会に続いてまた墓参りか。このごろの禅文化のブログは、なんだか説教くさいなあ」という声が聞こえてきそうなブログでした。ごめんなさい! でも、わたしの心からの願いなのです。

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第5回白隠塾フォーラム「白隠と地獄」に行ってきました

 

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箱根や富士山麓のサファリパークでは雪が積もったという、季節外れに寒かった去る日曜日、静岡県の沼津市駅前のプラザ・ヴェルデで開催された、第5回白隠塾フォーラム「白隠と地獄」に行って参りました。
今回の講演は塾長である芳澤勝弘先生と、禅文化研究所前所長の西村惠信先生によるものです。

blog_MG_1857.jpg白隠塾の会員塾生や一般来場者を含め、200名以上の熱心な方々が来場されていました。

blog_MG_1866.jpgまずは芳澤先生。プロジェクターで白隠禅師の語録『荊叢毒蘂』の版本を見せながらのご講演のようです。残念ながら私は物販をしていたため拝聴まではかないませんでした。

1時間ほどのご講演の後、一旦休憩。事務局により簡単なティーパーティのように設営がなされ、お茶やお菓子が振舞われています。こちらはその間も研究書刊行の西村先生・芳澤先生のご著書を中心に販売させて頂きました。

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休憩に続いて、西村惠信先生の講演です。冒頭から会場からは笑い声が。いつもの調子で場内の方々の反応もいいようです。

blog_MG_1869.jpg1時間の講演予定が、興に入られたのか超過してしまい、最後に予定されていた芳澤先生との対談はカットされましたが、講演後には来場者から大変わかりやすく興味深いお話だったとの声が聞こえました。

そこで、西村先生には急遽サイン会もお願いしましたところ、続々とご希望者がありまして、販売しております私もテンヤワンヤで嬉しい悲鳴となった次第です。おかげさまでいつもより売り上げさせて頂きましたし、出張費もまかなえそうでホッとしました。

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熟年の方が多いようでしたが、悪天の中を遠方からみえてこられた方もおられたようです。白隠禅師250年遠諱の今年、ますます、白隠禅師に対する興味は深まるばかりです。

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棚卸し

 

blog_MG_1848.jpg平日だというのに、嵯峨の方に行くと、かように多くの観光客がみえています。大半は外国人のようでもありますが。

さて、年度末となり、禅文化研究所も毎年、この時期になると棚卸しという作業が待っています。そういうときには、編集室のメンバーもの原稿やパソコンに向かうのを休めて、外部にある2ヶ所の倉庫に向かって棚卸しを手伝います。一つの倉庫はこの嵯峨にあるために、この人混みの中を車を進めていくというストレスがあるのですが……。

blog_MG_1834.jpgなんとか倉庫にたどり着き、二人ずつでペアを組んで手分けをし、在庫の数を確認します。去年までは整理はされているもののかなり大変な作業でしたが、今年度は、若いスタッフ二人が掛りきりで整理をしてくれていましたので、こんなにすっきり。まぁ前の状況をご存知でない皆さんにはなんのことだか?でしょうが、とにかく久しぶりに倉庫に行った私などは、感嘆の声を上げた次第です。

blog_MG_1833.jpg例年だと2時間程度かかっていたこの倉庫の棚卸し作業が、今年は1時間足らずで完了。あっけないほどでした。

倉庫の外には目を和ませてくれる花木もあります。これから桜の季節。さらに観光客は増えることでしょう。

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by admin  at 09:02  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)

境内の花たち

週初めの朝、起きると表に出て適当な花を見つけては伐り、束ねて研究所まで持ってきては、ところどころに花を生けたりしているのですが、今日は週末なので境内の花を見て回って、写真にだけ収めてきました。

もう東京では桜が開花したと聞いていますが、こちらはまだ、少しずついろいろな花が開きかけてきたところです。まだ少し肌寒いですしね。

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まずは、山茱萸。まだ朝日が昇ったばかりなので、ちょっと暗くて黄色が鮮やかに見えませんが、ごく最近、咲き始めました。昨年、庭師さんが剪定しすぎた感がありますね。

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ちょっと大きくなったふきのとう。小さいうちに摘み取ったのは、天ぷらにして美味しく頂きました。

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ふきのとうがもっと伸びるとこんな風になります。

blog_MG_1817.jpgこちらは姫立金花(ひめりゅうきんか)。暗くなると閉じている花びらが、あかるくなると一杯に開いて、キラキラの黄色の花びらを見せてくれるのです。今はまだ寝起きと云ったところですね。となりにはクリスマスローズもたくさん開花しています。

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白い八重のボタン。花のつぼみは一杯あるのですが、咲いていたのは二輪だけ。藪椿より少し遅いですが、大好きな美しい白い花の一つです。

blog_MG_1830.jpgこちらは藪椿。まさしく竹藪のそばにある大きな木です。この椿の枝をよく研究所に持ってきています。

blog_MG_1825.jpg最後は白木蓮。まだ蕾は硬い様子ですが、これから一気に花が咲くことでしょう。お浄土のように……。

さて、年度末が近づいてきています。今日は研究所の在庫棚卸しの予定です。いい一日をお過ごし下さい。

by admin  at 08:33  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)

彼岸会

 

blog_MG_1775.jpg一昨日のブログでは山田無文老師の「お彼岸さん」という講話をお読みいただきました。これらの無文老師の提唱や講話は、主に神戸の祥福僧堂にて雲水や信者さん達に対して話されたものが録音記録してあり、それを禅文化研究所で文字に起こして書籍にしたものです。ですから、これらの本を読むと、今でも無文老師のお声がオープンリールのノイズとともに聞こえてくるように思えます。

さて、このお彼岸に自坊でも例年通り彼岸会を行ないました。自坊では春彼岸の彼岸施餓鬼会を永代祠堂としております。祖父である先々住が住職をしていた時から永代供養として受け付けていたのですが、自坊のある地域は臨済宗のお寺は少なく、130軒ほどの集落の中には自坊の他に真宗大谷派と西本願寺派の2ケ寺があり、130軒のうち、1割ほどが檀家さんでそれ以外は、真宗の門徒さんなのです。

しかしながら、その当時からの慣例で、門徒さんのお宅で新亡ができたときでも、集落内の3ケ寺にそれぞれ供養料を納められることが多く、したがって、自坊の祠堂帳には「釋○○」「釋尼○○」といった真宗の法名の方が多いのです。

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祠堂帳に書かれているご戒名・ご法名のその数は約800霊位。供養料を納められたご戒名・ご法名をすべて読み上げることにしておりますので、それだけでもかなりの時間を要するのですが、ご供養の思いでご志納いただいたそれぞれの方々の大切な思いを感じながら毎年読み上げています。自分が住職になってから導師を勤めさせていただいたご先祖のご戒名があると、「ああ、○○さんだな」と一瞬一瞬ですが、そのお顔まで思い出しながらです。

blog_MG_1793.jpgまた、この時期にあわせて、本山である妙心寺から定期巡教として高等布教師さんが派遣されてこられます。自坊でも巡教をお受けし、開教していただきました。今年のテーマは「おかげさま 三宝の恩 -仏法ありがたし-」でした。施餓鬼法要に参詣された檀家さんやご門徒衆も熱心にご法話に聞き入られていました。

さて、明日で今年の春のお彼岸も終わります。無文老師の言われるとおり、宗教週間、修養週間とも言うべき春のお彼岸。皆さんもご精進され、先祖供養をなされましたか?

by admin  at 09:03  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)
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