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由良の興国寺 -和歌山の名刹-

 

140129-1.jpg一般的に、醤油や味噌発祥の地として有名な和歌山県の由良町。
そもそもそれは、興国寺(臨済宗妙心寺派)の開山である、心地覚心(法燈国師)が宋から仏法を学び帰国される際に、一緒に金山寺味噌の製造手法を持ち帰り、それが醤油味噌の誕生のきっかけになったという事です。

140129-2.jpg私にとって興国寺は、岐阜の正眼寺の山川宗玄老師が兼務される寺院として色々とお話を伺った思い出、そして円覚寺管長・横田南嶺老師が中学生の頃、当時住職であった目黒絶海老師に参禅され、初めての公案として、「あなたの心をここへ持ってきなさい」と言われたお話を拝聴した事から、印象深いお寺として記憶されていたのでした。

140129-3.jpg南国独特の明るくパワー溢れる太陽、そして、まるで背後の山から龍がおりてきて、そのまま海へとかえってゆくのではないか・・・と思われるような素晴らしい気の溢れる山内。感動しました。

 

by admin  at 09:00
コメント
  1. 私が初めて目黒絶海老師にお会いしたのは、私が高校生の頃で46、7年ほど前になります。
    最初にいただいた公案は「心のすわりを持って来なさい。」と言うことでした。まず、参禅の心構えを整えさせた後、実質的な初関である「隻手音声」を与えるのが通例であったようです。

    それにしても、横田老師の禅に対する情熱には打たれるものがあります。
    興国寺のある紀伊由良と老師の住まわれていた新宮は同じ和歌山県とはいっても、150キロも離れており、東京甲府間よりも離れています。田舎のことで交通の便も悪く、特急列車を利用しても片道3時間程度はかかったのではないでしょうか。中学生にしてその発菩提心。次代の日本臨済宗を背負って立つ人材がこの地から育ったことを目黒絶海老師もさぞお喜びのここと思います。

    by 御坊哲  2014年2月 1日 15:12
  2. 御坊哲 さま

    貴重なお話をコメントいただき、まことに有り難うございました。嬉しく拝読致しました。

    他府県に住まう私どもには、新宮と由良がそのように離れた地である事、思い及びませんでした。改めて尊い事と感動しました。

    今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

    by 禅文化研究所  2014年2月 3日 10:38
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