東海庵 -妙心寺塔頭-
妙心寺四派の一つ、東海派の本庵、東海庵が公開されています。
応仁の乱により諸堂を焼失した後、再興に尽力した雪江宗深(せっこうそうしん/1408-1486)。
その4人の傑出した弟子が、それぞれに一派を成し、四派四本庵による教団統括運営組織の礎を築きました。
4人の弟子とは、景川宗隆(けいせんそうりゅう)、悟渓宗頓(ごけいそうとん)、特芳禅傑(とくほうぜんけつ)、東陽英朝(とうようえいちょう)で、それぞれ、龍泉派・東海派・霊雲派・聖澤派をつくります。
妙心寺の末寺は現在およそ3500ヶ寺ほどありますが、全ての寺がこの四派のどこかに属しているわけで、お坊さんたちの会話をよく拝聴していても、「お前んとこは○○派だから○○だ」などというセリフを耳にします。
内容はともかく、“流れ”というのは大事なのですね。
と、前置きが長くなりましたが、まさにこの、東海派の本庵である東海庵が公開されているというわけであります。
なかなかに公開される機会はありませんので、是非とも“京の冬の旅”で公開されている期間(3/18まで)に一度訪れてみて欲しいお寺です。
方丈前の庭を観ていますと、やはり、やはり、禅宗の寺はいいなぁ……と、いたってシンプルで、あらゆるものが削ぎ落とされた中にいて、満たされている気分に浸る事ができました。
余談ですが、3つの素晴らしいお庭があるのですが、解説をしてくださるボランティアガイドの方の主観的な庭の見方での説明がかなり長く(その方も庭を愛してやまないのでしょうが)、こちらがじっと庭をみて考える時間を与えさせてはくれないほどです。
一人静かに見たいのであれば、ボランティアガイドさんが皆さんに説明されている時をはずしてご覧になられるのが良いのかもしれません。
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こちらで東海庵の特別公開のことを知り、どうしても拝見したくなって、10年ぶりに京都に伺いました。(以前ご紹介のあった『KYOTO』がとても役に立ちました)さり気なく見飽きない坪庭の石庭も、方丈前の敢えて何もない白砂だけの庭も、どれも印象深く、遠くから伺った甲斐がありました。塀の改まった龍安寺もあらためて印象深く、いろいろなお寺を巡り歩いて京都の寺院文化の歴史の厚みを感じました。(ただ拝観料が高くて(鎌倉のお寺の2倍以上?)少し疑問も感じましたが...) きっかけを与えてくださり、ありがとうございました。
himeuzu さま
コメントいただき、ありがとうございます。
また、『KYOTO』もご覧いただき、ありがとうございました。
良いご旅行になられたようで、何よりでした。
拝観料につきましては、ネットで調べてみると色々な意見がございますね。何故高いのかという理由が事細かに書かれたサイトもありました。
せっかくのお参りですので、皆様が、自分の中で納得し、疑問無く、気持ちよくお参りできると良いなと個人的には(私は在家の者です)思っております。
今後ともよろしくお願い申し上げます。