トップページ » 2011年1月11日

『小説 ブッダ いにしえの道、白い雲』 ティク・ナット・ハン著




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4月の来日を楽しみにしながら、『小説 ブッダ いにしえの道、白い雲』(ティク・ナット・ハン著 池田久代訳/春秋社)を読んでいます。

読み終えてからの感想もまたお届けできたらと思っていますが、まず、インドのカースト制度、バラモン・クシャトリア・バイシャ・シュードラにも入らないとされる、更に最下層の不可触民であったスヴァスティという少年が、ブッダに出逢い、出家するまでに至った機縁からこの物語は始まります。

修行僧となったスヴァスティの目を通して語られるブッダの来し方。今までに私が読んだブッダの生涯を描いた小説とはまた視点が違い、新鮮でとても面白いものです。

また、ベトナム戦争によって、自らも我々の想像を絶する困難を乗り越え、修行され、世界各国で教えを説かれるT.N.ハン師だからこそ描ける、修行や悟りについての事細かな描写、経典からの引用、詳しい仏教思想など、単なるブッダの生涯を描いた読み物的小説とはまた違う奥深さがあります。
是非皆様にもおすすめしたい一冊です。

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by admin  at 07:30  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)