Apr 13
2010
奈良 富本憲吉記念館
大正・昭和を代表する陶芸家、富本憲吉。
かねてより気になっていた富本憲吉記念館を訪れた。
古いお宅の並ぶ静かな住宅街の中にそこはあり、昔とそうは変わらぬであろう邸宅跡に感慨深いものがあった。
家人より、始めて富本憲吉の作品写真を見せられた時、「自然界にある羊歯(しだ)の模様が、彼の手にかかるとこのような美しさを引き出されるのか…。普段何気なく見ているものの中に美を見出すとは、こういう事なのか……」と感激したのを覚えている。
また、金・銀・赤という華やな色を使いながらも、どこか懐かしい落ち着いた風情を醸し出しているのは、彼の原点がこの奈良にあるからなのだろうか……民芸の人との交流からだろうか……と、今回邸宅跡を訪れて思った。