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映画 “禅ZEN” ~女性として観る~

曹洞宗瑞龍寺 雪の高岡にて

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり 『本来の面目』道元禅師

2009年1月10日に公開される、道元禅師の生涯を描いた映画『禅 ZEN』について。
08'12/8の記事では、僧侶である私の上司がこの映画についてふれていたが、女性の視線からこの映画を観る時、私が一番に注目し、とても気になっているのは、内田有紀さん演じる遊女“おりん”の生涯についてである。
おりんは、遊女として生活しながら乳飲み子と夫を養っている女性で、後に乳飲み子を失い自暴自棄になるも、道元禅師と出会い、帰依し、最後には出家を遂げるという。

道元禅師が生きた時代の女性の地位、さらに遊女という立場、まだ小さな愛する我が子に死なれたその心……苦しみ、悲しみ、怒りややるせなさというのは、比較的自由に生きている(ように思われる)我々現代の女性には想像すらつかないように思える。お釈迦様の時代に出家した女性の話を読んでいてもまたしかり……。

が、「人の心は昔とそうは変わらない」とよく言われるように、時代や立場やその内容は違えども、私たちにだって、悩みや苦しみはある!と声を大にして言いたいのである。
この叫びにならない叫び(と言いつつ不特定多数がご覧になるブログで、思い切りはっきり言う現代女性な私)を、映画“禅ZEN”を観る事によって、自分とおりんを重ねてみて、彼女の心が救われるように、私も道元禅師に心救われる事をひそかに期待しているのである。
公開が待ち遠しい。

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by admin  at 07:30  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)