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京都国立博物館-京都御所障壁画-

京都御所障壁画_美しい群青色


2月18日まで開催中という事で、慌てて向かった国立博物館。
毎回思う事だが、こういった国公立の博物館・美術館は、誰もが知る大きな寺の宝物展や、海外の有名な美術館からの所蔵品が公開になる時は、恐ろしいほどの人でにぎわうのだ。
今回も、「京都御所」というのは、多くの人々の心をくすぐるのか、黒だかりの人人人である。
前回レポートした、「京焼-みやこの意匠と技-」の際には、さほど賑わう事も無く、スムーズに自分のペースで歩く事が出来たのだが・・・。

御所の壁画では、宮廷のしきたりについてや、雅びな世界、また、京都画壇の歴史を知る事が出来た。
それにしても、これだけの彩色豊かな画を保存していくには、並ならぬ不断の努力があった事であろうと感心した。

が、正直に書くと、実は今回、京都御所の障壁画よりも、私にとっては、同時に開催されている、平常展示館での、新春特集陳列「神像」展の方が興味深かった。
特に京都、高山寺の白光神立像は、元はインドの神で、白いヒマラヤの雪を象徴しているとの解説どおり、清らかなその姿にしばし前で動けないほどであった。それにしても、インドの神(おそらくヒンドゥーの)が釈迦が出てから、仏教と融合し、大陸を経て日本にわたり、今度は白光・春日・善妙の三鎮守神のうちの白光神となるのであるから、頭がこんがらがりそうだが、そんな理屈はどうでもよいのかもしれない。
日本人が信仰の、手を合わす対象として崇めてきた姿、その実像を今回見る事が出来、「あぁ、今の時代、目に見えぬ物への畏敬の念や、恐れが無いから世の中が荒廃してゆくのだろうか・・・」と少し寂しくなった。

白光神立像

by admin  at 07:30
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