今年の中秋の名月は十月六日とのことである。 そう言われて始めて気付くということは、月の満ち欠けは私の普段の生活に、もはやほとんど関係がないものとなってしまっていることを示している。 多くの現代人にとっても、この状況は同じであろう。
これは、明治になって旧暦から新暦に移行したことと大きく関わっている。 旧暦は十五日には満月、一日には新月となるように組み立てられている。 太陽暦では、十五夜という語は意味をなさない。
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