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ナムカラタンノーの世界
 『千手経』と「大悲呪」の研究)
編著・野口善敬
A5判上製/268頁
定価:3,520円(税込)
※本書は絶版につき、現在はオンデマンド版(本体3,800円(税別))として販売しております。
ISBN978-4-88182-149-7 C0015
発行日:1999/7/25
ナムカラタンノー、トラヤーヤー。禅宗寺院で最も多くの機会に読まれる「大悲呪」。しかし、「漢字を見ても何が書いてあるのかわからない」のが陀羅尼です。
檀信徒の方から、「今のお経は、どんな意味ですか」と聞かれて、お困りになった住職方も多いはずです。実は、本書の著者も、同じ困惑をした僧侶の一人なのです。
「大悲呪」とはどんなお経なのか? 唱える目的は? その御利益とは?
本書は、「大悲呪」に対して同じ疑問を持つ著者が、その意味内容を分かりやすく説いた、禅宗僧侶必読の一書です。

はしがき

「大悲呪」口語訳

《諸宗の「大悲呪」》
臨済宗
曹洞宗
黄檗宗
古本「大悲呪」

《解 説 編》
一 禅宗のお経と陀羅尼
二 「大悲呪」の名称
三 『千手経』と三種類の「大悲呪」
四 『千手経』による「大悲呪」の解説
四―一 『千手経』の概要
四―二 『千手経』に見える「大悲呪」の利益
四―三 「大悲呪」の唱え方
四―四 千手観音の手
五 禅門と「大悲呪」

《訳 注 編》〔『千手経』全文の訳注〕
凡 例
〔一〕序 分
〔二〕観世音菩薩の神通光明(〔二〕~〔二三〕=正宗分)
〔三〕観世音菩薩の申し出
〔四〕神呪の由来と千手千眼の誓願
〔五〕神呪誦持の利益
〔六〕十五の善生と悪死
〔七〕神呪の宣説
〔八〕神呪の形貌状相
〔九〕神呪による加護
〔一〇〕二十八部衆
〔一一〕清涼の偈
〔一二〕神呪の効き目
〔一三〕十二蔵
〔一四〕結界の方法
〔一五〕誦持する人の功徳
〔一六〕国家・家族への功徳
〔一七〕神呪の名称
〔一八〕観世音菩薩について
〔一九〕三十一種の治療〓
〔二〇〕三十一種の治療〓
〔二一〕三十一種の治療〓
〔二二〕四十手
〔二三〕日光・月光菩薩の神呪
〔二四〕流通分

《研 究 編》
一 『千手経』の位置
二 『千手経』漢訳の年代と訳者
三 『千手経』の諸本とその流伝
開元欽定大蔵経系統本
東禅寺本
磧砂蔵・明蔵本
金蔵・高麗蔵本
四 「大悲呪」
四―1 『千手経』諸本の「大悲呪」
四―2 七八句「大悲呪」
四―3 八二句「大悲呪」
四―4 臨済・曹洞現用の「大悲呪」
五 『千手経』の注釈書
六 『千手経』に見える千手観音
六―1 千 眼
六―2 千 手
六―2―a 四十手の数
六―2―b 四十手の左右の振り分け
六―3 面 数
六―4 その他の特徴
七 千手観音の霊験と「大悲呪」
八 禅門における「大悲呪」

《付 録》『千手経』諸本比較表

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読者からのコメント
各禅宗によって読み方や漢字表記も少しずつ異なっているようですね。僧侶・専門家でない私共には要求される基礎理解が高すぎるように思いました。購入したのではなく図書館で他県より取り寄せて閲覧させていただきました。私の場合学術的な研究ではなく単に母の新盆には暗記して読経させていただきたいと思っているだけですが、私たちも仏教世界の一員であることを悟らされました。 鷹司カオル
鷹司カオルさま、コメントをいただきありがとうございます。また『ナムカラタンノーの世界』をお読みいただき、ありがとうございました。
本書は、臨済宗で読む経典の中で、いわゆる音写によるお経(呪文)として知られる「大悲円満無礙神咒」の内容を解説された、学術専門的な名著です。一般の方には少し難解であったかもしれませんが、このお経の功徳が少なからずおわかりいただけたのではないかと思います。
弊所では臨済宗の檀信徒の方々にむけて、『臨済宗檀信徒経典』 (http://zenbunka.or.jp/pub_etc/pub/entry/post_162.html)や、その経典に則した『臨済宗檀信徒経典CD』(http://zenbunka.or.jp/pub_etc/pub/entry/post.html)も刊行頒布しておりますので、よろしければお求め下さい。 禅文化研究所