公益財団法人 禅文化研究所

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ティク・ナット・ハンとは

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thiku_1.jpgティク・ナット・ハン(釈一行)は1926年ベトナムに生まれた禅僧であり、詩人、学者、人権活動家です。ベトナム戦争中の平和への取り組みに対して、1967年にM.キング牧師によりノーベル平和賞候補に推挙されました。100冊以上の著書を世に問い、仏教の教えとその実践をわかりやすく説くことで広く知られています。ティク・ナット・ハンの教えは世界中の多くの人々の生き方を変える助けとなり、その優しさと慈愛に満ちた人柄は多くの人々から敬愛され、ヨーロッパや米国ではダライ・ラマ14世と並ぶ高い評価を受けています。
ティク・ナット・ハンはフランスのプラム・ヴィレッジを本拠地として、アメリカ、ドイツなど各地にリトリートセンターをもうけ、仏教の教えにもとづいた学びと実践の指導を続けています。ティク・ナット・ハンの教えを実践する人々の集まり(サンガ)は世界中にあり、世界とともに平和に生きるためにシンプルな生き方を提唱しています。
インタービーイング(相互依存・相即)
近年、ティク・ナット・ハンは気候変動や、先進諸国が抱える大量消費の問題に大きな感心を寄せています。「インタービーイング」とは、宇宙にあるすべてのものは相互に依存しあっているという仏教の洞察を、西欧諸国に分かりやすく伝えようとしたティク・ナット・ハンの造語です。
「ここにある」とは「ともにあること」です。私たちが、あるいは、何かのものが、ただ自力だけで存在するということはありえないのです。私たちは、ほかのすべてのものとともに存在しているのです。一枚の紙がここにあるのは、ほかのあらゆるものがここにあるからなのです。(ティク・ナット・ハン著『微笑みを生きる』より)
季刊『禅文化』219号に、ティクナットハン師の邦訳本を多数手がけておられる池田久代さんの「ティク・ナット・ハン(釈一行)と地球仏教のゆくえ」が掲載されます。師の紹介記事として、是非お読みください。