柿の実

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秋も深まってきました。というより、もう冬の入り口ですね。

各地の専門道場の多くでは、雲水殺しの異名をもつ「臘八大摂心」の真っ最中。今年3月の遠諱報恩大摂心に参じた雲水達も、歯を食いしばって坐っている事だろうと思います。

さて、柿の実は、年によってよくできたり、あまりできなかったりすることがあるようです。今年は自坊のまわりの柿の木々にもたくさんの実ができたようです。

檀家さんからも渋柿をたくさんいただきました。そこで、老母がせっせと皮むきをいたしまして……。

_MG_0114.JPGどうでしょう。100個はくだらなかったかと思います。ひもで括って、干し柿にいたしました。

自坊の鐘楼に竹竿をかけて、そこにずらっと干し……。

_MG_0118.JPG干し始めたら、2~3日に一度、揉んでやらないと、甘くならないのだそうです。今年は雨が多いので、カビに気をつけないと、せっかくの苦労が水の泡です。

さてじつは、写真はありませんが、このたくさんの干し柿は、すでに真っ黒で美味しそうな干し柿になっています。

そして、少し木に残しておいた柿は、鳥たちがおいしそうに頂いているようです。

 

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道元禅師初開道場 興聖寺(宇治)

s_MG_0683.jpgご存知のとおり、弊所は主に臨済宗の研究機関でありますが、もちろん同じ禅宗のひとつ、曹洞宗ともいろいろなご縁があります。
この禅文化研究所の刊行物のなかで、おもに語録類の訓注を担当しているN師は、もともと在家出身ですが、現在は曹洞宗寺院の僧侶。曹洞宗僧侶なのに臨済僧の研究をしているという、とても変わり種の一人です。それはさておき、N師が修行に入門していたのが、この宇治の平等院の宇治川を向かい合わせにある興聖寺(曹洞宗)です。

先般、あいにくの雨でしたが、一度訪ねてみようと思っていたので、カメラを抱えて参拝してきました。

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ちょっと中国風の山門です。
興聖寺は常々、こうして無料拝観をされていますが、先に書いたように、修行道場(僧堂)でもあります。そして、なによりも、曹洞宗開祖である道元禅師が、あの永平寺よりも先に開かれた初開道場なのです。

ただ、道元禅師が建立されたもとの興聖寺はここではなく、別のところにあったようで、応仁の乱以後、衰微していた興聖寺を惜しみ、永井信濃守尚政公が、両親の菩提のため伏見城の遺構を使って、現在の地に諸堂を再建し建立整備したとのことです。

 

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正面は本堂で、本尊の釈迦牟尼仏は、道元禅師作と伝わっています。
右手が庫裏、左手に禅堂があります。禅堂のさらに左手には衆寮や経蔵がありました。

s_MG_0677_トリミング.jpg通常は庫裏の内部も拝観できるようでしたが、この日は法要があるとかで観る事ができませんでしたが、庫裏玄関には、こんな魚板が。今でも打たれているのでしょうか、腑は抜け落ちていますね。

s_MG_0679.jpg静寂な庫裏の廊下。同僚のN師もこの廊下をぞうきん掛けしていたんだろうなぁと、少々、感慨深く観ておりました。

じつは拝観客の多くは、この山門前の「琴坂」の紅葉を楽しみに来られていたのだろうと思います。ご多分に漏れず、私自身もその一人。しかし京都市内より遅いのか、まだ完全には紅葉しておらず、おまけに雨で絵にならずといった次第。残念でした。いずれまたお参りしましょう。

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瓦屋寺(滋賀)

 

s_MG_0429.jpg もう京都の紅葉も終わりですが、各地では今年は例年より少し早く紅葉を楽しめたのではないでしょうか。
友人知人からFacebookで寄せられてくる情報をみていても、いつもより早いんじゃないかっていう書き込みが多く感じられました。急に肌寒くなったからでしょうか。
このごろ、いきなり夏から冬になっているようで、過ごしやすい秋はすぐに終わってしまいますね。

s_MG_0386.jpgさて、11月半ばでしたが、雨上がりの朝に、自坊の法類で、親寺(本寺)でもある滋賀県東近江市の瓦屋寺を訪ねてきました。じつはあまり知られていませんが、紅葉で美しいお寺です。

s_MG_0463.jpgこのお寺はもともと華厳宗あるいは天台宗のお寺だったようです。大阪の天王寺を聖徳太子が創建されたときに、その瓦10万6千枚を焼かせたというこの地に、小野妹子が「瓦屋寺」として建てたのだそうです。
そして、江戸時代に臨済宗として中興された開山は、あの松島瑞巌寺に住まわれていた雲居希膺禅師の直弟子の香山祖桂和尚です。ちなみに、私の自坊では、この香山和尚の弟子が開山ですので、香山和尚を勧請開山としています。

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住職はこの春から交代されたばかりの若い和尚。毎日掃除におわれているとのことですが、美しい大伽藍です。
左手に見える茅葺きの本堂は、今、募財をされていて屋根替えを計画されています。大きな伽藍ですが、檀家数も多くないために、護持運営にはご苦労の様子です。

s_MG_0472.jpg来年の紅葉時期でも一度訪ねてみられてはいかがでしょう。そして、護持に少しでも浄財をご寄進いただければ、法類の私としても大変感謝申し上げます。

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逸話(5)越後の良寛さん―その3

 

161201.jpg近頃、囲碁の名人とAIコンピューターが勝負をして、やれコンピューターが勝った、いや、やはり名人が勝ったと、かまびすしいことですが、良寛さんにも、囲碁にまつわるこんなお話が二つ。

【和尚の碁打ち】
良寛和尚は、囲碁が好きで、負ければ機嫌が悪かった。
いつの年か、地蔵堂の庄屋の富取(とみとり)の家へ行き、碁を打ったことがあった。和尚はおおいに勝った。負けた富取は、怒ったふりをして、
「人の家に来た客が、その家の主人に勝つとは、無礼も甚だしい。以後、この家に来ることはならん」
と言った。
和尚は、その剣幕に驚き恐れ、顔色も青ざめ、富取家を出て、わたしの家へやって来られた。思案顔であった。わたしの祖父が、そのわけを聞くと、和尚は、
「地蔵堂の富取に勘当された」
と言われた。祖父は、
「わたしが良寛さまのために取り成ししましょう」
と言って、翌日、和尚と一緒に地蔵堂へ行き、前日の無礼を詫びた。和尚は、家の門口に立ったままで、中へ入ろうとはされなかった。事が終わってから和尚を呼ぶと、そこで初めて入って来られた。そして、またもや碁打ちにとりかかったという。
この話は、わたしがまだ生まれる前のことで、今は亡き清伝寺の観国和尚が話していたことである。

【賭け碁】
良寛和尚は、お金を賭けて碁を打つこともあった。多くの人は、わざと負けていた。そこで、和尚は、
「銭がたまってやり場がない」
とか、
「人は銭がないのを憂えるが、わしは銭が多すぎるのに苦しむ」
などと言っておられた。

『良寛和尚逸話選』(禅文化研究所)より

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法界寺(山科)

次号の季刊誌『禅文化』243号で、佐々木日嘉里先生が連載の「部分から全体へ」で紹介される、山科の醍醐にある法界寺を訪ね、記事中に掲載するお堂の写真を撮影取材に行ってきました。

このお寺は真言宗醍醐派の古刹で、藤原氏の北家にあたる日野家の菩提寺であることから、「日野薬師」という別名もあり、また浄土真宗の開祖親鸞の誕生地でもあるそうですが、はずかしい事に私は今まで訪ねた事もなく、その存在すら存じ上げなかったのです。
京都市営地下鉄東西線の東側の終点「醍醐駅」の一つ手前の「石田駅」で下車し、徒歩で東へ向かいます。

_MG_0237.jpg少しいくと、旧奈良街道筋に二本の石柱が立っています。少し登りですが、まっすぐに東へ10分ほど行くと、日野薬師への辻にまた石柱が。

_MG_0232.jpgここを右折したらすぐに左手に見えてくるのが法界寺のようです。山門の先に境内が広がっているのが見えました。山門の向かいのおうちもなにやら少し変わった建前でしたが、それはさておき、境内へと進み入りました。受付で申し出れば、通常拝観をされているようです。

_MG_0187.jpg_MG_0188.jpg萬福寺の敷石に似ているなぁと思いながら奥へ進んでいき、予め連絡を入れておいたので、取材をさせていただきます。

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まずは、こちらが本尊の薬師堂。いわゆる日野薬師さんのお堂です。内部撮影は禁止されています。中には安産を願っての前掛けが所狭しと掛っていました。中には重要文化財のお薬師如来が祀られているのですが、みることはできませんでした。

そして、その左手にあるのが、取材の対象となっている阿弥陀堂(国宝)。藤原時代に建てられた建造物で、内部にはこれまた国宝の大きな「木造阿弥陀如来坐像」が祀られています。

_MG_0195.jpg許可を得て内部も撮影いたしましたが、詳しくは次号季刊誌『禅文化』243号をご覧下さい。

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