伐採して10年経っても
自坊の境内に樹齢250年ほどのケヤキの大木があることをかなり以前にこのブログで書いたことがあります。「寺の大樹」
約10年ほど前に切り倒してその太い幹を寝かし、一昨年2015年の夏に自坊の本堂の濡れ縁にしてもらいました。
伐採の際に、幹の上部で枝分かれしている部分が、まるで掌のようだったので、クレーンで根の上に置いてもらっておりました。その写真を探すのですが、残念ながら見つかりません。
今年の夏、台風に煽られたせいでか、その掌が倒れてしまったのです。
写真で見ると、その大きさはわからないかもしれませんが、人間の手でびくとも動かないほど大きいのです。この処分に困ったのですが、知人の彫刻家K氏に話したところ、是非もらいたいとのこと。
そこで、クレーン重機(ユニック)を持っている、いつもお世話になっている石材店さんにお願いし、また、このままではトラックにも積めないほど大きいことから、少し切り分ける必要があるため、檀家さんの息子さんで森林組合に勤めるM君に大きなチェンソーをもって出てきて貰い、搬出の手はずを整えました。
この時点で2分割されているのですが、ある程度の大きさがおわかりになるでしょうか。皆がみているこの塊だけで1t強あるようです。伐採して10年経ってはいるのですが、中はまだしっかりしていて、普通の材木の倍ぐらいの比重があるとのこと。素晴らしい材だとK氏は喜んでくださっています。
結果的に、3分割しなければトラックにも積めないようなので、M君が切り落としてくれます。うちにもチェンソーはあるのですが、これほど刃が長くないので、素人では文字通り刃が立ちません。
それをしっかり切り出してもらい、ユニックで無事にトラックに積載完了。
さて、すぐにとはいかないようですが、どんな作品になるでしょうか。何年か先がまた楽しみになりました。皆さんのおかげです。
我家の裏山の登山道にも13年前の台風で大桜がたおれました。私が自力でチェーンソーで道を人が通れる分だけ確保しましたが、この木が生きていた証にと思い厚さ6,7センチほどの輪切りにして距離2㎞程の山道を背負って持ち帰りました。計ると重さ50㎏ありましたね。
さてその時の根が倒起したままなので腐るまで待とうと思い今年クサビを打ち込んでみましたが芯が硬くビクともしませんでしたよ。
ちなみに乾いた風倒木を切ると生木では考えられない危険な目に合いました。排気ガスの熱気で切り屑が一機に燃えだすんですね。持参した飲料水は全て消火に使う羽目に。
森野啄木さま。コメントをいただき、ありがとうございます。
かなりの枯木の桜だったのでしょうか。かなり比重があるようですね。また、チェンソーの排気ガスの熱気で切りくずが燃え出すことがあるとは。気をつけなければなりませんね。