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特別展「地獄絵ワンダーランド」

 

20170825地獄絵.jpg関西では地蔵盆も終わりましたね。

今年も地蔵盆で子供達に地獄絵を見せて、「できるだけ嘘をつかないでいようね。そしてもしついてしまった時でも、悪いことしたなぁと心から反省しようね」とお話をしました。嘘ついても平気でいると、この地獄絵のように、舌を抜かれるんだよ。それも一回だけじゃなくて、永遠に続くんだよと云うと、だいたいの子供達はいや~な顏をしています。

さて、そんななか、もうまもなく9月3日で終了してしまうのですが、東京の三井記念美術館にて、「地獄絵ワンダーランド」という特別展を開催されています。

地獄は六道輪廻の最下層にあり、あの白隠禅師も幼少の頃にお寺で聞かされた地獄の話が頭に残り、自宅で母とともにお風呂に入っているときに、竈にくべた火が轟々とお湯を沸かしてくる音におびえ、「地獄に行きたくない」と真剣に悩み、そして出家に至ったのです。

そんな地獄絵のことをとりあげた小さな特別展です。お近くの方はお運び下さい。

関西の方も観られますよ。巡回展が予定されています。

龍谷大学 龍谷ミュージアムにて、2017年9月23日(土・祝) ~ 11月12日(日)に開催されます。くわしくはこちらをご覧下さい。私も観に行こうと思います。

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今年のお盆はいかがでしたか

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今年もお盆がおわりました。自坊でも、毎年恒例の施餓鬼をお勤めしました。例年通り多くの方がお参りにみえました。

上の写真に見えている、招き幡。往生呪が書かれているのですが、もう一本、本堂の裏手にもあげています。この幡、去年のお盆のあと下ろしてみたら、経年劣化でビリビリに破れてしまっていました。そこで布地を買って檀家さんに動力ミシンで縫って貰い、閑栖和尚に揮毫して貰って新調したものです。

ところが、お盆の準備をしたあとに例の迷走台風5号がやってきまして、竿だけを括り付けてある縄を緩めるほど風が吹いたものですから、2本とも傾いてしまい、またもや掲げ直した次第。

お盆の頃にもわりと強い風が吹いたので、今度は、旗が隣のタイサンボクの枝に絡まってしまい、下から別の竿だけで引っかき回してなんとか外すこと2度。招き旗に泣かされたお盆でした。

 

blog_20170814_080833.jpgお寺によってお施餓鬼の勤め方はちょっとずつ違いますね。近隣のお寺では山門施餓鬼と添施餓鬼の2本で終わるお寺もあるのですが、自坊は新亡や年回の当たっているお家は別途の施餓鬼を希望されるので、午前中3時間ほどかけてのお施餓鬼となります。勤めている方も大汗かいて頑張らねばなりません。

なにかと簡略化されるなか、こういった風に丁寧に供養することをご希望されるお家が減らないのは、まことにありがたいことだと常々思っています。

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浜松 龍雲寺

蝉の大合唱をBGMに「禅文化」秋号(246号)の編集作業を行う今日この頃ですが、先日は編集室から外に出まして静岡県へ。次号の特集テーマ「禅寺の庭」に関連した取材に伺いました。行き先は、浜松は佐鳴湖畔に伽藍を構える龍雲寺さんです。

0817_001.jpg境内裏山の頂上からは、遠く南アルプスの山々も。「素敵なロケーションの、ゆったりしたお寺だな」という印象を受けました。

0817_002.jpg裏山から玄関までつながるビオトープでは、大ぶりの沢ガニたちが伸び伸び。彼らは、お参りに来られるお子さんたちの人気者だとか。

0817_003.jpg池の鯉もすっかり人になついて、頭を撫でても逃げません。

人間も動物も「ふっ」と肩の力が抜けてしまうこのお寺の魅力は、いったいどこからくるのでしょうか。そのキーとなるのが、ふたつの庭園です。

0817_004.jpgそのうちのひとつ、一見シンプルに見えるこの枯山水庭園にも、作庭を手掛けた京都の作庭家・北山安夫さんによる想いと仕掛けがたくさん詰まっているのです。さて、その秘密とは?……などとじりじり書かずに、本当はもうここで公開してしまいたいくらいなのですが、本日のところは「10月号の発刊をお楽しみに」とだけ書かせてください。読んで良かった!と思っていただける一冊になるよう、一生懸命がんばります。

0817_005.jpg龍雲寺さんは、8月に涅槃堂を落慶されたばかり。涅槃堂には、16幅に亘る地獄絵の展示をはじめ様々な見どころがあります。ぜひお出かけくださいませ。

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今年も夏の方広寺(浜松市)へ

ちょうど、先般の迷走台風第5号が、紀伊半島から京都、滋賀、福井と縦断していく頃、私たちは浜松の臨済宗方広寺派大本山方広寺へ、デジタルアーカイブスの調査に出向く時でした。

夏の甲子園も開会式と初日の試合を一日順延しましたが、2台の車に分乗して浜松へ。名神で向かった一台はどうということなかったのですが、もう一台は別コースで滋賀県の新名神を使って三重県へ入っていくあたりで、猛烈な雨に見舞われ、一旦、サービスエリアに待避するといった情況でした。

ともかく無事に方広寺に到着し、調査対象の宝物を収蔵庫から調査会場に運び込んだ頃から、浜松でも大雨になってきました。

blog_MG_4139.jpgさすがに今日は「直虎ブーム」とはいえ、方広寺に一般のお客さんはほぼ来ておられませんが、我々は黙々と調査を敢行。

blog_MG_4143.jpg毎回、調査に伺うと、本山の部長さん方がご接待いただくのですが、今回はお盆の御用事があるとのこと。仕事を終えた夕方以降は、われわれスタッフだけでご提供頂いた般若湯をたらふくいただいておりました。

2016年の冬から始めた方広寺様の調査は、今回の3日間の調査で都合4回目となりましたが、ようやく目処が立ち、あと一回で終えられそうな様子です。おそらく次は来年の2月。足かけ4年かかりました。現在、書は約180点。絵画は90点。他に工芸も少し調査させて頂きました。
来年1月に発刊予定の季刊誌『禅文化』にて、方広寺様の宝物の中から優品を選定し、グラビアでご紹介できればと思っています。お楽しみに。

さて、明日8月11日から16日まで、禅文化研究所は夏期休業とさせて頂きます。ご迷惑をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。

 

 

 

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ジャポニスム2018

 

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日仏友好160周年にあたる2018年に、パリを中心に大規模な日本文化紹介企画「ジャポニスム2018」が実施されます。
会期は、2018年7月から2019年2月。日本の美意識をテーマに、展覧会や舞台公演、食や精神文化に関するものなど、幅広い範囲の事業が連続して行なわれる予定です。
この中で禅の精神を伝える事業を行なうことになり、禅文化研究所が窓口となり準備を進めています。
具体的には5日間ぐらいの日程で、坐禅会や講演会、写禅語などのワークショップ、映像上映、パネル展示などを行なう予定です。既に会場などの現地視察も終えました。
全世界にZENの名を知らしめた鈴木大拙博士は、「禅はどこまでも実際的であり、日常的であり、同時に最も溌剌としている」と言っています。
「禅」に対する関心が高いフランスで、臨済禅とは何かを知ってもらうまたとない機会になるでしょう。

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8月の業務体制

 

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梅雨明けしてからも、あまりカラッと晴れた日がない気がしますが、もう8月に入ってしまいました。自坊近くの田んぼでは、もう稲穂が頭を垂れているものまで見られ、転作田では先ごろ大豆の種が捲かれたと思ったのに、もうスクスクと伸びてきています。伸びて行くのが見えるようなほどの速さです。自然の力は素晴らしいですね。

禅文化研究所のある京都、関西では一般的に8月にお盆行事を迎えます。ついては職員の半数ほどは自坊のお盆の棚経や施餓鬼でおおわらわ。というわけで、下記の通り夏期休業とさせていただき、また職員によって、それ以外の日もお休みをいただいていることが多くなりますが、なにとぞご了承下さい。
そのうえ、私などはデジタルアーカイブスの3日間調査が、8月に2つも予定に入っています。ブログもこの頃、月水金の週3本ペースですが、それもままならぬことになりそうで、間引きになることもあるかと思いますが、9月になれば復活します。する予定です。

【休業期間】2017年8月11日(金) ~ 2015年8月16日(水)

ご注文いただきました書籍等の発送も、通常より遅れる可能性もあります。8月10日(木)午前10時までにいただきましたご注文は、10日中に発送させていただきます。それ以降のご注文につきましては、17日(木)以降、順次発送させていただきます。

なにとぞ、よろしく御願い申し上げます。

by admin  at 09:16  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)