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臨済禅師1150年遠諱  日中合同法要記念訪中(5)

まもなく訪中団が到着するという連絡が入ると、臨済寺住職の慧林法師や明諞ィ法師法師をはじめ、臨済寺の僧侶、信者さんたちが列をなしてお出迎えに立たれました。

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南禅寺派管長をはじめ各派管長や老師方につづき、訪中団が大型バスで続々と到着です。

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到着された一行はただちに会場へ入っていただきました。ただ、お天気が良すぎて、直射日光のあたる場所は、法衣を着ての待機はなかなかの修行でした。

_AC_7963.jpgところで、この写真、建物の屋根の上にはしごで登って撮影したのです。なにしろ会場がよく見渡せるんです。

IMG_4730.jpg IMG_4802.jpg _AC_7998.jpg

合同法要がはじまると、まず、日中の主要参列者のご紹介ののち、中国仏教協会副会長の演覚法師と、臨済寺住職の慧林法師、日本側からは団長の南禅寺派管長中村文峰老師が代表してご挨拶をされました。

つづいて、両国の主要参列者が真前に献花をされます。

_AC_8022.jpg各派管長や老師方、そして各派総長方により、美しい白百合が献花されていきました。

いよいよ法要の開始です。まず最初に中国側の僧侶により読経が行なわれました。中国音での読経ですので詳しくは分からないのですが、般若心経の冒頭「パンニャーパラーミータ」は確認できました。

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そのあと、続いて、日本側の法要です。中村文峰老師の香語のあと、大悲呪一巻を読誦いたしました。

_AC_8173.jpg法要が終わる頃、ブーンと大きな蜂が飛んでいるような音がするので空を仰いだら、中国側はドローンを飛ばしての撮影もしていたようです。

法要が終わって自由参拝。法要中は長時間暑い中に座っているだけだった訪中団も、各々、臨済塔正面で献花したり焼香したりして参拝をされました。

_AC_8217.jpgその後に再び法要会場にての団体写真。約300名の集合写真はかなりの圧巻でしたが、中国側がとても不思議な撮影機器をもっており、パノラマ写真を撮ってくれました。

正式な集合写真は、臨黄ネットの遠諱専用ページにて公開するとして、ここでは、その直前の様子を。

_AC_8237.jpg無事に合同法要は円成し、この後、答礼昼食会、日中合同墨蹟展、柏林寺参拝と、過密スケジュールは続きます。

(つづく)

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秋の花

東京国際ブックフェアの終わった翌日、代休をいただいたので、東京都内にある、「向島百花園」という小さな公園に行ってきました。

江戸時代に骨とう商を営んでいた佐原鞠塢によって作られた庭園で、東京にいくつかある、いわゆる大名庭園とは違い、侘びさびを感じる瀟洒な庭園でした。じつは私、大名庭園が好きじゃないのです。
秋の小さな花たちが咲いていたので、カメラに収めてきました。ご覧頂ければと思います。

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_MG_9096.jpg_MG_9113.jpg_MG_9114.jpg_MG_9120.jpg_MG_9140.jpg_MG_9159.jpg_MG_9188.jpg_MG_9205.jpg東京スカイツリーのある押上の隣の曳舟というなんとも風流な名前の駅から歩いて5分。こんな庭園があることを、今回はじめて知ったのでした。

 

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東京国際ブックフェアが終わりました

去る9月23日~25日の秋彼岸後半の3日間、東京ビッグサイトにて、「第23回 東京国際ブックフェア」が開催され、ご案内しておりましたとおり、弊所もブース出展いたしておりました。

初日の10時前には、秋篠宮殿下夫妻を中心にしてテープカットが行なわれました。

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おかげさまで、3日間通して4万人強の来場者があったようで、弊所ブースにもたくさんの方にお立ち寄り頂きました。

_MG_9052.jpg臨済禅師1150年・白隠禅師250年の両遠諱を記念して、臨黄合議所も共同での出展でしたので、10月から東京国立博物館で始まる特別展「禅 -心をかたちに」のパンフレットも配布しました。また新刊をはじめ、禅文化研究所の刊行物のほとんどを展示し、約2割引で販売をさせて頂きました。

_MG_9054.jpg6年ぶりに出展をいたしました感覚としては、以前と比べて、「禅」そのものに興味をもたれる方が増えたようでした。ご自由におとりくださいとおいておいた「鎌倉大坐禅会」のパンフレットも早々になくなってしまいました。

_MG_9057.jpg遠諱の記録写真をテレビ画面で流す、パネル写真展も、立ち止まって最初から最後までご覧頂いている方もありました。

愉快だったのは、高校時代にやたら目にした「赤本」。これを制作販売されている教学社さんのブースが目の前。三日間、目の前が真っ赤っかでした。

2016-09-23-10.15.jpgまた隣には、弊所と同じ京都からの数研出版さん。チャート式で有名ですよね。こんなTシャツを作って販売されていました。文系だった私はこんな計算に再三泣かされたのでした。

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そして、斜め前にはイスラム教の団体「日本アハマディア・ムスリム協会」。「イスラム教は、テロをたびたび行なっているイスラム国とイコールではない。本当のイスラム教は安全と平和を祈っているのだ」と、熱心に布教されていました。

私も直接お話をしたのですが、「私は仏教徒も尊敬している。なにもイスラム教と仏教で大きな交流シンポジウムをする必要も無い。私と仏教者のあなたが、ただ一緒にお茶を飲んでいるのを人が見るだけだけでいい。それだけで私たちは手をつないで世界の平和を祈っているというアピールができる」と言われていたのが印象的でした。

2016-09-24-17.42.jpg本来はブックフェアですから、本の見本市なのですが、こういった楽しい交流もできるのです。三日間、慣れない立ちっぱなしで脚も腰もクタクタにはなりましたが、いろいろな意味で有意義であったと思います。

また出展する機会がありましたら、どうぞお立ち寄り頂きますよう。とくに高額な専門書などは2割引でおもとめいただけますからお得です。

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入寺式

入寺.jpg先日、近隣の寺で新住職を迎える入寺式があった。この寺は一時期私も看護を務めたことのある寺で、前住職が遷化されてより20数年間ぶりに正式な住職が就任することになった。
寺院の後継者不足はどの宗派でも共通の問題である。檀家数が少なく経済基盤のない寺院の後継は難しく、また、住職資格の条件に専門道場での修行年数が必要な臨済宗ではハードルが高い。

そんな中、ようやく迎えることができた住職に、参列した檀家さんも安堵されていることだろう。
新住職も既に地元での法務をこなしていることから、檀家さんとも終始打ち解けた様子であった。
住職と檀家、協力し合って地域の中心となる寺を目指して、盛り立てていただきたいと思う。

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臨済禅師1150年遠諱  日中合同法要記念訪中(4)

いよいよ合同法要当日。
訪中団は早朝より宿泊先の石家荘ヒルトンホテルの朝食会場にて朝食を取って頂きます。が、事務局はさらにそれより一足早く、法要の行なわれる臨済寺入りし、入念に最終チェックをしておりました。

ホテルから正定県へ向かうには、貊ケ沱河をわたります。ただ、貊ケ沱河は、私の思っていたイメージとはだいぶ異なるのですが、それはさておき……。

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ごらんください、この受け入れスタッフの数。多くがボランティアだそうですが、大変、ありがたいことです。皆さん、私たちに対して合掌してお出迎え頂いたのも印象的でした。事務局の方が、スタッフに説明をされているところです。

IMG_4482.jpg法要中に双方の僧侶によって献花がなされますが、そのための百合の準備が丁寧に行なわれていました。

IMG_4503.jpg臨済塔の横には仏旗がはためき、日中友好の合同法要の始まるのを待っているようです。

_AC_7725.jpg下の写真、こちらが臨済塔の正面です。信者さんが三拝の礼をしておられるところ。

_AC_7728.jpgその臨済塔左側に当たる広場が、合同法要の会場となります。正面中央には祭壇が作られ、お供え物などが見えますね。

_AC_7765.jpgよくご覧下さい、中央にはなにやら、お像があります。アップでご覧に入れましょう。

IMG_4545.jpg臨済禅師のお像でした。喝を吐かれているところでしょうか。それにしてもちょっとユーモラスなかわいらしいお像でした。さあ、そろそろ、陽も高くなり、会場の準備も整ってきたようです。まもなく日本側訪中団が到着するようです。

_AC_7760.jpg(つづく)

 

 

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東京国際ブックフェアで遠諱特別展招待券プレゼント

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先般も本ブログでお知らせしたとおり、まもなく、9月23日~25日に東京ビッグサイトにて「第23回東京国際ブックフェア」が開催されます。

弊所発行のほとんどの書籍を展示し、2割引にて即売いたします。専門書など高額書籍のご購入を検討しておられる方にはお得ですので、是非ご来場下さい。

なお、当日、弊所ブースにて2,000円以上お買い求めの方には、もうすぐ東京国立博物館で開催される遠諱特別展「禅 -心をかたちに-」の無料招待券(2枚一組)を先着100名様にプレゼントいたします。

また、弊所ブースにてお買い物をいただいた方には、臨黄ネットの「栞いろはうた」全47枚をセットで先着200名様にプレゼント。

みなさんのご来場をお待ちしております。

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臨済禅師1150年遠諱  日中合同法要記念訪中(3)

日中合同法要が明日に迫ったこの日、日本からの訪中団が続々と到着することになっています。
羽田空港、中部国際空港、関西国際空港からの各飛行機は、ほぼ定刻に飛んだとの事。しかしながら、夜19:00から開宴される、中国側の「歓迎晩宴」(於・石家荘世貿広場酒店)には、一番最後につく関空からの一行が北京空港到着後の大型バスでの到着がギリギリになりそうな様子です。
昨日は一日晴天でしたが、今日は一日曇り空。夕刻には雨も少し落ちてきました。首を長くして、関空からの一行と適宜連絡を取り合う中、19:30頃に到着。さっそく宴会場へご案内。ただちに開宴となりました。

まずは両国の主賓の紹介、そして両国代表者ご挨拶です。

招待者である中国側を代表して、臨済寺住職の慧林法師から歓迎のご挨拶。

IMG_4081.jpg日本側を代表して、円覚寺派管長横田南嶺老師からご挨拶でした。

IMG_4104.jpg続いて双方から、お土産の交換へと続きます。中国側からのプレゼントは、柏林寺住職の明海法師から手渡されました。

IMG_4181.jpgまた日本側からは、団長である南禅寺派管長中村文峰老師をはじめ、相国寺派管長有馬賴底老師、妙心寺派管長嶺興嶽老師、天龍寺派管長佐々木容堂老師がそれぞれ日本側からのプレゼントをお渡しになり、その後は、精進料理による宴会が和やかに行なわれました。

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IMG_4357.jpg(つづく)

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第23回東京国際ブックフェア出展のお知らせ

TIBF16_banner_01.jpg禅文化研究所は、来たる9月に東京ビッグサイトにて開催される「第23回東京国際ブックフェア」に、臨黄合議所と共同で数年ぶりに出展します。
今年は世界20カ国から470社が一同に出展する本の見本市「第23回東京国際ブックフェア2016」の今年の開催方針は、「読者のためのブックフェア」の開催とし、「本好きの方々に喜んでいただく場」「読書に馴染んでいない方々が、本を読むきっかけとなる場」になるようにしたいとのこと。講演会やイベント、子供向けのイベントも多数開催されます。

禅文化研究所のブースでは、新刊『訓注 槐安国語』『禅に親しむ』をはじめ、ほとんどの刊行物を特別価格で販売します。また、臨済禅師・白隠禅師の遠諱の年でもあるため臨済宗黄檗宗連合各派合議所と共催とし、去る3月に行なわれた東福寺での遠諱大接心や遠諱法要の様子をデジタルパネル展で紹介します。

特にご寺院には、お彼岸中でご多用とは存じますが、万障お繰り合わせの上、是非ご来場いただき、禅文化研究所・臨黄合議所ブースにお立ち寄り頂きますよう、お待ち申し上げております。

※当日のブースにて、10月18日から東京国立博物館で開催される遠諱特別展「禅 心をかたちに」の割引引換券付きパンフレットも配布申し上げます。

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サンガセミナー 水墨画講座のごあんない



160915.jpgおはようございます。

11月10日(木)に開催を予定しております、サンガセミナー・水墨画講座のごあんないです。

今年も、昨年と同じく、水墨画家の平川功先生をお迎えし、初心者大歓迎の水墨画講座を開催させていただきます。
前回は、季節の花を描いてみました(詳細はこちら)。

私も実際に先生の講座を体験してみましたが、うまく描けたかどうかは別として、今まで美術館を訪れても、どうしても他の展示物のように感心を抱けなかった水墨画との距離が少し近くなったような気が致しました。

墨一色で描く奥深い世界、様々な技法、自分で描いてみないとわからない繊細な感覚。

1回の講座でうまく描けるようになろう!というようなハウツー講座ではありません(もちろん、初心者にもわかりやすく描き方のコツは教えていただけますが)。

今まで縁の無かった水墨画の世界へ入るきっかけとなったり、新しい気づきを得たり、長い間新しい御稽古ごとには取り組んでいなかった大人が、新しい事を学ぶときの喜びや感動を思い出せるような講座になるかと思います。

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今回は季節がら、秋の実りをテーマとして描いてみたいと思っています。花、果物、実、色々な画材をご用意して皆さまのおこしをお待ち申し上げております。

お申込みはこちらからどうぞ。


日時:11月10日(木)13:00~15:00
受講料:4,000円

講師◆平川功
(ひらかわ・こう/水墨画家)

971年兵庫県宝塚市生まれ。1998年、愛知県立芸術大学大学院 美術研究科油画専攻 修士課程修了。1999年、個展(ギャラリー白/大阪・西天満)。
2002年より、水墨画家、岸野忠孝に師事。以後、水墨画を専門に描き続ける。
2007~2014:藤田美術館(大阪)展示ホールにて個展
2012~2014:光象展(グループ展)(国際奈良学セミナーハウス/奈良)
2014:岸野承(彫刻)、岸野寛(陶器)との三人展(Tor road Livings Gallery/神戸)    個展(gallery NOAH/東京・銀座)



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季刊『禅文化』もくじのカット
鏡板の松

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臨済禅師1150年遠諱  日中合同法要記念訪中(2)

合同法要の準備段階二日目。
まずは、石家荘ヒルトンホテルの真向かいにある、河北博物館へ。
こちらでは、今回の遠諱法要にあわせて、日中の禅僧および中国書家による墨蹟展が開催されます。7日の合同法要の午後には、テープカットセレモニーが行なわれますので、展覧会場と共に、その打ち合わせにいきました。

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まことに立派な建物です。通訳でお世話になっている禅文化研究所の研究員でもある李さんによれば、ただ残念なのは、文化大革命により重要な文物が棄却されたため、展示するものが少ないのだとか。どこの国でも箱物はともかく、内容を充実させるのは至難の業のようです。

IMG_3907.jpg展示会場の入り口には、展覧会の大きな掲示が。ところがなんと、その展覧会名のタイトル、日本語表記がとてもおかしな日本語になっていたのです。おそらく、翻訳ソフトでも使ったのでしょう。さっそく修正を依頼し、李さんと私は博物館の日本語の打てないパソコンを借りて、臨黄ネットから文字を探し出し、なんとか、修正データを作ったのでした。

午後からは、合同法要を行なう臨済寺へ。個人的にも初めて訪れたのですが、以前も来た事のあるスタッフによると、もともとは臨済塔のみがあって、回りはほとんど何もない状態だったそうで、こんなに立派な寺院になっているのは驚きだとか。

IMG_3948.jpgオレンジのベストを着た臨済寺のスタッフの人たちも一所懸命に働いています。

法要の会場となるのは、臨済塔正面からいうと左側になる広場ですが、こちらでは法要の準備が少しずつ進められていました。

IMG_3956.jpg臨済寺側の調整をしていただいた明諞ィ法師を中心に、臨済寺のスタッフ(ボランティアも多いらしい)と法要の打ち合わせを入念に行ないました。

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(つづく)

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臨済禅師1150年遠諱  日中合同法要記念訪中(1)

臨黄合議所では、臨済禅師1150年遠諱を記念して、訪中団を組み、中国石家荘正定にある臨済塔のある臨済寺で日中合同法要を行ないました。その準備のために法要団の到着する2日前の9月4日から、遠諱旅行部会の部員さんたちとともに、事務局として禅文化研究所の我々スタッフ数名は関空をたち、現地に向かいました。
関空から北京空港の飛行時間は短いのですが、北京空港から石家荘のホテルまで、330kmの距離をマイクロバスで移動。ほとんど高速道路なんですが、北京市内などの渋滞のため、約6時間もかかるのです。

IMG_3887.jpg前回、訪中したときから比べると、街中には電動バイクばかりになっていて、少し驚きでした。環境問題の影響で国が主導しているのかも知れません。

到着するや、すぐに中国受け入れ側で中心となっていただいている柏林寺住職の明海法師(右の茶色い法衣の方)や事務局の方々との打ち合わせ。こちらの要望に対して、若い明海法師がテキパキとスタッフに指示を出していかれる様子は力強い限りでした。

IMG_3900.jpg日本からの訪中団が宿泊する石家荘ヒルトンホテルは、都市化が進む石家荘でもひときわ目立った高層ビル。フロントは31階にあります(下層階はテナントのようです)。

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合同法要は7日。あと2日の間に、いろいろ詰めていかねばならないことがあり、我々は夜遅くまで打ち合わせを行なってようやく眠りに落ちたのでした。(つづく)

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墓地管理システムを納品させていただきました

この度、岐阜のご寺院より墓地管理システム制作のご依頼を頂戴いたしましたので、システムの内容をご紹介させていただきます。

 

墓地契約の申し込みを受けましたら、墓地管理システムの申込者台帳へ住所・氏名・墓地情報・管理料などを入力していただきます。1名の申込者に対して複数の墓地契約を登録することも可能です。

申込者の一覧画面では、キーワードを入力することで申込者の検索・絞込も簡単にできます。先払いや未納のある方は文字の色を変えて閲覧しやすくなっています。

 

1-申込者別台帳.jpg

 

郵便振替用紙付きの専用紙を利用して請求書を作成できるようにしました。墓地管理システムに入力したデータから、住所・氏名・墓地情報・管理料・口座番号などを引用して専用紙に印刷します。印刷した請求書は、窓付き封筒に封入して送付することができます。

 

2-墓地管理料告知書.jpg

Microsoft Visio という図面作成ソフトで詳細な墓地区画図を作成しました。墓地管理システムに入力したデータと連動して契約者名が表示され、相互にリンクして参照することができます。

 

3-霊園墓地.jpg

お客様の実務に合わせたシステム構築を行ない、事務作業の軽減・効率化を実現いたします。

本システムについてご興味がございましたら、禅文化研究所までお気軽にお問い合わせください。

擔雪IIの情報はこちらからどうぞ

オーダー型末寺管理システム情報はこちらからどうぞ

 

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日本の禅語録を読む者の愚痴

日本の禅語録を読むことを仕事としている小生は、正直言って、唐代(ある先生が唱えられた「純禅の時代」)の語録を研究しておられる先生方がうらやましい。これはもちろん、いわれなき愚痴である。唐代語録研究者のご苦労は十二分に承知しているし、その恩恵で日本語録を読むことが出来、感謝するばかりである。

しかし、しかし。当然のことであるが、『六祖檀経』には、西暦713年以後、『馬祖語録』には、西暦788年以後の出来事は出ない。当たり前のことだ。

だが日本の禅語録、特に多くの寺院の中興開山が輩出した室町後期からの禅語録には、仏典祖録はもちろん、六祖・馬祖以後、宋代の語録、ひいては元・明の語録までが引用される。

その禅語録は、多く偈頌を中心に成立しているが、それは、宋代にさかのぼる。言うに言われぬ禅の奥旨を表現するには、文章であって文章ではない、言葉であって言葉ではない、韻文の偈頌がもっとも適していたからだと思う。それは、日本の五山文学で結実する。ある意味で、純禅は衰退する。

160907.jpgそれはさておき、日本の禅語録に引用されるのは、仏典祖録のみではない。『四書五経』『三体詩』『錦繍段』『文選』『蒙求』などは必携である。余談だが、『唐詩選』はあまり引用されない。そこで、小生の書棚には、明治書院の「新釈漢文大系」や、その他、もろもろの外典の解説書が並べられている。山寺での在宅勤務であるから研究所の蔵書は使えず、我が小さな書斎は本であふれかえっている。しかし、本というものは、ながめているだけでもこころよいものである。愛情さえ感じる。

本題にもどすと、日本の禅語録には、中国の文献どころか、『古事記』『日本書紀』から、神仏垂迹、源平合戦、織田・豊臣・徳川の戦記までが登場する。これはもう専門外であるが、それを根気強く調べ上げていくのが小生の仕事である。

日本の禅語録が、手を付けられないままでいた理由は、ひとえに、それらを調べ上げていく、その手間・時間にある。幸いに当研究所は、各寺院から、「江湖開山語録研究」への助成金を受け、各寺開山・中興開山の語録訓注を推し進めている。ありがたいことである。

大言をはくようではあるが、小生の後も、日本禅語録の読み手が続いてくれることを切に願うものである。

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サンガセミナー その他ごあんない



160905.jpg皆さまこんにちは。
まだまだ暑い日もありますが、空の高さや頬をなでる風には、まぎれもなく秋の気配を感じる頃となりました。

少し過ごしやすくなると、むくむくと何かを学びたい気持ちも湧いてくるものではないでしょうか?!


こちらでご案内させていただきました、サンガセミナー「創作精進料理講座」(講師・宮本しばにさん)は、既に何名様かキャンセル待ちをいただいております(今日のお写真は、夏にお邪魔しました宮本しばにさん宅近くの牧場です)。

近々、関西方面では、京都府南丹市にて、彼女によるお料理教室が開催されます(詳細はこちら)。
よろしければこちらもご検討なさってみてください。


10月26日(水)開催の禅の庭講座は、残り数名受付け可能です。さらに、11月には、秋の実りを描く水墨画講座・掛け軸の扱い方講座などを予定しております(詳しくはこちらから)。
皆さまのご参加、お待ち申し上げております。

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逸話(4)越後の良寛さん―その2

今回も良寛さんです。有名な2首を紹介します。

【たくほどは風がもてくる】
長岡藩主牧野忠精(ただきよ)が、良寛和尚の人柄を慕い、新潟巡視の折り、わざわざ寄り道して、和尚の草庵を訪ねることになった。
その報せを聞いた村人は、和尚が留守の庵へ来て、庵の掃除や、庭の草引きをした。そこへ帰って来た和尚は、綺麗に掃除された庵を見て、
「こう草を抜かれては、昨夜まで鳴いていた虫も、すっかり逃げてしまって、もう鳴いてはくれまい」
と嘆いた。
しばらくして藩主が来たが、和尚は、一言も物を言わなかった。藩主は、和尚を城下に迎えたいと、ていねいに招いたが、和尚は黙って筆を執り、
たくほどは風がもてくる落葉かな
と書いた。これを見た藩主は、敢えて強制することもせず、厚く和尚をいたわって帰って行った。

【うらを見せ】
また、良寛和尚の句としては、
うらを見せおもてを見せてちるもみじ
が知られていますが、この句が生まれた背景には、深いものがあります。
一言では語れません。
中途半端で恐縮ですが、これで良寛さんを終えます。

私たちの心のコヤシになるのか、ただのザレゴトか。もうしばらく、禅僧の逸話をお届けします。

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