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天橋立 智恩寺

 


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日本三景の一つ、天橋立へ。同じ京都とはいえ北の端である宮津へは初めて趣きました。
「三景とは、誰が決めたのだ!?」と、誰もが思うところかと存じますが、江戸時代初期、全国を行脚した儒学者・林春斎が『日本国事跡考』に、 卓越した三つの景観として紹介したそうな。
松島も宮島も、訪れてみては「なるほど」と思ったものですが、やはりこちらも。自然のなせるダイナミックな造形美に心打たれました。

150630-2.jpgそしてこの地にあります智恩寺の文殊菩薩はこれまた日本三文殊の一つとして有名ですが、実はこちらの寺院、臨済宗妙心寺派の禅寺なのであります。ご開帳は年に数回らしく、そのお姿を目にする事は叶いませんが参拝を。

150630-3.jpgどの地へ趣いても、禅寺の雰囲気はやはり良いものだ・・・と一人納得。こちらのお寺では殊の外、境内に祀られている五輪塔や宝篋印塔にも惹かれました。

150630-4.jpg150630-5.jpgまた、いつも旅をすると、その地に伝来する謡曲にも心惹かれます。願わくば、その土地に縁の番組は、その土地で拝見してみたいものですね。

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禅の風にきく

 

150629.jpgおはようございます。
中外日報さんによる、臨済禅師・白隠禅師遠諱記念の特別企画、“禅の風にきく”

第一回、第二回とも好評のうちに終わられたようで、お次は7月11日に開催されます第三回目。

名古屋市内にあります徳源僧堂が会場ですので、皆様に普段は修行道場として閉ざされている僧堂の雰囲気というものも感じていただけるのでは?!と思います。

講師は白隠禅師の研究で知られる芳澤勝弘先生。
先生のお話に、難しいと思われがちな禅の書画の世界もぐっと親しみやすく、興味深くなる事間違い無し!
さらに現在、臨済宗妙心寺派の管長でもいらっしゃる、ご住職の嶺 興嶽老大師もご臨席との由。
是非ご参集くださいませ。

お申込みは中外日報さんまでよろしくお願い致します。

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鏡板の松 -水墨画家・平川功-

水墨画家である友人が、とある方からの依頼でご自宅にある能舞台に松を描きました。

この依頼が来てからというもの、彼は様々な能舞台の松をファイリングしたものを持ち歩き、仲間達でそれを見させてもらったり、展覧会で地方に行った際にも、寺社に参拝すれば一人ずっと松を眺め、松と対峙してきていました。

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私もお能は好きで度々観にでかけますが、やはり松は神の依り代とも言える象徴的なもの。

鏡板の松が舞台で如何に重要であるかは言うまでもなく、「個人のご自宅の稽古場とはいえ、施主の気に合うものを描くというのは非常にプレッシャーであろう・・・どのような松が描かれるのか・・・」と、他人事とは思えず、楽しみにもしつつも緊張していました。

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やがて彼が一週間超に及ぶ制作の旅から帰り、見させてもらった松の写真に言葉も無く、脳裏にはふと「室町時代・・・」という言葉が浮かんでいました。

室町時代の能舞台に松が描かれていたわけではなく、現在のような舞台ができる前は、屋外の大きな木の下に舞台が作られ、木は目印にもなり、また、神の依り代ともなったようです(諸説あり)が、この松は、舞台上に描かれた松という枠と時空を超えて、
足利将軍の治世のもと、文化の大輪の花が開いた時代を彷彿とさせるものが確かにあったのです。 

150626-3.jpg普段は彼の水墨画を目にしているので、着色のものを観たという事もとても新鮮でした。
きっと、施主さんは丹田に力も入り、松を背中に神仏に見守られ、前とは違った感覚で舞われているのだろうと想像します。

150626-4.jpgそんな松を描いた平川功先生が、サンガセミナーで水墨画講座を担当くださいます。
初めての方も、今まで何らか絵を描いてこられた方も、是非ご参加いただければと思います。
お待ち申し上げております。

詳細・お申込みはこちらからどうぞ。

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東慶寺の夏をいける「二人の花」展

明日、6月26日(金)より、鎌倉は東慶寺さんにて、東慶寺でお花のレッスンを担当なさっている雨宮ゆか先生と、東慶寺寺庭・井上米輝子さんの「二人の花展」が始まります。

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思えば、昨年10月の終わりに東慶寺さんで開催された秋の「二人の花」展を拝見させていただき、雨宮先生の花を拝見し、レッスンを初めて受講して感動した事から、今年のサンガセミナー(京都・鎌倉にて花の講座を開催しました)に御縁を頂戴しました。

もちろん今回もお邪魔して、お二人のお花を拝見し、レッスンを受けさせていただく予定です。
暑い夏に、涼やかな心地にさせてくれる花の生け方を学べる事と、心待ちにしています。
皆さまも、日々の暮らしに花を取り入れてみませんか?


会期:6月26日(金)~7月5日(日)
時間:10時~17時 会期中無休

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しいちゃんのように -鎌倉・円覚寺-


150624-1.jpgそういえばこの素晴らしいお姿をご紹介するのを失念しておりました。
鎌倉サンガセミナーを終えて下山する際、門を出ますとしいちゃんのお見送りが!
熟睡なさっていますが・・・・・・。

150624-2.jpgどれだけ人が行き来しようが、囲まれて写真を撮られようが、つゆ知らず。今日もいつもと変わらず、“今を、我を”生きるしいちゃん。
ただありのままに生きるだけで、誰かを常に癒している。

本来の自己を生きると、おのずと誰かの為になるのだという尊い教えをいただきました。

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半夏生の庭園特別公開 -両足院-

150623.jpg臨済宗大本山建仁寺山内にあります塔頭、両足院さんが特別公開中です。

半夏生とは、七十二候の一つ。ちょうど昨日が夏至でしたが、この夏至から11日目が“半夏生”とされています。 そして、その頃に花を咲かせるから半夏生、または花のすぐ下の葉が、半分お化粧をしたように白くなることから半化粧と呼ばれるなど、諸説あるようです。

先日職場の机の上にどくだみを生けていて気がついたのですが、花の下の葉っぱが、半夏生のように少し白くなっていて、そういえば葉っぱなどが似ている?!と思い調べますと、半夏生はドクダミ科、やはり薬草として利尿作用があったり傷口にすりつぶしてぬったりするようでした。
茶花としても用いられますが、花の咲く頃にはドクダミに似通った香りがするとか?!感じた事がありませんでしたが、だとすれば茶室にはそぐわぬのでしょうか。
今度試してみたいと思います。
いずれにしても、じめじめしたこの季節に、とても爽やかで涼しげですね。ご参拝なさってみてください。


【題】半夏生の庭園特別公開
【期間】6月12日(金)~7月9日(木)
【料金】大人600円 小中学生300円 小学生未満無料
【時間】10:00~16:30(17:00閉門)
【茶室特別公開】如庵写し「水月亭」特別拝観
呈茶 於「臨池亭」 別途 500 円
【会場】 臨済宗 建仁寺塔頭 両足院

このような拝観情報は、スマホアプリ・京都禅寺巡りでも公開中!
どうぞよろしくお願い致します。

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如意庵茶寮 安寧 -鎌倉・円覚寺山内-


150622-1.jpgまるで自身がお寺の静寂の中に溶け込んでしまい、まさに安寧を得るかのような・・・・・・。

お寺カフェやお寺バーというものに若干否定的な私でしたが(研究所の見解ではなく、私個人の趣味です)、仕事後に、“円覚寺 如意庵茶寮  安寧an-nei” にお邪魔し、その思いは一掃されました(といっても、それは如意庵さんだから!なのですが・・・)。

150622-2.jpgと申しますのも、床の間のしつらえから生けてある花、器や盛りつけ、全てに主の心とセンスの良さを感じた事と、禅寺らしさから逸脱しないスッキリした佇まい、こちらが日々の暮らしに少しでも取り入れ、お手本にさせていただきたいようなポイントが随所にちりばめられていたからであります。

150622-3.jpg方丈が巧みに活用され、ご本尊に見守られつつ前庭を存分に堪能できます。建築も庭も職人の技が光るホンモノの世界。なんとも贅沢で、五感が喜びます。
円覚寺派管長・横田南嶺老師の『いろはにほへと』も各座席に常備。心の洗濯を!

150622-4.jpg日本の文化の発展に多大なる影響を与えた“禅”ですから、このように訪れる人に感じていただく布教というのも良いものだなぁ・・・と思った次第。

蒸し暑さも吹き飛び、鋭気を養う事ができました。
円覚寺さんにご参拝の折には、ご休憩なさってみてください。

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国際ヨガの日 -6月21日-

“国際ヨガの日”を、皆さまご存知でしょうか?
先日のヨガの稽古にて、師匠が教えてくださいました。


150619-1.jpgなんでも、インドのモディ首相が昨年9月の国連総会の演説で、

「ヨガは私たちの古代からのかけがえのない伝統で、贈り物である。心身の統合を具現化する。運動というだけでなく、あなた方自身と世界、自然の調和の感覚を発見させるものだ」。

と訴えかけ、日本を含む175ヶ国が共同提案国となり、昨年12月に可決、制定されたそうな(ちなみにインドにはヨガ大臣がいらっしゃり、ヨガ・アーユルヴェーダ省があります)。

首相の上記のセリフはまさにその通りで、実践すればするほどにその恩恵の有難みを感じる今日この頃。まだ5年弱ですが、続けるほどに様々な発見があり、「ヨガをしていなかった時、私はどうやって生きていたのかな・・・」と、大げさではなく、大まじめによく思っています。
*一番わかりやすい“効果”という話のみで言いますと、0.4~0.5だった両目の視力が、0.8と1.0に回復しました。


インドのような所だからこそ、お釈迦様がお生まれになったのだと思いますし、アーユルヴェーダやヨガ、仏教など、インド発祥の智慧が全世界へ広がる事は素晴らしいことと、国際ヨガの日をお祝いする気分でいっぱいです(いつか国際禅の日、坐禅の日、、、なんて制定されませんかね)。

150619-2.jpg余談ですが、私が心よりお慕いする大学時代のゼミ教授とゼミ仲間たちで、大学卒業時に校舎の秘密の場所に、未来の自身や世界へ向けて手紙を書き、5年後に開けるタイムカプセルを埋めました。

ちょうど10年ほど前にそれを掘り起こし、皆で読んだわけですが、教授は、

「インドが世界をリードするようになっている」。

と書いていらっしゃり、我々ゼミ生は「先生それはないですよ~先生の理想でしょうけれど。先生は面白いお考えの方だなぁ。縄文時代が大好きでいらっしゃるし・・・」などと皆でなごやかに笑い、先生も「ちょっと早すぎましたかねぇ」と笑ってらしたのを覚えています。

あれから10年ほどたった今、世界中でヨガをしている人は一体何人いらっしゃるでしょう。未だにその人口は増え続けているかと思います。
国際的に認められ、ヨガの日が制定された今、「ある意味においてはインドが世界をリードしているといっても過言では無いなぁ・・・しかもこれからさらにそれが増してゆく感があり、さすがは我らが先生!」と思った次第。

150619-3.jpgちまたには、到底できるはずもないと思わせるようなヨガのポーズをした写真などが溢れかえっている事から、「若くないと無理」、「身体が柔らかくないと無理」と思い込んでいる方が多いように思いますが、私自身身体はかたい方ですが、ヨガの恩恵を存分に受け取っています。

さらに、私の仲良くさせていただいているマダムで、60代後半~70代になってから始められた方が3人いらっしゃいますが、「ヨガって素晴らしいわ!」と仰り、輝いていらっしゃいます。その豊かな人生経験から、新たに始められたヨガの世界で気づかれる事も、広く深いような・・・・・・。
私もそのお姿を拝見し、「何かを始める事に遅いという事は無い」という事を見させていただき、素晴らしい影響を与えていただいています。
国際ヨガの日は明後日、21日日曜日です!

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鎌倉サンガセミナー 2015年 日々の花講座 3



150618-1.jpgおはようございます。
昨日にひきつづき、さらに皆さまの生けられた花をご紹介させていただきます。

150618-2.jpg150618-3.jpg150618-4.jpg150618-5.jpg150618-6.jpg150618-7.jpg150618-8.jpg150618-9.jpg150618-10.jpgいかがでしたでしょうか。
自身でやってみるとよくわかりますが、シンプルであるほどに生けるのは難しいものです。
花を生けていても、お料理をしていても思いますが、足してゆくよりも、極力手をかけずにそのものの良さを存分に生かすというのは、なかなかに奥深い道だと思います。


来年も京都では開催させていただきたいなと思っております。
また、その他の地域でも機会があれば是非。その際にはご案内させていただきます。
 
参加していただきました皆様、お世話になりました円覚寺さん、誠にありがとうございました。

次回サンガセミナーは京都は達磨寺さんにて7月24日(金)に開催。
一般の方にもご参加いただける“はじめての水墨画講座”と、ご住職の為の実践書道基礎講座です。ご参加お待ち申し上げております!

 

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鎌倉サンガセミナー 2015年 日々の花講座 2


150617-1.jpgおはようございます。
昨日にひきつづき、皆さまの生けられた花をご紹介させていただきます。

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150617-6.jpg150617-7.jpg雨宮先生のお花のレッスンは、ご用意くださる花材も魅力的。
実は自身の生活範囲圏によく生えている草花だったり、ちょっと変わった山野草だったり。

お花にもTPOがあるのだと思うのです。数寄屋建築のお部屋の床に生ける花、パーティーで主役の方にプレゼントする花・・・。

日々の生活によりそうような花は、やはり先生がご用意くださるような類の草花なのだろうなぁと思った次第です。
明日も続きます。

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鎌倉サンガセミナー 2015年 日々の花講座 1


150616-0.jpg皆さまおはようございます。
梅雨の雨を慈雨と有難く思い、紫陽花の色の美しさに、毎年この季節にきちんと花を咲かせる愛しさを感じますが、湿気はなかなかに我々の体力を奪うものですね。
それぞれご自身に合ったご対策を!

150616-2.jpgさて、本日は、6月4日午後、鎌倉は円覚寺さんにて開催させていただきましたサンガセミナー、雨宮ゆか先生による“日々の花講座”のご報告です。
京都では5月21日に開催させていただきましたが、是非鎌倉でもという事で、お忙しい先生におこしいただきました。

150616-1.jpgこの度も、お庭を望む素晴らしい環境の中、皆様ものすごい集中力。
花と向き合う事が、自身と向き合う事なのだなぁ・・・と思いつつ拝見しておりました。
そして、先生のアドバイスがある度に感嘆の声が。ほんとうに、先生の魔法のような花の生かし方は、何度拝見していてもうなってしまいます。
私自身、毎日花をさわっていても、学ぶ事は尽きないのだなぁ・・・と思わされますし、今回もいくつかのポイントをしっかり覚えて帰り、日々意識して生けています。

では、今回も京都に続き、皆様が生けられたお花のご紹介を。

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明日につづきます。


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鎌倉サンガセミナー 2015年 エンディングノート講座


150615-1.jpg6月3日に鎌倉は円覚寺さんにて開催させていただきました引導法語講座のご報告につづき、6月4日に開催しましたエンディングノート講座についてです。

これは、臨済宗妙心寺派のご住職でもあり、行政書士でもある田口誠道師を講師として、彼の著書『禅に学ぶ 家族に想いを伝えるエンディングノート』を参考に学ぶ講座です。

150615-2.jpgここ最近、「終活」という言葉が新語・流行語大賞にノミネートされるなど、人生の終焉に対する関心が高まっていますが、なぜ田口師がそこに注目するようになったのか、あるお檀家さんの最期がきっかけだったわけなのですが、スライドでわかりやすく語っていただき、お話にひきこまれてゆきました。

150615-3.jpg自らが人生の最後を迎えるにあたって関係してくる問題、葬儀や供養のみならず、死亡の前後も含めた流れの中で様々な問題をとりあげていただき、皆、自身の問題として受け取られ、また送る側の僧侶としての立場としては、檀家さんや信者さんにお伝えすべくことなど、熱心に質問などもされ、学ばれておられました。

ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。

 

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国際白隠フォーラム2015 於・沼津

白隠さん縁の地、静岡県は沼津市において、7月19日(日)に、【国際白隠フォーラム2015】が開催されます。

20150612hakuin.jpg白隠研究の第一人者、芳澤勝弘先生の基調講演「白隠と大衆芸能」ならびに、パネルディスカッション「NO HAKUIN,NO LIFE -白隠と私-」と題して、「白隠無しに我が人生無し!」と仰る面々が集います。
芳澤先生をコーディネーターとして白隠話に花が咲く事でしょう。

出会う度に新鮮、そして気づきを得られる白隠さんの書画。我々に様々なものを残してくださった、その大慈悲を感じる一日を!
是非ともおでかけくださいませ。



【詳細】

7月19日(日)13:15~16:30

★基調講演「白隠と大衆芸能」

〈講師〉芳澤勝弘氏 花園大学国際禅学研究所元教授

白隠の描く布袋さんは、江戸時代にはやった大道芸をする人の姿。人々が生活する場(十字街頭)に出て、禅の教えを説く白隠禅の真実を、現在にまで受け継がれてきた江戸大衆芸能の実演も交えながら読み解きます。

《出演》鳥刺し舞(静岡県伊東市 阿原田神楽保存会)

えびすかき えびす舞(兵庫県西宮市 人形芝居戎座)

★パネルディスカッション「NO HAKUIN,NO LIFE -私と白隠-」

「白隠のない、人生なんて」国籍も文化も違う人々をそう思わせる白隠の魅力はどこにあるのでしょうか?世界から集まったパネリストが、白隠との出会いを語り、その本質に迫ります。

〔パネリスト〕  ハンス・トムセン氏(チューリッヒ大学教授)

竹下 ルッジェリ・アンナ氏(京都外国語大学准教授)

ブルース・R・ベイリー氏(日本ロレックス㈱代表取締役社長)

李建華氏(翻訳家、日本文化研究家)

〔コーディネーター〕   芳澤勝弘氏

詳細と申込み用紙はこちら(pdf)からどうぞ。




◆19日、午前には下記も開催されます

●公開講座(国際白隠フォーラム賛助企画)

「青い目から見た白隠さんの言葉と意味」 ハンス・トムセン氏/日本美術史

「白隠禅師の女性弟子 ―お察と恵昌尼の場合―」 竹下 ルッジェリ・アンナ氏/宗教哲学

時間:7月19日(日)10:00~12:00 場所:プラサヴェルデ コンベンションホールB

申込不要/入場無料

 

 

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動植綵絵 複製画公開 -相国寺-

臨済宗大本山相国寺方丈において、伊藤若冲筆の動植綵絵の複製画が公開中です。

150611-1.jpgこの動植綵絵、元々は相国寺蔵でありましたが、明治の廃仏毀釈で寺が弾圧を受けていた折、境内地を守る為に手放されたものであります。
いわばこの三十幅が境内を守ったわけで、それがなければ現在の相国寺さんはどうだったのであろう?!などと思いつつ、感慨深く拝見しました。

150611-2.jpg美術館などで公開される事はありませんので、相国寺の観音懺法会前に方丈で公開されるのみです。
複製とはいうものの、絹本にコロタイプ印刷、さらに絵師により加筆されていますので、「真贋を見分ける・・・」などという世界からも逸脱するかのような・・・。

さらに、歴史的な背景や、この度複製が叶い、観音懺法会にて方丈にお軸を配しての儀式が復活した事など、様々な“おもい”に心寄せる時、確かに伊藤若冲が描いたものではなくとも、色んな思いを載せて、この軸は既に有難き宝、今後も大切にしてゆくべき遺産なのだと思いました。

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鎌倉サンガセミナー 2015年 引導法語講座

 

150610-1.jpgおはようございます。
ちょうど一週間たちましたが、先週の水曜日・6月3日に、鎌倉の円覚寺さんにて、円覚寺派のご住職の研修会と、弊所のサンガセミナーを合同で開催させていただきました。

*弊所は主に禅宗の中でも、臨済・黄檗宗の研究機関なわけですが、中でも臨済宗には14の本山があり、円覚寺派はそのうちの一つです。研究所は、この様々な本山や黄檗宗と一緒にお仕事をさせていただいたりしております。

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今回は円覚寺派の住職研修会ということで、午前は円覚寺派管長・横田南嶺老師によるご垂示が、派内の和尚さん方に向けてなされました。最初は気がつきませんでしたが、お話の後半になるにつれ、「午後の引導法語講座に繋がるお話なのだ・・・」と。
そのように皆様のお気持ち(意識)を午後からの講座にぐっと持っていってくださる事は、開催させていただく我々としましてもとても有難い事なのでした。

この講座の講師の能仁(研究所所員)などは、「管長さんのお話、あれがもう引導を語るに全てだから、午後からの講座はせんでいいです」と言うほど・・・。
ですが、引導法語を作成するにあたってのテクニック、漢詩の素養などはどうしても必要になるわけで。40名以上の参加者を得て、開催させていただきました。

150610-3.jpg四六駢儷文という引導法語そのものの形態の説明や、平仄や韻の踏み方、また、戒名の付け方などにも話は及びました。一度や二度の講習を受けても簡単には理解できないこともあったでしょうが、円覚僧堂の雲水から若手住職、なかには老僧の姿も見えましたが、3時間にわたる講座を最後まで熱心に聞いておられる様子が印象的でした。

禅文化研究所では、この講師、能仁晃道が担当して制作した『引導法語大全』という書籍も刊行しております。講座の内容もこの書籍の一部を利用して行なわれました。

150610-4.jpgまもなく円覚寺の境内は、うつくしい紫陽花で一杯に彩られることでしょう。
鎌倉で開催したサンガセミナーの他の講座についても追ってご紹介していきます。



 

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車窓から



150609.jpg度々仕事にて東へと趣きますが、新幹線ではうかうかと寝ているわけには参りません。
富士の御山を拝む為です。

必ずやE席を確保し、その時を今か今かと待ちます。
先日は、円覚寺さんと禅文化研究所合同で、住職研修会&サンガセミナーを開催させていただきました。行きは豪雨でした・・・。

陳腐なところでは、富士山も私の心をいたく刺戟する。私が子供のころの大部分を富士の裾野ですごしたせいもあるが、これを陳腐と思うのは、(私の言葉で言えば)「頭に来ちゃってる」からで、単なる原風景という言葉では表現できない何かがある。 
『私の中のあれ』 白洲正子


富士山がいったい私にとって何であるのか、それをことばで表現できる日など来るのかしらん・・・などといつも考えながら、でも、確かにある“何か”を抱きつつ、褪せる事無い思いで、これからも新幹線に乗り込むのだろうなと思うのです。 

豪雨ではありましたが、水をたたえた田んぼ、新緑から力強い緑へと移行した山の力強さ、数多くの寺社、垣間見える人々の営みに、「日本とはなんと美しい国なのだろう・・・・・・」と、何度往復してもその景色に飽きるところを知らぬのでした。


明日からは円覚寺さんでのセミナーのご報告をさせていただきます。

 

*写真は佐和山城跡です。

車窓からの続きを読む

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映画『駆込み女と駆出し男』

 

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大変な人気のようで、いまさら説明するまでもないかもしれないのですが。

同作は井上ひさし氏の『東慶寺花だより』を原案とした人情劇。女性からの離縁が許されなかった江戸時代、唯一の手段として幕府公認の縁切寺に駆込んだ「駆込み女」たちと、その再出発を助ける御用宿の人々の物語です。

大泉洋さん演じる中村信次郎は、医者見習いで戯作者を夢見る御用宿の居候。タイトルの「駆出し男」とは、なるほどそういうことだったのですね。「駆込む」と「駆出す」はまったく逆ですが、対極にあるものが交差することもあるというのが、人生の面白いところだなと思いました。

そして、ただ自分の明日のみを考えて死にもの狂いでやって来た「駆込む」人々。平行だった彼女たちの人生もまた、交わっていくのです。

皆それぞれの人生を生きているだけなのですが、それでもさまざまな出会いがある。映画に限った話ではなく、現実の世界も同じではないでしょうか。さらに、この作品におけるすべての出会いは、そもそも切れる縁があったからこそというのもまた皮肉な話で、「縁」というのはやはり不思議なものだと感じます。

劇中、江戸の豪商の妾・お吟が、駆込み途中の山中で知り合った鉄錬り(鉄工)女・じょごに、お国言葉を訊ねるシーンがありました。そのときお吟が教わった方言は、終盤とても大きな意味を持って使われるのですが、縁への感謝が込められた短くも素敵な言葉です。

よろしければ、ぜひ劇場で。

『駆込み女と駆出し男』予告編

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長命寺 -滋賀・近江八幡-

近江の寺社や自然が好きで、京都とはまた違う空気に魅せられて度々でかけています。

150605-1.jpg今回は近江八幡長命寺。その名の通り長命祈願の寺(由緒も面白いです)。三十三所観音霊場の三十一番札所としても知られるお寺で、天台宗系の単立寺院、ご本尊は十一面観音菩薩です。

かの白洲正子がその著書『近江山河抄』の中で、「近江の中でどこが一番美しいかと聞かれたら、私は長命寺のあたりと答えるであろう」とまで書いた地。

150605-3.jpg昔の風情とは少し変わってしまっているでしょうが、確かに少しゆけば上写真や、先日ご紹介したこの風景(田んぼの写真です)が拡がり、長命寺の境内からは、古人が琵琶の海と表現したほどにおおらかで広い琵琶湖が望めます。

150605-2.jpgそして長命寺の伽藍はこのとおり。近江特有のベンガラ塗りが施された三重塔や諸堂。防虫や防腐効果があるとのことで、近江ではとてもよく目にします。ワケには諸説ありますが、こんにゃくまで赤いですね・・・。私は茶の湯の懐石で使われていた事があり、その時が初めてでしたが、誠に驚いたものです。

150605-4.jpg霊験あらたかな巨大な岩もあちらこちらに。こちらは「修多羅(すたら)岩」と呼ばれ、「修多羅とは、仏教用語で天地開闢(かいびゃく)、天下太平、子孫繁栄を言う。封じて当山開闢長寿大臣、武内宿禰大将軍のご神体とする」だとか。

なにか「かなわないな・・・」と思うような自然の産物、自然そのものに出会った時に、有難いような祈るような気持ちがどこからか湧いて参りますが、それは昔も今も変わらないのだと思います。

かく言う私も、宗教的聖地をまわろうと大学の卒業旅行でネパールを訪れましたが、結局は寺院などよりも、4200メートルまでトレッキングをして拝んだ8000メートル級の山々が心に響き、かの地の人々が山を神と拝む理由がわかったような気がしたものです。
今回の参拝ではそのような事を思い出しつつ、岩を前に手を合わせました。




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表千家長生庵・堀内宗心宗匠ご逝去

5月27日に、表千家堀内長生庵の前庵主・堀内宗心宗匠がご逝去されました。

季刊『禅文化』にご寄稿いただいた事もあり、書籍の刊行でも大変お世話になりましたのはもちろんのこと、私個人としましては、茶の湯の師匠が長年師事するお師匠さんとして、遙か彼方に望む道しるべのような御方でした。
世の定めである事を知りながらも、ずっとお元気で我々を導いて欲しいと、あらぬ願いを抱いて参りました。

150604.jpg訃報を耳にした次の日はいつもの稽古日。
「私でもこのような気持ちなのだから、我が師のお気持ちはいかばかりか・・・」と思い稽古場に向かいましたが、師は明るく、「さぁ、宗匠にお教えいただいた如心斎式の花月を皆でやりましょうよ、宗匠にご覧いただきたいわ」と・・・・・・。

稽古場の先輩が点ててくれるお茶一幅を口にしても、茶室で何をしていても、宗匠が満ち満ちているような気がして、私が茶の湯の稽古を続ける限りは、宗匠はいつも生きていらっしゃるとわかった次第です。
旅立たれてなお尊い御教えをくださる御方。その御方の教えを一言たりとも聞き逃さぬと稽古を励んで来た我が師。
気持ち新たに稽古に励もうと思った次第です。

150604-1.jpg引く人も 引かれる人も 水の淡の  浮き世なりけり 淀の川舟

 

また、宗心宗匠は建仁寺の竹田益州老師に参禅され、各派の管長や老師方とも交流のあった御方。
ここ最近、研究所の理事会や記念企画で様々な和尚さん方にお会いしましたが、管長や老師、総長さんをはじめ、花園大学の茶道部で宗匠のお人柄に魅せられた和尚さん方が口々に「あのような方は稀有の存在であった、素晴らしいお人柄であった」と仰るのを拝聴する機会にめぐまれ、皆さんと宗匠の事を偲ぶ機会があり、有難い事でした。


心より、ご冥福をお祈りしております。



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「臨済禅師1150年・白隠禅師250年遠諱」記念企画 5/31ご報告

 

150603-1.jpgおはようございます。
先日、5月31日に六本木アカデミーヒルズ49にて開催されました、遠諱記念企画は、おかげさまをもちまして多くの参会者を得て、無事終わらせていただく事ができました。
*臨黄ネットでのご報告はこちら

前日には大きな地震もあり、当日のお天気は雨との予報。色々と心配致しましたが、お天気にも味方してもらい快晴、皆様に無事お帰りいただく事ができ、感謝致しております。

150603-2.jpgまず関西とは人の数が違う東京、会場を埋め尽くす人々。そして集まる方々にお若い方も多く、我々も学ばせていただくところ多々有る実りの一日となりました。
それぞれの講演会や鼎談、ワークショップのご報告は、臨黄ネットの遠諱ページにて掲載させていただく予定です。
今後も遠諱関連事業(来年は展覧会や大坐禅会があります!)につきましては、ブログ禅でもご紹介してゆきたいと思います。
引き続き、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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岸野承 こころ・かたち


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おはようございます。
友人の展覧会のごあんないをさせてください。
以前こちらでもご紹介させていただきましたが、私の誕生仏を彫ってくれた友人の展覧会が東京で開催されます。

とき :6月5日(金)~14日(日)
場所 :うつわや(代々木上原駅徒歩4分)
作家在廊日:6月5日~8日

 

彼の父上は水墨画家で、無文老師に付き3年雲水修行をなさった方。
彼もまた禅寺に通っていたり、寺社の古材や流木などを用いてそこから感じるものを彫り出したりと、なんだかそこここに禅が転がっているような感じを受ける一家、そして作品なのです。
お時間ありましたら是非お運びください。


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日本の風景

 

150529-1.jpg小野竹喬先生が描かれた、優しくあたたかい日本の風景が大好きです。そんな風景にまた出会いました。
この日はお隣近江の自然を満喫。
ヨガの稽古と自然そのものからの癒やし(他にも色々ありますが)が、私を病院&お薬知らずにしてくれています。
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まぁ色々はありますが、このありのままの自然は真実。 日本に生まれて良かったなぁ・・・と思うのでした。

 

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