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「臨済禅師1150年・白隠禅師250年遠諱」記念企画 5/31開催

おはようございます。

平成28年に迎えます宗祖臨済禅師の1150年遠諱。そして、平成29年に迎えます日本臨済宗中興の祖、白隠禅師の250年遠諱に向けまして、様々な催しを開催させていただいております。
*禅文化研究所にその事務局が置かれております。

150529.jpg昨年は、「禅って何?」をテーマに、このような講演会を開催させていただきましたが、この度は第二段としまして、もっと皆さまに参加していただけるような企画を色々と考え出しまして、明後日5月31日(日)に、六本木アカデミーヒルズにて、【遠諱記念企画】を開催する運びとなりました。

いよいよです! おこしいただく皆さま、どうぞよろしくお願い申し上げます。


ちなみに、基調講演と鼎談は、当日おこしいただきましても空きがございます(先着順)。
その他講座も、キャンセルが出ましたり、お席が空いていましたらお入りいただけますので、お気軽に受付にてお尋ねくださいませ。


さらに、無料体験として、禅僧との1対1の対話コーナーも設けております!
「お寺に趣いて和尚さんに話を聞いてもらったり、相談ごとをしたりというのは敷居が高くてなかなか・・・」という方、是非この機会に!
 
個人的には、六本木ヒルズに禅僧大集合!という事にわくわくしております(在家職員の戯言ですがお許しください)。

皆様におめにかかれますのを、実行委員一同、心待ちにしております。
お気を付けておこしくださいませ。

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サンガセミナー 2015年第1回 日々の花講座 4

おはようございます。
長々と続いてしまいましたが、本日最終ご報告です。お付き合いくださいませ。

*鎌倉・円覚寺さんにて6月4日開催の“日々の花講座”についてはこちらをご覧ください。

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ご参加いただきました皆さま、誠にありがとうございました。
私はサンガセミナーではお仕事ということで花を生けているわけにも参りませんので、実は町家を借りて夜のクラスを設け、研究所職員や友人達と共にレッスンをしていただいておりました。今後も学ばせていただきたいと思います。

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サンガセミナー 2015年第1回 日々の花講座 3

おはようございます。
昨日、一昨日とご紹介して参りました、「サンガセミナー・日々の花講座」で皆さまが生けられた花。
本日もひきつづきご紹介して参ります。

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鎌倉サンガセミナーでの日々の花講座も募集中!詳しくはこちらからどうぞ。

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サンガセミナー 2015年第1回 日々の花講座 2

おはようございます。
昨日にひきつづき、サンガセミナー日々の花講座のご報告です。

150526-1.jpgゆったりじっくりペースで、一つの花器、選んだ花と向き合う方。テンポ良く花を生け、2~3の花器を楽しむ方、いろんな方がおられました。自由に花と向き合える時間ですね。
本日は、昨日にひきつづき、撮影スペースで写させていただいた皆さんのお花をご紹介したいと思います。

150526-2.jpg150526-3.jpg150526-4.jpg150526-5.jpgいかがでしょうか。
雨宮ゆか先生のお花の講座は、花材そのものもそっと心に寄り添うような草花ばかりで、そんな草花に囲まれていると、皆さんの表情がだんだんと生き生きされてゆくのを拝見するのを嬉しく思っておりました。

次回は鎌倉は円覚寺さんにて。ご参加お待ち申し上げております。
詳細はこちらからどうぞ。

 

 

 

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サンガセミナー 2015年第1回 日々の花講座 1

 

150525-1.jpg先週、5月21日に開催させていただきました、禅文化研究所サンガセミナー“日々の花講座”のご報告です。
午前中の精進料理講座に引き続き、妙心寺塔頭・東林院さんをお借りしました。

今回東京よりおこしいただきました雨宮ゆか先生のお花の講座では、自身が気に入った花器を使い、自ら花を選んで生けます。まずは皆さまの前にお花と花器をセッティング。

先生とご相談させていただき、ちょうどお庭が美しい季節でしたので、ご本尊様にお参り後は襖で仕切らせていただきまして、背をむける格好になってしまう事をお許しいただき、寺子屋のようなイメージでお庭を前に花と向かい合う事にしました。
こういった稽古事をお寺でさせていただくというのは、静かで掃き清められていて、ほんとうに最適の有難い場だと思います。

150525-2.jpg初歩的なお花の生け方、花器の使い方のコツなどをご説明いただいた後、何事も実践あるのみ、「やってみましょう!」という事で、花と向き合う時間のはじまりです。
花を選ぶところから皆さま真剣です。

150525-3.jpg少しの間、皆さま静かに花と向き合われます。少したちますと、あちらこちらから、「先生!」とお声がかかり、先生が皆さまの元へかけつけ、草花の生かし方を伝授されます。

150525-4.jpg先生が少し花を生け替えるだけで、まるで魔法を使っているのでは?と思えるくらいに、花も、花器までもが見違えます。
同時に皆さまからも、感嘆の声とため息がもれます。その時の皆さまの表情がなんともいえず、主催者側の我々も、この講座をやってみて良かったなと思うわけであります。

150525-5.jpg私自身、生活に花を欠かす事はほぼありませんが、先生の講座からは目から鱗の気づきを得られます。まだまだ色々と知りたい、学びたいなという気持ちがどんどん湧いて参ります。

皆さまもまたそう思っていただけたのか、「毎月開催してほしい」、「次はいつ?毎回参加したいです」というお声を多くいただきました。
次回は来月、6月4日に、鎌倉は円覚寺さんをお借りし、またとない機会となるであろう日々の花の講座を開催させていただきます。ご参加お待ち申し上げております。>詳細はこちら

*撮影場所を設け、生けたお花の撮影大会も致しました。上写真を含めまして、ご参加の皆さまの生けられたお花を何日かに分けてアップさせていただきたいと思います。お楽しみください。

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サンガセミナー 2015年第1回 精進料理講座・日々の花講座

 


150522-1.jpg昨日、5月21日に、今年度第1回目となりますサンガセミナー・精進料理講座と日々の花講座を、妙心寺塔頭・東林院さんにて開講させていただきました。

昨年は11月一昨年は9月に開催させていただきましたので、本年は新緑が一番美しい5月に。
毎回参加してくださる方もいらっしゃいますので、禅寺の様々な表情や、食材の違いを感じていただきたく。

150522-0.jpg抜けるような青空、緑が眩しい中、掃除が行き届きスッキリした禅寺に身を置くだけでも、心に積もった塵を拂えるかのような心地がするものです。

150522-2.jpg調理に入る前には、命ある食材を扱う心、生かされている我々というものについて、西川和尚よりお話を頂戴します。
このお話が重要で、皆さんの食材に向かう意識がぐっと変わる、集中できるのだと思います。

150522-3.jpg先日の花園大学学長講座では、円福寺専門道場の政道徳門老大師が道元禅師の『典座教訓』より、「拈一茎草 作丈六金身(一茎草を拈じて 丈六の金身となす)」をお示しになられましたが、その事を思い出しておりました。
「一枚の菜っ葉、一本の胡瓜も、仏の身体として扱う」。そのように食材を扱った料理は、目にはみえなくとも、確かに我々が感じ取れるものとして、精神と身体を養うのですね。

150522-4.jpgいつも思うのですが、お集まりいただいた時と、自らが食材と向き合って(自身と向き合って)お帰りいただく時の表情が違っているのが印象的です。

150522-5.jpg午前中、皆さまが精進料理講座を受講されている間、私は午後からの日々の花講座の準備にかかっておりました。
その様子がこちら・・・。講座後、毎月でもお稽古して欲しいという声多数でした! 来月は鎌倉の円覚寺さんにて開催しますので、円覚寺参拝&日々の花講座でご自身をみつめる機会を作ってみてくださいませ。

来週からは皆さまの生けられた花をご紹介したいと思います。お楽しみに!

150522-6.jpg*京都でのサンガセミナー、2回目以降の講座、随時募集中です。詳しくはこちらをご覧くださいませ。



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今週の花

150521-1.jpgどうしたって慣れない、好きになれないあの独特のニオイ・・・。
ですがあまりに可憐でかわいらしい花を見ると、どうしても生けたくなるどくだみ。
地図を書けるくらいに、近所のどくだみ生息地を把握しています(別に自慢にもなりませんが・・・)。

150521-2.jpg無文老師にはユキノシタを。よくぞこんな形で咲くものだ・・・と、毎年まじまじとみつめては感嘆してしまいます。さらに葉っぱはてんぷらにもできますね・・・。生けてよし、食べてよしのユキノシタです。

150521-3.jpg大好きな花オンパレード、コヒルガオ。こちらも、けなげにどこにでも生息。違う植物にからみついてそっと花を咲かせていますね。次々咲かせるたくましさに、可憐な色が大好きです。

150521-4.jpg家に帰ってもどくだみです。このニオイに耐えて摘み取り、乾燥させてお茶にすれば素晴らしい効能を発揮する薬草です。
私はヨガを始めた頃から薬を飲まないようになりましたが、人間が抱える病などは、自然界の中にそれを癒すものがあるとされていますが、案外気づかぬほどに身近にある草花にも、様々な効果があるものなのだなぁ・・・と改めて思うのでした。

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研究所のお玄関


150520.jpgおはようございます。

研究所の玄関です。
二階には禅堂がありまして、学生さんたちがよく坐禅をされています。

大学の禅仏教教育センターによる“今日のことば”は、思想家・唐木順三先生の

「忘却は前進の秘訣である」

です。
岡本太郎先生の

ぼくは忘れるということを、素晴らしいことだと思っている。負け惜しみではなく、忘れるからこそ常に新鮮でいられるんだ」。

を思い出しました。
著作の中でもこの“忘れる”ということについて書かれた部分が度々出てきて、真っ白でいる、真っ白になる事の大切さを思わされます。
積み重ねてばかりいると、どうやらダメらしいのです。
本日は自戒をこめてのブログとなりました・・・・・・。


*実は季刊『禅文化』の39号には、岡本太郎氏より「生きる神秘」と題してご寄稿いただいています。品切れ絶版となっておりますので、再収録か、こちらでご紹介かしたいものだなと考えております。

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『京都日常花 市井のいけばな十二ヶ月』青幻社

草木花に半ば埋れる日本の暮らしのなかから、
生まれるともなく生まれ、
教えられるともなく教えられた、
「偉大なる素人の花」です。  川瀬敏郎


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「偉大なる素人の花」。なんと素敵な響きでしょう。
この度、知人友人の編集者&カメラマンペアが京都じゅうを駆け巡り、花の瞬間、いのちの輝きをとらえた花の本『京都日常花 市井のいけばな十二ヶ月』が上梓されました。

表紙は親しくさせていただいているご夫妻のお宅。もちろん自ら生けられた花が・・・。ため息の出る素晴らしさ。お二人の素敵なくらしぶりやあらゆる事におけるセンスの良さからも、納得すべき採用である!と嬉々としております。


寺院、旅館、骨董屋、飲食店、個人宅など、京都のありとあらゆる場所を対象とし、主にそこで日々飾られる花が紹介されています。
花を生けた人の名前は載っていませんが、友人知人のお店やお宅などが多く掲載されている為、あそこの花はあの人が、ここの花はあの人が・・・と、顔を想い浮かべつつ、その人らしい花の様子を楽しんでいます。

場所の空気、全体のしつらえ、使う花器に花材、花台、床の軸。1ページごとに、穴のあくほどに眺めては学ばせていただいております。これほどに色々な意味で多種多様の花を掲載した本が今までにあったでしょうか。
是非皆さまにもご覧いただきたい一冊です。

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土が良ければ・・・

「土が良ければ、何でも大きくちゃんと育つんです。人間も一緒」。

150518.jpg見たことも無いような大きなねぎ坊主が、揃いに揃って太陽の方を向いて背伸びをし、スナップエンドウははちきれんばかり、サニーレタスはまるで美しい花が咲き誇るかのよう。

瑞々しく、生き生き育つ野菜達の美しさに感嘆の声をあげていると、「持って帰りなさい」。
自宅で一口その濃い味をいただくごとに、育てた方の心、はからいを感じ、有難く噛みしめています。
何の味付けもいりません。 

禅寺での感動や気づきは、何ものにもかえがたい私の血肉となっています。

 

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向き合う

“自分との向き合い方”といえば、ほんとうに色々な方法があります。
代表的な坐禅はもちろんの事、茶の湯やヨガに瞑想、読書に旅・・・数えればきりがありません。

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わざわざ何かをしなくとも、日々の生活の中で最も重要で、当たり前のように繰り返される自身と向き合う行為といえば、食べる事。
私が尊敬する友人は、「この一皿が、今の自分」といつも言っています。
まさに、その日の精神状態がそのまま隠しきれないものとなって出てしまうのが、料理だなと思うのです。
自身の精神と身体と魂とを養うものとして、特に僧堂や禅寺においても大切にされるこの日々の営み。
なかなか忙しい生活の中で意識するのは難しいかもしれませんが、一度、あえて意識する機会をもうけてはみませんか?

150515-.jpgさらに自身を見つめる、自身と向き合うものの一つに、“花を生ける”という行為が挙げられます。

シンプルな花ほど難しく、形が決まらなかったり、自我が出てしまってなんだかいやらしくなってしまったり、「野に有るように・・・」とはゆかぬもの。

お花のお稽古となると、なかなかに日々の生活では生けにくい立派すぎるものであったり、流派に入門となるとおおごとだったりします。

今回は、日々の生活にそっと寄り添うような花を学びたいと思います。
お床があろうがなかろうが、部屋が狭かろうが飾るところが無かろうが、花瓶が無かろうが(コップだって立派な花器になります)、そんな事は全く関係無く、日々花を生ける事は、自身と向き合う事にほかなりません。
少しのコツとエッセンスを学ぶ事で、ぐっと花の命を生かす事ができるようになります。

150515-2.jpg5月21日(木)、この、「食べる事」・「花を生ける事」を禅寺で体験し、自身と向き合ってみられませんか? 若干名様、まだお入りいただけます。ご参加お待ち申し上げております。

詳細&お申し込みはこちらから

鎌倉でもお花の講座があります。詳細はこちらからどうぞ。

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安楽寺 その2 -信州上田-

150514-1.jpg昨日につづきまして、信州は上田にあります安楽寺参拝についてです。

国宝八角三重塔につきましては、このサイトに詳しいので、引用させていただきます。

*** *** ***

木造八角三重塔は、木造の八角塔としては全国で一つしかないという貴重な建築で、昭和27年3月29日、文化財保護法の規定により長野県では一番早く国宝に指定されました。
立年代は鎌倉時代末期から室町時代初期までのあいだと言われてきましたが、平成16年、安楽寺の依頼を受けた奈良文化財研究所埋蔵文化センター古環境研究室の光谷・大河内両先生の調査の結果、三重塔用材の伐採年代は正應二年(1289年)ということが判明しました。

これにより少なくとも1290年代(鎌倉時代末期)には建立されたことが明らかとなり、わが国最古の禅宗様建築であることが証明されました。

初重に裳階(もこし=ひさし又は霧よけの類)をつけた珍しい形式であるうえに細部も禅宗様の形式からなり、類例が少ないです。

*** *** ***

との事。説明がなくとも、目の前に現れるだけで圧巻。日本建築の粋を結集したものである事は一目瞭然です。この日は木彫をしている友人が一緒でしたので、木の事なども説明してもらい、しばし遠目に、近くから・・・と何度も拝見。

150514-2.jpg遠い宋の国より来日した僧や、留学から帰った僧たちは、かの国に多くみられる八角形の塔を懐かしく思い、見上げたのでしょうか。
私は中国の八角塔は未だ参拝した事がありませんので、なんとなくベトナムの臨済宗寺院を思い出していました。

上田市の文化財マップにて、内部にお祀りされている大日如来の画像も拝見できます。禅宗寺院に大日如来?!仏様だけはそれより以前のものなのでしょうか。
興味のつきない安楽寺参拝なのでした。

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安楽寺 その1 -信州上田-

仕事でもプライベートでも、寺ばかり訪れている私ですが、先日は信州上田を訪れました際、かねてから念願であった安楽寺(元は臨済宗・現在曹洞宗)を参拝しました。

150513-1.jpg鎌倉時代、塩田流北条氏の領地として栄えた塩田平(現在の上田市)の地は、当時の政治の中心であった中央権力(鎌倉)と密接な関わりを持ち、ここ塩田の禅宗寺院は、鎌倉北条氏からも外護を受け、非常に栄えました。

安楽寺の開山・樵谷惟仙(しょうこくいせん)は、留学先の宋より1246年に帰国。荒れ果てた寺を再興(縁起は定かではありませんが、臨済宗の寺院になる以前よりあった古刹のようです)、臨済宗寺院としたようです。

建長寺の開山・蘭渓道隆とも親しく交流があったようで、先日仕事にて、蘭渓道隆禅師像の修復現場を拝見していた私は、そもそも時間が無く、安楽寺に寄る事はできないかもしれないと思っておりましたので、おそらくは禅師が繋げて下さった御縁であると、深く感銘を受け、感謝しました次第です。

150513-2.jpg写真を撮るのは憚られましたので撮りませんでしたが、樵谷惟仙禅師と、二世の幼牛恵仁和尚像も、それは威厳に満ち、お二人のお人柄が偲ばれるようでした。

150513-3.jpg長くなりましたので、我が国最古の禅宗建築様式を誇る八角三重塔につきましては、明日ご紹介したいと思います。

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禅の風にきく


150512.jpgおはようございます。
臨済宗の宗祖・臨済禅師1150年、そして日本の臨済宗の中興の祖・白隠禅師の250年の遠諱を記念しまして、様々な行事を開催しております。

今回のお知らせは、中外日報さんによる特別企画です。
皆さま是非ともおでかけくださいませ。


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死ぬまで・・・


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「死ぬまで間に合います」。


先日ご一緒させていただいた和尚様の一言。

人間、ともすれば弱気になり、「もう○○歳だし・・・」「私にはそんな事はもう・・・」という言葉をよく口にしてしまうのではないでしょうか。
私はあえてそういった事は口に出さないように意識して生きていますが、それでもどこかにそういう気持ちがあったのでしょうか。
和尚様が確信を持って静かに、力強く仰った時に、「あぁ、生きていて良かったなぁ」と腹の底から思い、心がぱぁっと明るくなりました。

目から鱗の一言をいただき、明日への糧とします。

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今週の花


150508-1.jpgおはようございます。研究所は上司の自坊より届けられる花のおかげで、花盛りです。
上はお玄関。ちらりと遠諱記念企画のポスターもアピールしてみたり・・・。

150508-2.jpg無文老師には鳴子百合を。自然界の造形の美しい事。斑入りの葉っぱの絶妙なバランスにもため息ものです。

150508-3.jpg昨日まで楚々とした白く美しい蕾だったのが、開くとゴージャスな芍薬!!! 地味な研究所でひときわ目立ち、浮いておりますが、たまには華やかで良いでしょう。

150508-4.jpgデスクにはガラス作家の友人の古代ガラス写しの壺に、白と緑だけで。
こういった色がことのほか美しく感じる季節ですね。

さて、私自身、昔は流派の花の稽古をしていましたが、今はそこから離れ、我流で花を生ける日々です。ですがやはり、教えを請いたくなるものです。

お寺さんでも、「流派の花を習いに行くのはちょっと・・・」と躊躇されながらも、花を生かす方法を知りたい方は多いのではないかな?!と、今年度の禅文化研究所・実践講座サンガセミナーにおいては、お花の稽古を開催する事となりました。
一般在家の方も、もちろん参加可能です。

お目にかかれますのを心待ちにしております。

京都サンガセミナー 5/21開催
鎌倉サンガセミナー 6/4開催 

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その場の気が変わる・・・

私ごとですが、大親友が二冊目となる料理本を出版しましたので、お祝いも兼ねて記念会を主催してみました。
彼女のところ(窯元です)で作っている土鍋を使った料理を紹介する本ですので、皆さまを料理でもてなし、さらに彼女が自分の為に築いた新しい穴窯で作った作品などを展示させていただきました。

京都の町家(というよりも数寄屋建築の家ですね)を貸し切り、何も無かったその空間に、彼女の家から持ってきてもらった軸を床に飾り、彼女の作った水指に山から採ってきた枝を生け、敷板には春日大社の古材を用いました。

150507.jpgこの岸野魯直先生(山田無文老師について、3年間祥福僧堂で修行されていました)の水墨画、“笠置渓谷”の軸を掛けていて本紙が現れました時、まさに新緑の笠置渓谷、ご神体とされる笠置山、戦火により今や光背を残すのみの笠置寺の磨崖仏がぶわっと眼前に立ち現れる心地がし、いたく感動してしまいました。
摩訶不思議水墨画の世界。意識したかしないかのほんの一瞬の出来事です。

本来、軸の本紙(絵や字がある部分)に花や枝がかかる事は御法度ですが、新緑の笠置渓谷を思うとそんな事もどこへやら、写真のように生けていました。
私の中では、どこまでがお軸の中の緑、どこからがこちら側で実際に生けている緑なのかわからなくなっているという面白い体験でした。

いつぞや、敬愛する福森雅武先生が、「その場の空気が変わるくらいの花でなくてはいけないんだね。概念や形から入るんじゃないんです」と仰っていましたが、少しは場の気も変わりましたでしょうか。「本紙に掛かってはいけない」などと頭で考えていたら、このようには生けられなかったように思います。

今回このような事をしてみて、軸や花、器などによって、空間が生気を帯びてゆく様を体験し、誠に面白いものだなと感動しました。

家や部屋ですら、置いている物の気によってどんどんと表情を変えて生き生きとしてくるのですから、人間が日々、自身の身を置く場の大切さといえば言うまでもなく。
修行僧の為に夢窓国師が作られた庭、掃き清められた僧堂の清々しさを思い出すのでした。

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坐禅と朝バッハ  於:妙心寺金牛院


150501-1.jpgお声かけいただき、出勤前にちょっとユニークな早朝坐禅会に参加して参りました。

「朝バッハ」付きというのが、普通の坐禅会にはない試みです。しかしそもそも、朝バッハってなに?坐禅の後にコンサートでもあるのでしょうか。それとも、流行の兆しが見えるドイツ菓子かなにかの名称?

と、いろいろ考えましたが正解は「朝、バッハの楽曲を演奏(練習)すること」。なんと坐禅中、同じ空間でプロの音楽家による生演奏が行なわれるというのです。

というわけで、一しゅ目はご住職の指導のもと通常の坐禅を行ない、二しゅ目、斎藤孝太郎さんの朝バッハ=「無伴奏チェロ組曲」が流れる中で坐らせていただきました。

坐禅中ですから、聴かせるための音楽ではないはず。それでもつい、意識が心地よいチェロの調べに向いてしまう自分に苦笑でしたが、静かに坐る場で音楽が邪魔だったかというと、決してそうは思いませんでした。以下、坐禅を終えて自分なりの気付きです。

坐禅と楽器演奏は一見まったく異なるもののようですが、自己と向き合うという点で共通していますね。呼吸が大切で、修練に終わりがないことも同じ。心を整える必要性も似ている気がします。「坐禅」と「朝バッハ」、互いに別のことをしながらも自分と向き合う時間を共有していたのかと思うと、帰り道は清々しさもひとしおでした。

私自身、弦楽器の演奏が趣味なのですが、坐禅レベルの緊張感で弾く機会は先生の前に出たときくらい。随分もったいないことをしてきました。今夜の練習は、今朝の張り詰めた空気を思い出してグッと集中したいと思います。

150502-2.jpg坐禅後の茶礼で配られたのは、円相に見立てたドーナツ

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