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季刊『禅文化』236号発行によせて


150430.jpg4月25日、季刊『禅文化』の最新号が発刊されました。

特集は「衆生と向き合う禅僧」。今回は、法務のみならず現代社会と正面から向き合う5名の禅僧にご寄稿いただき、僧侶の社会活動を詳しくご紹介しています。

相談員、教誨師、保育士……、ご協力いただいたお坊さまの肩書きはさまざまですが、編集作業を終えたいま、これらすべての原稿に共通する感想を抱いています。

それは、優しさは伝播していくのだなあということ。

綴られたエピソードの中で、人の心が動く瞬間はいずれも小さな一言だったりするのです。ですが、瞬間のやりとりに大きな思いやりが見え隠れし、何度も心を動かされました。それらの言葉が何気ないことも、かえって胸を打ちます。

ひとは相手の心中を実際に覗くことはできませんが、その機微を少しでも感じ取ろうという意識は、どれだけ大きな力となり、あたたかい連鎖を生むのか。ぜひ多くの方にお手に取っていただきたいと思います。

また、今回ご紹介した活動の中には新たな僧侶の参加が待たれるものもあるそうで、関連情報も掲載しています。この号を通じて、また新たなご縁が繋がるようなことがあれば嬉しいです。どうぞ宜しくお願いいたします。

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春のめぐみ

皆さまおはようございます。
改めまして、いつもご高覧いただき、ありがとうございます。

突然ですが、私には山菜の師匠がいます。山菜を採るところから、料理するに至るまで師匠と呼ぶに相応しい素晴らしい感覚の持ち主です。
彼女は、車を運転していても、タラの芽やわらび、こごみ、コシアブラなどの芽吹きに反応し、そして食べ頃か否かを瞬時に判断します。視力はものすごく悪いはずですのに、その感覚たるや、野生動物としか思えぬほどなのです。

150428-1.jpgその師匠について山菜を採り始めてはや3~4年。
都会育ちの私はこの季節、山菜にうつつを抜かすというような事は全く無いまま生きてきたはずが、自ら食すものを山に入って採る喜びや、その味を覚えた今や、春になると、師匠ほどではありませんが、うきうきと心浮かれ、もはや頭で考えるのみならず、身体が山菜を欲するようになりました。人間の感覚とは面白いものですね。

「山や野に囲まれた所で育った人には、色んな意味でかなわない・・・都会育ちの私には欠落している感覚が多すぎる」とずっと思って来ましたが、今まで経験が無かったからこその有難みをこの年齢になって噛みしめ、無かったからこその大きな発見もあります。

「何かを始めるのに、何歳だから遅いという事は無い」とよく言われますが、なかなか人間そんな言葉だけ聞いても信じられなかったりしますが、山菜採り一つをとっても、ほんとうにそうなのだな・・・と心から思うこの頃です。

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臨済録を読む会 於:湯島 麟祥院

平成28年、29年に迎えます臨済禅師1150年・白隠禅師250年の遠諱を記念して、様々な事業が行なわれています。
その中には、一般の皆さまに向けたものもございますし、今回、円覚寺派管長・横田南嶺老師を発起人として関東で立ち上がりましたこの会は、僧侶のみ集まりましての勉強会です。本日が第一回目、明治時代に臨済大教校が置かれました、湯島の麟祥院にての開催です。

150427.jpgいま一度、臨済宗の要ともいえる臨済禅師の語録に立ち返り、唐・宋代の禅語録の研究において最先端をゆかれる小川隆先生(駒沢大学教授)にご講義いただこうという試みです。
また、ご報告は遠諱ページにて掲載させていただく予定です。

また、京都では一般在家の方々へ向けて、南禅寺派管長・中村文峰老師が、南禅寺山内・南禅院にて『臨済録』の提唱をなさいます。
今後の予定はこちらをご確認くださいませ。

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内面からの美しさ

私も楽しみに拝読させていただいております、鎌倉は円覚寺さんの“居士林だより”
横田南嶺老師の提唱内容を、在家の方にもわかりやすいようにご紹介くださっています。

150424.jpg4月20日より、入制大攝心と申しまして、一週間集中的に坐禅の行をされる期間に入っておられます。

いつも思いますが、僧堂の老師方がお元気そうでお肌も艶々(こんな言い方申し訳ないのですが、本当なのです)、雲水さんのなんとも気持ち良い清らかに澄んだ雰囲気というのは、日々の修行の上に、さらにこういった攝心によって、自己と向き合い、身体と心を整えていらっしゃる賜物なのでしょうか。
内面からにじみ出る美しさを感じ、いつも感動します。


以前読みましてこちらでもご紹介した本の中にありましたが、チベット僧の老師のようなお立場の方は、「自分の中の仏が小さくなると行に入ります」と仰っていたのだとか。

禅宗でも悟後の修行が大切と言われ、僧堂ではこういった攝心の期間が設けられ、集中的に坐禅をする時間を取るという事に、修行体系は違えども、同じ仏教の修行での共通点を見いだし、やはり動中の工夫は、静中の工夫あってのこそなのかしらん・・・などと、くるくる思いを巡らせています。
考えている閑があったら、坐禅か瞑想でも実践し、自身の日々の生活がどう変わってゆくのか、実体験してみた方が良いですね。

研究所からは、僧堂での生活をつぶさにご紹介した、『雲水日記』という本を出させていただいております。ご関心ある方は是非!

なお、近々ですと関西では、5月4日(月)10:40~花園大学の教堂で開催される、【花園大学学長講座 禅とこころ】に、横田南嶺老師がご登壇されます。是非お運びください。

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日々新

「相手をジャッジして、望んでばかりいるのではなく、自由にさせてあげてください
そうすると、あなたも自由になります」。

150423-1.jpg4月始めの話ですが、京都にて開校されたゆっくり小学校の授業にお邪魔してきました。
ヴァンダナ・シヴァ女史の精神思想における先生ともいえるインド人思想家で、私が一度直にお話を拝聴してみたいと願っていたサティシュ・クマール先生の来日記念講演ツアーなのでした。

「信仰は過去に属する

信頼は、今ここに属する

結婚だって、友人関係だって、

過去に結ばれた契約を信じる

ことではないはずだね

今ここにある関係への信頼であり、

相手に対する信頼だ」


結婚してから四十年を経た今も、サティシュ先生は、毎朝奥様に恋に落ちるのだそうです。

150423-2.jpgどんな質問にも迷い無くあたたかくお答えになられ、素のままで軽やかに「今を生きる」を実践されているお姿を見るにつけ、私の頭には、「日々新・・・」の禅語がずっとこだましていました。

そして、いつも「Back to the basic」と仰られた、今は亡き永源寺の篠原大雄老師の事をも思い出し、世界中の賢者が指し示されるところに違いは無いのだな・・・と改めて感じ入る、有難い一日を過ごさせていただきました。

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かくれ里の春

 

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なんというのでしょうか。この神社のあたり一体は、ぐぐっと気の力が違います。
久々に大好きな油日神社(滋賀県)を参拝。少し遅めの春が、この神社にもやってきていました。

150422-2.jpgそういえば3年前に、奥宮を是非参拝したいと、友人たちを誘い油日岳を登りました。
道無き道。柔らかすぎる土に足が取られ、なかなか歩みを進められずにいると、友人が「足が取られてしまう前に次の足を出せ!」と叫び、皆必死に急斜面を登った事を思い出し、なんだか笑えてしまいます。
あまりの大変さに、今後もう登る事も無いでしょうが、一度経験しておいてよかったと思えます。

150422-3.jpg何年たっても変わらぬ場所、変わらぬ空気。そうあって欲しいようなところにお社があるものなのだな・・・・・・と。
死ぬまで、機会あるごとに参拝させていただきたい神社です。

 

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花園大学学長講座 -語録の思想史1-

昨日は花園大学にて毎週月曜日に開催されております学長講座にお邪魔しました。
弊所の季刊『禅文化』にも連載いただいている、駒澤大学教授の小川隆先生がご登壇。

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-語録の思想史-と題して、まずは語録を学ぶ上での導入ともいえるお話をしてくださいました。

「禅問答」を辞書で引くと、

①〔仏教〕禅宗で、修行僧と師とが一問一答をし、教義を会得すること。
②〔転じて〕わかったようなわからないような、ことばのやりとり。(学研『国語大辞典』)

とあるそうな。
「わかったようなわからないような、ことばのやりとり」とされてしまう“禅問答”。
ですが、この、一見意味が分らないようなやりとりが、実は、師匠に問いかけをした弟子自らが“気づき”を得るよう、“気づき”を促すような返答であった!

というところを、様々な語録を引用され、痛快に解説してくださいました。
ブラボー!と叫びたくなってしまいました。

私自身は参禅もしておりませんので、禅における師匠と弟子の世界がわかるといってはなりませんが、例えば茶の湯の世界でも同じです。

「畳の目6つのところに置いて…」、「それは右手ではなく左手で…」。事細かい処を身体にしみこませるよう、師匠から点前を指導されます。
こういう風に点前をすることが、精神的にどのような影響を及ぼし、どのような気づきがあるかなどという事は、当たり前ですがいちいち言葉で説明されません。長年稽古を積む中で、ぽつぽつと様々な気づきが訪れます。

表千家の堀内宗心宗匠が、「お茶の点前は、自分の身体の隅々までを意識して制御している間に、ひょっとして、自己解脱につながる契機ともなるのであります」。(弊所発刊『歩々清風』より)
と、仰っているのも、同じ事でしょうか。

禅の世界でも、茶の湯の世界でも、弟子にも辛抱がいりますが、師匠にはもっと忍耐と辛抱が必要かと思います。
一見すると、とんでもなく時間もかかるこのような“伝え方”ですが、実は法を永く伝える、茶の湯の伝統を永く伝えてゆくには、こういった指導こそ効率的に、確実に伝えてゆく最良の方法なのですね。
 

月曜日の午前中にお時間ある方は、是非とも花園大学学長講座へいらしてください。
予約必要無し、聴講無料です。詳細はこちらからどうぞ。

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一ヶ月おまつりします -花まつり-


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おはようございます。
今年から花まつりを始めました事はご報告致しましたが(私は在家の職員です)、一ヶ月ほどおまつりしようと思っています。
装い新たに、古い建水を使って……。布はインドネシアの面白い模様の布です。

何よりも、仏様と向き合い、花を生けて綺麗におまつりしようと一心にお飾りしているそのひとときは、結局は自分の為になっているのだなぁ……と、新たな気づきも多い日々です。

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縁のふしぎ

昨今のSNSと呼ばれる各種ツールの拡がりによって、まだ直接には出会った事の無い方と出会ってみたり、他の方の考え方をネット上で知る機会が増えたりと、おおよそ昔では考えられなかった環境に私たちは生きています。
物事には何にしても良い面と悪い面がありますが、私はせっかく今回はこの時代に生まれて来たのですから、コントロールされるのではなく、自身が節度を持ち、有効に活用したいと考えています。


先日も、とある会に参加した際に友人と話していましたら、そのお隣にいらしたお友達が「もしかして、禅文化研究所の方ですか?」と。
「おぉ、このようなマニアックな研究機関をご存知とは奇特な方もいらしたものだ…」と思いお話しさせていただくと、彼女のお母様が以前よりこのブログを楽しみにご覧いただいており、彼女も勧められて読んでくださるようようになったのだとか。

150417-1.jpg円覚寺さんで発売されたクリアファイルをいただきました それぞれに南嶺老師の書と画が!


さらに、こちらでご紹介しました居士林だより(円覚寺管長・横田南嶺老師の日曜説教でのお話や画像が掲載されているブログです)を知るに至り、「南嶺老師のお話が、介護で疲れていた母の支えになっていました」と……。
誰一人直接出会った事が無いところで繋がってゆく御縁のふしぎ、そして今回彼女と出会えて、直接お話をするに至った御縁のふしぎを思いました。


以前、ある和尚様が、「インターネットがあるこの時代にそれを活用しないのは、布教をしないのと同じである」とお話されていましたが、まさにインターネットを通じての布教により、救われている方がいらっしゃるのだという事を知ることができ、とても嬉しく有難く思った次第です。

 

150417-2.jpg最も美しき国宝舎利殿が!雲水さんも捨てがたく…さらに観音様に山門、迷いますね


南嶺老師による円覚寺での日曜説教の日は、私も以前お邪魔しましたが、最近はまたさらに人が増えて溢れているという噂も聞こえて参ります……。
関西でお話を拝聴する機会は少ないのですが、5月4日(月)には、花園大学の学長講座におこしいただける事になっております。午前10時40分から、花園大学教堂にて。是非お運びくださいませ。

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各地での報恩坐禅会

150416-1.jpgおはようございます。

臨済禅師1150年、白隠禅師250年の遠諱に因みまして、臨済宗各派の本山や僧堂(修行道場)にて、報恩坐禅会を開催させていただいております。
事務局(禅文化研究所が事務局です)には、各地から報告が来ております(こちらの“報恩坐禅会”に記事を掲載させていただいております)。

普段は入れないような禅堂で坐禅を組み、老師の提唱をお聴きになられ、貴重な時間をこの報恩坐禅会にお使いくださった皆さまのお姿に、「自身と向き合っておられるお姿とは、ほんとうに良いものだなぁ……」と、感じ入りながらお写真など拝見させていただいております。

150416-2.jpg加担(手伝い)に参りました僧侶や雲水さん達も、そういった皆さまのお姿に感銘を受けている模様です。ありがたい事と、感謝致します。

今後も様々な遠諱事業が続きますが、何卒宜しくお願い申し上げます。
5/31開催の記念企画に関しましては、チケット売り切れの講座も出て来ております。お申し込みはどうぞお早めにお願い申し上げます。
皆さまとお目にかかれますことを心待ちにしております。

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今週の花

 

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おはようございます。
まずは無文老師(山田無文老師/研究所の初代所長でいらっしゃいます)に。ヒューケラの赤い葉っぱと、何の花でしょう。持ってきてくれた上司もわからないそうです。おわかりの方がいらっしゃいましたら是非ご教授くださいませ。西洋的な寄せ植えに使われそうなお花ですね?!

150415-2.jpg古代ガラス写しの花瓶(作・佐藤聡)に、スノードロップと、またまたヒューケラの赤い葉っぱを。

150415-3.jpg“仏の座”とは!!!「なんともこの花の名前を付けた方は、命の美しさがわかる方だったのだなぁ…」と、いつも群生する姿を見ては思います。雑草なんて無いのですね。淡い紫と濃い紫が美しいので、ムスカリと二種だけで、ロンボク島の素朴な壺に生けました。

日々、花を楽しんでいます。
私自身、昔は流派の花を学んでいましたが、今ではそこからも遠ざかり、それでもまだまだ花を生かす方法を知りたい、せっかく摘まれたのなら、彼ら(彼女ら?)の美しさを生かしたい!と思っていましたので、花の先生を探したりしていました。
そんな中、鎌倉の東慶寺さんで花のレッスンがあるのを知り、念願叶ってお邪魔し、いっぺんに雨宮ゆか先生によるそのレッスンに魅了されました。
そして、今年度のサンガセミナーでは、京都・鎌倉共にレッスンを受け持っていただく事に。
お寺さんも、一般在家の方も、皆で花を楽しみましょう!

サンガセミナー・京都講座はこちら/鎌倉講座はこちら
お申し込み受け付けております。 ご参加お待ち申し上げております。

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南禅寺管長 臨済録提唱 於:南禅院

 

150414.jpgおはようございます。先日こちらでご案内させていただきましたが、南禅寺山内・南禅院にて、南禅寺派管長・中村文峰老大師による臨済録提唱がありました。
その様子を臨黄ネットに掲載しましたのでご覧ください。

これは臨済禅師1150年遠諱に因んで開催されておりまして、またとない機会です。
今後9回にわたり続けられます。是非お運びいただきますよう宜しくお願い申し上げます。

南禅寺派:『臨済録』提唱第1回目

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花筏

 

150413-1.jpg先週は雨の多い一週間でしたね。地元の川面が、花びらで桜色になっていました。

150413-2.jpg桜が散り始めると、昔は(いや、つい最近まで)少し淋しい気持ちになったものです。「自分も通常運転に戻らないといけないぞ」と、浮き立っていた心もトーンダウン……。

でも、今は葉桜もいいなあと思います。終わりを惜しむより、次の季節への期待に気持ちが向くようになってきたのでしょうか?

終わるもなにも、季節はただ巡っているだけなのですが、自分の心が変わるだけで見え方が変わってくるものですね。楽しみが増えてうれしいです。

改めて、今年度も引き続き一日一日を大切にしていこうと思っているところです。

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南禅寺管長 臨済録提唱 於:南禅院


150410.jpgおはようございます。

本日10時より、南禅寺山内・南禅院にて、南禅寺派管長・中村文峰老大師による臨済録提唱があります。
これは、臨済禅師1150年遠諱に因んで開催されるものです。
是非みなさまご参集いただきますよう宜しくお願い申し上げます。

 

 

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私の花まつり

おはようございます。
先日もブログに書きましたが、今年はとうとう、木彫をしている友人・岸野承氏にお願いし、誕生仏を誕生させてもらい、花祭り(お釈迦様の生誕をお祝いするお祭り)を執り行ないました(我流で)。

この誕生仏、水に沈むと言われている堅い木なんだそうです。私がお願いした時から、この木しかないと思っていたそうな。見た感じも目が詰まっているのがよくわかります。もちろん彼の作品を何度もよく見ていて知っていますし、信頼しているからこそお願いしましたが、想像以上に素晴らしく、とても気に入っています。

150409-1.jpg甘茶はかけられませんが、めいっぱいお花を飾らせていただき、お祝い致しました。
今年の花まつり、4月8日は、まずは友人知人から、このめでたき日を知って貰おうという活動を始めた記念すべき年となりました(一人での活動ですが…)。
さっそく、大分在住のステンドグラス作家の友人は、蓮のうてなに立たれるお釈迦様をイメージした仏足のステンドグラスを制作。仏像好きなご長男に以前プレゼントしていたという誕生仏をお飾りし、子どもさん達と花まつりをしてくれました!嬉しいことです。

150409-2.jpg天上天下 唯我独尊

「他の誰でもない、自己を探求し、本来の在り方、生を謳歌せよ」とお示しになられた約2500年前の御教えは、現代においても最先端だ!と、心から思えますし、仏教徒に限らず、どのような人にも響くものだと思います。
お釈迦様のお生まれになられた日にまた、心に刻み込む朝なのでした。

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そして、何よりも、その尊い仏さまの御教えである仏法を絶やすことなく受け継いでは伝えてくださった僧伽に感謝し、私も「仏法僧」に帰依してゆきたいと思います。


*この誕生仏を作ってくれた友人・岸野承氏が奈良で個展中です。4月12日(日)まで。
近鉄大和西大寺駅下車、南口より徒歩2分・K'sインターナショナル(奈良市西大寺芝町1-2-1)にて。

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花祭り 釈迦降誕会

 

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本日は、お釈迦様の誕生日。お花祭りです。

自坊の本堂でも花御堂に誕生仏をお祭りし、お釈迦様の誕生の時に天から降り注いだといわれる甘雨にみたてた甘茶を潅ぎ、お勤めをしました。

私が子供だった頃には、あたりの田んぼにはレンゲの花が一杯でしたので、それらを積んで来ては花御堂の屋根に貼り付けて飾っていましたが、今はレンゲもあまりみなくなりました。
それゆえこのところ毎年は、造花で花御堂を飾っていたのですが、今年は、境内で花を積んできてお釈迦様の回りを花で飾って差し上げました。

最近は、近所の子供たちも甘茶に見向きもしないのでお参りにもこないのですが、住職一人が悦に入っている感じです。

 

2015_04_07_0492.jpgしばし、お釈迦様になった気分で、花と戯れておりました。

お釈迦様、お誕生日おめでとうございます。今年もいい一年になりますように、お守り願います。

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27年度サンガセミナーのごあんない

おはようございます。
今年度も、サンガセミナーと題しまして、様々な講座を開催して参ります。
詳細をアップしましたので、是非ともご覧くださいませ。

平成27年度サンガセミナー

第一回目は5月21日(木)。
午前中は、おなじみ東林院さんでの精進料理講座

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毎回、名物和尚の厳しくもあたたかいお話とご指導に、皆さん最初は緊張の面持ちですが、終わる頃には満面の笑み。心洗われたかのような表情になられるのが印象的です。

食材を意識を持って扱い、命をいただくという事に真摯に向き合われた結果なのだと思います。
ここでの体験を、日々のくらしに持ち帰っていただければ・・・と思いつつ、毎年この講座は開催させていただいております。
今回は前回とはまた違う、新緑美しい季節を選んでみました。

150407-2.jpgそして午後からは同じ東林院さんをお借りして、私が是非ともお花の講座で京都にお呼びしたかった、雨宮ゆか先生による花の講座です。
日々のくらしに花がそっと寄り添ってくれるだけで、どれだけその場が違う空気になる事でしょう。
私たちの心を和ませてくれるような、そんな花を生かす方法を教えていただきます。
雨宮先生の真っ直ぐかつ的確なご指導により、少し教えていただくだけで、ぐっと素敵に生けられるようになります。
小さな草花を扱う喜びと、花との対話の時間をお持ちいただければと思います。

皆さまとお目にかかれます事、心待ちにしております。
是非ご参加くださいませ。

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もうすぐ花まつり


150406.jpgいよいよ4月8日は、花まつり(お釈迦様生誕のお祝い)です。

長年、「あぁ、私も自分の家でこのめでたき日をお祝いしたいなぁ……」と願ってきました。
昨年も用意ができずに悔やみ、「来年こそは絶対にするぞ」と決め、とうとう、友人で木彫をしている岸野承氏にお願いして、誕生仏を誕生させてもらいました。

と、これを書いていますのは、3日(金)ですのでまだ届いていませんが、明日届くようです。
心のうちでお祝いするのみでも充分なのですが、型や対象があると、気持ちが入りやすくなりますね。


なぜかクリスチャンの人口比率は少ないであろう日本において、クリスマスがあれだけ祝われ(それはそれで良いのですよもちろん)、信仰は別としても、その日がイエス・キリストの生誕の日である事は誰でも知っています。

それにひきかえ、4月8日の花まつり(灌仏会)はさほど広まってはおらず、ましてやお釈迦様生誕の日などとは知らぬ方も多いわけで…。
せめてこの日の事を知ってほしいと、まずは自身で花まつりをし、友人知人など自身の周りから広めるべく小さな行動に出る、そんな記念すべき年となる事をわくわくしている次第です。
木彫ですので甘茶はかけられませんが、そのあたりは説明しようと思います……。

*写真は先日仕事でお邪魔していた麟祥院さん(東京)。様々な椿を生けて、中央に誕生仏を!というのが私の理想ですが、なかなかこのように椿が集められませんので、昼の休憩時に妄想しつつ、落椿を集めていました。

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インドの仏像 -東京国立博物館-

特別展「コルカタ・インド博物館所蔵 インドの仏 仏教美術の源流」を観に、東京国立博物館にお邪魔しました。

150403-1.jpgインドのコルカタからやってきた、珠玉のインド仏教美術を日本で観るチャンスです。
意外にも、日本での寺巡りなどが好きな方も、仏教の生まれた国といえばインドで、お釈迦様がいらしてこそ始まったものですのに、インドには興味が無かったりします。
「日本の寺院建築や仏さまが好き」というのもわからなくもありませんが、その源流ともいえるインドにも目を向けてみてはいかがでしょうか。面白い発見があるかもしれません。

150403-2.jpg今回は、どんな初心者?!にもわかりやすいよう、お釈迦様の生涯などが説明されたパネルもあり、とてもわかりやすい展示となっていました。

さらに、桜がとても綺麗でした。上野公園は、桜を観に来たのか、人を見に来たのかわからぬほどの混雑ぶりでしたが、休みの日の東京国立博物館としては、待ち時間も無く、快適でした。オススメします。

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どこにもない世界


150402-1.jpgバリ
でもお世話になりました、世界的なキルト作家・染織家の秦泉寺由子さん
彼女の比叡平にあるギャラリーにて、ガラス作家・荒川尚也さんの展示会をするとのことで、「お炭をしにきてー」とお声がかかりお邪魔してきました。
彼女のギャラリーには、○○風だとか、○○スタイルという決まり切った形とは全く無縁の、彼女の世界そのものがあります。
「人間、本来の自己を生きれば、みんな一人一人違って当たり前なのだから、誰も同じようなスタイルにはならぬはずだな・・・」と思い起こさせてくれる彼女だけの世界が広がっています。

お茶室も彼女のデザインで作られたものがありますので、「まぁおそらくお茶会でもするのかな?!」と、よくわからないままにお邪魔しましたら、このようなお席が。

150402-2.jpg炭も、「何流もなく適当で良い」とのことでしたが、ご用意いただいていた炭をのこぎりで切り(お茶で使う炭は、綺麗に切って売っている物もありますが、自分で切って洗って使うものもあるのです)、できる限り忠実に組んでおきました(枝炭無しスタイルですが)。

「○○風や、○○スタイル」に凝り固まる事はどうかと思う私ですが、やはり先人たちが長年かかって作り上げた型というものはどうしたって尊いもの。無駄なく美しく、順番に炭に火がついていこってゆき、釜の水がよく煮えるように考え抜かれているからです。
釜を据えれば見えないのですが、そういう問題でもありません。見えない所は掃除しなくて良いわけではないのと同じです。
“気”はごまかせないものです。

150402-3.jpg展覧会は4月5日(日)まで。写真で見ていただいても恐らくこの空間の素晴らしさは充分に伝わりません。
是非お運びいただき、感じてみてください。

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不審花開

 

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自然界の奇跡的な造形を見る時、神仏の、宇宙の“はからい”を特に感じることができます。
いったい何が、この花を開かせるのでしょう。

東京・麟祥院にて。

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