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一年を振り返って


141226.jpg今年も余すとことあとわずか。本日を持ちまして年内の業務は終了となります。 本年、当研究所は創立50周年という節目の年を迎えました。
通常の事業に加え、春の所蔵品の企画展に始まり、講演会や記念出版などの記念事業を行ない、10月10日には創立50周年記念式典を無事円成することができました。
この50年に行なった禅の学術研究や禅文化普及などの活動は、宗門をはじめ多くの方々より一定の評価を得られてきたと自負していますが、これからも社会に向けて禅文化の発信に努めてまいります。


さて、平成28年の臨済禅師1150年、翌29年の白隠禅師250年の遠諱に向けて、27年より記念事業が本格化し、臨黄合議所の事務局を担当する当研究所にとっても忙しい一年となります。
今回の遠諱では、全国規模の坐禅会や東京・京都での特別展、講演会や学術シンポジウムなど、一般に向けた事業も展開されます。本ブログでもご案内させていただきますので、この機会にぜひご参加ください。

本年もお世話になりありがとうございました。 どうぞ皆様ご健勝で良い年をお迎えください。

事務局長 中川弘道

*来年は1月6日より業務を開始致します。何卒宜しくお願い申し上げます。

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白隠禅師生誕の日

皆さまおはようございます。

本日は、臨済宗中興の祖、白隠禅師のおたんじょうびであります(厳密には旧暦の12月25日ですが……)。

hakuin.jpg白隠禅師自画像(龍澤寺蔵):遠諱ポスターより

彼がおられなければ、日本の臨済宗はどうなっていただろう…などと考えます。

おられたわけなので、考えても仕方ないのですが。

先年、渋谷のbunkamuraで開かれた「白隠展 HAKUIN 禅画に込めたメッセージ」以来、白隠ブームに火がつき、先月の白隠禅師の地元・沼津での白隠フォーラムも大人気にて、サテライト会場が設けられるほどでした。
来年の遠諱大法会に向けて、ますます白隠熱も高まりつつある昨今です。

世間はイエス・キリストの生誕で賑わっていそうですが、我らは白隠禅師の生誕日をありがたく思う日であります。

「白隠展 HAKUIN 禅画に込めたメッセージ」ぶんか

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曹洞宗瑞龍寺 -富山県高岡市-

曹洞宗の名刹、高岡は瑞龍寺を参拝しました。
こちらは、加賀藩二代藩主・前田利長の菩提寺で、江戸時代初期の創建。

総門から法堂までが一列に配置され、左に禅堂、右に庫裡、そしてそれらを回廊で結んでいるという禅宗特有の伽藍様式を今に残しています。141224-2.jpg仏殿・法堂・山門は国宝、総門・禅堂・高廊下・回廊・大茶堂は重要文化財に指定。
瑞龍寺大工棟梁山上善右衛門嘉広が印可した秘伝書に掲載されているという禅宗七堂伽藍人体表相図からすると、各お堂が人体の主要な部分に相当するのだとか。
興味深いものです。

141224-1.jpgネットで調べていますと、山門までは砂利が敷き詰められ、山門を入ると芝生が植えられているようですが、これはもう、雪の季節が一番美しいのではないかと思わされます。

141224-3.jpgそしてこちらの禅堂、現在は修行僧はいらっしゃらないとのことで、一般の坐禅に使われているのだとか。なんとも贅沢な空間ですね。

色々と寺院を訪ねていますが、やはり禅宗寺院のスッキリ、凜としたたたずまいはことのほか惹かれるものがあります。
また、この高岡市には、臨済宗本山・国泰寺さんもあります。以前訪れましたので今回は参拝しませんでしたが、高岡市を訪れた方には是非とも臨済宗・曹洞宗の名刹両方を参拝いただきたいものです。

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犬は喜び...


141222-1.jpgおはようございます。本日は冬至で新月ですね。
冬至に新月が重なるのは19年ぶりとのことで、この日を境に、日が長くなってゆき、月が満ちてゆくという、希望を抱くスタートの日のようにも思えます。

141222-2.jpgさて、休日に雪を愛でに(少し大変でしたが…)、富山へ行って参りました。
ほんとうに歌の通り、犬は喜びかけまわるのですね。
とある農園にいた、りえちゃんという柴犬です(柴田理恵さんが富山出身との事で名づけられたとか!)。
雪の玉を投げてやると、喜び勇んで追いかけます。ナイスキャッチ!!!

141222-3.jpg富山県の名刹も訪れましたので、またご紹介したいと思います。

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冬期休業のおしらせ


141219-1.jpg皆さまおはようございます。
京都は昨日より雪景色。
今はもう随分溶けましたが、お寺や町家の瓦の上に雪が残る姿は、風情があり美しいものです(すみません、上写真は滋賀県での写真です)。

そろそろ、気持ちばかりが焦る頃となって参りましたが、一つ一つやるべき事をこなしましょう!(自分に言い聞かせています)

さて、研究所は、26日までお仕事させていただきますが、書籍その他のご注文は、25日の夜12時までにご注文いただきました物は年内に、それ以降のご注文は来年6日より順次お送りさせていただきます。
12月27日より、1月5日まで、冬期休業とさせていただきますので、何卒宜しくお願い申し上げます。

カレンダーのご準備は是非年内に!

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『ヴァンダナ・シヴァの いのちの種を抱きしめて』


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「No seed freedom,no freedom for us.」
Vandana SHIVA(環境哲学者)

「種の自由無しに、人間の自由は無い」。
我々の命を支える、元の元といえば、種ですね?!

今、世界では、農民が種を保存するというごく当たり前に思える権利が、モンサントを始めとする種の独占企業により脅かされています。

人類がはるか昔から種を採取、保存し、自分達の食べる物を大地を耕し作ってきた、延々と続けられてきたその営みを、その権利を農民から奪い取り、農薬で大地を汚し、神の領域とも思える遺伝子の組み換えを行ない続ける…そんな企業があるのです。
実際、種の自家採取を禁じられ、毎年高騰し続ける種代を支払えず、大地は汚染で作物が育たなくなってゆき、インドのコットン農家が自殺する例が後を絶たない事は、以前から私の耳にも入っていました。

そんな現状に警鐘を鳴らし続けるインドのヴァンダナ・シヴァ博士のDVD、『いのちの種を抱きしめて』を拝見する機会をいただきました。
暴力的ともいえる種の支配に対し、彼女の闘い方は、インド独立の父・ガンディーに倣い、徹底して非暴力を貫き、“愛するものを抱きしめる”事により、守るとか。
実際、彼女のまなざしやことば、論理、どれを取っても愛に満ちていて、全身全霊で話されているのが伝わってくる為、聴いている者まで愛に包まれるかのよう。時に厳しく、時に優しく、まるで母なる大地のような人なのでした。

食の元である種が脅かされるとは、典座を最も大切にする禅宗においても、これは大きな事件では無いでしょうか。
種の自由無しに、己事究明無し。

意外と、日々の何気ない買い物が、実はインドのコットン農家を自殺に追い込んでいたり、どこかで武器に替わっていたりするという事はままある事です。
今までも少しは意識していたつもりですが、また新たな気持ちで、私なりに、こういった事実が世界にはあるのだという事を友人知人に伝え、できる限り自家採取で農薬を使わず野菜を育てている農家を応援するなど、日々の小さな選択を、行動を積んでゆきたいと思います。

ヴァンダナ・シヴァ女史のDVDはこちらから購入できます。
さらに私はヴァンダナさんと一緒にこのDVDに出演され、発する言葉の回数は少なくとも、その全てがこちらに響いてどうしようもなかったインドの哲学者、サティシュ・クマール先生のDVDも購入。もう夢中で、届くのを今か今かと心待ちにしているところです。

これは是非とも、禅宗の僧侶方や、一般在家の人にご覧いただきたいと強く願っています。

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ヴァンジ彫刻庭園美術館 -静岡県長泉町-

 

141217-1.jpg紅葉の頃の話ですが、静岡県長泉町・クレマチスの丘内にありますヴァンジ彫刻庭園美術館を訪ねてみました。

141217-2.jpg現代イタリアを代表する具象彫刻の巨匠、ジュリアーノ・ヴァンジの作品を常設展示する世界で唯一の個人美術館。山の上から借景できる町の景色、そして庭園と彫刻が一体というのがまた素晴らしく。

141217-3.jpg人間のさまざまな心の葛藤や、生きる意味を問うてくるかのような作品に、いっぺんに魅了されてしまいます。

141217-4.jpg勝手に「禅的だわ・・・」と思ったり、まるでお能を拝見している時と同じような心持ちになってみたり。彫刻の魅力というものに改めて気づけたような……。

141217-5.jpg休みの日という事もあり、子ども達もたくさん訪れていましたが、嬉しくて仕方の無い様子。単に騒いでいるというのではなく、歓喜と興奮の叫びがこだまし、それは心地の良いものでした。
大人よりもあの空間を生き生きと感じ取り、スッと入ってゆけているのだな…と、どこか羨ましく。

141217-6.jpg大好きな美術館の一つに加わったこの美術館。 季節ごとに訪れてみたいものです。

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今年度最後のサンガセミナー


141216.jpg夏の法輪寺さんのお庭

来月(もう来年ですね!)、1月28日(水)に開催予定、今年度最後のサンガセミナーのご案内です。
会場は京都・JR円町駅近くの法輪寺(達磨寺)さんにて。

午前中は僧侶限定セミナー、行政書士でもある臨済宗僧侶・田口誠道師に、「寺院の活動と寺院規則と法律」を、
午後からは一般在家の方も対象の、「涅槃図お絵解き講座~お釈迦さま最後の旅~」を開催します。

実は、禅文化研究所に事務局を置いております臨済宗黄檗宗連合各派合議所の公式サイト、臨黄ネットには、WEB版絵解き涅槃図を公開中。
これももちろんなかなかに面白いのですが、一人で読んでいただくよりも、お話としてお釈迦さまの涅槃(最期)についてを聴き、皆で学んではみませんか?
お申し込みはこちらからどうぞ。

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141215-1.jpg頭と身体のモードを切り替える為、山奥へ。
家での瞑想や坐禅も良いのでしょうが、自然の力を借りるとうんと切り替えやすくなります。

141215-2.jpg都会に住んでいますとまず見かける事の無い霜も美しく、空気も美味しい。
満ち足りた休日を過ごしました。

141215-4.jpg141215-5.jpg

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酒の器展 -うつわ京都やまほん-

 

141212-0.jpg友と酒を酌み交わし語り合う・・・。このイメージにはやはり日本酒でしょうか。

私が大学生の頃に拝見してとても印象的で引き込まれた一枚の写真。
青山次郎氏と小林秀雄氏が骨董屋“壺中居”にて、盃や徳利を見てなにやら語り合っている写真です。あまりに有名な写真ですから、すぐに「あれね!」と浮かぶ方も多いのではないでしょうか(こちらに掲載できませんので、ネットで検索してみてください。すぐに出てきます)。
何もわからぬ(今もですが)若い頃の私も、さすがにこの写真は見た瞬間に「かっこいい・・・」と思ったものです。

その後、白洲正子さんの本などを読み、「なんとも酒器をわかるようになるには、肝臓を壊すくらいに呑まねばならぬのか。当代随一の目利きと言われたような人々でもそうなのだから、これはどうしたものだろう・・・」などと思ったものでした。

そんな私も今や、有難き御縁を頂戴し、研究所の取材でも何度もお世話になり、福森雅武先生の周りに集う面白き方々の末端に加わり、酒酌み交わし語り合う事もしばしば。そこには言いようの無い悦びがあります。
私は大使館や社交界のつき合いにあきあきしているどころか、そんなものはありもしませんが、白洲正子さんの「鶴川日記」を思い出します。

 

中でも、小林秀雄さんや青山二郎さんの話は面白く、河上さんが一緒に飲みに行くのがうらやましくてならなかった。何がうらやましいかといえば、男同士の赤裸々なつき合いぶりが、そういうことと縁のない環境に育った私には、うらやましいというより焼餅がやけた。

大使館や社交界のつき合いにあきあきしていた私は、そこに新しい世界が開けることを夢に見た。思い出してみれば、私は途方もない理想家であり、世間見ずの子供にすぎなかった。が、文壇人と会う機会はなかなか来ず、つづり方の勉強でもするように、ものを書いては河上さんに見て頂き、憂さを晴らしていた。

河上さんは、名だたる酒豪である。その飲みっぷりのすさまじさには、舌を巻くばかりであった。まだ銀座の裏通りや新宿に闇酒を飲ませてくれる家があり、お供をするのはよかったが、帰りが事だった。
そのころの小田急は、自分で扉をあけるようになっており、こわれてあけっ放しになっている場合もある。酔っぱらった河上さんは、そこから身を乗り出し、夜空に向かって何事か大声でわめく。私は必死になって、後ろからしがみつき、新宿から鶴川までがんばり通したこともある。
これも修行の一つと、歯を食いしばっていたのだから、滑稽というほかはない。もとより、泥酔しなくては堪えられない文士の辛さなど、当時の私にはわかるはずもなかった。

 

と、長くなりましたが、福森先生やその他日本を代表する陶芸家とその薫陶を受けた弟子による酒器の展覧会が、京都やまほんさんで開催中ですので、今日はそのご案内だったのでした。面白いのでおでかけになってみてください。

福森先生関連記事はこちらからご覧いただけます。

 

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ラオス逍遙 前編

「ラオス逍遙 前編」 川辺紀子(禅文化研究所所員)

季刊『禅文化』234号より-


141211-1.jpgメコン川が流れるルアンパバーンの町並み。プーシーの丘からの眺望

偉大なるメコン川流域に鎮座する東南アジアの仏教遺跡群。その参拝も、残すはラオスのみとなっていた。
この夏いよいよハノイ(ベトナム)経由の格安航空券を手に入れ、「訪れた誰もが心穏やかになる」とかねてから耳にしていた憧れの地、町全体が世界遺産として登録されているラオスはルアンパバーンを訪ねた。

141211-2.jpg少し郊外へゆくと段々畑が。緑一色の世界

少しハノイに滞在したこともあってか、なおのことその喧噪とは打って変わって、降り立った古都ののんびりした空気は、ハノイで起きた大小のトラブルで固くなっていた心をたちまち解きほぐしてくれた。

空の上から見てもほとんどが緑に覆われたこの国(国土の約70%が高原や山岳地帯)は、町中でも家々の庭にはフルーツが実り、香草が生え、鶏が闊歩する(鶏のみならず、犬や猫も家畜なのだとか……)。
農業を生業としていない者でも随分と食料自給率が高いように思え、町から少し離れるとのどかな段々畑が広がる。
たかだか6日間滞在するだけのお気楽な旅人の視点、さらに高度経済成長を経て何かしら虚しさの残る日本人にとっては、一種とても豊かであるようにさえ感じてしまう。

141211-3.jpg市場には新鮮な野菜や果物が所狭しと並ぶ

実際には、周りを他国に取り囲まれ海を使っての交易が不可能なことや、山が多く耕作地が少ないこと、山岳民族の伝統的な焼き畑農業は、深刻な森林破壊を生むと批判を浴び継続が難しくなっていること、観光資源に乏しく(大都会や美しいビーチも無ければ、アンコールワットやボロブドゥールのようなインパクトある遺跡も無い)、インフラの不整備や貧困問題など、諸問題を抱え発展を妨げられているようである(地下資源については、最近注目されてきているようだ)。
しかしながら、こういった事情により、よほど興味のある者以外この国を訪れようとは思わぬわけで、〝ゆったりさ〟という一番といっても過言では無い魅力が支えられているのだから、皮肉なことではある。

141211-4.jpg山岳民族の村を訪ねる途中。どこまでも続く山並み

私の旅の目的といえば、少数民族(公的には四十九の民族がいるといわれている)の手仕事に出逢うこと、山岳民族の村を訪ねること、そして特に、寺院の参拝、托鉢風景を拝観することである。
が、どうであろう、昼日中の暑い寺院には意外なほど参拝者が少なく、どこへ赴いてもほぼ貸し切り。山岳民族の村へのトレッキングも、旅行者とは全くすれ違うことが無かった。

141211-5.jpgモン族の家

おそらくはホテルに多く滞在している欧米人などは、昼には郊外にある美しい滝での水浴びや象乗り(かくいう私も。象が滝まで入っていってくれるのでなかなかに面白いものなのです……)、メコン川クルーズ、日本人の苦手な、「ホテルのプールサイドで日がな一日ゆっくり過ごす」ことを楽しみ、夜はモン族のナイトマーケットを見物、お酒を飲んだりして楽しんでいるように見受けられた(根っからの日本人観光客である私は、結局全てを経験。ゆっくりはしないが、プールにだって暑さしのぎに毎日入る。とかく忙しいが、ラオスマジックか、いつもの旅よりはゆったりしていた)。
次回235号では、ルアンパバーン観光のハイライト、旅の目的ともいえる、早朝の托鉢風景についてお伝えしたい。

141211-6.jpg雨季のため、豊富な水をたたえたクァンシーの滝。遊泳可能な場所もある

141211-8.jpgモン族のマーケット

141211-7.jpg象に乗って水の中に入ってゆけるセー滝。遊泳も可能

 

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兼六園の雪吊り

 

141210-1.jpg雪吊りの始まりました金沢は兼六園。

141210-2.jpg雪害から樹木を守るための工夫が昇華され、ここまで美しいものになる事にいつ見ても感動を覚えます。
一つ一つの枝に撒かれたロープ、芯柱などじっくり拝見していますと、庭師の方々に頭の下がる思いがしてきます。作業人数はのべ500人にも及ぶのだとか。驚愕です。

141210-3.jpg春の訪れまでの楽しみですね。

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2015年カレンダーのごあんない

 

141209.jpgおはようございます。
もうご準備はお済ませになられましたでしょうか。来年のカレンダーのご案内です。

禅文化研究所では、オリジナルカレンダー(来年は、小池心叟老師画賛カレンダーです!)、千真工芸さんの「日本の心」「茶禅一如」シリーズなど、取りそろえております。
干支色紙もございます。
いよいよ慌ただしくなる師走。ご準備はお早めにどうぞ!

ご購入はこちらから

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新製品「宝物管理システム 禅の至宝」を販売開始!

141208.jpgこの度、宝物什物情報をデジタルアーカイブスとして管理するデータベースソフトウェア「宝物管理システム 禅の至宝」を販売開始しました。

「宝物管理システム 禅の至宝」は、寺院及び関係機関が所蔵する宝物・什物などの目録及びそれに関する画像等をデジタル的に保存することを趣旨とし、禅芸術・禅文化を将来に伝えるべく、共通の指針の上で情報を整備していくことを目的としたアプリケーションソフトです。

*禅宗寺院での利用を目的としたものですが、禅宗以外、あるいは寺院以外でもご利用頂けます。

【本製品の特徴】

  • 一宝物に複数(無制限)の画像(jpg、tif、epsなど)や関連する文書等(Word文書、PDFなど特に制限なし)をエクスプローラからドロップするだけで、リンクして管理することができます。
  • 入力は、各種の項目フィールドに入力して頂きますが、串刺しでの全文検索も可能です。またその際、あいまい検索が可能ですから、旧字新字異体字などを意識せずに検索することができます。
  • ユニコードに対応しており、より多くの漢字をカバーしています。
  • 作者データは随時更新されているものを、サーバーからダウンロードすることができます。
  • 閲覧者モードと管理者モードの切り替え機能により、閲覧者によるデータ追加や変更ができません。
  • 宝物什物の貸出の記録が登録できます。
  • オンラインバックアップ機能を備えた「安心サポートサービス(5,000円より/年)に対応しています。

本製品の動作画面や詳細につきましては、こちらのページをご参照ください。

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天神万華鏡 -松濤美術館-

 

141205-1.jpg渋谷区にあります松濤美術館にて、週明けの12月9日火曜日より、【特別展 学問の神様に会いに行こう。 天神万華鏡】が開催されます。

神様として祀られるまでに至った菅原道真公は、古来より様々な姿で表現されています。その“様々”を一挙に拝見できる展観が開催されます。
禅宗と道真公の関わりといえば、“渡唐天神”。天神が無準師範(ぶじゅんしばん/1177~1249)に参禅したとの中国の伝説が、日本においては菅原道真公が参禅したとされ、掛物によくよく登場します。

そして今回、研究所所蔵の『渡唐天神画賛』を用いて作らせていただきましたマスキングテープ、“渡唐天神こぼれ梅”が、会期中に美術館にて販売していただける事となりました!
渡唐天神と、梅を切り出して配置して作ってみたものです。絶対に他には無いデザイン(当たり前ですね・・・)ですので、なかなかにご好評いただいております。
このマスキングテープの収益は、墨跡の修復に使わせていただきます。どうぞよろしくお願い致します。

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無限庵 -石川県-

 

141204-1.jpg一度訪れてみたいと願っていました、石川県・山中温泉にあります無限庵を訪れてみました。

石川県の指定文化財となっているこちら、元は金沢市内にあった家老の屋敷が、大正時代に移築されたものです。
それはそれは貴重な木材を贅沢に使った作りで、明治末期の木造技術の枠を傾けた最高級の普請と名高いようです。例えば手すりの材が全て黒柿だったり・・・。欅の寄木張も粋なのです。

141204-2.jpgそして川に沿った庭にある立派なお茶室。

141204-3.jpgおや、扁額は朝比奈宗源老師によるもの?!と思い説明を読んでみますと、元は広島浅野公爵(赤穂浪士として知られている浅野家)の茶室で、戦後東京において唯一焼け残った茶席なのだとか。

141204-4.jpg後に東京美術倶楽部に移築され、またその後、美術倶楽部建て替えに際し、山中温泉に移築されました。どなたが朝比奈老師に揮毫をお願いされたのでしょうか・・・。
数奇の運命ですね。
現在でも年に一度大きな茶会が開催されているようです。
 

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旧竹林院 -滋賀・比叡山坂本-

 

141203-1.jpg先日ご紹介しました日吉大社。その門前にあります旧竹林院の紅葉です。
比叡山延暦寺の高僧の隠居後の住まいを、里坊といいます(時代によってその役割は変ったりもしたそうですが、詳しくはサイトをご覧ください!)が、旧竹林院もその一つでした。

141203-2.jpg信長の延暦寺焼き討ちによって、坂本一帯も火の海と化したらしく、現在は焼き討ち後に復興された町並みが残っている(旧竹林院も復興されたようです)わけですが、それでもあの凜とした空気に触れていると、神仏混淆の昔が今も偲ばれ、日吉大社と延暦寺の関係性や、坂本の人々の信仰など、興味はつきません。
このあたりは、近くに西教寺、その他の里坊なども数多くあり、今後も続けて訪れてゆきたい地であります。

 

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自然界の妙

不立文字。

 

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日吉大社 -滋賀県・比叡山坂本-

 

141201-1.jpg日吉大社周辺の澄んだ空気が大好きで、度々でかけます。
ある境界線を超えて境内に近づいてゆくと、明らかに「あ、違うな・・・」と、空気の密度というのでしょうか、、、感じるのです。
秋の日吉大社は初めてでしたが、紅葉も見事でした。先日MIHO MUSEUMで獅子と狛犬にたくさんお目にかかりましたので、立派な獅子狛犬にも惹かれました。

141201-2.jpgこのあたりにおでかけになる際には、穴太衆(あのうしゅう)による石垣の素晴らしさに是非ご注目いただければと思います。

141201-3.jpg穴太衆とは、日吉大社近くの穴太地区に住まう石工集団を先祖に持つ人々で、古い土地であるこの近江の地において、古代、巨石を使い墳墓を築いた石工技術が伝わり、高い技術が保たれてきたのではと推測されています。
と、このあたりの事は白洲正子さんの本にも詳しいですね。私は訪れる度に穴太(あのう)の読み方を忘れてしまうのですが、今回はちょうど拝観の受付をされていた方にお尋ねすると、「私、子孫です、今もこのお仕事をさせていただいているんですよ」と。

先祖伝来の地に住まい、一つの事を連綿と受け継いでいる尊さ・・・。嬉しいお出逢いでした。

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