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東山御物の美 -三井記念美術館-

東京に用事がありましたので、これは是非!と、新しくなりました三井記念美術館へと趣きました。

141031-1.jpg高層ビルの7階、ゴージャスな感漂う美術館は、京都には絶対にあり得ないシチュエーション。東京駅を出て、日銀本店(上空から見ると“円”なのだなぁ・・・と横目に思いつつ)を通り、おのぼりさん以外の何者でもない感じ・・・・・・。

141031-2.jpg現在こちらでは、「東山御物の美-足利将軍家の至宝-」が開催中です。
言葉になりません・・・・・・。足利将軍家に伝わる宝物、当時随一の目利き集団が集めたものとは、格が違うものなのですね。
頭がガンガンするほどに力あるものを数多く拝見し、眼福の極み中の極み。これは身心共にパワーみなぎる時にご覧になられた方が良いかもしれません!

もちろん、宋代の禅僧の賛などにも多くお目にかかれます。南宋や東山の美術などについて、新たに学びたい気持ちを抱き、美術館を後にしました。必見の展覧会です!

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妙興寺展  一宮市博物館


141029-1.jpg愛知県の一宮市博物館にて、妙興寺展が開催中です。

以下博物館サイトより。

貞和4年(1348)の創建以来、尾張の臨済宗の中心寺院として発展していきました。博物館の常設展示リニューアルオープンにあわせて、新たな国指定の重要文化財、愛知県指定文化財、一宮市指定文化財などをはじめ、これまで公開されることがなかったさまざまな文化財などを紹介し、妙興寺の歴史をたどります。

以前、取材にて妙興寺さんを訪ねた際のブログはこちらからどうぞ。
僧堂である妙興寺、なかなかに宝物を拝見する機会も無い事と存じます。期間中には講演会や体験会なども。詳しくは写真をクリックしてご覧くださいませ。


141029-2.jpg*写真をクリックしていただくと大きくなります。

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講演会「快川国師と恵林寺」横山住雄先生

 

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ご案内の通り、禅文化研究所と花園大学歴史博物館が共催している「滅却心頭火自涼 甲斐の名刹恵林寺の至宝」展の第一回記念講演として、昨日(10月28日)、快川国師研究の第一人者である横山住雄先生(濃尾歴史文化研究所主宰・国際禅学研究所客員教授)により、「快川国師と恵林寺」と題した講演会を花園大学教堂において開催しました。

700年近く前に天龍寺を開創された夢窓疎石により開かれた恵林寺。その歴史の半分近くを夢想派の僧侶により受け継がれてきたわけですが、450年前ほどからは諸山として十方住持制にしたがい、妙心寺派僧も入寺しはじめ、武田信玄公に重用された快川国師は天文24年に恵林寺に入寺しました。その後、美濃との往来の中、再住、三住とされることになります。
その間、岐阜城の斎藤家との関係、そして駿河へ侵略をしようとする信玄公のもとにおいて、快川国師が果たしたであろう役割についての考証をお話し頂きました。そして、信玄公なきあと、今回の展覧会のタイトルにもなっている、「滅却心頭火自涼」という言葉を遺して焼き討ちに遭った際、快川より逃げるように言われて逃れた十数人の弟子達のうち、分かる限りで5名の名前を列記されるなど、興味深いお話を聞くことができました。

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次回は、2014年11月25日(火)の13:00~14:30、同じく花園大学教堂において、恵林寺に晋山されたばかりの古川周賢老師による、「恵林寺散策」と題した講演をお願いしております。どうぞ皆さん、ご来場頂きますようお願いいたします。

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本日は講演会を開催します!


141028.jpg皆さまおはようございます。

本日は、ただいま花園大学歴史博物館にて開催中の秋期企画展「滅却心頭火自涼 -甲斐の名刹◆恵林寺の至宝-」の記念講演会を、花園大学内の経堂にて開催致します。

13時~、無料・予約不要ですので、どうぞお運びくださいますようお願い申し上げます。
アクセスはこちら(公共交通機関をご利用くださいませ)

■2014年10月28日(火)13:00~14:30
「快川国師と恵林寺」
横山住雄氏(濃尾歴史文化研究所主宰)


11月には下記講演会を開催致します。あわせて宜しくお願い申し上げます。

■2014年11月25日(火)13:00~14:30
「恵林寺散策」
古川周賢老師(乾徳山恵林寺住職)

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竹喬美術館 -岡山県笠山市-


141027-1.jpgかねてより念願であった、小野竹喬先生の生まれ故郷にあります笠岡市立竹喬美術館を訪れました。

個人的に、日本の四季や、時のうつろいを、こんなにも柔らかく優しい色で、豊かに表現した方はいないなぁ・・・と思い、様々な美しい日本の風景を見ては、「竹喬先生はこれを描かれたのだなぁ・・・」と考える事が多いのです。
また、作品を観る度に、彼のフィルターを通して、私は日本の美しさを改めて知らされます。
写真でも絵でも、そのものの本質をよりよく引き出して人々に紹介する方、自身の我が入り、自身が見せたいように表現する方、様々ですね。

141027-2.jpgある日の新幹線から。あまりの美しさにうっとりと眺めつつ、竹喬先生の事を思い出しました。

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季刊『禅文化』234号発刊のお知らせ

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10月25日(土)、季刊『禅文化』の最新号が発売されます。

宗祖・臨済義玄禅師と中興の祖・白隠慧鶴禅師。偉大なお二人の遠諱を控え、いま臨済・黄檗宗では全派を揚げての大遠諱事業が立ち上げられているところです。

そこで季刊『禅文化』でも、今季から2号連続で「臨済禅師・白隠禅師遠諱に向けて」と題した特集を組み、両禅師を顕彰するとともに記念行事の模様をご紹介させていただきます。

また、久しぶりの「吾が師を語る」では、遠藤楚石老師(東福寺派管長)と横田南嶺老師(円覚寺派管長)に、共通の師である小池心叟老師(白山道場)の思い出を語っていただきました。逸話は尽きず、対談は約3時間にも及びました。痛快なエピソードの数々と、兄弟弟子同士ならではの和やかな会話を16ページにまとめています。

ほかにも、花園大学歴史博物館で開催中の特別展「滅却心頭火自涼―甲斐の名刹・恵林寺の至宝―」のご案内については、恵林寺のご住職による寺史とみどころ紹介、展覧会担当者による作品(表紙)解説も掲載するなど、たいへん読み応えある一冊です!

もちろん、人気の定期連載も収録しておりますので、ぜひご一読いただきたく宜しくお願い申し上げます。

ご購入はこちらからどうぞ。

*もくじ

【特集 臨済禅師・白隠禅師遠諱に向けて〔前〕】
禅―いまを生きる―/堀尾行覚
遠諱記念事業一覧
つれづれに思う/有馬賴底
【誌上提唱】『臨済録』上堂・ヤケクソの世界/山川宗玄
臨済禅師・白隠禅師遠諱記念講演会
父母未生以前の面目/姜尚中
吾が師を語る
龍雲院 白山道場師家  小池心叟老師――遠藤楚石・横田南嶺
新連載 河北正定に臨済禅師の遺跡を訪ねる(一)/衣川賢次
禅文化研究所×花園大学歴史博物館
恵林寺寺宝展に寄せて ―恵林寺小史―/古川周賢
グラビア 恵林寺の寺宝
明の成立と禅(下)要説・中国禅思想史40/伊吹敦
禅宗語録入門読本22 丹霞(中)/小川隆
善財童子の求道ものがたり(三十二)
マハーデーヴァ(大天神)という善知識に変容したクリシュナ神
―菩薩道五十三次 浜松の宿駅―/小林圓照
禅における心身について(六)ブッダ本来の言葉と禅(一)/佐々木奘堂
部分から全体へ 寺院建築入門(四)/佐々木日嘉里
三余居窓話(余滴・四)/西村惠信
睡猫庵歌話(六)月夜の書斎人 ―川口常孝の到達―/大下一真
寺庭さんのリレー・エッセイ                   
しだれ桜と共に/家根原寛子
和尚さんの身体講座(四十三)
頸腕症候群や五十肩治療の超絶技巧/樺島勝徳
ラオス逍遙 前編/川辺紀子
表紙解説/志水一行
いっぷく拝見
編集後記《すずろごと》
『禅文化』バックナンバー
禅文化研究所の本
切り絵/田中道男

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『仏教では「心」をどうとらえてきたか』


141023-1.jpg過ごしやすい季節になりましたね。秋といえば、芸術、食欲、スポーツに読書といろいろありますが、学びの秋もいかがですか。

来たる11月8日(土)、京都大学人文科学研究所にて実施される公開講座のごあんないです。

夏目漱石の『こころ』発表100年に際して、古典に描かれた心を再考するという企画だそうで、季刊『禅文化』の人気連載「禅宗語録入門読本」でおなじみの小川隆先生(駒澤大学)も登壇されます(14:30頃予定)。

さて、仏教では「心」をどうとらえてきたのでしょうか。

予約不要、聴講無料とのこと。ぜひお運び下さい。

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*詳細は画像をクリックするか、こちらからどうぞ*  
京都大学人文科学研究所

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今週の花

 

141022-1.jpgおはようございます。今週の研究所のお花です。
まずは、そのあたりに生えていましたオオイヌタデと紅葉した狗尾草。タデの種類はどれも生けるとかわいらしく、気に入っています。白磁の壺には秋の草の風情が似合いますね。

141022-2.jpg無文老師にはピンクの花を。イヌタデとピンクの秋明菊です。イヌタデは何かの花に添えて使うとかわいらしいです。ピンクのコスモスに添えたりと、ピンク×ピンクでもうるさくならないので気に入っています。

141022-3.jpg書架の空いたスペースには、大文字草。そして下写真はお玄関。賑やかな秋の彩りが上司の自坊よりやってきてくれました。自然にくるりと一回転した水引がおもしろく、そのまま生けてみました。

141022-4.jpg和尚様方も、流派の花を習う事はしなくとも、自身で自坊に生える草花一輪、生けたいとのお気持ちはおありの模様。ちょっとしたコツを覚えるとさらに楽しくなると思いますので、来年のサンガセミナーでは、そのような講座もさせていただこうかな・・・と、講師の先生を探しているところです。
もちろん一般の方も参加可能です。 お楽しみに!

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平安神宮での月釜


141021.jpg恐らくほぼ毎日・・・、土日は絶対にどちらかで釜が掛かっている(茶会が催されている)と思われる京の都。
久々に空いている休日に、ちょっとでかけてみましょうと、平安神宮内の茶室にて毎月第二日曜日に開催されている月釜(お茶会)にお邪魔してみました。

良い季節にはすごい人混みだろう・・・と、前は通れど実はお参りさせていただいた事も無かった平安神宮。朝早い事もあってか、訪れる人もまばら。茶席もさほど待つ事も無くお席に通されました。
その日は奈良の先生で、石州流のお席。自身が稽古するのとは違う流派のお席というのは、道具に対する考え方や所作の違いを知り、改めて自身の流派を見直す機会ともなり興味深いものです。

余談ですが、片桐石州といえば、大和小泉城主。大名茶人ですが、ことに奈良にあります彼が創建した臨済宗大徳寺派の寺院、慈光院の庭は有名で、弊所の季刊『禅文化』にも、京都造形芸術大学非常勤講師の町田香先生にご執筆いただいた事があります。
私はまだ訪れたことがありませんので、この茶会を機に、是非一度足を運ばねばと思った次第です。

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秋の夜長に考えていること


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私は酷い肩こりです。何をしていても、鉛のように重い肩や背中のことが意識から離れないというのが、常態になってしまっていました。

昔の故障や骨格など仕方ないこともあるのでしょうが、運動不足を含めて生活習慣にも心当たりは山ほどありましたので……。

このたび一念発起して完全治癒を目指している次第です。

といっても、いきなり食生活をガラッと変えたりストイックな運動習慣を生活に組み込むような極端なことをしたところで、おそらく続きません。

そこで弊所発行『プチうつ禅セラピー』、ならびに季刊『禅文化』に連載中の「和尚さんの身体講座」を参考に、就寝前を利用して少しずつ骨格改善に取り組んでおります。

……始めてまだ三週間なのですが、最近あることに気がつきました。

多少は肋骨が開き、息が大きく吸えるようになってきたせいでしょうか。心まで晴れ晴れとする実感があります。逆に、緊張する問題に直面した時には身体が一気に固まるという感覚も分かりました。

心が先か身体が先か。自分的にはどちらでも構わないのですが、このつながりを感じることが最近とても面白いです。

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「心頭滅却自涼火」 甲斐恵林寺展はじまる

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こちらのブログで集荷の様子を書きましたが、「心頭滅却自涼火―甲斐の名刹恵林寺の至宝」展、花園大学歴史博物館にて展観が始まっております。

一度は御来館になった方はご存じでしょうが、小さな博物館。2つの展示場に所狭しと恵林寺の至宝がならんでいます。

恵林寺と言えば、武田信玄、武田信玄と言えば、お不動尊。下の写真の左端は、お不動尊の板木。中央はそれを刷って着色したものです。

ほかにも鎧不動など、ちょっと珍しいお不動尊も展観されています。

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もちろん、快川国師をはじめとする禅僧の貴重な書画もあります。

ちょうど今年、没後300年を迎える柳沢吉保公とも縁のある恵林寺ですので、柳沢一族の書画も残されています。

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本展覧会は入場料は無料です。ゆっくりと心ゆくまでご覧下さい。

会期中に行なわれる2回の講演会にあわせてお越しになると、講演会後のギャラリトークも聞いて頂けます。

ちなみに、柳沢吉保公の没後三百年を記念したこんな展覧会が埼玉県でもあるようですよ。

没後300年記念「柳沢吉保とその時代―柳沢文庫伝来の品々を中心に―」
川越市立美術館
会期:10月18日(土)~12月1日(月)

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今週の花

 

141016-1.jpg今週も上司の自坊より色々な花が届いております。
が、今回はこちらのみご紹介。白ホトトギスと白水引。秋の露を思わせます。

秋露白如玉

ホトトギスは様々な種類、色がありますが、この白ホトトギスが一番好きです。白は難しくて、地植えをすると負けてしまい、他と同じ色になってしまったりする事もしばしば。
貴重な、ありがたい一輪です。

141016-2.jpgおまけですが、自宅では今はラオスの籠に大文字草です。ユキノシタ科ということですが、ほとんど一緒・・・に見えますね。
蝶々みたい!と言うかわいらしい友人もいれば、私はやっこさんに見えて仕方ないのでした。布は面白い文様の描かれたインドネシアのバティックです。
春の花の華やかさも良いのですが、私は秋の花の風情を愛しています。

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仙厓と鍋島 -細見美術館-

 

141015.jpg京都は岡崎、細見美術館にて開催中の「仙厓と鍋島 ―美と向き合う、美を愉しむ―」を拝見しにお邪魔しました。
仙厓さんといえば、出水美術館のコレクションが有名ですが、なにせ東京と門司にある美術館ですのでなかなか足を運ぶ事が叶わず、いつも出光さんからいただくカレンダー(ちょうど私のデスクの真ん前にあります!)を楽しむのみでしたが、今回は一度にこんなにたくさん拝見できるなんて!!というほどのコレクションを楽しませていただけました。

個人の蒐集家が時間をかけて集められたその思いまで伝わってくるよう。
本紙を引き立てる表具や軸先も、どれもこれも素敵だなぁ、大切にされているのだなぁ・・・・・・と思いましたので、そちらにもご注目ください。

細見美術館さんには、20代の若かりし頃、屋上にある東山を借景した素晴らしいお茶室での茶会に足繁く通わせていただきました。所蔵品を惜しげも無くお使いになられるその茶会で、どれだけお勉強させていただいたことでしょう。
現在も様々な企画がおありの模様。是非お運びくださいませ。

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禅文化研究所創立50周年記念式典 ご報告



141014.jpg10月10日(金)、禅文化研究所創立50周年記念式典 ならびに 禅文化賞授与式を開催させていただきました。

まずは鬼籍に入られている創立功労者の追悼法要を行ない、理事長・所長による挨拶の後、「第4回禅文化賞」授賞式を行なわせていただきました。禅文化賞とは、5年ごとに行い、功労賞と奨励賞の二つの賞を置きます。

この度の功労賞は方広寺派管長大井際断老師です。
大井際断老師は、大正4年、兵庫県西宮市の生まれ。昭和15年、東福僧堂に掛搭。戦役を経た後、東福寺の家永一道老師に参じて嗣法。花園大学教授を経て、昭和35年、大分・万寿僧堂師家、昭和50年、妙心寺塔頭東海庵住職、平成2年、方広寺派管長ならびに僧堂師家に就任されました。
ドイツを中心にヨーロッパ各地での布教を行なわれ、また、薪流会総裁として社会活動にも積極的に関わっておられます。100歳を迎えられ、臨黄各派で最高齢の僧堂師家として、今なお行学一如を実践されております。

さらに、奨励賞は妙心寺派地福寺住職片山秀光師です。
片山師は、昭和15年宮城県気仙沼市の生まれ。平成22年、節語り説教ユニット『カッサパ(三迦葉)』を結成、音楽を取り入れた新しい形の布教活動を開始するも、平成23年3月11日東日本大震災でご自坊を被災、現在は復興を目指しつつ被災地の語り部として活動を続けている。また、NPO法人「海べの森をつくろう会」副代表として、震災の記憶を風化させずに未来へ繋いでいくための植樹活動を中心とした故郷づくりを行なっておられます。

お二方への受賞に続き、お言葉を頂戴しました。大井老師は最後には詩吟を朗々としたお声で吟じてくださり、また、片山師のお話からは、遠く離れた地である事もあり、我々の中で風化し始めている被災地への思いを新たに致しました。

授賞式の後は、禅文化研究所の現況報告につづき、東洋大学学長の竹村牧男先生による記念講演。「禅の現代的意義について―鈴木大拙の思想に学ぶ」。私は準備などにてご講演を拝聴できなかったのですが、これからゆっくりと当日の映像を拝見させていただこうかと思います。また何らかの形で皆さまにもお届けできればと考えておりますので、どうぞよろしくお願い致します。

お集まりいただきました皆さま、貴重な時間を頂戴し、誠にありがとうございました。
今後とも禅文化研究所をどうぞよろしくお願い申し上げます。


 

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所蔵墨跡クリアファイル&一筆箋



141010-1.jpg一筆箋「香厳」
【竹石図】一絲文守筆 江戸時代(17世紀) 【払子図】東嶺円慈筆 江戸時代(18世紀)


本日は禅文化研究所創立50周年記念式典を執り行なっております。
ご注文いただきました本の発送は14日以降となり、また、お電話の対応なども行き届かぬ事が多くなるかと存じますが、何卒お許しいただきますよう宜しくお願い申し上げます。

141010-2.jpg一筆箋「布袋」
【蕪図】雪村周継筆 室町時代(16世紀)   【槌子図】東嶺円慈筆 江戸時代(18世紀)


さて、創立50周年の事業として、禅文化研究所の所蔵墨跡の図録を刊行(まだ販売はしておりませんが、近々させていただきます)したり、色々な事業をさせていただいておりますが、その一つとして、販売収益を墨跡の修繕費用に充てる事も考え、この度初めて、所蔵墨跡を使い、一筆箋とクリアファイルを制作させていただきました。

141010-3.jpgだるま一筆箋 【達磨図 翠巌承堅筆 18世紀】

書籍と同じく、1500円以上お買い求めいただきませんと送料が無料にはならない事が心苦しいのですが、書籍をお求めの際や、新年の御挨拶(お配りもの)に、お使いいただければ幸甚に存じます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

141010-4.jpgクリアファイルならび達磨 【達磨図 翠巌承堅筆 18世紀】

詳細はこちらからどうぞ。

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京都のお寺をめぐるお供にアプリ「京都禅寺巡り」

今年は毎年よりも秋の来るのが早いのか、朝夕はよく冷え込むようになりました。紅葉も早いかも知れませんね。

さて、弊所のスマホアプリ「京都禅寺巡り」(Android版/iPhone版)には、この秋の特別拝観情報が満載です。

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現時点で、妙心寺、東林院(妙心寺塔頭)、大法院(妙心寺塔頭)、萬福寺、東福寺、龍吟庵(東福寺塔頭)、天龍寺、宝厳院(天龍寺塔頭)、弘源寺(天龍寺塔頭)、等持院、南禅寺、相国寺、銀閣寺、大徳寺、高等院(大徳寺塔頭)、興臨院(大徳寺塔頭)、総見院(大徳寺塔頭)、黄梅院(大徳寺塔頭)、酬恩庵(一休寺)、高台寺、圓徳院、花園大学の特別拝観情報やイベント情報を配信しています。随時、追加情報更新中です。

また現在、秋の紅葉にあわせた、「秋のスタンプラリー」機能もご利用頂けます。秋の京都を散策される際には、是非おともに。

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等持院寺宝展のごあんない


141008-1.jpg臨済宗天龍寺派の禅寺“等持院”は、足利尊氏の菩提寺でもあり、歴代足利将軍を祀る廟所として知られています。
秋の特別展では狩野探幽筆「白衣観音・蝦蟇 (がま)図・鉄拐(てっかい)図」、長谷川等伯筆「豊臣秀吉像」などの掛け軸をはじめ、狩野興以筆の襖絵「二十四孝図」「柳下牛図」など、普段は見られない貴重な史料や文化財が公開されます。

是非ご参拝ください。

141008-2.jpg【期間】2014年10月10日(金)~14日(火)
【時間】9:00~17:00(受付終了は16:30)

特別参拝料:600円
お抹茶:500円(等持院特製銘菓“芙蓉の月”付き)
お番茶:300円(等持院特製銘菓“芙蓉の月”付き)

【アクセス】 住所・京都市北区等持院北町
*京都バス61,62,63,65番系統「等持院南」下車北に徒歩7分
*京福電鉄北野線等持院駅より北へ徒歩7分

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曾我蕭白 鳥獣画の探求 -香雪美術館-

 

141007-1.jpg三重県には所蔵作品が数多く残る事もあり、三重県立美術館にて開催されていた展観も記憶に新しいところですが、今回は私設のこじんまりした美術館、香雪美術館にて・・・という事で、また違った物が見られるのかもしれないと楽しみにでかけてみました(10/13まで)。

141007-2.jpg蕭白の蕭白らしさ、彼以外の何者が描いたものでもない彼の画!に至るまでの若い頃の作品なども拝見でき、三重県立美術館での迫力有る展示と比べてしまうといささかおとなしい感じが否めませんでしたが、幼い頃から絵師として生き抜こうと決意をしていた人物の生き様を感じる事ができました。

阪急御影駅近くの閑静な住宅街にあるこの美術館、学生時代からのお気に入りですが、なんと大阪の真ん中に分館ができるのだとか!それはそれで楽しみですね!

 

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甲斐の名刹 恵林寺晋山式

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昨年より宝物悉皆調査に入り、この10月6日から12月13日まで、花園大学歴史博物館で開催する「滅却心頭火自涼 -甲斐の名刹 恵林寺の至宝-」(主催:禅文化研究所・花園大学歴史博物館)の展示品所蔵元である、山梨県甲州市にある乾徳山恵林寺で、去る、9月30日に新命住職である古川周賢老師の晋山式が挙行されました。
弊所はこの調査の関係で老師とも親しくさせていただいていたことで、担当者である私も晋山式の末席に参列させて頂きました。

恵林寺晋山式_4.jpgさすが天下の名刹だけあり、老師の嗣法の師である大徳寺派管長貎下、近隣の向嶽寺派管長貎下、円覚寺派管長貎下、そして、縁のある僧堂師家方、また、近隣寺院はもとより、遠方からも多くの尊宿が出頭参列されました。

恵林寺晋山式_5.jpg三十数年住職をされて、このたび閑栖になられる南條大亨老師の退山式が方丈で粛々と行なわれる中、境内では周賢老師が稚児行列と共に山門に到達されての山門の偈が唱えられていたようです。(私は退山式に出ていたので、参列されていた在家の方から式中の写真を提供してもらいました)

恵林寺晋山式_2.jpg方丈にあがられて晋山の偈を唱えられたのちは、告報通りに晋山式の式次第が進んでいきます。いつも弁舌鮮やかな周賢老師ですが、少々緊張気味のご様子。

恵林寺晋山式_7.jpg一般在家の方々には、人生で何度も遭遇することのないであろう晋山式です。カメラやビデオ、スマートフォンなどで、式の様子を撮影されているのが目立ちました。

さて、僧堂ではないこの寺を選ばれた周賢老師は私との個人的なお話の中で、自分は住職となってからは、発心し禅僧になりたいという人をできるだけ育てていきたいと話しておられました。来春からその第一号のお弟子さんが僧堂に掛搭するとのこと。

私は、この老師の多岐にわたる下化衆生を楽しみにしている一人です。今後、季刊『禅文化』でもご寄稿をお願いしていく予定です。皆さんもお楽しみに。

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『語録のことば 唐代の禅』小川隆(発行:禅文化研究所)

 

141003.jpg現在約300を数える弊所の刊行物ですが、残部希少となっている書籍もございます。その中で私がおすすめしたいのが、小川隆先生著『語録のことば 唐代の禅』。

「禅には興味があるけれど、禅の書物は難しそう」とお考えの在家の皆さんに、是非お読みいただきたい一冊です。

“多くの禅籍の通読から、唐代禅の問題関心の推移と連関を読み取り、その脈絡のうえに個々に問題を位置づけ、それらを相互に結びつけながら読み解いていったもの”(『禅文化』バックナンバー図書案内より)

と言われるとやっぱり難しそうに聞えてしまうかもしれませんが、

研究会の成果を反映しつつ、禅籍(漢文)に初めて触れる方にも読み進めていただきやすい、素敵な本だと思います。はるか遠い時代(しかも外国)の話なのに、登場する禅僧の活き活きとした姿が目に浮かんできますよ。

残部希少ということで大きく宣伝はしておりませんが、お電話やネットショップで取扱中です。

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茅を肥やしに&秋の野の花


141002-1.jpg友人の田んぼの稲刈りが終わりました。
近くの民家にて茅葺き屋根を葺き替えるらしく、いらなくなった茅をもらいに行き、それを田んぼの堆肥にするというので、都会育ちの私としてはことに珍しく、一緒についてゆかせてもらいました。

141002-2.jpg屋根から下ろされた茅の多さに、軽い軽いあの茅がこんなに幾重にも葺かれているのだという事を初めて実際に知りました。できあがってから見たのでは、想像がつかぬ量なのです。
それにしましても、“屋根”というお役目を終えてなお堆肥として活躍する茅。なんという素晴らしいサイクルでしょう。

141002-3.jpg結局、お手伝いするはずが使いものにならない私は見ているだけ・・・・・・(記録係)。田んぼに茅を降ろす作業の時は、畦に咲く野の花摘みを。秋のかわいらしい草花が色々と。

141002-4.jpg地元の方でも「珍しい!!!いつも探しているのになかなかみつからないの!!!」と仰る曙草もみつけました!可憐ですね。
山へキノコ狩りにもでかけ、良き秋の休日でありました。

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大織部展 -岐阜県現代陶芸美術館-

陶芸家の友人が素晴らしかったというので、これは是非とも!と、岐阜県現代陶芸美術館(多治見市)で開催中の、“大織部展”にお邪魔しました。
以前、禅と文化の旅にて、永保寺さん(多治見にゆかれるなら、是非ご参拝ください!)を参拝させていただいた後に立ち寄った美術館です。懐かしく思い出しました。

141001.jpg展覧会名から、織部の名品が集まるのか?!と思いきや、織部のみならず、唐津や黄瀬戸、志野、朝鮮王朝時代の茶碗から、花入や釜、そして織部直筆の消息にいたるまで、どれもこれも、何らかの図録や名品図鑑の類で見たことのあるものが日本中からおでましのようでした。
息をのみ、ため息をつくような物ばかりを拝見しつつ、今や使われなくなった道具類(美術館の茶会などでよもや使っている物もあるかもしれませんが・・・)に思いを馳せました。
遠くでも足を運ぶ甲斐のある展覧会。オススメ致します。

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