トップページ » 2008年12月 1日

弥勒仏はお酒を飲んだ? 実は布袋さんだった!

萬福寺 布袋さん
萬福寺の布袋さん -臨黄ネット-
より

日本の語録の訓注の仕事を続けていると、おもしろい説話に出くわすことが多い。これもその一つである。
「渠(かれ)は是れ真の弥勒、酒は元と米汁より成る。人に飲ましめて共に快楽、一酔、無生を悟る」。
これが、現在訓注している、愚堂東寔(ぐどうとうしょく)禅師の偈。しかも、婦人にあたえた引導の法語である。さて、この偈に注を付すのが、小生の仕事である。余程、中国文学に精通していないと、この偈の意味と典拠は分からないと思う。小生も、一読で分かるわけではない。いろいろな作業を踏んで調べて行くのである。

まず、「弥勒」と「米汁」とをキーワードに、パソコンのデータを駆使して検索する。すると、運敞(うんしょう)の『谷響集(こっこうしゅう)』巻3に、「弥勒仏好飲米汁」という項目があることが分かった。『谷響集』本文のデータはないので、すぐに、和本を見る。あった、あった。

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by admin  at 07:30  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)