トップページ » 2008年2月18日

佐川美術館 樂吉左衛門館開館記念フォーラム

樂吉左衛門展 3/20まで

佐川美術館 樂吉左衛門館開館記念フォーラムが、去る2月2日に京都市の金剛能楽堂にて行なわれました。
題して、「現代(いま)の精神(こころ)を語る-茶碗から空間へ-」。

樂家当代(15代目)の樂吉左衛門氏の設計により佐川美術館に新しくできた茶室は、ごく当たり前の、今まで私たちが知っている茶室とは異なる様相を呈している事は既に耳にしていました。
なんとなく、「樂さんの今風のあの樂茶碗に合う茶室なのかもなぁ…樂さんらしいなぁ」と、写真やらを拝見して思っていましたが、やはりそのようで、樂さんは自分の茶碗が生きる茶室というものがあれば…とずっと思われていたそうです。そして、佐川美術館には守破離(しゅはり:「規矩作法、守りつくして 破るとも 離るるとても 本をわするな」・千利休)をコンセプトとした樂吉左衛門館と茶室が作られました。

長年の夢がついに叶ったともいうべき茶室について、まずは伝統的建築の権威・中村昌生先生(京都工芸繊維大学名誉教授)の基調講演がありました。
スライドを見つつ、冗談を交えつつ、樂さんの茶室がどういった精神を宿しているのか、非常にわかりやすく、愛情こもった賛辞を樂さんに送っていらっしゃるように見受けられました。
素人がぱっと見たところでは、新しい以外の何ものでも無いように見える茶室にも、中村先生の頭の中にある膨大な知識や資料によれば、やはり伝統的な流れを無視しているわけではない、筋がちゃんと通っているのだという事を理解できました。

佐川美術館 樂吉左衛門館開館記念フォーラムの続きを読む

by admin  at 07:30  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)