柚子の収穫

収穫前

秋晴れの好天に恵まれた一日、境内に1本だけある柚子の収穫を行った。寒さとともに鍋物が恋しくなる季節、柚子の香りと酸味は料理をいっそう引き立ててくれる。
昨年は実のなりが少なかったが、今年は全体に小ぶりながらもたわわに実ってくれた。早速作業服と厚手の手袋に身を包み、剪定鋏や高枝鋏を使って作業に取りかかる。枝には無数の鋭い刺があり、気をつけないと擦り傷だらけになってしまう。

半日かけて収穫した実は、汁を搾って瓶詰めにして冷蔵庫に保存する。そのまま料理に使ったり、柚子醤油にしたりと冬場の食卓には欠かせない名脇役になる。残った皮は布袋に詰めて風呂に入れ、冬至には早いけれど柚子湯として楽しんだ。古来よりひび・あかぎれを直し、風邪の予防になると伝承されてきた柚子湯だが、血行を促進して疲れや痛みを取り、冷え性にも効果があるらしい。体も芯から温まり、深まりゆく秋を実感できた一日であった。

もぎたての柚子たち

by admin  at 07:30
コメント
  1. 大きくて、色も形も良いユズが収穫できたようですね。木も写真で拝見する限り、ずいぶん大きなもののようですね。

    『柚子醤油』という言葉は初めて知りました。ネット検索で作り方を調べましても、見つかるのは素材としての料理法がほとんどです。できましたら作り方を教えて下さい。

    by 久野隆一  2007年11月21日 18:09
  2. 拙いブログをご覧いただきありがとうございます。
    木は剪定すれば横に広がったのですが、そのままにしたため、ぐんぐんと高くなってしまいました。ですから取り入れには梯子を使って上り、剪定鋏で届かないところは高枝鋏を使って切り取り、おまけに刺に注意してと、結構大変でした。
    柚子醤油といっても絞って布で濾した柚子汁と醤油を混ぜ合わせるだけのポン酢醤油のようなものです。我流なのですが、薄口醤油1、濃い口醤油1、柚子果汁1、酢1ぐらいの割合で混ぜ合わせ、容器に入れるだけです。あと昆布も少し入れておきます。柚子と酢の割合は味見しながら適当にしています。冷蔵庫に保存して2週間ぐらいで使い始めます。
    鍋物には重宝しますよ。K.N

    私は柚子風呂を楽しみました。入浴剤とは違う、自然の香りに癒されました。研究所では、職員の寺からの季節の恵みがたまに配られますが、有難いものです。N.K

    by 禅文化研究所  2007年11月21日 18:38
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