トップページ » 2007年6月 6日

浄頭 -ちんじゅう・じんじゅう-

紫陽花の季節ですね

6月。食中毒対策からも、清潔が一層要求される季節となりました。

さて、玄関とトイレを見れば、その家庭のすべてが分かると言われます。玄関ももちろんそうですが、トイレ掃除の行き届いていない家は、内面生活も荒廃しているのではないかと疑ってしまいます。

古い清規(禅寺の規則)によると、禅院でトイレ掃除をする役職を浄頭と言います。東司(トイレ)を掃除し、水や洗剤、布などを用意し、修行者たちに気持ちよく使ってもらうための大切な役目です。

『禅苑清規』は、

浄頭は、行人の甚だ難(かた)しとする所、当人の甚だ悪(にく)むところなり。謂(い)っつべし、罪として滅せざるは無く、罪として愈(い)えざるは無く、福として生ぜざるは無し。同袍、手を拱(こまね)いて厠に上る。寧んぞ慚愧の心無からんや。

と、皆の嫌がる仕事だからこそ、功徳も多いのだと力説しています。

この文を読んで、浜口国雄さんの「便所掃除」という詩を思い出しました。

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by admin  at 07:30  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)