トップページ » 2006年12月20日

比叡山に登る(1)

卵塔_慈覚大師

この秋、sさんの案内で、比叡山登山を敢行した。(sさんは、最澄に心酔し、最澄を心の糧として毎日を生きているという、とってもおちゃめな女のコである)今回は、比叡山の表参道ともいえる、近江坂本の日吉大社脇の登山口から登り始める。

途中、延暦寺第3代の天台座主である円仁(慈覚大師)の廟所に参拝する。小堂のところで右に折れ、山道を通り抜けた突き当たりの峰の上に、「慈覚大師」と刻まれた卵塔が厳然と立っていた。墓石は一見して新しいものと分かるが、それもそのはず、これは大正十二年に建立されたものであった。

辺りは木々の間を風が蕭々と吹き抜ける静寂の別天地。最澄の廟所である浄土院も、そこから仰ぎ見ることができる。琵琶湖も眺めも美しい。
円仁は遷化の時、山上に廟堂を建てるのは宗祖伝教大師のみにすべきであり、自らの墓も一本の木を植えて印にすれば足りる、と遺言した。
 
ところが、円仁の墓所については、不思議な伝承が付随している。

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by admin  at 07:30  | Permalink  | Comments (0)  | Trackbacks (0)