公益財団法人 禅文化研究所

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元代禅宗史研究
著・野口善敬
A5判製本箱入・約700頁
定価:9,900円(税込)
ISBN978-4-88182-203-6  C0015
発行日:2005/7/25
唐宋の禅が、宗派的にも思想史的にも大きな展開を見せたのに比して、元代は禅の衰退変質した時代と捉えられてきた。そのため、研究の対象としてあまり取り上げられず、纏まった成果も見られていない。しかし、禅の純度が落ち禅浄双修に走ったとされる元代にも、日本禅門にその流派を伝え大きな影響を与えた禅僧もおり、入元僧も相当な数にのぼっている。また、五山文学、五山制度、清規など、その日本に与えた影響には計り知れないものがある。

元代仏教の纏まった研究書としては、野上俊静『元史釈老伝の研究』(朋友書店・一九七八)、大薮正哉『元代の法制と宗教』(秀英出版・一九八三)、竺沙雅章『宋元仏教文化史研究』(汲古書院・二〇〇〇)などが挙げられるが、本書は、禅を中心に纏められたはじめての「元代仏教研究」である。

巻末に膨大な資料(「元代禅僧著述・伝記一覧」「元代仏教関係繋年資料」「元代仏教関係著書・論文一覧」)、および本文索引が付される。

序 元代仏教の概観

Ⅰ 元代江南における臨済禅の展開

元叟行端とその禅/中峰明本の生涯とその思想/元代禅門の苦悩

Ⅱ 元代仏教の諸相

元代江南における住持任命権者の変遷/元代における五山十刹の位次/元代文宗期における仏教興隆/元代の禅宗と教宗

Ⅲ 禅浄双修の問題 ―元から明へ―

禅浄一致に関する一考察/明代前期禅門における禅浄一致の一断面

付録 元代明初僧侶著述・伝記一覧

元代仏教関係繋年資料

元代仏教関係著書・論文一覧

本文索引付

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