白隠禅師
日本の臨済宗中興の祖とも称される、江戸時代の僧・白隠慧鶴禅師にまつわる書籍をご紹介します。
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江戸時代に数多くの禅画と墨蹟を遺し、いまもなお多くの人々を魅了し続ける二人の禅僧、駿河(静岡)の白隠さんと博多(福岡)の仙厓さん。筆と墨を用いてそれぞれが描き表そうとした、禅のこころとかたちをご紹介。
平成30年1月1日〜2月12日にかけて、九州国立博物館にて開催された展観の図録です。 -
絶版となっていた『槐安国語』全二巻の下巻「訓読」のみ(但し「大応国師語録訓注」を除く)を復刊、単行本化したもの。
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白隠禅師の“坐禅和讃”に込められた大慈悲を、著者が懇切丁寧にひもといた一冊。
禅語、坐禅の本と共に座右の書としてお勧めします。
*この本は、日本図書館協会選定図書に選定されています。 -
第一冊は、明治年の流布本に校訂を加えた原本影印と索引。第二冊は、正確な読み下しに豊富な振り仮名をふった訓読と注記。大灯録の部分と白隠禅師の提唱部分で字体を区別し、読みやすくした。注記は、特に白隠禅師の引かれる広範囲な引用の典拠をほとんど究明。さらに語注だけにとどまらず、大灯・白隠両禅師の真意にまで迫る。 -
白隠の全法語の言葉を網羅した、初の総合索引。新たなる白隠研究が、この索引の完全利用から始める。 -
一念発起してわずか数夜で見性成仏した、平四郎の物語等々、白隠に私淑していた居士大姉に宛てた、手紙7編による法語物語。
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俗謡、ちょぼくれ、和讚や、小編の法語等をおさめた。俗耳に入りやすい戯作というべきものではあるが、そこに禅師の真面目が見てとれる。 -
「隻手音聲」…前岡山城主の侍側に与えた書。両手を打てば音がする。隻手の音をどう聞くか。白隠が創始した公案“隻手音声”を勧める。その他に、『三教一致の辧』『寳鏡窟の記』『兎専使稿』の三種も収める。 -
○自筆写本でのみ伝わる、駿河近辺の物語五話を集めたもの。中でも休心坊の物語は 、白隱幼少期の事件を記したもので、ほぼ実録に近いと思われる、貴重な伝記資料の一つ。
○布皷……泉州篠田の蔭凉寺に留錫中の白隠が、原の郷友である渡辺平左衛門の非行をいましめるために与えた和漢の因果物語二十三話をおさめる。
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○新談義……人々本有の仏性を説き、隻手音声の公案に参ずることを飴売りの辻談義をまねて民衆に勧める。
○ちりちり草……巻一とは別内容で、神道と仏教との関係を、行基菩薩、由良の法灯国師の例などをあげて述べる。岡山に巡錫した折の体験も記されていて、伝記資料としても重要。 -
版画額
白隠禅師「お多福女郎粉引歌」「お婆々どの粉引歌」
山丸女桑椽・アクリル付/新緞子地仕立/原文読み・解説書付
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白隠禅師75歳の時に書かれた書物。実話を元に、法華経の功徳を民衆に説くために、物語としてまとめたものや、死んで地獄に堕ちた者が生還して娑婆に戻り、地獄のありさまをつぶさに語り継げる、という蘇生譚などを収録。 -
○策進幼稚物語=江戸の居士の求めに応じて書いた、少年時代から24歳までの自伝。もとは初関を透過した120数名の名簿があったが、何らかの理由で削除された。
○高山勇吉物語=飛騨高山の少年勇吉に、高山神社の神がのりうつって説教をするという物語。勇吉は時には白隠になりかわって説法もする。奇談めいた内容のため、当時から批判する者もあったが、近年発見の新資料によって実話であったことが証明される。 -
白隠禅師が自らの生涯を語る。生い立ちから晩年までの自伝で、青年時代の行脚については『年譜』以上に詳細に記される。伝記研究上の最重要資料。
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