オウム真理教問題研究会 第1回研究会(準備会)
討議事項および開催計画 研究会構成員が「オウム真理教」ならびに「オウム事件」に関連して各自の率直な意見を披瀝しあい、研究会として検討されるべき問題と検討方法とが定められた。 披瀝された意見から二つの基本問題が浮上してきた。すなわち、 (1)「オウム事件」を生み出した日本社会の歴史的文化的背景という問題 (2)既成宗教としての禅宗とその教団の現代社会に対する責任という問題。 以上二つの基本問題に集約される諸意見の背景にあったのは、「オウム真理教を生み出した土壌は宗門にもある」ということ、従って、「オウム事件」は他人事、単なる一つの社会的事件ではなく、それによって、禅僧一人ひとりの在りようと禅宗教団そのものの存在意義が問われている「われわれの事件」である、という共通認識であった。 このような問題意識から、研究会構成員は、従来の教団組織体制を背負って参加している者ではあってもその肩書きにとらわれず、また、各組織の情況ないし傾向などを研究会に持ち込まずに、一人の禅僧として自由かつ率直に研究討議を重ね、以て、研究会の成果が各教団組織に新たな意識を生み出すようなものとなるよう努めるべきであることが確認された。 |